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社会人アマチュアeスポーツリーグ「AFTER 6 LEAGUE」設立、参加企業を8月募集

凸版印刷 サイバー・コミュニケーションズ AFTER 6 LEAGUE

凸版印刷とサイバー・コミュニケーションズ(CCI)は、社会人アマチュアeスポーツプレイヤー対象のリーグ「AFTER 6 LEAGUE」設立を発表した。2020年8月から参画企業を募集し、10月から運営を開始する。またAFTER 6 LEAGUEは一般社団法人日本eスポーツ連合と一般社団法人東京ヴェルディクラブ後援の元、運営される。

AFTER 6 LEAGUEは、企業によるeスポーツ活動の活性化、eスポーツをきっかけとした企業間交流の機会創出の実現を目的とするリーグ。「たたかう、つながる」をコンセプトに、eスポーツを通じ従来接点がなかった企業同士がぶつかり合い・闘うことで生まれる絆や、つながりの創出を支援するという。

凸版印刷 サイバー・コミュニケーションズ AFTER 6 LEAGUE

リーグ戦を実施するゲームタイトルは個人戦ではなく、チーム戦・団体戦のタイトルを採用することで、企業チーム内外の交流を促進。ライアットゲームズの人気オンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」からリーグを順次開催する。

また2020年度内に登録企業数50社、年間約200試合、登録ゲームタイトル数6本を目指して活動を実施。国内におけるeスポーツ振興を目的とした普及・浸透活動を推進し、社会人スポーツのひとつの選択肢として、eスポーツが根付くことを目指す。

さらに、企業がeスポーツ活動を行う上で課題となっている練習環境の整備を同リーグが支援。練習場所として、ディスクシティエンタテインメントが展開するマンガ喫茶・インターネットカフェ「DiCE」を登録企業に提供。企業のeスポーツ活動の活性化をサポートする。

凸版印刷とCCIは、2019年から企業向けeスポーツイベント「eSPORTS TRINITY」を共同開催。ビジネスセミナーや企業交流会を実施し、130社を超える企業が集まったという。同イベント内では企業対抗戦も開催し、eスポーツを通じた参加企業同士のコミュニティ形成を図ってきた。

凸版印刷とCCIはこれら運営で得た知見を活かし、社会人アマチュアeスポーツリーグAFTER 6 LEAGUEを設立。eスポーツの活性化のみならず、企業間交流の機会創出を実現するという。さらに、オンラインでも実施可能なeスポーツの特性を活かし、アフターコロナ時代の「新しい生活様式」における、社会人アマチュアeスポーツプレイヤー同士の「競争」と「絆」の創出を支援する。

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eスポーツをオリンピック公式種目にすべき理由

編集部注:本稿を執筆したBrandon Byrne(ブランドン・バーン)氏は、コンテンツクリエイター、チーム、スポンサーをプログラム上で結び、拡張するテクノロジープラットフォーム、Opera Event(オペライベント)のCEO兼共同設立者である。Team Liquid(チームリキッド)のCFOと、Curse(カース)の財務担当VPを歴任している。

先日、ゲームウェブサイトPocket Gamer(ポケットゲーマー)で、eスポーツとオリンピックについて話し合うパネルディスカッションに出席した。新型コロナウイルス感染症の世界的大流行によって中止されているオリンピックを含む、スポーツイベントの穴をeスポーツが埋めることはできるかという点が議題に上った。

多くのeスポーツに関するパネルディスカッションと同様に、その議論は興味深い会話から始まった。いつもと異なっていたのは、会話のきっかけが典型的な「eスポーツは従来のスポーツにいつ追いつくのか」という質問ではなく、「eスポーツはオリンピック種目として選ばれるほど主流な競技になれるか」という質問であったことだ。質問の内容は少し異なるが、心情は同じだ。オリンピックはテレビ放映されるスポーツの看板イベントであり、eスポーツ企業もその輪に仲間入りすることを望んでいる。

実のところ、米国におけるオリンピックの視聴率は長期間にわたって比較的安定して下がり続けている。唯一、視聴率トップ5を記録したオリンピックは1992年のソルトレイクシティ冬季大会にまでさかのぼる。そして、高視聴率を得たのは米国で開催されたためであると推測される。近年は全体的に視聴者数が減少し続けており、オリンピックにはかつてのような威厳はもはやない。

また、広告主からすると、オリンピックのオーディエンスは徐々に価値が下がり続けている。視聴者の平均年齢が急速に上昇していることがその理由であり、この傾向は従来からあるスポーツほぼ全般に見られる。

従来からあるスポーツの大半はeスポーツよりも視聴者の平均年齢が高いと聞いても驚く人はいないだろう。しかし、実際のデータは驚異的だ。過去10年ほどの間で、視聴者の平均年齢が下がったプロスポーツは1種目(女子テニス)のみである。しかし、年齢が下がったとはいえ、女子テニスの大会を自宅から観戦する人の平均年齢は55歳なのだ。

eスポーツ視聴者の平均年齢は26歳前後である。これをマーケターの視点から考えてみて欲しい。従来のスポーツは、若い視聴者が圧倒的に少ないのだ。

それで、若者はどこへ?

若者がスポーツを観戦しない傾向が加速している原因は、単にミレニアル世代やZ世代の関心が薄れているからだけではない。アクセスのしやすさも問題になっている。

国際オリンピック委員会(IOC)は近年、ほとんどの若者がコンテンツを視聴する方法であるストリーミングでオリンピックを放送するよう決断した。だが、オンラインで30分以上視聴を続けるためには、ケーブルテレビ会社のアカウントからログインする必要があった。そして、多くのミレニアル世代はケーブルテレビを契約していないのだ。

それに加えて、IOCはイベントを報道するメディアに対しGIFの使用を「禁止」するというばかげた決断を下した。この決断は、これまでにあらゆる運営団体が取り組もうとしたことの中でも、最も愚かなことの1つだと言っていいだろう。まず、そんなものがうまくいくはずがない。そしてより端的に言えば、IOCが過去20年間にわたるメディアの進化について、いかに実態を把握できていないかを物語っている。

しかしバレーボールや棒高跳びの権利を所有する企業が存在しないオリンピックとは違い、eスポーツ企業はどの企業も、ゲーム自体に関連するIPを所有している。つまり、試合、プログラム、ライセンス権利などの代表権について意思決定を行う際、これまではIOCが自由裁量権を享受してきたが、eスポーツの場合にはそうはいかないということを意味する。

最後に、IOCが「暴力的な」ゲームをオリンピック種目に追加することに難色を示しているという点も注目に値する。IOCにとっては、今あるスポーツの仮想競技版が好ましいだろう。だが、eスポーツを少しでも知っている者ならば、eスポーツがそのように機能しないことは分かっている。良いゲームでなければeスポーツのロイヤルティには昇格できない。誰もプレイしないゲームを見たいと思う者はいないだろう。

次に、視聴体験はわかりやすいものでなければならない。World of Warcraft Arena(ワールド・オブ・ウォークラフト・アリーナ)は多くのプレーヤーを魅了するゲームだが、このゲームに詳しくない場合は、画面上のアクションを解説する神がかった実況者がいなければ、何が起きているのかを把握するのはほぼ不可能だ。陸上競技をeスポーツにしても、視聴者がそれを見たがることは期待できない。

IOCの解決策

IOCはこの数年の間、「若者」のスポーツを採用することによって若者の視聴者数が低下する傾向を食い止めようとしている。ここ数年でオリンピック種目に選ばれたのは次の5種目だ。

  • スポーツクライミング
  • サーフィン
  • スケートボード
  • 空手
  • 野球/ソフトボール

野球/ソフトボールはさておき、スポーツクライミング競技がFortnite(フォートナイト)やLeague of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)に匹敵するほど若者からの関心を引き出せると考えているのであれば、世の中の動向を把握していないにも程があるのではないだろうか。率直に言って、「若者を呼び戻す」方法を見つけようとしている老人が考えそうなことに思える。

IOCの名誉のために言っておけば、eスポーツの専門家やゲームパブリッシャーとのパネルディスカッションや会議を設け始めている。だが、こうした話し合いから得られる契約はこれまでIOCが得ていたものとは大幅に異なるものになるだろう。私には、先はまだ長いように思える。

先に述べたパネルディスカッションで、私は、eスポーツがオリンピックを必要とするよりももっと、オリンピックはeスポーツを必要としていると主張した。メディア企業は、いつまでも従来のスポーツの放映権に過剰な金額を支払い続けるわけではない。ある時点で視聴者の中に広告のターゲット層に当てはまるグループがいないことに気付き、去っていくだろう。

eスポーツがオリンピックから唯一学べることは、オーディエンスをマネタイズする優れた方法だ。オリンピックはその点に長けているが、eスポーツは現状、不得手としている。Goldman Sachs(ゴールドマンサックス)によるオーディエンスの規模とそのオーディエンスに基づくマネタイズを示すレポートでは、より世間に認知された同規模のスポーツリーグに比べて、eスポーツはマネタイズにおける指数が大幅に下回っていることを示している。eスポーツは、マネタイズの観点からは未熟であることは明らかだ。このチャートにはオリンピックが含まれていないが、オリンピックの指数はMLBのように、昨今の実態というよりも評判を売り物にして、eスポーツの指数をはるかに上回る結果になるだろう。

だが、IOCは行動を急ぐべきだ。eスポーツが優れたマネタイズ手法を理解するまでそう長い時間はかからない。そうなれば、メディアに強い影響力を持つeスポーツに、オリンピックが提供できるものはなくなる。

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カテゴリー:ゲーム / eSports

タグ:コラム オリンピック

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(翻訳:Dragonfly)

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Twitchは第2四半期に総視聴時間50億時間を突破し記録更新、先行きには不安材料も

Twitchは、コロナウイルスによるロックダウンの最中だった2020年第1四半期に、視聴記録を更新(gamesindustry.biz記事)していたが、第2四半期にはその記録とその他の記録をいくつか再び破ったようだ。

StreamlabsとStream Hatchetからの新しいレポートによれば、この第2四半期にTwitchは、総視聴時間を2020年第1四半期から62.7%と大幅に伸ばして50億時間に達した。

前年比で比べた場合、この数字は83.1%の増加であり、いまや67.6%の市場シェアを占めるTwitchがゲームストリーミングサービスのリーダーとしての地位を固めるのに役立っている。

またレポートによれば、Twitchは第2四半期に、ストリーミングされた時間数、ユニークなチャンネル数、平均同時視聴数の記録も更新した。

ストリーミングに関しては、Q1(第1四半期)の1億2140万時間からQ2(第2四半期)の1億9270万時間へと58.7%増加した。またユニークチャンネル数は、Q1の610万から、Q2では1000万近くへ63.9%増加した。また平均同時視聴数、つまりTwitchを同時に視聴している視聴者の数は前四半期から63.4%増加し、Q2では240万人に達した。

画像クレジット:StreamlabsとStream Hatchet

もちろん、第2四半期のヘッドラインニュースは、ゲームストリーミングサービスのMixerをシャットダウン(The Verge記事)する予定だというMicrosoft(マイクロソフト)からの発表だった。

Mixerは7月22日に終了し、マイクロソフトはFacebookと協力してユーザーに新しい場所を提供する。しかしこれは、Mixerユーザーの切り替えを保証するものではない。おそらくMixerの終了により、Twitchが現在よりもさらに多くの市場シェアを獲得できるようになる可能性があるだろう。

画像クレジット:StreamlabsとStream Hatchet

Mixerは間もなく終了するが、このQ2はこれまでで最高の四半期の1つだった。総視聴時間は1億600万時間に達し、これはQ1に比べると30.6%の増加だ。また、ラインアップのチャンネルを500万個以上に増やした。しかし、より広く市場の状況を眺めた場合、Mixerは大きな影響を与えることはできなかった。第2四半期までにわずか1.4%の市場シェアを確保することができただけだった。これは、実際には前の四半期から0.5ポイント以上低下した数値なのだ。

一方、YouTube Gaming Liveの総視聴時間はQ1からQ2にかけて39.6%増加し、15億時間に達した。この成長は、ある程度は、Jack “CouRage” Dunlop(ジャック・カレッジ・ダンロップ)氏とRachell “Valkyrae” Hofstetter(レイチェル・バルキリー・ホフスタッター)氏を含む最近のトップタレントの獲得と、CouRageの継続的な成功から生じていると報告書は述べている。

画像クレジット:StreamlabsとStream Hatchet

また、YouTube Gaming Liveは、第2四半期ではストリーミング時間数が19.1%増加して1690万時間に達し、ユニークチャンネル数はこの四半期に22.7%増加して110万になった。

Facebook Gamingが、もくろみどおりにMixerの終了の恩恵を受けるかどうかを知るにはまだ時期尚早だ。しかし、Facebook Gamingの総視聴時間はこの四半期に48.5%伸びて8億2200万時間となった。ストリーム時間は610万時間、そしてユニークチャンネル数は20万3554に達した。しかし、Facebookはいまだに市場の11%のシェアしか握っておらず、Q1以来それは変わっていないとレポートは伝えている。

画像クレジット:StreamlabsとStream Hatchet

コロナウイルスが大流行している中、自宅で楽しむ方法を求める消費者が増えていることから、Twitchや程度は低いにせよ他のゲームストリーミングサービスも、明らかに利用が増えてはいるものの、今年はTwitchにとって順風満帆とは言えない状況だった。

Twitchが堅牢な検索ツールや一括削除機能を提供していなかったために、新しくRIAA(米国レコード協会)から取り下げ通知を大量に受けたTwitchのストリーマー(The Verge記事)は、何百時間もの過去の映像を苦心して掘り返して侵害コンテンツを見つけなければならないという事態に陥った。

しかし、さらに懸念されているのはTwitchが 虐待や嫌がらせ(NewYork Times記事)からコミュニティメンバーを適切に保護できなかったこと、大人のストリーマーから子供への略奪的行動を防げなかったことなどの問題で非難されている(The Verge記事)ことだ。6月には、ゲーム業界の70人を超える人々が、性別に基づく差別、嫌がらせ、性的強要に関する申し立てを提起した。Twitchは改善することを誓ったが、初期段階でコミュニティーに対して適切な反応を返すことに失敗したことは、この先足を引っ張りかねない。

これまでのところ、これらの問題はTwitchの成長を視聴率や市場シェアの観点からは弱めてはいないが、収益を生み出すビジネスとしての将来性を損なう可能性がある。すでにTwitchは、広告収入を生み出すのに苦労(The Infoemation記事)しており、コミュニティをな特区させることに失敗した場合には、事態はさらに悪化するだけだ。

現代のマーケティング担当者たちは、自分たちのメッセージが差別的な発言やその他の対立的で有毒なコンテンツの横に配置されることへの懸念をますます強めている。現在進行中の、Facebookへの広告ボイコットは拡大し、現在400以上の広告主が含まれている。たとえばユニリーバ、コカコーラ、ファイザーなどの大手企業がFacebookのソーシャルネットワークへの広告費を見合わせている。こうした広告主たちは、性的虐待を制御できないゲームストリーミングサイトで、自社の製品やサービスを売り込む機会に飛びつくことはないだろう。

StreamlabsとStream Hatchetの完全なレポートはこちらから。

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(翻訳:sako)

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ビデオゲームにおける人種的偏見に立ち向かう

黒人系アメリカ人に対する警察の暴力と系統的な人種差別に対する米国全域での抗議は、Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)、Epic Games(エピックゲームズ)、Sony Interactive Entertainment/PlayStation(ソニー・インタラクティブエンタテインメント/プレイステーション)などのゲーム会社が、サポート声明を発表し関連する擁護団体に寄付をするきっかけとなった。

これらは前向きな動きではあるものの、ゲーム会社ができる最も影響力ある取り組みは、内部で実際に行動を起こすということである。人種的偏見はゲームを開発する人々によって通常無意識的にゲームに組み込まれている。その結果、偏見に満ちた黒人やラテン系のキャラクターが繰り返し使用されたり、その逆にこれらの人種のキャラクターが全く存在しなかったりと、不健全で屈辱的な事態が起きている。

世界には25億人のゲーマーが存在し、このグループにはあらゆる人種と年齢の消費者が含まれている。特にモバイルゲームは最大の市場セグメントである。ニュースサイトのQuartzによると「米国における6歳から29歳までのビデオゲームプレーヤーの57%が、今後10年未満で有色人種になる」とのことだ。モバイルゲームとコンソールゲームの両方において、米国の黒人とラテン系の若者は白人の若者よりも平均して多くの時間をゲームに費やしている。同業界の急速な成長を特に牽引しているこのような層がいる中、世界中の数十億人のゲーマーのために用意されたゲームの中に、彼らのような人種が主要キャラクターとなっているゲームはほとんど用意されていない。これは、絶好のビジネスチャンスを逃しているということにもなる。

「こういった話は人々が思うほどニッチなものではありません。マーベル・スタジオ製作の映画、ブラックパンサーが良い例です」とBrass Lion Entertainment(ブラスライオン・エンターテイメント)の共同創設者兼最高クリエイティブ責任者のRashad Redic(ラシァド・レディック)氏は説明する。「コンテンツが面白いか否かのみが重要なのです。」

キャラクターの肌の色を超えて、ゲーム開発には不公平性や誤りにつながる微妙な側面がある。著者がこの記事のためにインタビューしたゲーム会社の幹部とリサーチャーにおける一貫した見解は、主要なゲーム会社の従業員の多様性の欠如であり、その結果、上層部がこの問題に対して無関心のままであるという点である。

こういった単純な批判の提起がいつも歓迎されるわけではない。例えばゲーム業界のジャーナリスト、Gita Jackson(ジータ・ジャクソン)氏はゲーム内のキャラクターの人種について言及するたびに彼女が受ける批判について説明している。「有色人種の女性キャラクターがゲームにもっと登場したら良いと思います。これは物議を醸す発言とみなされるべきではありませんし、私は自分が良いと思ったことを述べ、自分に関わることを発言しただけなのです。しかし読者は、私がまるで足の小指を切断するべきだと提案したかのような反応を見せるのです」。

キャラクターの描写

ゲームの人種的描写に関する最も広範な研究の1つとして、150の人気タイトルを分析した2009年の研究が挙げられる。全体における黒人のキャラクターは10.7%と、アメリカ人の12.3%が黒人であるという当時最新の国勢調査データとほぼ比例した結果に。一方でわずか2.7%がラテン系(米国の人口の12.5%に相当)となっていた。しかし南カリフォルニア大学の教授であり、この研究の筆頭著者でもあるDmitri Williams(ディミトリー・ウィリアムズ)氏によると、主人公だけを見ると黒人の描写率はさらに低くなり、いずれの場合も「黒人キャラクターが登場するのは、ほとんどの場合スポーツゲームのアスリートとしてである」とのことだ。

イリノイ大学シカゴ校の教授であるKishonna Gray(キショナ・グレイ)氏は、ゲームに登場する黒人キャラクターの数を追跡するだけでは、それらがどのように表現されているかという点を見落としていると強調。「歴史的に映画の世界では、黒人の登場人物は3つの役割を果たしてきました。暴力的な黒人、相棒としての黒人、助っ人としての黒人です。ビデオゲームの世界でも同様のことが起きています。」

さらに「スポーツゲームに関しては、現実の世界の実際の選手をそのまま登場させているだけなので、これらの分析から削除する必要がある」とグレイ氏。ほとんどのゲームスタジオにおいて、クリエイティブなプロセスから黒人キャラクターが誕生する確率がどれほどまでに低いかを示す統計が、スポーツゲームによって包み隠されていると述べている。

どのようなメディアにおいても、特定の人種が起用されることによってその人種に対する現実の世界での消費者の認識が大きな影響を受けることとなる。少なくとも1つの学術研究によると、白人の参加者らが黒人キャラクターとして暴力的なビデオゲームをプレイした後の方が、白人キャラクターとしてプレイした後よりも、黒人の顔を否定的な言葉に関連付ける可能性が高いことが分かっている。

ファンタジーの世界をゲームで体験するためには、白人キャラクターとして体験するしか選択肢がないとなると、こういったファンタジーの世界が有色人種のためにデザインされたものではないということが多くのゲーマーに内面化されてしまう。「ゲームの世界では何でも可能なのです」とグレイ氏は業界に対する彼女の情熱を込めて続ける。「しかし、何でも可能なのは白人のキャラクターのみで、黒人がゲームに追加されると、現実の内容に基づいたものにしかなりません…。黒人がドラゴンに乗ることができないのは何故なのでしょうか?」

ゲーム開発者の人種層

ゲーム内のさまざまな人種の存在比率がゲーム開発コミュニティの人種的構成と相関していることがデータによって明らかになっている。ウィリアムズ氏によると「ほぼ同じ割合になっています」とのことだ。

国際ゲーム開発者協会(IGDA)の2019年版年次調査によると、世界中のゲーム開発者の:

  • 81%が白人/ヨーロッパ系と認識している
  • 7%がヒスパニック/ラテン系と認識している
  • 2%が黒人/アフリカ系アメリカ人/アフリカ人/アフリカ系カリブ人と認識している

「人々は自身の経験からインスピレーションを得ています」とグレイ氏は説明する。「そのため描写に問題が生じるのです。」レディック氏はBethesda(ベセスダ・ソフトワークス)やCrytek(クライテック)などのトップゲーム会社での経験を含むキャリアの中で、同氏がほとんどの場合「企業にいる何百人ものゲーム開発者の中で唯一、または非常に少数の黒人」であったと伝えている。

非営利団体I Need Diverse Games(アイニードダイバースゲームズ)の創設者であるTanya DePass(ターニャ・デパス)氏は、コンテンツの多様性を改善したいと望む企業にとって「最も重要なことは職員の多様性、そして管理職レベルのリーダーたちの多様性」だと指摘する。さらに、ゲームスタジオの開発計画をレビューし、特定の民族グループを偏見的な見方で描いたコンテンツに対してフィードバックを提供できる外部の専門家を雇うことが賢明であると述べている。「発売の1か月前ではなく、始めからダイバーシティコンサルタントを雇い、それを真剣にとらえるべきです。」

「Pokémon GO」や「ハリー・ポッター:魔法同盟」を手がけるスタジオNiantic(ナイアンティック)は、コンサルタントを起用している唯一の企業である。同社のダイバーシティ&インクルージョン部門長のTrinidad Hermida(トリニダード・エルミダ)氏によると、同社はまた「ゲームのコンセプト、プリプロダクション、ポストプロダクション段階におけるダイバーシティ&インクルージョンチェック」も実施しているとのことだ。「このチェックではキャラクターデザインから、作品に取り組んでいる社内チームの多様性まで、あらゆる項目を網羅しています。弊社が発表するすべての新ゲームはこのプロセスを経なければなりません。」

善良な意図、遅い進歩

IGDAが2019年に実施した調査でも、ゲーム開発者の87%がゲームコンテンツの多様性は「非常に重要」または「やや重要」であると回答している。ゲーム開発者は抽象的な方法ではなく、実際に出来上がるゲームに直接的に多様性を反映させることができるため、描写の改善の観点からするとこの回答は前向きなものである。

ゲームコミュニティの人口構成が多様化するペースと比較すると、進歩のスピードは非常に遅れているものの、人気ゲーム全体における黒人やラテン系のキャラクターの数は確かに増加し続けている。これは、Moby Games(モビー・ゲームズ)が発表している2017年までの黒人キャラクターリストや、ウィキペディアにある黒人のビデオゲームキャラクターリストなどで確認することができる。

あらゆる見た目のアバターにカスタムできるというオプションをユーザーに提供することで、さまざまな人種のゲーマーに安心感を与え、ゲームに愛着を持ってもらえるようになる。このオプションはより一般的になってきているものの、黒人のアバターはそれでも限られている。例えば自然なヘアスタイルを選択できないことなどが挙げられる。デパス氏によると「ゲーマーが自分自身のアバターを作りたいと感じる場合もあるということをゲーム開発者たちは忘れがちです」。忘れていない場合でも、多様性に欠けた制作チームの性質のせいでありがちな過ちを犯すと言う。例えば「黒人のヘアスタイルの選択肢があったとしてもブレイズの間が5インチほどあいていたり、アフロヘアがたわしのようになっていたりと、最悪な見た目です。彼らは黒人に会った事や、黒人のヘアスタイルの写真を見た事がないのでしょうか?」とデパス氏。

ネットいじめ

ネットいじめはゲーム、特にMMOにおいて大きな問題となっている。女性や黒人、ラテン系ゲーマーが特にいじめの標的にされており、しばしば中傷的で人種差別的なジョークが用いられているという事実を、この問題に打ち勝つためにゲーム会社は認識すべきである。

開発者ができるわずかながらも重要なステップとして、他のユーザーに対して苦情をつける際の理由として人種差別的な行動であるという選択肢を選べるようにするべきだとグレイ氏は説明する。多くのゲームではすでに性差別に関する苦情を知らせる機能があるものの、人種差別に関する同様のオプションがないため、ゲームスタジオはプラットフォームで人種差別が発生する頻度について分からないままとなっている。問題に関するデータを収集することで、その問題をより詳細に測定し、それに対処するためのより効果的なアクションを実行できるようになる。

見過ごされた市場への取り組み

デパス氏が我々との通話中に述べたとおり「黒人のゲームクリエイターは少ないものの、黒人のゲーム購入者は大勢いる。」見過ごされがちなゲーマーコミュニティのセグメントを魅了するコンテンツの制作は、大きなビジネスチャンスと言えるだろう。

黒人やラテン系のキャラクターを中心とした物語のゲームを制作することが魅力的なビジネスチャンスにつながるのであれば、なぜそれがすでに採用されていないのか?HBOのドラマ「Insecure」のIPを利用してモバイルゲームを開発するGlow Up Games(グローアップゲームズ)のCEO、Mitu Khandaker(ミツ・カンダカー)氏によると、実績をもつゲーム会社のリーダーたちは「誰がゲーマーであり、誰がそうでないかという勝手な感覚を持っています。非常に古風な考え方です。」とのことだ。

同様に、このアイデアと共に起業家が自身のスタジオを創設しても、彼らの主要な資金源(パブリッシャーやベンチャーキャピタリスト)のチームが多様性に欠けた人種構成であるため、こういったゲームがニッチなものとして見なされてしまうとカンダカー氏は説明する。

その結果、黒人やラテン系ゲーマーに向けたゲーム制作に注力するゲーム開発者らは、AAAタイトルを開発するための資金や業界での信頼性が欠け、インディーゲームという領域に追いやられてしまう。

ゲーム業界に入り、業界で主導的な役割を担う黒人のソフトウェアエンジニアの人数は極端に少なく、これには多くの社会的原因がある。幼稚園から高校までの質の高いSTEM教育へのアクセスの欠如、歴史的黒人大学の学位を正しく評価しない雇用主白人らしい名前を持つ個人の方がはるかに多くの面接機会を与えられるという事実などが原因として挙げられる。

カンダカー氏は、黒人の起用やロールモデルの欠如は、ゲーム業界を目指している黒人エンジニアにとってこの分野を避ける原因となってしまい、また業界に入ったとしても不満を抱えてしまうことになると指摘する。

責任を持った行動

我々との最近の電話でウィリアムズ氏は、ゲームエグゼクティブ向けのDICEカンファレンスで、ゲームにおける人種的偏見についてパネルで話し合った際の事を話してくれた。「前セッションと私のパネルの間の数分間で、オーディエンスの約90%が席を立ちました」。

私がこの記事のためにインタビューした人々が繰り返し訴えた言葉は、問題は悪意を持ったゲームエグゼクティブではなく、多様性に関する問題を個人的に時間を割くべきものとしてとらえていない無関心さであるというものだ。カンファレンスでもそれ以外でも、多様性に関する議論は政治的正しさを目的としたトピックとして扱われることが多く、解決しなければならない差し迫ったビジネスの問題として扱われていないのが現状だ。

現在ニュースを賑わせている話題が、企業のこの姿勢や業界の流れを変えるための活性剤となっているのであれば、彼らが取るべき最も影響力のある行動は、PR的な行動ではなく、多様性を取り入れた製品開発に実際に取り組むという事である。

関連記事:VC業界のダイバーシティ推進は不況に負けてしまうのか

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ

タグ:差別 コラム

Image Credits: Igor Karimov / Unsplash

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(翻訳:Dragonfly)

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「あつ森」は7月3日のアップデートで海に潜れるようになる

新型コロナウイルスのパンデミックで家に籠もっているときに頭を正常に保つには、楽しくて病みつきになる任天堂の「あつまれどうぶつの森」をプレイするのが一番と考える人々が大勢いる。このゲームのファンにビッグニュースだ。

Nintendo Switch最大のヒットゲームにメジャーアップデートがやってくるのだ。プレイヤーはもうすぐ島の回りの海を探索できるようになる。おっと、海賊の名前は「ガリバー」だそうだ。

「あつ森」の無料アップデートは日本時間7月3日午前10時に配信開始だ。(北半球では)夏のアップデートは2つ予定されているが、その1つ目となる。 このアップデートでプレイヤーは海で泳いだり、潜ったりしてイソギンチャク、ヒトデ、ウツボその他の海の生き物を集め、水族館に寄付することができる。 2回目のアップデートの内容はまだミステリーだが、8月上旬にリリースされるという。

AnimalCrossing: New Horizons(あつまれどうぶつの森):無料の夏のアップデートのお知らせ。第一波は7月3日だ!マリンスーツを着て海に飛び込めるぞ。新しいキャラも登場する。第二波は8月上旬の予定。

アップデートには、ラッコによく似たPascal(ラコスケ)が登場し、ホタテを与えると新しいレシピを教えてくれるらしい。「あつ森」シリーズをプレイしたことがあればおなじみの謎キャラで、一人で門のそばに佇んでおり、何やら哲学的なことを言ってから海の中に飛び込んで去る。

果物を集める、雑草を引き抜く、木を揺すって素敵なリビングルーム用家具を見つけるといったおなじみのサイクルを繰り返すゲームなので、今回海で泳いだりダイビングできたりするというのはかなり大きなアップデートだ。パンデミックが始まってから「あつ森」を熱心にプレイしてもうやることがなくなってきたプレイヤーにとって、このアップデートは大歓迎だろう。

任天堂が今回のアップデートの他に何を用意しているのか興味あるところだろう。「あつ森」は、リリース後にアップデートされ、多様なコンテンツがダウンロードできることが事前に計画されていることが明らかなタイトルだからだ。私の場合、パートナーがSwitchのコントローラーの1つを誤って壊してしまい、3週間もプレイできないので8月上旬にアップデートがあるというのは好都合だ。何事もなかったようにさりげなく村を散歩するいい機会になりそうだ。コントローラーは入荷待ちだという。私はコントローラーを壊されたことを別に恨んでいません。いやホント。

画像:Nintendo

【Japan編集部追記】下は記事内ビデオの日本版

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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ソニーがPS4のバグ発見に500万円超の賞金を出すと発表

他人のPS4をレンガも同様に動かなくする方法や実行されるべきでないコードを実行させる方法などのハッキングを発見したら急いでソニーに知らせるといい。ソニーが開催しているチャレンジの賞金を受け取れる。

5月24日、ソニーは「バグ賞金かせぎ」(Bug Bounty Program)プログラムをスタートさせたことを発表した。PlayStation 4、オンラインのPlayStation Networkに影響を与えるバグや悪用可能な欠陥が新たに発見された場合、賞金が支払われる。

ソニーは、対象となるバグの種類について明確に示している。「PlayStation 4の現行版またはベータ版でシステム、OS、アクセサリに影響するか、PlayStation Networkドメインないし APIのいずれかに影響する」可能性のあるものだ。ソニー社員に対するソーシャルエンジニアリングやサーバーに対するDDoS攻撃のような戦術は対象とならない。

PlayStation Networkで発見されたバグは通常100ドル(約1万円)から3000ドル(約32万円)、または深刻度に応じてそれ以上が支払われる。一方PS4専用機に関連して発見された重大なバグには5万ドル(約535万円)以上の賞金が用意されている。対象範囲など正確な情報はこのチャレンジに協力しているHackerOneのページを参照してほしい。なお、PS4がターゲットだという点に注意されたい。古いPS2を壊す方法を発見するのもクールだが、それにはソニーは賞金を払わない。

「バグ賞金かせぎ」を発表したブログ記事でソニーは「従来、この種のプログラムは特に広報を行わず、少数の専門家向けに実施してきた。しかし今回はスキルと関心があるるすべての人々が参加できるようにした」と述べている。HackerOneのこのプログラムに関するページによれば、ソニーはこれまでにバグの発見者に17万ドル(約1820万円)を支払っているという。賞金の1件あたり平均額は4万3000ドル(約460万円)程度だという。

マイクロソフトも今年初めにXbox Live向けに同様のバグ発見に賞金を出すプログラムを実施している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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サブスク型ゲームカタログアプリGameClubがAndroidにも登場

Apple ArcadeGoogle Play Passのような新たなサービスは、モバイルゲームコンテンツにサブスクベースでアクセスできるというスタイルがとられている。昨秋、GameClub(ゲームクラブ)というスタートアップもこの分野に参入した。超ヒットとなったモバイルゲームを新たな収入源とするアイデアを試すためだ。GameClubの月5ドル(約530円)のサブスクサービスはiOSで始まった。これまでに計1億回のダウンロードがあった100超のタイトルを利用できる。そして米国6月18日、Androidでも利用できるようになった。提供するタイトルは現在120を超える。

GameClubのAndroidでの展開は、ゲーム業界が無料でプレイできるF2Pモデルに大きくシフトし、ユーザーがコンテンツに最初からお金を払いたがらくなっている中でのものだ。こうした傾向により、多くのジャンルのゲームがアプリストアからの脱落を余儀なくされている。GameClubのゲームのセレクションに目新しさはなく、アプリ内購入や広告で収益を上げるタイプでもない。

GameClubの共同創業者でCEOのDan Sherman(ダン・シャーマン)氏はサービス開始当時、F2Pモデルは一握りのジャンルでのみうまくいき、アクションやアドベンチャー、アーケード、タワーディフェンスなどの復活を試みている多くのジャンルではそうでないと説明した。基本的にGameClubは永久に続くようにつくられているゲームではなく完結型のゲームを提供する。

Apple ArcadeやGoogle Play Passの仕組みと同様に、GameClubユーザーは全てのゲームにアクセスするために購読料を払う。1つの購読で最大12人がiOS、そしてAndroidの端末でゲームを楽しめる。オンラインとオフラインの両方に対応し、アプリ内購入や広告は一切ない。

iOSでは計87のゲームができるようになり、Androidでは立ち上げにあたってまずは40のゲームが用意された。しかし同社はさらにゲームをリリースし、AndroidもiOSと同じ数になる見込みだ。新しいゲームは毎週追加される。

「サブスクは健全で、さほど高価でないゲームの楽しみ方だ。うっとうしい広告やルートボックスもない」とシャーマン氏は話した。「GameClubはiOSとAndroidの全ゲーマーにこうしたメリットを提供できる唯一のサービスだ。お手頃価格で、スキルベースのエンターテイメントをほぼ全てのスマホとタブレットを通じてあらゆる場所のゲーマーに届けるべく、サービスを拡大する」と付け加えた。

GameClubのカタログはモバイルゲーミングサイトTouchArcadeの前編集主任、Eli Hodapp(エリ・ホダップ)氏が引き続き監督する。GameClubを代表するタイトルとしては、Breach & Clear、Paint it Back、Spider: Rite of the Shrouded Moon、Legendary Wars、Monster Wars、Flick Fishing、Pocket RPG、Cursed Treasure 2などがある。

これらのタイトルは契約を結んだ後にGameClubによって単に再配信されているだけではない。GameClubのデベロッパーチームはゲームが新しく感じられるよう、たとえば最新のスクリーンサイズや解像度に最適化することでアプリのオリジナルコードをアップデートしている。

AppleはiOSアプリが他のアプリを販売するのを禁じているが、GameClubはiOS上での展開が許されてきた。というのも、GameClubハブは自前のアプリストアではないからだ。その代わり、iOSユーザーは個々のGameClubゲームを直接App Storeからダウンロードしなければならない。

ただ、Appleの承認を得るのは簡単ではなかった。GameClubが言うには、立ち上げ前にアプリは127回もAppleに却下され、同社のデベロッパーアカウントは1カ月間調査を受けた。この間、AppleはGameClubの申請のレビューを停止した。

その後、調査は何の説明もなく終わった、とシャーマン氏は述べた。GameClubのレビュープロセスはApple Arcadeがリリースされた後に簡単になった、とも指摘する。しかしGameClubはこれまでにApp Storeで特集されたことはなく、おそらくこれはGameClubの性質がApple Arcadeと競合するものであるためだとシャーマン氏は考えている。

GameClubは購読者数や売上高についての情報を明らかにするのは却下した。

「我々はそうした数字は公開しない。しかしiOSアプリが昨秋リリースされて以来、あらゆるアスペクトで前年比で毎月2桁成長している」とシャーマン氏はTechCrunchに語った。「モバイルゲーミングのコミュニティの大部分は真にプレミアムなゲーム体験を求めていて、GameClubはそうした人々が探しているプレイスタイルを提供している。また、GameClubでは邪魔な広告やユーザーを食い物にするアプリ内課金、そのほか近代のモバイルゲーミングに付き物となっている煩わしいものが一切ない」と述べた。

Androidアプリの開始で、GameClubのライブラリー上では、まだプラットフォームで提供されていない12以上のベストセラーゲームが特集されている。そのうちのいくつかは初めてAndroidで提供される。Flick FishingPuzzlejuiceSwap This!Zombie Match DefenseORC: VengeanceHackycatRaid LeaderWizard Golf RPGCubed Rally RacerReturn of the Zombie KingPotatoman Seeks the Troofなどだ。リスト一覧はここでチェックできる。 

GameClubのAndroidアプリはiOSに加え、Google Playでも入手できる。 

画像クレジット: GameClub

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(翻訳:Mizoguchi

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Twitchの無料ブロードキャストソフトウェアをMacユーザーも使える

昨年11月にTwitchは、Twitch Studioのベータをローンチした。それは、無料の簡単なブロードキャストアプリで、このサービスの上で自分もストリーミングをやってみたいと思っているユーザーにとっての、第一歩だった。

最初はPCだけだったが、今日(米国時間6/17)はそのベータをMacのユーザーに向けてリリースした。

Twitchは、オーディエンスをあまり選り好みしない。Mac向けベータリリースのFAQで同社は、新しいユーザーにサービスを提供するだけで十分であり、今使っているブロードキャストアプリ等に満足している人を転向させる意図はない、と言っている。でも、初めてストリーミングをやる人には、Twitchがその初歩を教えてくれる。

このアプリは、初めてストリーミングをする人がその初日から必要とする機能を、どれも簡単に呼び出せる。そして一つの統合化されたビューの中で、チャットのモニタリングや、新しいサブスクライバ/フォロワーのアクティビティのフィード、ストリームのレイアウトのコントロールなど、いろんなことができる。

同社によると、MacバージョンはPCバージョンほど機能が豊富でなく、「Macではできないこともある」。たとえば、今映っているゲームを直接キャプチャできない。そのためには全画面のキャプチャをTwitch Studioに許可しなければならない。ちょっと面倒だが、でも見る人にとって結果はほぼ同じだ。

そしてBrawl Starsなどのモバイルゲームを自分がやってるところをストリーミングしたい人は、MacバージョンでiOSデバイスからのフィードをUSB接続でキャプチャできる。

画像クレジット: Twitch

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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経済先行き不透明でも米国のゲーム売上は絶好調、5月は前年比57%増

ゲームの売上高は5月も力強い伸びを見せた。NPDが発表した最近のデータで明らかになった。ソフトウェア、ハードウェア、アクセサリー、ゲームカードなどに、米国人は9億7700万ドル(約1049億円)を費やした。これは昨年同月比57%増で、世界金融危機による不況の影響が出始めていた2008年以来最高となる。

ここ数カ月、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で米国が苦しんできたことを考えると、この力強い伸びは驚異的だ。6月8日の週、米国の新規失業者は150万人(CBS記事)で、新型コロナウイルスによるロックダウンが始まってからの累計失業者数は4420万人だ。必要不可欠ではないものを扱っている店の売上は大打撃を受けているなかで、ゲーム業界は繁盛している。

人々は家にこもり、他人との接触を避けることを余儀なくされ、どのような種類の可処分所得を得ているのかを問わず、米国人が金を使っているのはゲームであることは明らかだ。ゲームへの支出増はここ数カ月続いていて、Microsoft(マイクロソフト)とソニーが次世代コンソールで人々を引きつけた後も続くはずだ。どちらのコンソールも今年末までに発売される予定だ。

これはおそらく、ハードウェア不足にもかかわらず、任天堂がSwitchでコンソール販売を独占し続けてきた理由の1つだろう。「どうぶつの森」シリーズは、ソーシャルファーストのゲームプレイを通じて大勢を引きつけたオンライン熱により、一番売れているコンソール向けタイトルだった(全体では3位)。Call of Duty: Modern Warfareが1位、Grand Theft Auto Vが2位で、いずれもPlayStation 4とXbox Oneで楽しめる。

画像クレジット: Christian Petersen / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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Sony PlayStation 5がついに登場

今日、米国時間6月11日に行われたPlayStation 5のイベントは、 ゲームがすべてだった。年末までに本体が発売されるシステムとしては一般に良い兆候である。しかし、1時間以上にわたる本物のPS5のゲームプレーのキャプチャー動画のあと、Sonyにはひとつ大切な隠し玉があった。コンソール本体だ。1月のCESでの発表以来、われわれはこのハードウェアについてほとんど見ることがなく、先月の新型コントローラー「デュアルセンス」の紹介くらいしか情報はなかった。.

米国時間6月11日、SonyはついにPS5タワーの全貌を披露した。そして私は、その姿が非常に優美であることを認めざるを得ない。みんなが期待したよりもルーターに近い外観だったXbox Series Xと比べるとなおさらだ。マルチカラーのオプションが提供される可能性が高いが、先月紹介されたコントローラーと同じホワイトにブラックトリムのカラースキームのバージョンでも十分魅力的だ。


ただ、いくつか鋭角の部分がみられることから、システムを水平に配置するのは困難かもしれない。背面は黒く塗られかなり大きな冷却通気孔が見える。上の画像にあるように、システムにはバージョンが2つある。左がスタンダードなPS5、右がDigital Editionで、ディスクドライブが省略されている。どうやらSonyは物理媒体を捨て切られないようだ。Microsoft Xboxのデジタルバージョン同様、スタンダードモデルの廉価版として位置づけられる可能性が高い。筐体もかなり薄く見える。

スペックに関しては、AMD Zen2 CPUとAMD RDNA 2ベースGPUの組み合わせに、16 GBのRAMと825 GBのSSDを搭載しているようだが、2つのモデルに違いがあるかどうかについて言及はない。別売りのアクセサリーには、HDカメラと揃いのPulse 3D ヘッドホンがあり、Sonyが長年推している3Dオーディオを採用している。ホリデーシーズンの発売までにはまだまだ多くの詳細情報が出てくるはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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【速報】PS5の新作ゲームタイトルが発表:グランツーリスモ、スパイダーマン新作など

CESでPlayStation 5のホリデーシーズン発売を発表してから数カ月後、Sony(ソニー)はこの次世代ゲーム・コンソールのラインナップをゲーマーたちに披露した。当初は先週に予定されていたが全国的な抗議運動のために延期されたこのイベントは、MicrosoftのXbox Series Xの同様のイベントから一ヶ月後に行われた。

イベントは通常のE3プレゼンテーションとほとんど同じだったが、COVID-19(新型コロナウイルス)たのためにいつものライブ要素はなかった。正直なところ、昨年Sonyが行ったほぼゲームプレイに特化した地味なイベントよりもよかった。実際、同社によるとショウの最初に流れたGrand Theft Auto V再リリース版のトレーラー以外、すべてはPS5から直接キャプチャーされたものだった。これもまた、いつもの誤解を招くトレーラーの連打から歓迎すべき変化だ。

 

GTA Vがショウの幕開けを飾った。Playstationの発売25周年と同機の全バージョンに人気のRockstarシリーズが載せられてきたことを意識したものだ。アップグレードバージョンの V は、新たなゲームプレイとともに2021年に公開される。さらにエキサイティングなのがSpider-Verse starだ。このタイトルは2020年中に発売される新型コンソールと同時リリースされる。

更新中…


関連記事:PlayStation 5は5GB/秒超で容量825GBのSSD搭載、GPUはAMDのRDNA 2アーキテクチャ

Category:ゲーム / eSports

Tag:Playstation

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(翻訳:Takahashi, Mizoguchi)

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ソニーのPS5用ゲームタイトル発表イベントは6月12日早朝にライブ配信で

先週、延期が発表されたソニーのPlayStation 5イベントの新たな開催日程が正式に決定された。PlayStationの公式アカウントからのツイートによると、イベントは日本時間6月12日金曜日の午前5時からTwitchとYouTubeでライブ配信される。

6月11日(木)午後1時(太平洋標準時)にお会いしましょう。ゲームの未来は#PS5

このイベントは当初6月4日の予定だったが、先週、米国に広がった警察の暴力に対する抗議運動の影響で延期されていた。PS5向け新作ゲームタイトルの発表を中心とした派手なイベントになるはずだったが、ソニーは時期がふさわしくないと考えた。延期を発表したソニーのツイートには「世界中のゲーマーがPS5ゲームに大きな期待を寄せていることは知っているが、今はお祝いにはふさわしくない。当面、立ち止まっていっそう重要な声に耳を傾けるべきだときだと感じている」とあった。

ソニーの次世代ゲームプラットフォームとなるPS5について、同社はすでにさまざまな情報を発信している。 しかし年末に予定されているPS5の販売開始と同時にリリースされるタイトルについての情報は乏しかった。ソニーとMicrosoft(マイクロソフト)はクリスマス商戦に新しいゲーム専用機を投入することを決めており、両社は真っ向から激突する。マイクロソフトが有力スタジオの買収でゲーム戦略を強化する中、ソニーが新しいゲームタイトルで優位性を維持できるかどうかに注目が集まっている。

ソニーの説明によれば、このイベントは約1時間の予定で「次世代ゲームに何が用意されているのか」をデモすることになる。

TechCrunchもイベントをカバーして何が発表されたか詳しくレポートする予定だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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本物の駒が動くロボットチェス盤のSquare Offがリモート対戦に対応

物理的に存在するロボットチェス盤のSquare Offはまさに絶好のタイミングで登場した。このボードを使えばコンピュータのAIを相手に一人でゲームをすることもできる。レベルは20段階にも分かれている。あるいはchess.com.を通じて(ステイホームしている)友達と戦うこともできる。

2019年のCESで、当時Square Offを開発中だったインドのムンバイのスタートアップを取材し、本物のボードの上で本物のコマが動くチェス盤という記事を書いたことがあるが、出来上がったシステムは驚くほど優秀だ。

今や新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響で、世界の人々があちこちに孤立を余儀なくされているため、Square Offはビデオチャット機能を導入した。連携アプリを使えばプレーヤーは世界中で互いに相手を画面で見ることができる。これは実際にチェスボードを挟んで向かい合ってゲームをするのと完全に同じではないが、現在のような試練の時期には十分満足できる体験だ。

Square OffのCEOを務めるBhavya Gohil(バビヤ・ゴヒル)氏はリリースで「ロックダウンにより人々は忘れかけていた人々にもチェスへの情熱を再発見させたため、チェスコミュニティは拡大している。最近Square Offはビデオ通話機能を追加した。これは現状に答えるためだ。非常に好意的な反応を受けておりうれしい。これはインターネットを介したボードゲームの体験を新たなレベルに進めるプロダクトだ。Square Offはゲーム体験の本質を実現すべく日々イノベーションに努めている」と述べている。

パンデミック以後、このシステムの利用時間は30%アップしたという。現在 Square Offのサイトでは多様なチェスボードの構成を用意している。磁力て盤面に吸着したコマが指し手に応じて自動的に動くセットが390ドルからだ。興味があればチェックしてみるといいだろう。.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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ソニーが米政情不安でPS 5の新ゲーム発表イベントを延期

ソニーは、米国がミネアポリスにおける死亡事件に対する抗議に揺れているため6月4日に予定していたPS5イベントの延期を発表した。内外に不安な情勢がある現在、新しいゲームタイトルの予告に注意を集めるのは難しい時期だということは理解できる。

上にエンベッドしたツイートでソニーは、「世界中のゲーマーがPS5ゲームに大きな期待を抱いていることは知っているが、今はお祝いにはふさわしくない。当面、立ち止まっていっそう重要な声に耳を傾けるべきだときだと感じている」と述べた。

イベントでは年末までに発売されるソニーの新世代ゲーム専用機、PS5向けの向けの新しいゲームタイトルが発表される予定だった。 これは5月のマイクロソフトの同種のイベントに継ぐものとなるはずだった。E3などのゲームカンファレンスが新型コロナウイルスの影響を受けて中止されて多くの企業がスケジュールに影響を受けたが、マイクロソフトも新しいゲームプラットフォームであるSeries Xの発表をデジタルイベントに切り替えていた。

ソニーのツイートは、ほかのテクノロジー大企業の同種の声明に続くものだが、ソニーはミネアポリス警察によるジョージ・フロイド氏の死やそれに対する抗議を名指しはしていない。

当然だがゲーマーの反応はさまざまだ。一方にはゲームは現実逃避だという主張があったが、他方新しいゲームの予告を見るためにいま少し待たねばならないことに対する、なんというか、不適切な反応もあった。一部のゲーマーは腹を立てるかもしれないが、ソニーがツイートしたとおり、世の中にはゲームよりも「いっそう重要なこと」がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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米国時間6月4日にPlayStation 5のローンチタイトルが発表

Sony(ソニー)は、PlayStation 5の詳細をひとつの大きなイベントですべて明らかにするのではなく、小出しにしてきた。最初は2020年のホリデーシーズンに発売するという発表だった。次は超高速SSD標準装備などスペックの概要、最近はコントローラーを披露した。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックでE3やGDCのようなイベントはできないため、このような分割方式は理に適っている。

次に小出しにされる情報は、おそらくPS 5の最初のゲームタイトルになるだろう。

米国時間5月29日、ソニーは太平洋時間6月4日午後1時に、イベントとそのライブストリーミングを行うことを発表した。イベントに関するブログ記事でSony InteractiveのCEOであるJim Ryan(ジム・ライアン)氏は、焦点を明確にしている。

これまでは技術的な仕様を共有し、新しいワイヤレスコントローラーであるDualSenseをご紹介した。でも、ゲームタイトルがない発売はありえない。

だからこそ、PlayStation 5がホリデーシーズンに発売後にプレイするゲームを近日中にご紹介できるのを楽しみにしている。

ライアン氏によると、そのイベントは1時間ほどとのことだが、そこでいくつのゲームタイトルが紹介されるのかはわからない。

Epic Gamesは最近、数百万回再生された動画の中でリリース前のPS 5で動くUnreal Engine 5を初めて公開した。この動画の人気を考えると、ソニーは早期公開を続けるのではないかと考えられる。

ところで、本体であるハードウェアのお披露目いつになるのだろう?それはまだわからない。しかしこれまでの動きから推察すると、本体の紹介は発売直前のイベントになるのではないだろうか。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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テスラの車載ゲームにFallout Shelterが登場、最先端地下シェルターをシミュレーション

1年近く前、Bethesda Games(ベセスダ・ゲームズ)のディレクターであるTodd Howard(トッド・ホワード)氏は同社の「『Fallout Shelter』(フォールアウト・シェルター)がTesla(テスラ)のディスプレイに搭載されるだろう」と話した。そして2020.20ソフトウェアアップデートを通じて到着した。最初にドライバープラットフォームのTeslascopeで案内された。

Teslaのアーケードはドライバーが停車しているときに車内でビデオゲームができる機能で、Fallout Shelterはアーケードのゲームとしては最新作となり、より現代的なゲームの1つだ。他には2048、Atari(アタリ)のSuper Breakout、Cuphead、Stardew Valley、Missile Command、Asteroids、Lunar Lander、Centipedeがある。またアーケードには改善が図られた(より難しくなったことを意味する)バックギャモンやチェスもある。

ゲームの追加といくつかの改良があった2020.20ソフトウェアアップデートは、まだすべてのテスラ車両に行き渡っていない。この中には筆者のドライブウェイに停めてあるModel 3も含まれる(まだ前回の2020.16.2.1アップデートのソフトウェアで、ここにはバックギャモンの改善と新Tesla Toyboxが含まれる)。

しかしYouTubeチャンネルのホスト、JuliansRandomProjectはすでにソフトウェアのアップデートを受けた幸運な人の1人で、Falloutの様子や車両でどう作動するかをうつしたビデオをリリースした。Roadshowもアップデートを報道し、JuliansRandomProjectのビデオを掲載した。そのビデオは以下に埋め込んでいる。

Fallout Shelterはソフトウェアアップデートの中の1つの新機能にすぎない。車のオーナーが(駐車している間)Netflixや他のビデオを鑑賞できるシアターモードでビデオの再生や一時停止、早送りをコントロールできるようハンドルにいくつかの機能が加わった。

Traxという曲を録音できる機能も改良された。Traxではトラックの音を編集したり微調整したりできるピアノロールが表示されるようになった。

画像クレジット: Screenshot of Fallout Shelter

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(翻訳:Mizoguchi

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ゲームのトレーニングプラットフォームを提供するStatespaceが16億円を調達

米国時間5月22日、StatespaceはKhosla Venturesが率いるシリーズAのラウンドで1500万ドル(約16億1000万円)を調達した。これによりKhoslaのパートナーであるSamir Kaul(サミル・カウル)氏が同社の取締役会に加わる。既存の投資家であるFirstMark CapitalやLux and Expaらとともに、June Fundが新たに参加した。

Statespaceは2017年にステルスを脱した。そのプロダクトであるAim Labは、人気のFPSゲームの物理シミュレーションを再現しプレーヤーの上達を助けるというものだ。ニューヨーク大学の神経科学者たちが設立したStatespaceは、ゲームの狙いを定める仕組みを提供するだけでなく、画面上の位置によるプレーヤーの視力や反応時間など、ゲーマーとしての特徴や問題点を理解、測定する。

平均的なゲーマーからプロゲーマーまで、誰でもAim Labを使って腕を磨くことができる。また、同社が2020年の第3四半期にローンチ予定のAcademyは、MasterClassおよび有名ストリーマーたちと協力して高度なチュートリアルを提供する。ちなみに主なストリーマーとそのゲームタイトルは、KingGeorge「Rainbox Six Siege」、SypherPK「Fortnite)」、Valkia「Overwatch」、Drift0r「Call of Duty」、Launders「Counter-Strike: Global Offensive」となる。

またStatespaceは、Pro Football Hall of Fame(プロフットボールの殿堂)と強直して「Cognitive Combine」を開発している。これは本物のNFL Combine(ドラフト候補選別評価大会)が選手の運動能力を測定するのと同じように、ゲームにとらわれない方法でに選手の能力を総合的に評価する。

 

 

同社はさらに、100 ThievesやPhiladelphia Fusionのようなeスポーツのサイトと協力してカスタムデータのダッシュボードやプロダクトを作ることで、チームのデータ分析能力と、弱点克服のための練習を助けている。

現在、StatespaceはAim LabのモバイルバージョンやXbox上のバージョンなどによりユーザー層の拡大に取り組んでおり、近くPlayStationのサポートする予定だ。2020年7月には400本のゲームをサポートする計画だという。

Statespaceを支える技術は一般的な認知科学の応用なので、ゲームの成績評価以外にもいろんなアプリケーションがありえる。現在、同社は脳卒中のリハビリを助けるアプリケーションで、複数の大学に補助金を申請している。

またStatespaceは、2019年8月に250万ドル(約2億7000万円)を調達してチームの人数を倍増したが、今回の資金もチームの増員に充てたいとのことだ。有能な人材の引き抜くことにも熱心で、これまでスカウトしてきたエンジニアリング担当副社長のScott Raymond(スコット・レイモンド)氏は元Gowalla、Facebook、Airbnb、マーケティング担当副社長であるJenna Hannon(ジェナ・ハノン)氏は元Uber、Uber Eats、成長担当副社長のPhil Charm(フィル・チャーム)氏は元Checkr、Gainsightだ。

創業者でCEOのWayne Mackey(ウェイン・マッケイ)氏によると、Statespaceの現在の登録ユーザー数は200万で、月間アクティブユーザーは50万、2020年1月以降400%増加したとのことだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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米国の2020年Q1におけるゲーム売上高が過去最高、新型コロナ外出禁止で需要増

調査会社NPDが発表したデータで、皆が既にわかっていた事実が確認された。ゲーム会社にとって2020年第1四半期はとてもいいものだった、という事実だ。レポートによると、2020年1〜3月期の米国におけるビデオゲーム売上高は過去最高の108億6000万ドル(約1兆1600億円)で、95億8000万ドル(約1兆300億円)だった2019年同期から9%増となった。

主要因は、お察しのとおり新型コロナウイルス(COVID-19)だ。外出禁止令が国家、州レベルで出され、人々はビデオゲームをすることで現在も続いている日々の恐怖に対処している。本当にたくさんのビデオゲームだ。

NPDのMat Piscatella(マット・ピスカテーラ)氏が、我々が持っている疑念に次のように答えてくれた。「このタフな時期に、ビデオゲームは多くの人に安らぎとつながりをもたらしている。家で過ごすようになるにつれ、人々は気晴らしや現実逃避としてだけでなく家族や友達とつながる手段としてゲームをするようになった。コンソール、モバイル、PC、VRに関係なく、第1四半期のゲームの使用と売上高は成長した」。

またこの成長には、多くの消費者が楽しんでいるゲームタイトルも部分的に貢献している。すでに任天堂が発表したとおり、「Animal Crossing(どうぶつの森シリーズ)」が発売後最初の四半期としては同社史上最高の売上を記録した。これは供給問題にもかかわらずSwitchの売上にも貢献した。「Animal Crossing」は外出禁止令が出たちょうどのタイミングにリリースされ、競合するタイトルもさほどない中で前向きなソーシャル体験のようなものをもたらした。

実際にSwitchの成功は他のプラットフォームの不足を補った。Microsoft(マイクロソフト)とSony(ソニー)が次世代コンソールで年末までに巻き返しを図るのは間違いないだろう。しかし当面は、多くの消費者がXboxやプレイステーションに金をつぎ込むホリデーシーズンが来るまで現状を維持することが予想される。米国で急上昇している失業率もまた間違いなくゲーム業界の収支に影響を及ぼすだろう。

画像クレジット: Jasmin Merdan / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

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「アサシン クリード ヴァルハラ」や「龍が如く7」などXbox Series Xの新作13タイトル

カンファレンスが無期限に中止される中、企業は製品発表の宣伝をオンラインイベントにますます依存するようになっている。年末までに次世代コンソールをリリースする準備をすすめるMicrosoft(マイクロソフト)とソニーは、それぞれのゲームシステムを肉付けするために、ライブストリームやブログを数多く用意するだろう。

米国時間5月7日、マイクロソフトはYouTubeやMixer、Twitchを利用して、近くリリースされるXbox Series Xの新作タイトルを公開した。当然のことながら、最近のアップデートは主にコンソールのハードウェアに焦点が当てられ、次期PlayStationとの差別化が図られている。最終的には、2つのシステムは数週間以内にローンチされる確率が高い。

しかし、今回はゲームタイトルがメインだ。米国時間5月8日、Xboxチームは以下のタイトルを公表した。

  • アサシン クリード ヴァルハラ(Ubisoft)
  • ブライト メモリー インフィニット(Playism)
  • コール・オブ・ザ・シー(Raw Fury)
  • DiRT 5(Codemasters)
  • Madden NFL 21(Electronic Arts)
  • Scarlet Nexus(バンダイナムコ・エンターテインメント)
  • Scorn(Ebb)
  • Chorus(Deep Silver)
  • Second Extinction(Systemic Reaction)
  • The Ascent(Neon Giant / Curve Digital)
  • The Medium(Bloober Team)
  • Vampire: The Masquerade – Bloodlines 2(Paradox Interactive)
  • 龍が如く7(セガ)

マイクロソフトはタイトルの具体的なリリース日を発表していないが(パブリッシャーによって異なる)、最近のブログ記事では、「我々の目標は、このホリデーシーズンにXbox Series XとHalo Infiniteを発売することに変わりはない」と伝えている。同社の言葉は明らかに、以前よりも不確実だ。これは、我々が今生きている不確実な時代が影響している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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ゲームエンジンのUnityがAR/VRスタートアップのFinger Foodを買収

Unity(ユニティ)は5月7日、AR・VRサービスで知られるバンクーバー拠点のFinger Food Advanced Technology Group(フィンガー・フード・アドバンスド・テクノロジー・グループ)を買収すると発表した。Finger FoodのCEO、Ryan Peterson(ライアン・ピーターソン)氏はUnityのソリューション担当副社長に就任し、同社の225人のチームもUnityに移る。

2011年創業のFinger Foodは企業向けにカスタムソフトウェアを開発していた。過去数年はARやVRにかなり力を入れていて、HoloLens関連プロジェクトでMicrosoft(マイクロソフト)と緊密に連携を取ってきた。Finger Foodはまた、AIやブロックチェーン、ロボティクス、IoT分野の数多くの話題のテックソリューションも追求してきた。Finger Foodのこれまでのクライアントには、Lowe’s、Enbridge、ソフトバンクロボティクスなどがある。

Finger Food買収を通じてUnityの顧客の企業は、プロのサービスをいつでも利用できるようになる。社内の専門家を増強あるいは再訓練したり、プロセスを最初から経たりしなくてもリアルタイムの3Dをすぐさまクリエイトできる」とUnityの広報担当はTechCrunchに語った。

Unityにとって、買収はARやVR に向けられたFinger Foodの強い関心を強化し、そしてゲーム開発の顧客だけでなく企業クライアントを獲得するというUnityの願望を前進させるものだ。Unityのゲームエンジンは新作ビデオゲームの半分超に使用されているが、同社のバリュエーションは揺れ動いていて、Finger Foodの野心でもって価値の高い顧客の引き込みを狙う。UnityはこのほどUnity Industrial部門を立ち上げ、Finger Foodはここに合流する。

Unityは昨年忙しく、やや騒々しかった。前副社長が昨年6月に同社のCEOを相手取ってセクシャルハラスメントの訴訟を起こした。同社は虚偽だと主張している。Unityはこれまでに13億ドル(約1380億円)を調達し、その半分は昨年調達した。

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(翻訳:Mizoguchi

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「ネコちゃん、でておいで!」はステイホーム中のかわいい暇つぶしアプリ

このステイホーム期間中、ずっと子どもと過ごしてきたみなさんは、そろそろ彼、彼女たちを楽しませる方法が底をついてきたころだろう。塗り絵帳は全部塗ってしまったし、フリーズダンスはフリーズしっぱなしだし、シールも全部貼ってしまったし。

そこで朗報だ! あなたのiPhoneがネコになってくれる(おめでとー!)。

あなたは、この新しいネコのお友だちに隠れる場所を提供する。そして家族の他のメンバー、つまり3月から数えて17週間、信じられないほどのエネルギーを溜めまくっているチビちゃんたちは、そのネコを探す。そのとき「ねこちゃん、でておいで」と声を掛けると、ネコはどこかでニャーと鳴いて応える。

これが、ずばり「Here Kitty!」(日本語版は「ねこちゃん、でておいで!」)と名付けられたこのゲームの遊び方だ。Impending(インペンディング)最新作となる。Impendingの他の製品を知っている人もいるだろう。例えば、パーティーやディズニーランドで順番待ちをしている間に遊べる大人気ゲーム「Heads Up!」や、ミニマリストのための予定表「Clear」などが同社のアプリだ。彼らが作る製品は常に細部まで丁寧に作られていて、このHere Kitty!も例外ではない。

適当な場所が見つかったら、iPhoneを伏せてそこに置き、ネコを「隠す」。するとiPhoneは、呼びかけに応えてニャーと鳴き始める(シャーというときもある。なにせネコなので)。ネコを見つけた? そうしたらiPhoneを表向きにする。画面にはどれだけ時間がかかったかが表示され、その人が勝ちとなる。これは隠れんぼと、宝探しと、マルコポーロ(プールでやる目隠し鬼)のプールなし版を混ぜ合わせてガジェット化したようなものだ。

ネコの鳴き声をもっと静かにして難しくしたり、小さなお子さんのために声を大きくして簡単にすることも、難易度スライダーで調整できる。

Impendingでは、オリジナルのネコの他に、毎週土曜日に「新しいお友だち」を追加していくという。

私は「Here Kitty!」の初期ビルドで、数週間遊ばせてもらった。その結果……まぁ、とにかくかわいい。Impendingは対象年齢を4歳以上としているが、もっと小さい子どもに遊ばせることもできる。私の息子はもうすぐ2歳という年齢だが、完全に(ほとんどという意味)理解していた。自分でネコを呼ぶことはできないが、鳴き声を頼りに探し出すことはすぐに覚えた。そしてネコを発見したときには必ず狂ったように大喜びをする(痛い経験から学んだプロのアドバイス:iPhoneはケースに入れておくこと)。

ImpedingのCEOであるPhill Ryu(フィル・リュー)氏は、このアプリはそもそも数年前にApple Watchを使う遊びのアイデアとしてプロトタイプが作られたものだと話している。現在、みんなが家から出られない状態に際して、少し簡単にしてわずか数週間で配信にこぎ着けたそうだ。

「ネコちゃん、でておいで!」は、現在、iOS版を公開中(Androidユーザーはごめんなさい)。無料で遊べる。

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(翻訳:金井哲夫)

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ゲーマーが本当に必要な機能を備えたチャットアプリ開発のGuildedが7.5億円を調達

ゲーミングプラットフォームは近年、投資家のかなりの関心を集めている。ベンチャーキャピタル(VC)がコラボレーションツールに興味津々な様子も考慮すると、新たなゲーミングチャットアプリを支援しようとする動きがあるのは何ら驚きではない。

Guilded(ギルデッド)は、ゲーマーが自身のチームといつでもスムーズにつながれるよう、競うゲームやeスポーツのためのチャットプラットフォームを構築している。

現在バリュエーションが20億ドル(約2140億円)Discordは、近年あまりにも手を広げたことで、機能セットが実際には競っているゲーマーが求めているものに応えていない。ここにGuildedのチャンスがある。ゲーマーは真剣にチームとつながりたいときにはスプレッドシートに向かい、提案を作成する。

「多くのコミュニティにとってDiscordは本当に素晴らしいものだ。しかし我々はゲーマーのためのチャットを構築している」とGuildedのCEOであるEli Brown(エリ・ブラウン)氏はTechCrunchに語った。

GuildedはMatrix PartnersがリードするシリーズAラウンドで700万ドル(約7億5000万円)を調達したと発表した。 Initialized Capital、Susa Ventures、Sterling.VCも本ラウンドに参加した。Guildedは過去にY CombinatorのS17クラスに参加していた。

GuildedはDiscordよりもう少しきっちりとまとまっていて、チームやサーバーベースの構造にフォーカスしている。スケジューリングやカレンダーの機能の統合はおそらく最大の違いだろう。

テキストチャットに加え、ユーザーはインラインイベントをつくったり、書類をアップロードしたり、スクリーンキャプチャを投稿したりできる。実際にゲームをしながらアプリを立ち上げて、音声チャットでサーバー経由のコミュニケーションを取ることができる。Guildedは現在400以上のゲームをサポートしている。

他の新たなコミュニケーションツールと同様、Guildedの課題は競合するプロダクト(主にDiscordだが)を少しずつ切り崩していくこと、必要不可欠なユーザーと外部支援なしで動くサーバーを獲得することだ。

将来を見据え、このプラットフォームはゲーム操作の向上に注力している。すぐに加わったりプライベートサーバーに受け入れられるよう申し込んだりするために、ユーザーはすでにパブリックサーバーをブラウズできる。こうしたサーバーは個人のグループやチャンネルに分類することができる。Guildedは、互いに同レベルのスキルを持ったサーバーをマッチさせるためのトーナメント機能を構築中で、数カ月以内に提供を開始する。

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(翻訳:Mizoguchi

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新型コロナ蔓延下ではゲーム性よりソーシャルプラットフォームを優先したゲームが必要だ

この長く退屈な物理的隔離の日々が、永遠に続くベージュ色の廊下のように不確かな未来に向かって伸びる中で、友達との付き合いを、懐かしく思い出さずにいることはできない。特に、何か特定のことをするわけでも、何かのトピックについて話し合うわけでもなく、ただ一緒にぶらぶらしているような付き合いが恋しくなる。

だが、お互いに物理的な距離を置き続けている中で、私たちが持っているツールを使って、社会的な存在感を分け合うことは難しいのかもしれない。たとえZoom や、その他のよりカジュアルなチャットアプリを使用したとしても、ビデオチャットは平板なものに感じるだろう。(そして、幸運にも自宅で仕事ができる私たちにとって、仕事をするのに使用しているものと同じツールを使って、仕事の後友達を訪問することは、必ずしも気分が良いものとは限らない)。しばしば私たちは、決まったビデオチャットスポットに静止して座りながら、自己隔離の様子をやり取りしたり、たぶん猫や1人2人の子供を画面にひっぱりこんで話していることだろう。

しかし、より遊び心のあるビデオ チャット アプリや、FacebookのPortalとその分離したカメラのような、革新的な技術を使って机から離れたとしても、何か別のものがまだ伝わり切っていないのだ。フラットスクリーンを介してでは、物理的な相互関係がほとんどわからない。結局のところ、空間の中での社交体験を、私たちがこれまでどれだけ当然のことと考えていたのかが、明らかになったということだ。だが、ゲーム業界はこれを随分昔から理解してきた。

いま、私たちはこれまで以上に、他の人の存在を感じるための創造的な方法を必要としている。この危機はゲーム業界にとって大きなチャンスであると同時に、仕事の後に「Call of Duty」をせいぜい数ラウンドプレイするようなものではなく、より超越したデジタルソーシャル体験を提供するものとなりそうだ。ひょっとすると、これらの体験はあまりにも豊かな想像力を要求するために、まだどのように見えるのかさえわからないのかもしれない。

もしVRが初期の約束を果たせていたならば、おそらく私たちはみな、現在その世界の中に住んでいただろう。ある種の共有仮想領域を持つというアイデアは今でも有力なものだが、追加のハードウェアは一般の人が使うにはあまりにも法外な価格であることが証明されていて(少なくとも今のところは)、最もクールなVR体験でさえニッチなものに留まっている。それでも、InstagramのDMやメールスレッドを使うだけでなく、共有スペースを移動するアバターとして、私たちが一緒の行動をしたいと思っていることは明らかだ。何らかの手段で。

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仮想世界の正しい理解

もし「どうぶつの森」の幅広い成功が、何らかの兆候であるとするなら、人々は現在仮想空間に対する大きな欲求を持っていることになる(ここでは特に最新作である「あつまれ!どうぶつの森」のことを指している)。たとえ任天堂の使いにくいオンラインマルチプレイであったとしても、友達を訪ねて網でバチバチ闘ったり、新しいグッズを見せ合ったりすることには、何か楽しくて特別なものがある。

どうぶつの森に関して言えば、本当に「部分を合計した以上の体験」を得ることができるゲームだ。私が最近本当に笑って止まらなくなったのは、ゲームが開始された直後に妹のどうぶつの森の島を訪ねたときだった。インターフェース上の少ない感情表現と厳しいキャラクターの制限にもかかわらず、彼女の奇妙なユーモアのセンスは、ゲームの制限を乗り越えて湧き上がることに成功していた。そして、その制約がなぜか特別なものを生み出していた。彼女の島を去るときには、周りに輪をぐるぐる回している、彼女の滑稽で奇妙な姿に別れを告げることが悲しかった。それはビデオチャットからサインアウトしたり、テキストを送り合っていた会話からドロップアウトしたりするのとは異なる感覚だった。

こうした体験は個人レベルだけでなく、集団レベルでも起こっていて、人々は創造的になり始めている。Rogue Oneの作家の1人は、ゲーム内で「どうぶつの森トークショー」を制作した。ショー内には独自の小さなゲストカウチと街並みの景観が備わっている。

完全にどうぶつの森の島の上で開催される開発カンファレンスを立ち上げた、ニューヨークの開発者さえ登場した。通常の会議と同様に、この「Deserted Island DevOps」は、発表者、司会者を揃えており、さらには会議後にはトークがYouTubeにアップロードされることになっている。

多くの人々が先「どうぶつの森」を使ってより親密な集まりも開催している、たとえば先月のラマダン過越祭を祝ったり、遠く離れた友人や家族を1か所に集めたりしたりしているのだ。

今回のパンデミックが示しつつあるものは、この先主流となる仮想存在のスイートスポットは、Zoomのようなビデオ会議以上のもので、かつ完全なVR体験以下のどこかにあるのではないかということである。ビデオゲーム、より具体的に言うならプラットフォームとしてのビデオゲームは、ゲーマーとしては識別されない種類の人々の間でも現在共鳴を起こしているように見える。その最後の点が重要なのだ。

これは、Fortnite(フォートナイト)のメーカーであるEpic Gamesが、ずっと行ってきたことだ。フォートナイトがどうぶつの森のように、ノンゲーマーを迎え入れたのには理由がある。もちろん、Fortniteは楽しくて中毒性があるものだが、そもそも多くのゲームは楽しくて中毒性があるものだ。しかもフォートナイトはそうしたたくさんのゲームよりもはるかに難しいのだ。

Epicが生み出した真のイノベーションは、プラットフォーム間でプレイヤーをシームレスに接続する、バターのように滑らかなソーシャルレイヤーなのだ。友達にアプリをダウンロードさせることができたなら、すでにビジネスに参加したことになる。もちろん、他のゲームでもこれは正しく行われている。もちろん、Minecraftが頭に浮かぶし、ほかのゲームもそうだが、今ではタイミングがすべてなのだ。そしてフォートナイトのチームは、すでに良いことがわかっているアイデアを巧みに繰り返している。

今週Epicは、パーティーロイヤル(Party Royale)と呼ばれる、意図的にのんびりプレイできる新しいゲームモードをフォートナイトに追加した。これは友人たちとぶらぶらするための新しい島だ。投げられるハンバーガーやペイントボール銃のような、適度に奇抜な致死的ではない武器が散らばっている。パーティロイヤルはグループを組んで、他愛もなく意味もないことで楽しみながらチャットを行う場所なのだ。ぎこちなくサッカーボールを蹴ったり(なぜか私は全く見ず知らずの人物と20分ほどそれで遊んだ)、仮想オフロードカーを仮想絶壁から落としたりできる。

そして、Epicの多くのバトルロイヤルヒットのように、島自体には奇妙で、カラフルなライト、巨大なネオンダンサー、そして非常にサイケデリックな雰囲気に溢れた(そしてクスリはなしだ)、海賊船や音楽祭の会場までもが用意されている。メインゲームとは別の領域のような、ドライブイン映画館も用意されていて、これは興味深いことが起こる可能性を示唆している。運良くもしEpic が拡張してくれれば、フォートナイトの最新のカジュアルなオンライン仮想空間はかなり面白いものに進化する可能性がある。

フォートナイトは表向きは、自分が殺される前に相手を殺すことを目的にしたゲームだが、同時にコンサート会場でもあるのだ。そしてそれは多目的なソーシャルプラットフォームとしてのゲームに対してEpicが持つ、より深いアイデアを示唆している。先月、フォートナイトは最新の大規模なゲーム内ショーイベントを開催したが、今回はゲーム内で超高層ビルの高さを誇る有名ラッパーのトラビス・スコットが、ゆっくり回転する万華鏡バージョンのフォートナイトのマップの中で飛び回りながらパフォーマンスを披露した。このイベントには1200万人が参加した。この数は1年前に行われた、より地味なゲーム内EDMショーのMarshmelloの中でプレイした1000万人を上回っている。日頃彼の音楽を聴いているかいないかには関わらず、その視覚的に想像力を掻き立てられるイベントは、誰が見ても最高にクールだった。

ビデオゲームは時代の要求を満たすために進化すべきだ

大規模なマルチプレーヤー型オンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)で時間を費やしたことがある人にとっては、これはすべてなじみのある話だ。これらのゲームには、膨大な数の人々を永続的な共有仮想空間に集め、彼らに自分自身を表現させるという、活気のある長い歴史がある。衣装を整えたり、空間を装飾したり、プレイスタイルや同盟の選択をしたりすることは、同じことをしている他の人たちが住む仮想世界の中で、自分自身を表現する方法なのだ。何年もの間World of Warcraftをプレイした人間にとって、これは多くの参加者にとってゲームの真の魅力を伝えてくれるものだった。ゲーム自体(クエスト、ダンジョン、その他)は、二次的なものだった。

10年前のピーク時、World of Warcraftにはトラビス・スコットのイベントに参加したプレイヤーと同数の、1200万人のアクティブなサブスクライバーがいたのだ。それ以降、ゲームは爆発的な勢いで主流となり、2018年の後半までには、フォートナイトのアクティブプレイヤー数は約8000万人を誇るようになった。オンラインマルチプレイヤー自体も、主に大ヒットした一人称視点シューティングゲーム(FPS)の成功によって進化した(FPSは通常残忍で、日頃特定のゲーマーを引き寄せる、漠然とあるいは極端に軍事的な側面を打ち出したゲームだ)。だがフォートナイト、スプラトゥーン、Overwatch(オーバーウオッチ)といった遊び心のあるカラフルなシューティングゲームが登場して、カジュアルなプレイヤー、さらにはノンゲーマーにも手を差し伸べることになったが、オンラインゲーム自身にはシューティングゲームの枠を超えた可能性がある。

Minecraftの人気は協力型ゲームへの道を切り開いたが、それは単に物を作るのが信じられないほど楽しいからだけではない。もちろんそれは真実だが、仮想空間で友達と何か新しいことをやるのは本当にクールだからだ。驚異的なNo Man’s Skyのような小規模ゲームは、Minecraftが構築で行ったことを探検で行うことができる。だがインディーズデベロッパーの予算ではマルチプレイヤーに対する大きなアイデアもせいぜいその程度止まりだ。歴史的に、業界のリソースの大部分は今でも、利益性が確実に高いミリタリースタイルのシューティングゲームに向けられている。しかし、世界が変化することで、トレンドも変化する可能性がある。どうぶつの森のソーシャル風水シミュレーションの売上が、流行の最初の数カ月間で圧倒的なシェアを占めていたことに着目しよう。

ゲームをプレイしない人に対して、魅力的な共通ソーシャル体験を提供できるゲームには、今大きなチャンスが巡って来ている。家に閉じこめられている人にとって、想像力豊かなゲームの世界は、今現在のストレスからの逃避だけでなく、会えないときに空間を共有する方法を提供してくれる。

訪問できるゲームがもっと必要だ。

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(翻訳:sako)

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フォートナイトで著名ラッパーがサイケなコンサートを開催、なんと1230万人が視聴

ゲーム内でラッパーのTravis Scott(トラビス・スコット)のコンサートを開催するというアイデアは、少し馬鹿げているように思えるかもしれない。私もそうだが、あなたがFortniteのプレーヤーでないなら特にそうだろう。

これまで、Fortnite(フォートナイト)は映画や音楽のプロモーションイベントを開催してきた。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)による隔離によって人々がライブパフォーマンスに飢えていたとしたら、なぜ実際に行われたスコットのコンサート映像を見ないのだろうか?

しかし、スコットとFortniteの販売元であるEpic Gamesが提供したのは、巨大な怪獣サイズのスコットのアバターがプレイヤーの上に登場して、会場内をテレポートしながら、彼の周りの映像がどんどんサイケデリックになっていくという、なんとも壮大かつシュールなイベントだった。これこそ、バーチャルコンサートでしかできない楽しみだろう。

さらにイベントでは、最大規模のコンサート会場の入場者数よりもはるかに多くの人々に視聴された。Epic Gamesによると同時参加者数は1230万人で、これはFortniteの新記録となっている。

上の動画ではイベントの様子を見ることができるが、もしあなたが「SICKO MODE」を歌っている巨大なスコットと実際に交流したいのであれば、Epic Gamesは週末にもアンコールイベントを計画している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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クラウドゲーミング環境「OOParts」が正式公開、往年の美少女ゲーム100タイトル超がスマホで遊び放題

Blackは4月23日、往年のWindows版美少女ゲームを中心としたアドベンチャーゲームをさまざまなデバイスで楽しめるクラウドゲーミングプラットフォーム「OOParts」(オーパーツ)を正式リリースした。月額料金は期間限定で1000円。終了日は決まっていないが、キャンペーン後の月額料金は3000円となる。同社は2018年11月設立のスタートアップ。

同社では正式版のリリースを記念して、100タイトルを超えるゲームが無料で遊び放題となる「#ワンクリックでゲーム開始」キャンペーンを4月26日まで開催する。期間中はアカウント登録なしですべてのゲームをプレイ可能だ。

OOPartsは、2019年11月にクローズドベータ版を開始。招待ユーザー約4000人の累計プレイ時間は19万4163分間(134.8日間に相当)となっていた。今回同社はクローズドベータ版でのプレイデータを基にUXを向上させ、正式版では数多くの新機能を追加している。具体的には以下のとおり。

  • トップページの検索性向上
  • シナリオライターや声優の名前などの検索に対応
  • クレジットカードやApple Pay、Google Payでの決済に対応
  • プレイ履歴を確認できるマイリスト機能
  • マウスポインターを一定時間非表示に
  • プレイメニューをタッチ/マウスジェスチャーで表示可能に
  • マウスの右クリックとスクロール操作が可能に

正式版でラインアップされている主なゲームタイトルは以下のとおり。今後も順次追加される予定とのこと。

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Nintedo Switchが「あつまれ どうぶつの森」絶好調で新記録

この3月、世界でたいへんな数のNintedo Switchが売れた。簡単に組み換えができる小さなゲーム機は自宅に引きこもることを余儀なくされた世界の人々にとって救いの手となった。新型コロナウイルス(COVID-19)による旅行や移動の制限に加えて「どうぶつの森」に待望の新バージョン、「あつまれ どうぶつの森(Animal Crossing: New Horizons)がリリースされたことが大きな要因だ。Switchは発売後3年目となるプラットフォームだが、売れ行きからすればパーフェクトストームになっている。

リサーチ企業のNPDのレポートによれば、2020年3月のNintedo Switchの販売台数は対前年比で2倍以上に急増した。Switchが発売されたのは2017年3月だったが、この3月の数字はこれを上回った。しかも、同じ任天堂の2010年のDSの記録を別にすれば、あらゆるゲーム機を通じた四半期セールスの新記録となった。

Nintendo Switchは、3月のゲーム機販売台数で記録を更新した。2017年3月の発売月のセールス記録も上回る過去最高となっている

「あつまれ どうぶつの森」のリリースは売り上げ好調の要因の1つだったことは間違いない。人気の育成シミュレーションシリーズに追加された新ゲームはプラットフォームを通じて、3月の新記録となるベストセラーとなった。また新タイトルのリリースとして、NPDが調査を開始して以来、任天堂の歴史の中で第3位の月間セールスとなっている。専用ゲームのリリース月のセールスでこれを上回ったのは2008年と2018年の大乱闘スマッシュブラザーズだけだった。

NPDによれば、「あつまれ どうぶつの森」は「どうぶつの森」シリーズ中でも既にベストセラーとなっている。このタイトルの発売のタイミングに加えて、「自然豊かな無人島への移住」というテーマやゲームのソーシャル化に力を入れたことが世界で巨大な販売量を生む結果となったようだ。またゲーム専門家、批評家の評価も高くMetacriticでは91%という高いポイントを得ている。

販売店は、需要が急増する中でSwitchの在庫を確保するために悪戦苦闘している。任天堂は生産台数を10%増加させると報じられている。

【Japan編集部追記】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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Facebookのゲーム専用アプリがAndroidで2カ月前倒しで公開、iOS版もまもなく

Facebook(フェイスブック)のゲーム専用アプリGamingが、6月リリースの予定を前倒ししてAndroidで使えるようになった。新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックで多くの人が自宅に閉じこもり、エンターテインメントの選択肢を渇望している中で、予定よりも2カ月早く公開された。

ニューヨークタイムズ紙が週末に特ダネとしてこのアプリのリリースを報じた。そこには、Facebookがゲーム開発にかなり投資し、同社のユーザー25億人のうちプラットフォームでゲームをする月間ユーザー数は7億人超に達したと書かれている。ゲーム専用アプリの立ち上げは、これまで専用タブで展開されてきたコンテンツの次なるステップだ。

多くのユーザー獲得が目的であり(当然だ)、ほどなくiOSバージョンも加わる見込みだ(Appleの承認待ち)。「ただ『消費』するだけではなく、インタラクティブで人々をつなげるエンターテインメントだ」とアプリの責任者Fidji Simo (フィドジ・シーモ)氏は話し、「このところの外出禁止でゲームの利用は急増している」とも付け加えた。

Go Liveストリーミング機能があるこのアプリにとって、最大のライバルはTwitchとYouTubeだ。FacebookはすでにLive機能の中に巨大プラッフォームを持っている。Live機能は新型コロナウイルスによる外出禁止が続く中、人とつながる方法を模索する隔離されたユーザーにかなり利用されている。Go Liveでユーザーはゲームを直接自分のFacebookページにストリームして共有することができる。

ライブストリーミングはこのアプリの最大の目玉機能だ。その他にも、友人のアクティビティやカテゴリー別を通じてゲームを探すことができ、チャットプラットフォームも備えている。

このアプリは南米や東南アジアなどでの1年半にわたるテストを経て公開された。差し当たっては広告なしで提供されるが、閲覧者がストリーマーに贈る寄付「スター」の手数料を取ることで収益を上げる計画だ、と同社はニューヨークタイムズ紙に語った。

TwitchやYouTube方式が、Words With Friendなどのカジュアルなゲームによりフォーカスしている従来型のプラットフォームにいかに合わせるかはまだはっきりしていない。専門アプリとして機能を切り離すFacebookの試みのすべてが成功しているわけではないが、世界中で外出が禁止される中でユーザーは新たな形のコンテンツや社会とのつながりを探していて、リリースを早めたことは利用増につながるかもしれない。

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(翻訳:Mizoguchi

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ポケモンGOにリモートレイドバトル機能が加わる、集合しなくても100ポケコインでプレイ可能

ポケモンGOは外でプレイするようデザインされたゲームだ。しかし残念ながら友達と町に出たり観光スポットの回りに大勢で集まったりするのは「最もしてはならない行為」となってしまった。

開発元のNiantic(ナイアンティック)ではポケモンGOをリビングのソファからプレイできるようリモート化に努力してきた(ポケモン閉じ籠もり?)。4月15日、レイドバトルについてのアップデートの内容が発表された。

レイドバトルは2017年に導入された仕組みで、プレイヤーは協力して協力で珍しいポケモン(ボスポケモンと呼ばれる)を倒す。チームが勝てばポスポケモンを入手するチャンスが得られる。

これまでレイドバトルに参加するには特定の時間に特定の場所に行き、自分以外に19人のプレイヤーが集まるのを待つ必要があった。パンデミック後はもちろんどれも不可能だ。そこでリモートレイドが必要となったわけだ。

リモートレイドのプレイ方法(アップデートは「すぐに」実施される)

  • プレイヤーは「付近のようす」に表示されているレイドに参加できる。実際にその場所にGOする必要はない。ディスプレイにレイドが表示される距離にいさえすればいい(都会の場合は数ブロック圏内)。
  • タスク達成の度合い、報酬などについては従来のレイドバトルと同様の扱いになる。
  • 参加には新しく設けられたリモートレイドパスが必要。これはレイドパスと同様プレミアムアイテムで1枚が100ポケコイン(米国だと約1ドル)。
  • リモートレイドのプレイヤーは現実のレイドのプレイヤーと同じ能力がある。ただし移動制限や外出禁止令が終了した後は、リモートレイドプレイヤーもレイドに参加できるものの、現場のプレイヤーに比べて強さが制限されるかもしれない。
  • Nianticの発表によれば、やがてプレイヤーは場所を問わず、遠隔地にいる友だちもリモートレイドに招待できるようにするという。遠くにいる友だちに援助を頼みたい場合は、先にレイドに参加している必要がある。

Read a deep dive of Niantic on Extra Crunch

Nianticによれば、プレイヤーは每日午前零時にリモートで「フィールリサーチ」を1個受け取ることができるようになるという。また「相棒」のポケモンが近くのポケストップからギフトを持ってきてくれるらしい。自分でポケストップに出向く必要がなくなる。アイテムは有効期間中、複数をまとめて使えるという。個数分だけ効果時間が延長される。ポケモンを引き寄せるアイテムを4つ持っているが、30分ごとに使うのは面倒だったら最初に4つ発射しておくと次の2時間有効となる。

Nianticはリモートレイドを「近くリリース予定」と発表したが、正確な日時はまだ不明だ

新型コロナウイルス 関連アップデート
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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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ソニーが新型コロナで影響を受けるゲーム開発者の救済基金に11億円拠出

多くの人が外出禁止のために家にこもってPCやゲーミングコンソールを手にしているが、インディーゲームデベロッパーにとっては厳しい状況だ。彼らは往々にして、タイトルの宣伝や投資の呼び込み、契約の発表などをゲームカンファレンスに頼っている。

Sony(ソニー)は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで影響を受けているインディーゲームデベロッパーをサポートするための基金に1000万ドル(約11億円)を拠出したと発表した。2020年4月初めソニーは新型コロナウイルス救済のための1億ドル(約107億円)の基金を立ち上げたと明らかにしていたが、その基金はどちらかというとヘルスケアワーカーや遠隔教育にフォーカスしたものだった。

ソニーは基金の詳細について、間もなく発表するとしか述べていない。また今回の発表ではPlayStationユーザーに自宅に留まってもらうように、2つの「UNCHARTED: The Nathan Drake Collection(アンチャーテッド コレクション PlayStation Hits)」と「Journey(風ノ旅ビト)」をデジタルストアで無料ダウンロードできるようにしたことも明らかにした。この2つの小さなニュースはPlayStationが提唱する「Play at Home」イニシアチブのベースとなっている。

2つのタイトルは4月15日から5月5日まで無料でダウンロードできる。

画像クレジット: Kevork Djansezian / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

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PlayStation 5のDualSenseコントローラーはゲーム用アクセサリーの未来を告げる

Sony(ソニー)がPlayStation 5のコントローラーのデザインを明らかにした。それは、好評だったDualShock(デュアルショック)系列の後継機で、その新世代機の名前としてDualSense(デュアルセンス)と呼ばれる。

そのデュアルセンスコントローラーは黒と白を身にまとい、ゲームパッドというよりは、未来的なプラスチック製装甲ロボットの装具のようだが、それでもなお、デュアルショックの名残は明らかにある。とくにボタンのレイアウトは、代々のPlayStationでおなじみのものだ。しかしデュアルセンスには触覚的フィードバックがあり、Sonyによると、これによりゲームの没入感覚がより高度になる。

触覚的フィードバックは、現世代のコントローラーの、かなり一般的で特定の原因のない低周波ノイズを抑えるための改良だろう。またソニーはさらに、新しいL2とR2に加えた「アダプティブトリガー」(adaptive triggers)によって、前よりも触覚的なレスポンス(応答性)を加え、そのためにゲーム内のアクションを実行しているときに、いろいろ異なった種類の張力応答がある。たとえばその例のひとつが、「弓を引いて矢を射る」という応答だ。

そのため、外見はデュアルショック 4よりややずんぐりしていて、アダプティブトリガーのために内部のスペースが必要になっている。でもソニーによると、デザインを変えて部品の角度を変えるなどの工夫で、コントローラーを手に持ったときの感じは見た目よりずっと軽いそうだ。

このコントローラーは専用の「Share」ボタンがなくなり、新たに「Create」ボタンができた。それは、前の機能+αだと思うが、ソニーからの詳しい発表はまだない。

  1. ps5g1

  2. ps5g2

  3. ps5g3


一方、新たに設けられた内蔵マイクにより、ヘッドセットの要らない音声チャットができる。ただしこれは正規の入力として使われるのではなく、単に「あると便利」という機能のようだ。なぜならソニー自身は依然として、長時間のプレイにはヘッドセットを勧めている。

あえてルックスだけに限定して見れば、ソニーは明らかに、これまでのコントローラーのおとなしい黒から、もっと大胆なデザインを目指したようだ。ツートンカラーのストームトルーパーのような基本色に、中央タッチパッドの両側のライトバーが色どりを添えている。

個人的にはこのルックスは好きだし、またUSB-Cのポートは充電状態をチェックできるので良い。PS5本体にそれほど関心があるのか、自分でもよくわからないけど、コントローラーは非常にそそる。アップグレードが待ち遠しい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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回線混雑緩和のためゲームのダウンロードに速度制限

新型コロナ感染抑制の世界的取り組みのために自宅で釘付けにされている数十億の人々にとって、ゲームはうってつけの逃避方法だ。しかしゲームは巨大だ。Microsoft(マイクロソフト)、Sony(ソニー)をはじめとするゲーム各社は、巨大なゲームをダウンロードする何百万人もの人たちが帯域幅を独占しないよう対策を始めている。でも心配無用、あなたのゲームプレイには影響しない。

コンテンツ配信ネットワークのAkamai(アカマイ)のブログ記事で、インターネットのインフラが直面している津波のようなトラフィックを軽減するために同社が行っていることをいくつか説明している。もちろんビデオストリーミングは最大要因の1つだが、ゲームも連続的ではないもののネットワークにとって大きな負担だ。

Akamaiは「主要ソフトウェア配信業者、特にゲーム業界についてはマイクロソフトやソニーと協力して、ピーク利用時の混雑緩和に取り組んでいる。アップデートが公開された時に大量のトラフィックを生むゲームソフトのダウンロードは非常に重要だ」と記事は書いている。

例えば最新のバトルロイヤルゲーム 「Call of Duty: Warzone」が先週無料で公開され、大きな人気を呼んでいる。ご存じない方のために書くと、Call of Dutyシリーズの最新タイトルであるWarzoneは80GB以上のダウンロードサイズでNetflixの映画数十本分に相当する。さらにいうと、その80GBは自宅のネット接続の最大帯域幅でダウンロードされる可能性が高い。ストリーミングビデオは、数Mbに抑えられているので、接続を独占する心配はない。

関連記事:Netflixが新型コロナによる通信量増加で欧州でのストリーミング画質を30日間抑制へ

Warzoneだけではない。ほかにも山ほどの人気ゲームが、ゲーム以外することのない多くの人たちが家にいる時期にリリースされた。PCゲームプラットフォームのSteamは先日2000万同時ユーザーを記録し、あるアナリストはゲームのトラフィックが400% 増えたと言っている。つまり、ゲームはかつてないほど多くプレイされていて、ゲームのサイズはかつてないほど大きい。

そういうわけで、ゲームのダウンロードは近いうちに帯域幅を絞られる可能性がある。少なくとも一部の分野では。「プレーヤーはゲームのダウンロードが多少遅く感じるかもしれない」とSony Interactive Entertainment(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)CEOのJim Ryan(ジム・ライアン)氏はブログ記事に書いている。TechCrunchはマイクロソフトとNintendo(任天堂)、Valve(バルブ)にも各社のやり方を質問している。

重要なことだが、これはダウンロード以外のゲームプレイには影響しない。ゲームのダウンロードと異なり、ゲームプレイで使用する帯域幅はおどろくほど小さい。プレイのタイミングを維持するために、パケットを高速でやりとりすることは重要だが、データ量は低解像度のストリーミングビデオと比べても少ない。

ゲームのダウンロードは夜間に行うのがベストだ。地域のネットワークインフラは多くの人が寝ている間の方が混雑が少ないからだ。昼間にダウンロードやアップデートするときは、いつもより時間がかかったり、待たされることになっても驚かないように。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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Google Cloudがゲームのためのマネージドクラウドバックエンド「Game Servers」を立ち上げ

Google Cloudが3月13日、ゲーム開発者がゲームを動かすための日常的なバックエンドをクラウドで提供するマネージドサービス、Game Serversのベータ版をローンチしたことを発表した。マルチプレイヤーのゲームもサポートするが、ゲームストリーミングサーバーではなく、ゲーム開発者がゲームのバックエンドサービスを制作、拡張、管理する作業を楽にしてくれる。

このサービスは、GoogleとUbisoftが2018年に発表したオープンソースのゲームサーバープロジェクトAgonesと、コンテナオーケストレーションプラットホームKubernetesがベースとなっている。Google CloudのプロダクトマネージャーであるScott Van Woudenberg(スコット・ヴァン・ウーデンバーグ)氏によると、このサービスはマルチクラウド上のKubernetesクラスターを管理するGoogleのサービス、Anthosも部分的に使用している。そしてGame Serversは目下Google Kubernetes Engine上でのみ動くが、年内にはハイブリッドクラウドやマルチクラウドもサポートされる予定だ。

すでにかなり多くのゲーム企業が、独自のオンプレミスサーバー集団を構築しているから、エンタープライズの場合と同様、このようなツールもハイブリッドクラウド対応であることが必須だ。またGame Serversの外ですでにAgonesを使っているデベロッパーも、そのサーバーをGame ServersのAPIで登録すれば、Game Serversのマネージドサービス下に置くことができる。

ヴァン・ウーデンバーグ氏が指摘するとおり、今では事実上ほとんどすべてのゲームが、何らかのクラウドバックエンドを必要としている。例えばマルチプレイヤー機能や対戦相手の組み合わせ(マッチメイキング)、長期保存性のあるゲームデータなどは、多くの場合でクラウドを利用している。それは大手のゲームスタジオだけでなく、インディーの開発者でも同様だ。Game Serversを利用すれば、それらの開発者は必要に応じて容易にクラスターのスケールアップしたり、ダウンできるようになる。Game Serversにはまた、A/Bテストやカナリアテストの機能もあり、将来的にはマッチメイキングフレームワークであるOpen Matchの統合も予定している。

利用には、ゲームサーバーがコンテナ化されていることが必要だ。すでにAgonesを利用している企業なら、それは単純な作業だろうとヴァン・ウーデンバーグ氏は言う。その他のさらに助けを必要とする企業には、Googleがそのパートナーと一緒に導入支援をを行う。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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F1は延期レースを仮想グランプリとして開催

F1(フォーミュラ1)は、COVID-19のパンデミックを受けて計画されていたいくつかのレースを延期、またはキャンセルする必要に迫られた。オーストラリア、バーレーン、モナコ、ベトナム、中国でのレースの中止がすでに決定され、オランダとスペインのグランプリも延期された。そこでF1のオーガナイザーは、米国時間3月20日にeスポーツのシリーズとして「F1 Esports Virtual Grand Prix」を開催することを発表した。何人の現役のF1ドライバーに並んで、他分野の多くのスターも参加する。

画像クレジット:William WEST/AFP/Getty Images

この仮想F1レースには、Codemasterの「Formula 1 2019」というPC用のF1公式ゲームソフトが使われる。ファンはF1.comに加えてYouTube、Twitch、Facebookでもレースを観戦できる。レースは本物のレースのほぼ半分の長さである28周に設定される。最初のレースは米国時間3月22日に開催される。

「F1 Esports Virtual GPを開催することで、少しでも明るいニュースをお届けできることを非常にうれしく思います。先行きの見えない時期ですが、通常のスポーツイベントがなくなって残念に思っているファンを楽しませたいと願っています」と、F1のデジタルビジネスとスポーツ部門の責任者、Julian Tan(ジュリアン・タン)氏は述べた。「世界中のメジャーなスポーツリーグがことごとく競技を中止している今は、eスポーツの利点と、そこで発揮されるすばらしいスキルを世に示す大きなチャンスです」

F1ドライバーの中には熱心なゲーマーもいるが、多くはそうではない。そのスキルレベルの違いを補うために「ゲームの設定は、競技性の高い、見ていて楽しいレースとなるように調整されています」と、オーガナイザーは説明する。つまり、すべての車が同じ性能となるように設定、車体へのダメージは軽減され、オプションとしてアンチロックブレーキとトラクションコントロールも使えるようになる。

オーガナイザーによれば「このシリーズは厳密にエンターテインメントのみを目的としており、全世界が影響を受けている前例のないシナリオの中で、ファンにレーシングアクションをお届けするためのものです。ドライバーが公式の世界選手権ポイントを獲得できるものではありません」という。

このように、実際のレースが延期されてもファンがイベントへの興味を失わないようにしてもらおうとアクションを起こしているモータースポーツはF1だけではない。例えばNASCARは「eNASCAR iRacing Pro Invitational Series」を今週末に開催する。これにも現役ドライバーが参加する。

「我々の車がレース場に戻ってくるまで、NASCARコミュニティ全体が協力して、ユニークで楽しく競技性の高い体験を元のレース当日に、情熱的なファンに提供します」と、NASCARのレース開発担当副社長のBen Kennedy(ベン・ケネディ)氏は述べている。「我々の長年のパートナーであるiRacingは、信じられないような製品を提供しています。最高のドライバーの多くが、この仮想レースにこぞって参加し、競い合うのを楽しみにしています」

また大西洋の反対側では、ニュルブルクリンク耐久シリーズも、同シリーズ初の試みとなる仮想ラウンドを3月21日に開始する。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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PlayStation 5は5GB/秒超で容量825GBのSSD搭載、GPUはAMDのRDNA 2アーキテクチャ

ソニーが1月のCESで発表したのはPlayStation 5という名前だけだった。 同社はサンフランシスコで開催されるはずだったGDC(Game Developers Conference)で盛大なプレゼンを計画していたが、新型コロナウィルス(COVID-19)問題が発生してしまった。そこでイベントをライブストリーミングで実施することとした。このビデオが次世代ゲーム・コンソールについて現在最も広汎で確実な情報となる。

ビデオではPlayStationのリード・システムアーキテクトを務めるMark Cerny(マーク・サーニー)氏がカメラに向かって地味なプレゼンを始める。カンファレンスがこうしたライブストリーミングになったのは新型コロナウィルスの拡大を防止するためには対人接触をできるかぎり避けるのが有効と判明したためだ。

サーニー氏は冒頭、PS5に5GB/秒の速度のSSDが搭載することを発表した。 これはデベロッパーからの要望のナンバーワン事項だったという。SSD化にともないPS5のI/Oは現行PS4と比較して最大100倍速くなっているという。

ソニーはまた、XboxシリーズXなみの高速化を実現するためにPS5にどのようなテクノロジーが搭載されるか詳しく説明した。PS5ではウルトラ・ハイスピードのSDDとともに、レイトレーシングが可能なカスタムのAMD製GPUを搭載する。3Dオーディオはソニーのマルチメディアホームエンターテインメントを改良して利用している。Xbox同様下位互換性があり、特にPS4との互換性を確保している。

CPUは3.5GHz、8コアのAMD Zen 2だ。GPUはAMDのRDNA 2アーキテクチャを利用しており、36 CU(Compute Unit)で10.28TFLOPSを発揮する。メモリは16GB、SSDは825GBが搭載される。システムの電力消費と発熱を抑えるよう設計された新しいブースト機能がある。

サーニー氏によれば、PS5は熱を抑えるために「温度そのものではなくGPUとCPUが実行しているタスクを監視する」。この情報に基づいてクロック周波数を上下させる。システム冷却の仕様の詳細は、今後行われるシステムの「徹底解説」で明らかにすることを約束している。

3Dオーディオは「新しい夢を発見する」というセクションで説明された。サーニー氏は「グラフィックスを主体とするシステムでは往々にしてオーディオは後付けにされてしまう。残念ながらPS4ではそうだった」と述べた。しかしPS5でははPSVRの没入型オーディオを利用した新しいバージョンが導入され、ゲーム機オーディオにプレゼンスや位置定位などの機能に焦点を当てた。ソニーではユーザーが利用するデバイスがさほど高度でないホームステレオシステムやヘッドフォンであってもバーチャル・サラウンドサウンドを提供する能力が大きく改善されたとしている。

Xboxの新シリーズ同様、PS5の発売も今年末になるはずだ。今回、ソニーはほんの表面を説明しただけだろう。クリスマスまでまだ相当の間があり、今後完成される要素も多いはずだ。

さてゲームに付き合ってくれる人は誰かいるかな?

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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フォートナイトの急成長、テックジャイアントが注目する「メタバース」とはなにか

【編集部注】本稿は米国スタートアップやテクノロジー、ビジネスに関する話題を解説するPodcast「Off Topic」が投稿したnote記事の転載だ。

こんにちは、宮武(@tmiyatake1)です。これまで日本のVCで米国を拠点にキャピタリストとして働いてきて、現在は、LAにあるスタートアップでCOOをしています。Off Topicでは、次世代ゲームの話や最新テックニュースの解説をしているポッドキャストもやってます。まだ購読されてない方はチェックしてみてください!

はじめに

日本ではそれほど盛り上がってないかもしれないが、グローバル、特に米国では2018年頃からFortnite(フォートナイト)ブームが続いている。FacebookやTwitterなどのSNSの競合もフォートナイトと言われている。他にも、ストリーミング戦争の記事でも少し記載したが、Netflixの代表が株主総会で競合としてフォートナイトを指名するなど他業界でも脅かす存在となっている。実際に若者層からの支持は圧倒的で、親会社であるエピックゲームズは、フォートナイトを次世代SNS、そしてインターネットに続く世界インフラである「メタバース」の構築を狙っている。

今回は、ユーザーのアテンション(注目)を奪い合う戦いになっている今、フォートナイトがなぜこれほど支持されているのか、「メタバース」とはなにか紹介したいと思う。メタバースを知ることによって、Facebookがオキュラスを買収した意図、マイクロソフトが今まで以上にコンシューマーサービスに注力しているかなど理解できるだろう。

フォートナイトとは

フォートナイト(Fortnite)はエピックゲームズが開発・発売しているバトルロワイヤルゲーム。オンライン上で100人と同時にプレイができ、戦った最後に残った1人が勝ちだ。

フォートナイトが初めて発表されたのは、2011年。技術が遅れていたため、実際に公開されたのは6年越しの2017年だった。最初は、今のように基本無料の形ではなく、プレイするのにお金がかかるモデルだった。

すぐに無料でプレイできるモデルに変更したフォートナイトは、最初の1カ月で50万ダウンロードされ、2カ月目に100万ダウンロードを達成した。もともろバトルロワイヤル形式ではなかったフォートナイトは人気ゲーム「PUBG」をコピーし、「フォートナイト バトルロイヤル」を同年に公開。PUBGが人気だったため、フォートナイトもすぐに火がついた。公開初日で100万人、その2週間後には1000万人を達成。

以下の図は、フォートナイトの成長を表している。こう見ると、凄まじいスピードで成長しているのがわかる。

ここ数年の「eSportsブーム」により、リーグ・オブ・レジェンドやDota 2がなどもユーザーを増やしたが、驚異的なスピードでフォートナイトが抜いていった。

20%以上のユーザーが1週間のうち16時間以上プレイをし、35%以上のユーザーがフォートナイトが原因で学校の授業をサボったことがあると言われている。Off Topicのポッドキャスト(#19 Fortniteの大ヒットからみる次世代ゲーム事情)でも話があったが、人気になりすぎてフォートナイト中毒から抜け出すセラピーキャンプに子供を通わせる親もいるほどだ。

すごいのはプレイ時間だけではなく、売上も伸びている。2019年だけでフォートナイト事業は18億ドルの売上を達成。以下の2018年のフォートナイトの1ユーザーあたりの売上でも、Google、Facebook、Twitter、スナップチャットを合計額の約2倍もある。

フォートナイトの影響はそれだけではない。大麻やタバコ、アルコール、エロ、テレビの代理ソリューションとなっている。数年前はゲームばかりしている子供を心配している親が多かったが、実際はよかったのかもしれない?

フォートナイトがこれほどまで人気な理由

なぜこれほど人気なのか?それはフォートナイトが成功するタイミング、機能、そしてユーザーを徹底的に理解していたから。

1. 人気ゲームコンセプトへの参入スピードと柔軟性
PUBGなどバトルロワイヤルモードが増え、多くのゲームユーザーはこのフォートナイトがベースになりつつあった。フォートナイトは、元々異なるゲームだったのに対し、急遽変更できたのは柔軟性が高いゲームエンジンを持っていたから。

2. クロスデバイスと無料化でプレイできないという状況をなくす
フォートナイトが2.5億人ユーザーまで成長できたのは、様々なプラットフォーム(PC、モバイル、コンソール)でのプレイを可能にしたからとも言える。今まではPCやコンソールゲームはデバイスありきで、ソフトを買わなくてはならなかった。そのため友達みんなとプレイすることができなかったが、今は全員スマホ持っているので、プレイすることができないということがないのだ。

エピックゲームズが開発した「Unreal Engine」(後ほど詳しく説明する)のように1つのコードベースでマルチプラットフォームへ配信可能にするのが普通になるだろう。 DauntlessというハンティングゲームもPCとコンソールのクロスプレイを実装したら3週間でユーザー数が4倍に増加。その影響か、リーグ・オブ・レジェンドもようやくモバイル版のリリースも発表された。

3 . 「ゲーム」から「ソーシャル」への進化
フォートナイトの凄みは、ゲームからSNSへと進化していっていること。発売当時のユーザーは、「フォートナイトを一緒にプレイしよう」と言っていた。今は、「”フォートナイトで”集まろう」と場所になっているのだ。今までは放課後、カフェやモールに行っていたのがフォートナイト上でだらだらする若者が増えている。フォートナイトをしながら、友達と話したり、ゴシップ話をするのが普通になってきているのだ。平均使用時間は、1〜1.5時間と言われている。高い数値と言われていたスナップチャットの30分よりも圧倒的に高い。フォートナイトは意図的に「サード・プレイス」として生まれてなく、そこへ進化したことがよりユーザーが好んでいるかもしれない。フォートナイト現象が起きるからこそ、次のSNSプラットフォームはゲームになるのではないかとAndreessen Horowtizなどが予想している。

4. 常にアップデートされる新しいコンテンツ
これまでのゲームは、3〜5年と長期スパンで続編を発売していたが、次世代ゲームは月1ペースで新しいコンテンツやゲームを変化させている。ユーザーフィードバックなどを活用してゲームは進化し続ける。まさにGame-As-A-Serviceになっている。

5. ユーザーが自ら作れるクリエイティブモード
昔からあったが、今だと新しいツールを利用してユーザーが改造・変更する「Mod(モッド)」を作るのがトレンドになっている。PUBGやリーグ・オブ・レジェンドなど有名ゲームもModだった。

フォートナイトのクリエイティブモードでYouTuberのMustard Playsがゲームを公開。フォートナイト内で全く別のストーリーやパズル、障害物コースを作ったミニゲーム。自分のアバターが全く別のゲームの主人公になっている姿を見るのワクワクする。

フォートナイトの野望「メタバース」

メタバース(Metaverse)とは、SF作家のニール・スティーヴンスンによる「スノウ・クラッシュ」の作中で登場するインターネット上の仮想世界のことを指す。「メタ」はギリシャ語で「beyond(超える)」と言う意味から、今の世の中を超える世界、いわゆるインターネット2.0、インターネットの次のインフラとして言われている。オフラインとオンラインがより統合されたものと言われていて、セカンドライフや映画 マトリックス、最近だとレディ・プレイヤー1などがイメージとして言われているが、実際にメタバースというものがどんな形になるかはいまだに誰も理解していない。

ただ明らかなのは大手テック企業のCEOたちは、メタバースを重要視しているということ。フォートナイトの進化、FacebookやGoogleがハードウェアへの参入、MicrosoftやAmazonがクラウドコンピューティングへの投資などはもちろん短期的利益もあると思うが、裏にはメタバースの作成というマクロな目的が各CEOの頭にある。大手テック企業の社長室には似た本やものが置いていることがあるが、最近だと「メタバース」や「アバター」と名付けたニール・スティーヴンスンの『スノウ・クラッシュ』が一番読まれているのではないかと思う。

メタバースとはなにか?

メタバースがなにかと聞かれると回答するのは難しい。マトリックスやレディ・プレイヤー1など、バーチャルリアリティ的なインターネット世界へ繋がるような表現をされることが多い(おそらく違う)。1982年にインターネットが2020年にはどのようになるか想像出来なかったように、次のインフラのイメージ図を出すのは非常に難しい。ただメタバースのコアな機能や特徴を紹介したいと思う。

1. 終わらない
オフラインやインターネットの世界みたいに、「オフボタン」はなく、常にあり続けること。

2. 常にライブで同期されている
今までの人生と同じく予定されたイベントなどは実在するが、メタバース自体が全ての人に取ってリアルタイムで体験できるものとなる。

3. 誰でも参加できるアクセス人数は無制限
誰でもメタバースに参加ができ、一緒にイベントや場所、アクティビティーに参加しながら、個性を表現する場所でもあること。

4. 自社経済を持つこと
個人や企業がメタバース上で物やサービスの開発、売買、投資、保有、そして作った物などについて報酬をもらえる経済ができること。

5. オフラインとオンラインやオープンとクローズドで体験を提供

6. データ、デジタルアセット、コンテンツなどで過去ないレベルの相互運用生が可能に
他のゲームでのスキンが別のゲームでも使えるようになったり、Facebookで共有できるようになるのが重要になる。

7. 様々な人々が作るコンテンツや体験があること
個人、小さいグループや会社がコンテンツや体験を作れて提供できるようになる。

逆にメタバースと勘違いされやすいコンセプトは、

1. バーチャルな世界ではない
AIキャラクターが含まれたり、人間が入っているバーチャルなゲームや世界は何十年前からあるが、これはただゲームの目的として作られている世界。

2. バーチャルなスペース

ゲーム性がなく、ソーシャルで集まり、アバターで自分を表現するセカンドライフなどバーチャルなスペースの多くが初期メタバースとして見られることが多いが、これだけだと「世界」としての機能が足りない。

3. バーチャルリアリティー(VR)
VRは単純にバーチャルな世界やスペースを体験する方法だけである。

4. デジタルやバーチャル経済
これも既に過去に存在しているコンセプト。「World of Warcraft(ワールド オブ ウォークラフト)」上でバーチャルグッズを実際のお金と交換したり、バーチャルタスクを実際のお金で取引するケースもあった。

5. ゲーム
フォートナイトはメタバースの特徴を多く捕らえているが、ゲームだけだとそれは足りてない。

6. ディズニーランドやバーチャルテーマパーク
メタバースではディズニーランドのようにに1社がテーマパークをデザインしないはず。ロングテール向けにユーザー自身や色んな会社が自社のテーマパークの乗り物をいっぱい作れるようにするはず。誰でもインターネット上でウェブサイトを作れるような感じ。

7. 新しいアプリストア
メタバースは今考えているアプリストアより遥かに複雑なインフラになるはず。

8. 新しいUGCプラットフォーム
YouTubeやFacebookのようなユーザー生成コンテンツだけではない。メタバースがまだ想像つかないかもしれないが、過去にBI: Before Internet(インターネット前)とAI: After Internet(インターネット後)の世界で別れたように、メタバースもBM: Before Metaverse(メタバース前)とAM: After Metaverse(メタバース後)に分かれてもおかしくないと思う。

なぜメタバースが大事になっていくのか?

大手テック企業がメタバースの構築をリードしたい理由は明らか。インターネットのトップ企業が次々と世界のトップ企業として名前を挙げられている中、次のインフラでも同じことをしなければいけないと思っている。しかも今度はインターネットを超えてオフラインの世界にも入ってくるため、よりユーザーのアテンションと時間、より大きな市場規模となり得る。

さらにメタバースは地域関係なく、平等にリソースのアロケーションが提供されるため、地方に住んでも都内と同じ仕事や経済に入れるようになる。インターネットの普及でそれを少し見ることが出来たが、メタバースだとそれがさらに加速されるだろう。

メタバースで必要になってくる技術とインフラ

メタバースで必要なのは一つの場所に無制限の同時アクセスが出来る技術。この技術はまだ発展中で、ようやく現実になり始めているのが現状としてある。フォートナイトが2019年に実行したMarshmelloのコンサートも1,100万人が同時アクセスされたと記載があるが、実は100人毎のインスタンス(グループ)が10万個に分けられていただけ。Fortniteも100人のグループに分ける理由は100人と言う数字がゲームプレイが一番楽しいからではなく、単純にそれが現状の同時アクセス数のリミットだから。セカンドライフなども多くの人が一緒にプレイしているように見えるが、実はFortniteと同じようにシャーディングされて、地域別にサーバーを置いたりしている。Facebookも何億人も使っているが、他のユーザーではなくFacebookのサーバーだけとリンクしている。何か情報が必要な時にはFacebookサーバーから取っているだけなので、そこまで負担がない。メタバースはビデオ電話とゲームを組み合わせたサーバー負担になる。現在のビデオ電話でも50人以上入ったらかなり遅くなり、そうするとライブ配信とかが必要になるが、ライブ配信はインタラクティブなコネクションがない。結局メタバースのインフラは現在存在してなく、インターネットがメタバースのような体験に今は耐えられない。

さらに課題として上がってくるのは現在のインターネットはオープンなスタンダードで作られたものの、ほとんどのインターネット上のものはクローズドになっていること。Amazon、Facebook、Googleなどで似たような技術を使っているものの、全体としてスタンダード化されていないため、Facebookで作ったものはAmazonにフィットしなかったりする。似た話をすると、画像フォーマットも現状だとGIF、JPEG、PNG、BMP、TIFF、WEBPと多くフォーマットがあり、各自上手く組み合わないケースもある。メタバースではこの技術、フォーマット、インフラのスタンダード化と言うのは必要になってくるが、そこに全世界が合意するのはかなり時間がかかるだろう。

フォートナイトがなぜメタバースに一番近くにいるのか?

その中でなぜフォートナイトが最もメタバースに近いと思うのか?まず、3年前以上からエピックゲームズのCEOのティム・スウィーニー氏がメタバースについて語っている。

フォートナイトが最もメタバースに近い理由をまとめると、

  1. 人気なツールを作り、それを上手くソーシャル化している
  2. プラットフォームの大きさを使って世界中のIPを掻き寄せている
  3. 自分のアバターが中心にあること
  4. ユーザーが自社コンテンツを作れるクリエイティブモードを提供
  5. 全てを可能にしている技術へ投資をかなりしている

1. ツール → ソーシャル → 初期メタバースの流れを既に作っている

メタバースはSNSと同様で最初から作っても人は入ってこない。Facebookも最初に大学キャンパス内での友達や恋人の見つけ方、そして後々写真共有やメッセージングサービスへ変わってからSNSになった。メタバースを作る会社も同じようにツールから初め、それをソーシャル化して、その後にメタバースへと進化させることが大事。

フォートナイトは最初の2つのステップをクリアしつつある。元々は面白いゲームとして知られていたのが、今ではフォートナイト上で集まっておしゃべりをする。面白いのが、フォートナイトでフォートナイトの話をしていないことだ。ゲームの進化についてもCEOのスウィーニー氏はもちろん認識している。

2. フォートナイトの中心には自分のキャラクターがいる

この良さが出てきたのは、スターウォーズの新作とのコラボ企画だった。以下は、マーケティング戦略に詳しいジャック・アップルビー氏の引用だ。

まず、ゲーム内でしか見れないを予告動画を作った。ここで注目するのはコンテンツがどれだけ見やすいことなどではなく、フォートナイト上で友達と共有し一緒にバーチャルな世界で予告が見られること。

ワンタイムイベントも人気だった。特にライトセーバーの好きな色投票はかなりの数集まった。投票自体は何もゲームにはおそらく影響なかったが、プレイヤーが参加している気分を作るのが大事だった。

ゲームコンテンツとしてはライトセーバーを装置してプレイできるようになった。これがおそらく多くのファン心をくすぐる瞬間だろう。これはディズニーがカルフォルニアに作った新しいスターウォーズのテーマパーク「ギャラクシーズ・エッジ」でユーザーが自分だけのカスタムライトセーバーが作れると同じように、「自分だけの」や「自分のキャラクター」と言う発想が今までゲームではあまりなかった。

実はスナップチャットも同じような施策をBitmojiで行っていた。彼らもBitmojiを起点にFacebookに勝ちに行っている戦略として見ている。SnapがBitmojiを$62.5Mで買収した時はみんなはてなマークを浮かべていたが、最近リリースしたBitmoji TVや去年自分のBitmojiキャラクターをTinderやAnchorなど色んなプラットフォームで出せる試作を取った時に初めてFacebookが出来ない機能を大きく推したと思った。結果としてSnap DAUの7割がBitmojiを使っていて、直近は「Bitmoji TV」をリリースした。

他のアプリにBitmojiキャラクターを導入させることによって、Facebookには出来ない戦略をSnapができて、それの次のステップがこのBitmoji TV。Fortniteと同じく、自分のアバターをメインキャラにしてアニメ番組を制作していて、友達のアバターもストーリーの中で出てくる。

3. 巨大プラットフォームおかげでの色んなIPが集まる場所になったこと

フォートナイトが大きくなったからこそいろいろなIP、ブランド、ストーリーが集まる場所となった。有名なのはMarshmelloのコンサートだが、それ以降も多くのコラボイベントを実施した。先ほど紹介したスターウォーズとのイベントもでも、映画で公開されてなかった音声がフォートナイト上で流れた。それはいかにフォートナイトが浸透しているのを表していることでもあるし、望んでいる他の世界との繋がりなのだ。

アーティストのWeezerもフォートナイト上でWeezer専用の島を作り、その島に入るとWeezerの新作アルバムが聞けるプロモーションをした。

他にも限定タイムモードでNikeのエアジョーダンを履くことができたり、映画「ジョン・ウィック」とのコラボイベントなども実施。

こういったコラボイベントが重要な理由は、フォートナイトにとっての売上やユーザーのリテンション向上だけでなく、メタバースへ進化するためのIPの収集を実現しているから。例えば、マーベルとDCコミックスの絡みが見れる数少ない場所がフォートナイトだ。フォートナイトが提供するDCコミックの都市ゴッサムシティ内でマーベルキャラクターとしてプレイできるのは今まででは昔だとありえなかった。また、コミックのキャラだけではなく、NFLなどスポーツのユニフォームや、様々なスキンを使って色んなIPをかき集めているのがフォートナイトの強みでもある。これはまさにリアルの世界と同様で、今後のメタバースには重要な中性的立場にあること。

これだけのIPの混ざり合うのは過去見たことがない。これができたのは、オーガニックでユーザーが集まり、IPホルダーたちが無視できない大きなプラットフォームになったからこそ。企業がFacebookページを作るのが当たり前になったように人やIP、ブランドがフォートナイト上存在しないといけない日が来ている。The Game Awards 2019でフォートナイトのクリエイティブディレクターのドナルド・マスタード氏は、「目標は、すべてのIPが共存でき、あらゆる経験ができるメタバースを作ること」と述べていた。

これまでのディズニーのような大手コンテンツ企業は、ゲームスタジオが自社IPを作成し、プロモーションするのはかなりお金がかかっていた。最近では、立場が逆転し、ディズニーは無償でフォートナイトとコラボしているとの噂も。これを考えると、今後D2Cなどコンシューマープロダクトはフォートナイト上でローンチするのも面白いかもしれない。

新しい例だとフォートナイトの新しいゲームをデッドプールがリツイートしたり、その動画内にも出演したコラボもやっていた。


IPの重要性も理解しているフォートナイトは、元Zyngaで、Nikeの最高デジタル責任者であり、経営戦略トップのアダム・サスマン氏を採用したのが明らかになった。

4. 自社コンテンツや世界を作れるプラットフォームを作れる初期メタバースのクリエイティブモード

フォートナイトですごいのはプレイヤーにかなりの自由とクリエイター機能を与えていること。自分のスキンやダンスの動きを作れる。元々フォートナイトで有名なGIFなどになったBackpack Kidのダンスの動きが可能になり、さらにヒットした。

この影響かはわからないが、フォートナイトは今年プレイヤーが自分の踊りをSNSで投稿してそのダンスの動きがフォートナイトキャラが使えるようにする企画も作った。今のTikTokとすごく相性が良いことをやるのはさすがのフォートナイトというところだ。

さらにダンスだけではなく、フォートナイトのエンジンやアセットを使ってミニゲームなどを作れるクリエイティブモードを提供している。このクリエイティブモードがまさに初期メタバースのようになっている。プレイヤーが自分のアバターを選んで多くのミニゲームやミニ世界に入り込める扉を選択できるロビーに出てくる。

クリエイティブモードでは色んなゲームや世界が描かれている。かくれんぼのゲームもあったり、スターウォーズのデススターを再現して脱出ゲームを作る人もいる。

その中で完璧に新しいストーリーなどを作っている人もいる。その中でも凄かったのは6つのマップに渡り、6時間から10時間ぐらいのプレイ時間が必要なゲームをYouTuberが作った。


ここで大事なのは自分のアバターでミニゲームをやること。どのゲームでも同じキャラクター、しかもそれが自分のキャラクターが主人公として出ていると、より愛着が出るし、色んな世界を見たくなる。

5. エピックゲームズの技術「Unreal Engine」の強み

エピックゲームズはフォートナイトで実証したのは、他社と比べて圧倒的な相互運用性を持っているゲーム開発をしていること。フォートナイトのポテンシャルの鍵はその相互運用性にあると思われる。

現在フォートナイトはiOS、Android、PlayStation、任天堂、PC、Xboxなどクロスデバイスでプレイが可能になっている。各社別々のアカウント登録、決済方法、ソーシャルグラフなどを持っているクローズドのエコシステムを打ち破いている。クローズドにしたいのは各社体験をコントロールしたいのと、オープンにすると自社のネットワーク効果がなくなるから。ただ、各社は同じゲームで別のデバイスを持っている人たち同士でプレイしたいことは昔からわかっていたこと。

エピックゲームズがこの圧倒的な立場を取れたのは「Unreal Engine」と言うゲーム開発が可能なゲームエンジン。Unityに続き使われているゲームエンジンなので、何千とのゲームがエピックゲームズのツールやソフトウェアを使っているおかげでアセットの共有、体験のインテグレーション、ユーザープロフィールの共有などベーシックな共通インフラを提供している。

さらにエピックゲームズはゲーム開発だけではなく、多様に活用できるように投資を行っている。映画やテレビ、ライブイベントなどでもUnreal Engineを使えるのだ。実際にディズニーの「マンダロリアン」はUnreal Engineで作られている。

マーベル映画の98%がCGで出来ている中、映画のワンシーンを撮影するときにこんな形になってしまう。

Unreal Engineの技術を使うことにより、裏に実際に撮影で使えるバックグランドのCGなどを入れているので、このような形になる。

ただ、複雑なゲームや映画などを作るのは大変でかなりの知識が必要なので、メタバースでは誰でもコンテンツや体験を作れるようになるだろう。それを実現するためにエピックゲームズはTwinmotionという建築ビジュアライゼーションツール企業を2019年4月に買収。

そう考えると、エピックゲームズはUnreal Engineで3つのクリエーションツールを作った。

  1. 通常のコーディングするエンジン(ほとんどのゲームや映画が作られている方法)
  2. 建築家やセミプロがビジュアルを主に活用したTwinmotion技術での制作
  3. プログラミング未経験でも世界を作れるフォートナイトクリエイティブモード

VRやメタバース用のAdobe Photoshopを作ることについてスウィーニー氏は2016年ですでに言及していた。さらにエピックゲームズが提供するオンラインサービスはゲーム開発社がソニー、Microsoft、任天堂、PC、iOS、Androidのクロスプレイを簡単に可能にしたり、エピックゲームズのアカウントシステムや16億人登録されているソーシャルグラフを活用できる仕組みを無料で提供している。

多くの他社、特に大手は手数料を取っていることが多いが、エピックゲームズに限っては「無料の方が価値がある」と気づいている。それは無料にすると自然とゲーム開発社が寄ってくれて、既に大きなソーシャルグラフにユーザーを追加してくれたり、ゲーム同士がコラボしやすくしたり、プレイヤーが一つのゲームから別のゲームや体験へジャンプしやすくしている。さらに、エピックゲームズの一番の優位点はゲームが増えることによってフォートナイトへ依存しなくなる。

大手テック企業たちのメタバース構築計画

エピックゲームズ以外にも大手テック企業はメタバースの構築をしたがっている。今回はFacebook、Microsoft、Amazon、Apple、Unity、Valveなどがどう言う形でメタバースに入り込もうとしているかを説明したい。

1. Facebook
2014年にFacebookがOculusを買収と聞いた時、ゾッとした覚えがある。ちょうど「サロゲート」というSF映画を飛行機で見たばかりで、Facebookが同じようにVRを通して次の世界インフラをコントロールしたいと思っているように感じた。Facebook CEO マーク・ザッカーバーグ氏は明確にメタバースを開発してコントロールしたいとは言い切ってないが、今までの行動を見るとそういう動きにしか見えない。

Oculusを買った理由をザッカーバーグ氏はこう説明している。「戦略的にモバイルの次のメジャーなコンピューティングプラットフォームを開発したい。次にコンピューティングプラットフォームになり得る選択肢は少ないが、Oculusはコンピューティングの将来の長期的な賭けだ」。

Facebookはどの会社よりもメタバースの構築に入り込まないといけない。SNSより超えるメタバースはFacebookのアプリを意味なくする可能性もある。Facebookは今までハードウェアやスマホのOSの開発を行っていたが、ハードウェアはまだニッチな領域でOSはボツになっている。大手テック企業の中で唯一アプリ・サービスレイヤーに止まっているFacebookがメタバースを通して初めてインフラレイヤーに入り込めるチャンスでもある。Facebookの目的はOculusの力を使ってメタバースで次のAndroid/iOS/iPhone、そしてそこをコントロールできればバーチャルグッズの売買でAmazonになること。

Facebookの現段階の優位性は圧倒的なユーザー数、利用時間、そしてどのプラットフォームよりもユーザー生成コンテンツを持っていること。さらに多大なるキャッシュ、優秀なエンジニア、そして多数の議決権を持っていてこのビジョンをやり遂げたい創業者がいること。

ここ数年でOculus意外にもいくつかメタバースのための買収を行っている。直近だと脳によるコンピューター操作に取り組むCTRL-labsの買収や、買収はしなかったが買収交渉したウェアラブルのFitbitやチップメーカーのCirrus Logicと、ハードウェア買収を本格的にやっている。去年末にVRゲームBeat Saberも買収していて、直近ではVRスタジオのSanzaruも買収を発表。

Facebookは今年Horizonと言うまさにレディ・プレイヤー1 、メタバース的な世界をクローズドベータでローンチを発表。今までのソーシャルな機能とFacebookが伸ばしている仕事用コラボレーションツールWorkplaceを混ぜ込む作戦なはず。キャッシュがあるうちに上手く将来のインフラを読み取ってそこに大きく投資をする度胸と感度はFacebookのレベルの会社でしかできない。

ザッカーバーグ氏もそれを理解している。「歴史を見ると次のプラットフォームが来るのは間違えない。それを作って定義づけをできるものが未来を設計してその利益を取れる」。

ただ、Facebookには課題もある。ゲーム開発プラットフォームなど提供していたが、使いにくいと第三者からの意見が多数あったり、Libraのようなコンソーシアムのリーダーとしてはあまり良い実績が無かったりする。さらに一番の課題はユーザーの信頼性がないこと。データ・プライバシー問題が多々あったFacebookは現在かなり悪い印象になっている中、本当にユーザーがFacebookが作ったメタバースに入りたいのか?と言う疑問点はかなりある。

2. Microsoft
MicrosoftはMicrosoft Office、LinkedIn、Azure、Xboxを使ってメタバースへ入り込もうとしている。MicrosoftはAppleとは変わっていて、オープンなOSを提供している。Microsoft Officeがどのブランドのパソコンでも使えるように、メタバースにあっている仕事のサービス・プラットフォームを用意している。さらにFacebookにはかなわないが、LinkedInと言う大きなソーシャルグラフを持っているのと、世界で二番手のクラウドコンピューティングソリューションを提供しているので、インフラの構築はできそう。さらにXbox+、Xbox Live、HoloLens、マインクラフトなどを通してメタバースへの入り口を作っているのはかなりの優位ポイント。

メタバースをもしMicrosoftがリードするとスマホ世代以来にMicrosoftがOS/ハードウェアのリーダーシップポジションを取り戻すことになる。ここ5年ぐらいのMicrosoftを見ると必死にエンタープライズだけではなく、C向けブランドとしてアピールしている。これはメタバースの準備のためでもあると思う。C向けにもヒットしながら、仕事では欠かせないツールを使うとメタバースではMicrosoftが入るのは必然的になってくる。

3. Amazon
Amazonはインフラが変わってもものを買う場所として生き残るのは間違えなさそう。既にTwitchでも売っているので、色んなタイプのインフラ(ブラウザー、アプリ、ゲームエンジン内)で売ることに対して抵抗感はないはず。さらにAmazonは何百万枚のクレジットカード情報を持っていて、中国外では圧倒的なECシェア率、クラウドコンピューティングでもナンバーワン。様々なC向けメディア(動画、音楽、本、オーディオブック、ゲーム配信)を提供、そしてサードパーティーのコマースプラットフォーム(Fulfilled by Amazon、Amazon Channels)を提供している。

Amazonはクラウドコンピューティング用のゲームエンジンを開発を行っているし、ARメガネ、そして家の中のデジタルアシスタントを開発しているのを考えると、かなり前からメタバースを意識している風に見える。

しかもAmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏はこのインフラ設計をどの会社よりも大事にしている。その一つの例として宇宙輸送事業のSpaceXの目的は火星の植民と違って、ベゾス氏は明確にBlue Origin(SpaceXの競合)の目的はAWSなどと似たように、宇宙のインフラを開発することと言っている。彼曰く、「大きなチップ工場を宇宙で作りたい」とまで発言している。

そう考えるとAmazonはどのテック企業よりもオープンなメタバースに賛同するはず。彼らはUXやアカウントのコントロールは望んでいなく、裏の取引やインフラを構築することで儲けようとしている。

4. Google
メタバースはインターネット以上にデータ量が発生する。そういうデータをマネタイズしたい会社はGoogle。現在オンラインとオフラインのインデックスを一番お金かけてうあくやっているのはGoogle。オフラインのGoogle Map用に1万人以上の協力者がいる。中国外では世界一のデジタルソフトウェアとサービス企業である。Googleは世界で一番使われているOSであるAndroidを提供しているし、一番オープンなクラウドコンピューティングプラットフォームも提供している。

さらに過去に失敗したがGoogleはGoogle Glassを通して本格的にウェアブルコンピューティングに入り込もうとして、今では家の中のデジタル化している流れに沿ってGoogle Assistant、Nest、FitBitなどを買収したりしている。

Google/Alphabetは数多くの関係なさそうなプロジェクトを行っているが、それを全て統合するのはメタバースではないかと踏んでいる。Stadiaのエッジコンピューティング、Project Fi、Google Street View、ウェアラブル、バーチャルアシスタントなどは実はメタバースを意識しているのではないかと思う。

5. Apple
Appleはメタバースに対してあまり賛同しないはず。それはメタバースの存在はAppleの大きなコアビジョンと戦略と遠ざかっているから。Appleは全てのデバイスやOSを一つのプラットフォーム、Appleのプラットフォームで統一させて、クローズドなエコシステムを目掛けている。Steve Jobsのその思いから抜けない限り、Appleはメタバースに賛同しないだろう。

6. Unity
エピックゲームズのUnreal Engineより使われていて、約半分のスマホゲームがUnity上で開発されていると言われている。さらにUnreal Engine以上に建築家やデザイナーがUnityを使って3Dオブジェクトのレンダリングやシミュレーションをつくっている。ディズニーのマンダロリアンはUnreal Engineで行ったものの去年でたライオン・キングはUnityで制作された。Unityはさらに大きなデジタル広告ネットワークを運用している。

ただ、Unityがどのような形でメタバースに関わっていくかが今のところ不明確。オンラインストアもなく、ユーザーアカウントもなく、直接C向けサービスを作っていない。Unityは多くのゲーム開発のコアエンジンとして使われているが、ほとんどは割とシンプルなスマホゲームで、メタバース内で開発されるような新しい世界などはあまりUnityに向いてないかもしれない。ただし、Unityが作っているゲーム開発のスタンダード化(フォーマットなど)、簡単に制作が出来ることなどを見ると大手テック企業が買収して上手くUnityのアセットを使うことは想像できる。

これを考えるとFacebookがUnityを買収したかった理由が明らかになる。ザッカーバーグ氏自身がメールで数千億円かけてもUnityの買収、UnityのOSを買うのは必要と書いていた。以下そのメールの一部だ。

数千億円は高く見えるが、次のインターネットインフラの土台の一部と考えるとその投資は小さいもの。Unityの直近時価総額は$3Bと言われているが、どこかが買収してもおかしくないと思う。

7. Valve
日本ではあまり聞かれないかもしれないが、Valve(バルブ)が運用しているPCゲーム、PCソフトウェアおよびストリーミングビデオのダウンロード販売とハードウェアの通信販売、デジタル著作権管理、マルチプレイヤーゲームのサポート、ユーザの交流補助を目的としたプラットフォーム。Valveのゲームストアはユーザー数、タイトル数、売上などを比較しても圧倒的にエピックゲームズより大きい。さらに古くから人気なマルチプレイヤーゲームのCounter-Strike、Team Fortress、Dotaを作った会社でもある。

ValveはさらにVRハードウェアの開発も何年も前から投資していて、Valveのチームはオープンソース技術を好んでいる人たちでもある。ただ、ValveのゲームエンジンであるSourceはあまり使われてないので、そこがメタバースへの道のりに一番ネックになるかもしれない。

a16zから調達した次世代ゲーム「Roblox」

エピックゲームズに一番近しいゲームはマインクラフトとRoblox(ロブロックス)。Robloxはゲーム制作プラットフォームであり、Roblox上で他の人が作ったゲームをプレイできるレゴやマインクラフト的なゲーム。Robloxはかなり面白い立ち位置にいて、著者はGoogleなどが買収するのではないかと思っている(特にGoogleはStadiaを開始したばかりなので)。圧倒的にメディアに取り上げられることはフォートナイトやマインクラフトより少ないが、実際はフォートナイトよりMAUが多く、マインクラフトに追いついている超人気ゲーム。去年の1月時点で月間10億時間プレイされる驚異的ゲーム。

子供に超人気なレゴでも1カ月で4億時間プレイされていることを考えると、レゴの約3倍の数字を誇るRoblox。そしてRobloxのCEOはまだ40倍延びることが可能と感じている。

そんなRoblox CEOが持っているも2023年までの目標がこれだ。以下はRobloxのKeynoteだ。

フォートナイトみたいに自分のキャラクターを作り、そして他のプレイヤーとコミュニケーションが取れる。Robloxで直近で人気なゲームは自分のテーマパークを作れるゲーム、色んな災害から生き残るゲーム、ピザ屋さんで働けるクッキングゲームなど、かなりバラエティー溢れている。

Robloxは13歳以下の子供たちに人気、YouTubeよりRobloxに時間をかけている。

去年のRobloxイベントではCEOは明らかにRobloxはゲーム以上のカテゴリーだと発言し、75%のスタッフがプラットフォームを作ることにフォーカスしているとのこと。Robloxのすごいところは圧倒的にフォートナイトよりクリエイターが存在し、クリエイターありきで育ったゲーム。今現在400万人のクリエイターがいて、5,000万ゲームがRoblox上で開発された。Robloxは2019年でクリエイターに100億円以上払い、Roblox自体は2019年は$435Mの売上を達成。

すごいのがRobloxの影響力。かなりの中学生以下の親はRobloxを知っていて、子供たちがRoblox経由でお小遣いをお願いすることが多いらしい。そこで自分のキャラクターのカスタマイズ、ゲームでのVIPステータス、アイテム購入のために使っているとのこと。さらに、Robloxはゲーム内の動画ストリーミング(ゲーム内映画館)をテストしている。これは本当にメタバースを狙っているとしか見えない。

そして先日、Andreessen Horowitzがリードインベスターとして$150M調達したことを発表。まだRobloxが買収されてないことが少し不思議に感じる。。

 

結論:結局誰がメタバースを作って、誰が勝つの?

最終的にまだメタバースがどのようなものになるかが見えない中、どのプレイヤーが勝つかはわからない。そしてメタバースは一社が勝つのではなく、複数社、複数プラットフォーム、複数の技術が渋々共同で作り上げるものになるだろう。

メタバースのビジョン、技術、そして機能はまだSF映画で出るようなものにしか聞こえなく、実際に10年後でも出来上がっているかはわからない。ただ、技術やメタバースに興味があるプレイヤーが増えていくごとにメタバースへの世界が近づいているのは間違えない。そのメタバースが一つの会社、もしくはオープンではなくクローズドなメタバースを作りたい会社が構築してしまうと、一般ユーザーの人生、データ、コミュニケーション、そして社会に対しての影響力、権力集中が凄いことになってしまう。エピックゲームズのスウィーニー氏が自社でメタバースに関わりたいのも、GoogleやFacebookが保有している力、特にユーザーデータをメタバースで同じことを繰り返したくないから。彼は何があってもユーザーデータを他の会社に共有せず、それを広告で一切使わないと誓っている。

ただ、コンセプトとしては多くのゲーム(フォートナイト、マインクラフト、Roblox、GTAなど)がこの領域に一番近いと言ってもおかしくない。各社ユーザー数も劇的に伸びていて、今はゲーム以上のものへシフトしている。

結局このメタバースも100社はいないかもしれないが、バトル・ロワイヤルであり、誰が生き残るかを楽しみにしている。

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Epic Gamesが顔の動きをキャプチャするCubic Motionを買収

米国時間3月12日、ゲームタイトルの「フォートナイト」やゲームエンジンの「Unreal Engine」で知られるEpic Gamesが、英国のコンピュータビジョン企業Cubic Motionの買収を発表した。Cubic Motionは、複雑なカメラリグとソフトウェアでリアルなフェイシャルアニメーションをキャプチャするプラットフォームを構築しているスタートアップだ。

Epic GamesはCubic Motionとともに、ここ数年で技術デモをたくさん制作してきた。そのデモの中心は、アクターの顔の動きをリアルタイムでデジタルキャラクターに変換するものだった。2019年に登場したCubic MotionのPersonaシステムは、ソフトウェアとモーションキャプチャ用のハードウェアリグをセットにしたものだ。

Cubic Motionのテクノロジーは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「ゴッド・オブ・ウォー」やInsomniac Gamesの「Marvel’s Spider-Man」といった大ヒットゲームタイトルで使われている。

Cubic MotionはNorthEdge Capitalから2200万ドル(約24億円)以上を調達していた。買収の条件は明らかにされていない。両社のプレスリリースによれば、Cubic Motionは今後も既存の顧客にサービスを提供すると同時に、自社の技術とUnreal Engineの統合を加速させるという。

Epic GamesとそのライバルであるUnityは、これからも自社のリアルタイムゲームエンジンが大手ゲームメーカーに採用されることを狙っていくが、一方で今回のような買収には、そのゲームエンジンがゲーム以外の業界にもっと浸透していくだろうという期待も感じられる。この買収は多額の予算を使えるゲームメーカーがシーンを作り込むために間違いなくプラスになるだろうが、ワークフローにリアルタイムレンダリングを取り入れたいと考えている映画製作会社からも注目を集めることになるだろう。

2019年、Epic Gamesは人間のリアルなアバターを制作するゲームスタジオの3Lateralを買収した。このことと今回の買収を合わせて考えると、Epic Gamesは人間のキャラクターやアバターのリアルさは投資に値する分野だと見ているのだろう。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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ゲームエンジン開発のUnityがディープラーニングスタートアップのArtomatixを買収

UnityはAIを利用したゲーム開発者向けツールのスタートアップ、Artomatixを買収した。Artomatixはアイルランドのダブリンが拠点で、ディープラーニングを利用してリアルなテクスチャを簡単に作成するゲーム開発者向けツールを構築している。

開発者は、ArtomatixのArtEngineプラットフォームを使ってゲームの世界に現実世界の素材を描くことができる。既存のツールセットよりも短時間でビジュアルのパターンを3Dの世界に合わせることができ、継ぎ目や不自然さも減らせる。ArtEngineは複製したときの見た目の問題点をAIで特定するので、開発者は環境を延々調整する必要がなくなる。

Artomatixは2015年のTechCrunch Disrupt SFで姿を現した。同社は助成金と、Enterprise Ireland、Suir Valley Ventures、Manifold Partners、Boost Heroesなどのベンチャーキャピタルからの資金で、1200万ドル(約13億円)以上を調達した。Artomatixは、これまでのダブリンのオフィスで業務を続ける。Unityは買収金額を明らかにしていない。

Unityは、新作ゲームの半数以上が同社のエンジンを使って作られているとしており、Artomatixのテクノロジーを買収するのは当然の成り行きだ。同社のエンジンは最近も成長を続けてパワーを増しているが、機能が増えて複雑になり、レンダリングにかかる時間が長くなってきている。

Artomatixのテクノロジーがデジタルの環境を描き出すアートを制作するゲームデザイナーの役に立つなら、UnityはAI支援ツールを使うワークフローを推進し、開発者の時間を節約できるようになる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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E3カンファレンスも新型コロナ懸念で中止

また1つ大型カンファレンスが新型コロナウィルス(COVID-19)の犠牲になった。先週からE3もキャンセルされるのではないかという噂が流れ、昨夜からは主催者に近い筋からの情報としてマスコミでも報道され始めた。

米国時間3月11日、主催者のESA(Entertainment Software Association)はイベントの中止を公式に発表した。TechCrunchが入手したESAの声明に以下のとおりだ。

メンバー企業と現在の状況について真剣な検討を加えた結果、ゲームファン、職員、出展者ほかE3の多年にわたるパートナーである多くの人々の健康と安全を守るためには、困難な判断ではあったが、6月9日から11日にかけてロサンゼルスで開催を予定していたE3 2020をキャンセルすることが決定された。

【略】

我々は全額払い戻しを予定しており、詳細については出展者、参加者に対して直接連絡する。

E3は当初、夏のロサンゼルスで開催される世界最大級のゲームカンファレンスだった。10年前の経営危機を経て、イベントは規模を縮小したもののトレードショーに再編され、多くの企業に参加の道が開かれた。ゲーマーの参加を促すという戦略も功を奏し、E3の収益は程度回復した。それだけに今年のキャンセルは今後のイベント運営に大きな影響を及ぼしかねない。

1月にソニーが今年のショーへの不参加を発表したものの、年内にPlayStationとXboxの双方が次世代バージョンを投入する時期に当たっており2020年は大きなイベントになるはずだった。

新型コロナウィルスは先月のMWC(Mobile World Congress)のキャンセル以降、次々と大型カンファレンスを閉鎖に追い込んだ。その長いリストにE3も加わることとなってしまった。任天堂は長年にわってウェブサイトで新しいプロダクトを発表してきたが、ほかのゲーム企業もこの方法を採用する可能性は高い。E3にとっての懸念はイベントをオンラインに移行した企業が2021年にトレードショーに復帰してくれるかだ。

ESAは、イベントのオンライン化に関して「さまざまなオプションを研究している」という。

画像:Christian Petersen / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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業界に革命を起こすか?ゲーム開発のバックエンドツールキットを提供するPragma

いまや新しいゲームを開発しようと思うと、その多くはソーシャルでマルチプラットホームで拡張性が必要だ。しかし毎年世に出る膨大な量のゲームに対して、それだけ高度な能力のあるゲームデベロッパーの数は極めて少ない。

しかしこれからは、そんなゲームスタジオはPragmaを利用するといいだろう。同社はゲーム企業のためにバックエンドのツールキットを作り、デベロッパーが彼らの最も得意なことに専念できるようにする。そう、ゲームを作ることに。

PragmaのCEOを務めるEden Chen(エデン・チェン)氏に言わせると、アプリケーション開発の世界にはそんな出来合いのツールキットが昔からいろいろあり、アプリケーションが市場に出るまでの時間を数カ月も短縮していた。Pragmaはその考え方の応用だ。ゲーム業界では、デベロッパーが次々と限りなく妙案珍案を出すので、ベータに数年かかることもざらだった。

チェン氏は「ゲームの世界では、マルチプレイヤーが標準になってから開発時間がものすごく長くなった。ベータから立ち上げまで5年とか10年かかることもある」と語る。

同氏と元Riot Gamesの主席エンジニアだったChris Cobb(クリス・コブ)氏が作ったPragmaは、同社によるとBaaS(バックエンド・アズ・ア・サービス)を提供し、アカウントの作成管理やプレヤーのデータ、ロビー、対戦組み合わせ、ソーシャルシステム、テレメトリー、ストアのフルフィルメントなどの部分をゲーム企業に提供する。ある意味でそれは、Fortnite(フォートナイト)を作ったEpicのようなフロントエンドのゲームエンジンを補完する立場だ。

実はEpicもかつて、独自にゲームデベロッパーのためのバックエンドシステムを作る計画を発表したが、チェン氏によるとそれは本来、競合他社ではなく独立の企業が提供すべきサービスだ。

Pragmaの投資家たちも、その意見に賛成だ。同社は一群の品位の高い投資企業と個人投資家から420万ドル(約4億3500万円)を調達した。その投資ラウンドをリードしたのはロサンゼルスのUpfront Venturesで、これにAdvancit Capitalとエンジェル投資家のJarl Mohn(ジャール・モーン)氏(NPRの名誉会長でRiot Gamesの元取締役)、Dan Dinh(ダン・ディン)氏(TSMの創業者)、William Hockey(ウィリアム・ホッケー)氏(Plaidの創業者)らが参加した。

Upfront VenturesのパートナーでPragmaの取締役Kevin Zhang(ケビン・チャン)氏は、声明で「ゲームスタジオは長年、サードパーティ製のゲームエンジンを使ってゲームのフロントエンドを開発してきた。そんな財政的に非力なスタジオが数百万ドルを費やして彼らが独自にバックエンドシステムを作るなんて、とうてい考えられない。この最初から壊れているようなシステムがあまりにも長年続いたのは、再利用性があって特定のプラットホームに依存しないバックエンドを作ることが、きわめて難しいだけでなく、ゲームそのものに比べてプライオリティがあまりにも低かったからだ」と説明する。

ゲーム業界は1390億ドル(約15兆円)の怪物だが、同じ規模のテクノロジー業界に比べて、出来合いのツールによる生産性の向上やスピードアップが遅れていた。今のゲーム業界はFacebookやSnapのようなソーシャルメディアと大型予算の映画プロダクションを合わせたようなものなのに、開発工程を簡素化して製品の寿命とスケールと、ダウンタイムのない機能の複雑さを確保するためのツールを欠いていた。Pragmaによると、とくにダウンタイムによる費用の増大と売上の喪失が大きい。

同社CTOを務めるコブ氏は声明で「オンラインのマルチプレイヤーゲームはますます複雑で制作費の高いものになっている。ゲームスタジオは、魅力的なゲームを作ることがプレッシャーになるだけでなく、ゲームを動かすための独自のサーバー技術の構築が重い課題になっている」と語る。

同社の現在の顧客は1社だが、2020年後半には数社のベータユーザーによる非公開テストを立ち上げる予定だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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ブロックチェーンでゲーム内アイテムを管理するHorizonが5.1億円を調達

オンラインゲームのプレイヤーがゲーム内でアイテムをゲットしたとき、そのアイテムの保有者は誰だろう? プレイヤー? それともゲームを作った会社?

ほとんどの場合、その答えはおそらく後者だろう。アイテムはプレイヤーのデジタル目録に入るだろうが、会社はアイテムを取り上げたり、プレイヤーが売ったり誰かにあげたりするのを阻止したりすることができる。

Horizon Blockchain Gamesは、まず自社のタイトルから、ゲームにおける所有権の問題に取り組んでいる。これを実現するために、同社は追加で500万ドル(約5億1000万円)を調達した。

Horizonは2つの事業に並行して取り組んでいる。ひとつ目は「Arcadeum」というイーサリアムベースのプラットフォームを構築してゲーム内のアイテムを扱うことだ。アイテムのインスタンスを取得したら、そのアイテムを実証できるかたちでプレイヤー間で交換、販売、贈与できるようにする。プレイヤーが所有したアイテムはそのプレイヤーのもので、使用、交換、販売をすることができる。Horizonが取り上げることはできない。ゆくゆくはこのプラットフォームをほかのデベロッパーが利用できるように公開する計画だ。

もうひとつは、自社でのゲーム開発だ。「SkyWeaver」というデジタルトレーディングカードゲームは、同社を成長させるものであるのと同時にプラットフォームの見本でもある。

SkyWeaverはファンタジー系のトレーディングカードゲームで、Blizzardの「Hearthstone」に似ているといえばわかりやすいだろう。Windows、macOS、Linux、iOS、Android版があり、無料でプレイできる。

SkyWeaverのプレイヤーは購入、取得、交換で得たカードでバトルをする。現在は約500種類のカードがあり、それぞれのカードに「銀」と「金」がある。

ゲーム内のカードはすべて、基本の「銀」を2ドル(約205円)で購入できる。同社によれば、数ドルあれば誰もが最も強いと思われるカードを獲得できるようにしており、フィールドを公平にしているという。一方、「金」カードは、見た目だけが違うもので能力や使い勝手に変わりはないが、戦って手に入れるか、オープンなマーケットでほかのプレイヤーから購入する必要がある。「銀」のカードは常に2ドル(約205円)で買えるが、「金」カードの価値はレア度や需要によって激しく変化する。

SkyWeaverのカードは、ブロックチェーンを利用したプレイヤーのArcadeumウォレットに保管される。ただしシンプルにするために、ブロックチェーンの複雑な部分は表面的には見えない。プレイヤーが自分で扱いたいと思えば、カードをイーサリアムベースの別のウォレットに送ることができる。

SkyWeaverは2019年7月ごろからプライベートベータが運用されている。HorizonのチーフアーキテクトのPeter Kieltyka(ピーター・キルティカ)氏はTechCrunchに対して、このゲームのプレイヤーは現在1万2000人ほどで、ウェイトリストには9万2000人が登録されていると語った。

Horizonは2019年のシードラウンドで375万ドル(約3億8000万円)を調達した。同社は今回の調達を、最初のラウンドの拡張と位置づけている。今回のラウンドは前回も投資したInitialized Capitalが主導し、Golden Ventures、DCG、Polychain、CMT Digital、Regah Ventures、ConsenSysも支援した。

Horizonは、SkyWeaverのパブリックベータを2020年後半に公開する予定だとしている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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ゲームの人工音声をより「人間らしく」するSonanticが約2.8億円を調達

ゲームやそのほかのエンターテインメントの人工音声を「人間らしく」するイギリスのスタートアップであるSonanticが、230万ユーロ(約2億7680万円)の資金を調達した。

EQT Venturesがこのラウンドをリードし、前からの投資家であるEntrepreneur First(EF)とAME Cloud Ventures、そしてHorizons VenturesのBart Swanson(
バート・スワンソン)氏が参加した。なお、Twitchの共同創業者Kevin Lee(
ケビン・リー)氏も、初期の投資家の1人だ。

2018年にCEOのZeena Qureshi(ジーナ・クレシ)氏とCTOのJohn Flynn(
ジョン・フリン)氏は、ロンドンで行われたEFのインキュベーター事業に参加して同社を創業した。以前はSpeak Aiという社名だったSonanticは、世界のゲームとエンターテインメントの音声技術に革新をもたらしたいと考えている。同社は開発した人工音声技術を、ゲームスタジオがオンデマンドで使える「表情豊かでリアルな演技音声」と呼んでいる。すでにAAA(トリプルエー)のゲームスタジオ10社あまりとの研究開発パートナーシップを進めている。

Sonanticが解決する問題について尋ねると、クレシ氏は次のように答えている。「ゲームに会話を入れる工程は時間がかかり、高価で労働集約的な作業だ。この工程はキャスティング、スタジオの予約、契約、スケジューリング、編集、監督などなど、大量の調整作業を要する。音声つきのビデオゲームは、頻繁に変わるゲームデザインに付き合わされて1本のゲームが完成するまでに10年かかることもある。そのたびにゲームデベロッパーは、同じような繰り返し作業を強いられる。しかも途中で予算オーバーになったり、ゲームのリリースが遅れたりすることもある」

こういった問題を解決するためにSonanticは、クレシ氏が「オンデマンドで動的な演技音声」と呼ぶ技術を提供する。この技術は、キャラクターに求められる性別や個性、アクセントの特徴、声色、感情などに基づいて正しいタイプの声を作り出す。同社の人間の声に近いテキスト音声変換システムはAPIで提供され、ユーザーはGUIのツールで合成声優を編集し、変化させ、まるで人間の俳優に行うように監督(演技指導)する。

そのためにSonanticは、俳優たちといっしょに彼らの声を合成し、その際の演技指導も行う。「さらにその声のデジタルバージョンを提供することで、彼らの受動的収入源になり、俳優たちの助けにもなる」とSonanticのCEOは説明する。

経費を下げ、すぐに利用可能な音声モデルを用意していることで、Sonaticはゲームスタジオが短期間で繰り返しの作業が安価でできるようにしている。同社のSaaSとAPIによりいろんな音声演技を作って試すことも簡単で、ストーリーの細かい変更や編集、そして監督も楽にできるようになる。

一方でSonanticは怒り、悲しみ、喜びなどさまざまな感情のこもった音声を作り出す同社の技術をいずれ一般公開したいと考えている。同社によるとそれは、本当に有能な本物の俳優や声優にしかできない技能だそうだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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Appleが中国で4年放置されていたApp Storeの抜け穴をやっと封鎖

こんにちは。TechCrunch中国まとめニュースにようこそ。これは中国の技術情勢を伝える最新情報と、それが世界中の人々にとって何を意味するのかをお伝えするダイジェストだ。今週、Appleは競争の激化に直面する中国国内における、コンプライアンスの強化を告げる大きな動きをみせた。しかし投資家たちは、この際どい問題に対する同社の中国内におけるアプローチに不満を示している。

ウイルスゲームが削除された

致命的なウイルスを、世界全体に感染させることを目標としたシミュレーションゲームの「Plague Inc.」は、先週中国のiOS App Storeから削除された。1月下旬にCOVID-19新型コロナウイルスが流行して以来、中国のユーザーたちは、この8年前から存在していたゲームを数多くダウンロードしていた。おそらくは流行を理解するための代替手段を模索していたのだろう。

市場調査会社App Annieのデータによれば、このタイトルは、年初の28位から上昇して、1月下旬から2月のほぼ全期間を通して中国で最もダウンロードされたアプリだ。

ゲームを制作した英国のNdemic Creationsは、声明の中で「状況(AppleのApp StoreからのPlague Inc.の削除)は、完全に私たちの手の届かないところにある」と述べている。中国政府が発表した削除に対する不透明な理由は、このゲームには「中国のサイバースペース管理局(同国のインターネット監視組織)によって違法だとされているコンテンツが含まれている」というものだ。

この出来事は中国内外で多くの注目を集めている。Plague Inc.のプレイが厄介なものになる可能性があると考えた北京政府の圧力に、Appleが屈したのだと推測する者もいる。1つの問題点は、そのチュートリアルの中で中国がデフォルトの感染開始国として扱われているということだ(実際のゲームでは世界中のどんな場所からでも感染を開始させることができる)。2018年に出された報告によれば、Plague Inc.は中国での配布の公式許可を実際に申請したものの、その「社会的に不適切な」コンテンツのため に却下されている。

またNiko PartnersのゲームアナリストであるDaniel Ahmad(ダニエル・アーマド)氏のように、プレイヤーが「フェイクニュース」を生成できるようになった12月のアップデートが、健康危機の中でアドバイスを求める人たちをミスリードする可能性があると、中国政府が判断したのかもしれないと指摘する声もある。

アーマド氏はまた、今回の禁止は、現在中国で進行している無許可のモバイルゲームの取り締まりにリンクされているかもしれないと示唆している。特にPlague Inc.の禁止は、Appleが先週行った中国のアプリストア内のすべてのゲームは、7月からはISBN番号の形式で 政府の承認を得る必要があるという発表と同時に行われた。この新しい規制プロセスが何を伴うのかについての詳細は、ほとんど明らかにされていない。また開発者たちには、現在公開されている公式には承認されていないゲームが削除されるのかどうかも知らされていない。

Appleの投資家たちは、同社が中国内でアプリを取り下げたことに満足していない。株主の40%はAppleが人権へのコミットメントを維持し、北京政府のアプリ検閲要求にどのように対応するかをより透明化すべきだとする提案を支持している

Appleの対応の遅れ

とはいえ、ゲームの許諾要求は新しい話ではない。実際、Appleは長年存在していた規制の抜け穴を、やっと塞ごうとしているのだ。中国政府は2016年の段階で、PCとモバイルの両方のビデオゲームに対して、中国内での流通の前にISBN番号を申請しなければならないと規定していた。数カ月のうちに、中国内の技術大手企業が運営している各社のAndroidストアたちは、違法ゲームを排除するために迅速な対応を行った。なお公式のGoogle Playストアは中国では利用できない。

しかし、Appleはコンテンツが厳しく監視されている世界最大のゲーム市場の中で、許諾されていないタイトルたちをなんとか維持し続けてきた。Appleには、そうするための多くのインセンティブがあるのだ。中国でのiPhoneのシェアの低下にもかかわらず(公平を期すなら、Huawei以外のすべての中国の携帯電話メーカーが、最近は市場シェアの低下に苦しんでいる)、中国におけるiOSアプリ、特にゲームはAppleにとって重要な収益源のままだ。

そのため、Appleにとって中国で公開するアプリのハードルをクリアすることは、最大の関心事なのだ。意志あるところに道あり。2016年以前は、中国でのゲーム公開の手間は比較的少ないものだった。同年に行われた規制変更に従って、Appleは各ゲームに対して政府からの許諾証明を要求し始めたが、そのポリシーを強制的には適用しなかった。地元メディアは、デベロッパーが適当に作成したISBN番号を使うか、最初に海外のiOS App Storeで公開しその後中国に切り替えることでルールを回避できると報道していた。

この疑わしいやり口は看過されなかった。2018年8月には、中国の国営メディアが、App Store承認に対するAppleのお粗末な見過ごしを激しく非難した。

ゲームに対する審査を強化したとしても、必要とされる許可を得るための資金と運営資源が豊富な中国の大手ゲーム会社には、ほとんど影響がないだろう。むしろ、彼らの挑戦は、北京政府のイデオロギーガイドラインに沿ったコンテンツを工夫することであり、その例はTencentによるPUBGの愛国的修正に見ることができる。

だが最悪の打撃は、App Storeの抜け穴を利用して、名前やロゴ、キャラクターを変えて偽装しながら大量にリリースされるいわゆる「ソックパペット(马甲包、靴下人形)ゲーム」を制作しているような、小規模の独立したスタジオや会社が受けることになるだろう。彼らはそうした工夫をすることで、より多くの流通を実現し収益を得ることができていたのだが、そうしたソックパペットたちが当局の厳しい審査を通過できる可能性はほとんどない。ある中国のゲームブログが予想しているように、この動きは不正行為を終わらせる可能性がある。

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(翻訳:sako)

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GDC 2020が中止(もしくは夏に延期)になった

サンフランシスコのGame Developers Conference(ゲームデベロッパーカンファレンス、GDC)を企画した連中はこれまで慌ただしい日々を過ごしていたに違いないと思うが、米国時間2月28日になってそのチームは、3月に予定されているそのイベントの中止を正式に決めたと発表した。彼らのブログ記事には、できれば夏の終わりごろへスケジュールを繰り延べたいとある。

このところ、このイベントの有力企業スポンサーのほとんどすべてが、新型コロナウイルスをめぐる不安により社員をイベントに送らないと発表した。MicrosoftやUnity、Epic、Amazon、Facebook、Sonyなどはすべて不参加を決めた。GDCの声明はウイルスに触れていない。

GDCの主催企業は、カンファレンスと展示会の前売り券を買った人には全額返済すると言っているが、2020年のGDCが消えてなくなるのではなく、夏の終わりごろにずらしたい、とブログで書いている。曰く「パートナーといっしょに詳細を詰めて、数週間後に我々の計画に関する情報をシェアしたい」そうだ。

GDCは、新型コロナウイルス騒動で中止に追い込まれたテクノロジーカンファレンスの、最新例にすぎない。2月28日にはFacebookが、F8カンファレンスの生出演(オフライン)の部分を中止すると発表したし、さらにその前には、バルセロナで行われる予定だったMobile World Congress(MWC)の中止を、主催団体GSMAが発表した

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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「Zombs Royale」のEnd Gameが約3億2000万円調達

End Game InteractiveのCEOであるYang C. Liu(ヤン・C・リュウ)氏は、彼と共同創業者であるLuke Zbihlyj(ルーク・ズビリジ)氏が現在何をしているのかについて、あっけらかんと次のように語る。「私たちはただゲームを開発しているところです。正直なところ、私たちは何をしているのか、わかっていないのです」

この無計画宣言にもかかわらず、End Gameは名のある投資家グループから300万ドル(約3億2000万円)のシード資金を調達した。今回のラウンドはゲームに注力するMakers Fundが主導し、「Clash of Clans」の開発元であるSupercell、UnityのCEOであるDavid Helgason(デビッド・ヘルガソン)氏、TwitchのCOOであるKevin Lin(ケビン・リン)氏、TwitchのVPであるHubert Thieblot(ヒューバート・シーブロット)氏、Main Street AdvisorsのDanny Epstien(ダニー・エプスタイン)氏、そしてScooter Braunの音楽エグゼクティブであるAlexandre Cohen(アレキサンダー・コーエン)氏が参加している。

リュウ氏の話によれば、彼とズビリジ氏が最初に始めたのは、既存のゲームに関連するウェブサイトの制作だった、たとえばPokemon GOのポケモンを探すためのサイトPokéVisionなどがその例だ。しかし、彼らはSlither.ioのようなブラウザベースのシンプルなマルチプレイヤーゲームの成功に触発されて、独自のゲームを開発。最初はZombs.ioを、次にSpinz.ioそしてZombs Royaleを開発した。

End Gameによれば、タイトルを合わせると1億6千万人以上のプレーヤーを獲得し、1日で100万人がプレーしているという。特にZombs Royaleは大ヒット作のようだ。このバトルロワイヤルゲーム(1つのマップで最大100人のプレイヤーが対戦できる)は、2018年に最もGoogle検索されたゲームの1つだった。

リュウ氏は、こうしたチームによる成功が、彼らをゲーム開発に集中させるようになったのだと述べる。「私たちは、みんながただ使うだけの製品を作りたいのだろうか? それともみんなが学校に行ったり、仕事に行ったり、夢を見てしまうようなゲームを作りたいのだろうか?」

End Gameの創業者たち

Zombs Royaleは4週間足らずで開発されたとされるゲームだが、リュウ氏によれば、2018年初めに最初のローンチを行って以降、チームはゲームの保守とスケールアップの対応に大部分の時間を使ったのだという。そして2019年は新しいチームづくりと、次のゲームであるFate Arenaの開発に費やされた。このゲームは近日中にPC、モバイル、その他のプラットフォーム上で発売される予定になっている新しい「オートチェス」ジャンルのタイトルだ。

リュウ氏によれば、シンプルな2Dアートを用いたこれまでのEnd Gameの製品とは異なり(「Zombs RoyaleとSpinzで、私はアートを担当しましたが、それらはひどいできでした」と彼は語った)、Fate Arenaは「3Dで高精度のアートスタイル」を採用しているということだ。

しかし、同社のゲームがこれまでのような素朴なものではないように見え始めたとしても、依然として目標は迅速な開発と反復だ。リュウ氏はこのシードラウンドの資金を、他のクロスプラットフォーム、マルチプレイヤーゲームを開発するための「たくさんの試行錯誤」に注ぎ込みたいと語る。

「私たちは迅速な実験を行えることに誇りを持っています」と彼はいう。そして重要な点は「噛み砕ける以上には、齧り取らないことです」と付け加えた。 「私たちは、(ゲームを)最初からスケールアップできるように設計しています。とはいえ、最低限でも100個のクエストを作らなければならない『World of Warcraft(非常に大規模なオンラインゲーム)』のようになる必要はありません。私たちは、より大きな何かへと拡大することができる、小さな出発点を持つゲームに焦点を当てています」

Supercell Developer Relationsの責任者であるJaakko Harlas(ジャッコ・ハラス)氏も、資金調達の発表時の声明で同様の点を指摘していた。

多くの企業は、自分たちがどれほどすばやく動いているかをすぐに口にします。ですが、End Gameのようなチームに出会うことで、無駄のない迅速な動きが何を意味しているのかを、本当に理解するのです。ヤン、ルークそしてチームは、自分たちに娯楽を生み出す真の才能があることをすでに証明しています。私たちは、次の大ヒットゲームを目指す彼らをサポートすることを楽しみにしています。

関連記事:This new venture fund has more than $180 million to invest in interactive entertainment startups

画像クレジット: End Game Interactive

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(翻訳:sako)

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新型コロナの影響でアマゾンもGDC 2020への出展を取り止め

GDC(Game Developers Conference)のトップスポンサーによる、サンフランシスコのゲームカンファレンスへの参加の辞退が続いている。Amazon(アマゾン)は米国時間2月28日、同イベントに出展しないことを発表した。

アマゾンはアップデートの中で、カンファレンスで詳細を発表する予定だったニュースを共有するための「グローバルオンラインイベント」を実施することを明らかにした。

Amazon Game Techは、2020年のGDCのダイヤモンドパートナーであり、同カンファレンスのスポンサーが「GDCの成功に不可欠な役割を果たす」ことを示す名称だと、同社のウェブサイトには記されている。現時点で正式に撤退していないパートナーはIntel(インテル)とNvidia、Google(グーグル)だけだ。

Facebook(フェイスブック)、ソニー、Microsoft(マイクロソフト)、Unity、Epic Gamesは 「COVID-19(新型コロナウイルス)」 の感染拡大をめぐる懸念から、同カンファレンスに参加しない。そして今、Amazonが撤退企業に加わった。

TechCrunchは、イベントへの参加を表明している他のスポンサーにコンタクトをとっている。

@beccahalstedtが指摘しているように、赤いスペースの企業は正式に撤退した。

今後、GoogleやAmazon、Intel、Nvidiaが撤退するとしても、驚かないだろう。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

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新型コロナの影響でアマゾンもGDC 2020への出展を取り止め

GDC(Game Developers Conference)のトップスポンサーによる、サンフランシスコのゲームカンファレンスへの参加の辞退が続いている。Amazon(アマゾン)は米国時間2月28日、同イベントに出展しないことを発表した。

アマゾンはアップデートの中で、カンファレンスで詳細を発表する予定だったニュースを共有するための「グローバルオンラインイベント」を実施することを明らかにした。

Amazon Game Techは、2020年のGDCのダイヤモンドパートナーであり、同カンファレンスのスポンサーが「GDCの成功に不可欠な役割を果たす」ことを示す名称だと、同社のウェブサイトには記されている。現時点で正式に撤退していないパートナーはIntel(インテル)とNvidia、Google(グーグル)だけだ。

Facebook(フェイスブック)、ソニー、Microsoft(マイクロソフト)、Unity、Epic Gamesは 「COVID-19(新型コロナウイルス)」 の感染拡大をめぐる懸念から、同カンファレンスに参加しない。そして今、Amazonが撤退企業に加わった。

TechCrunchは、イベントへの参加を表明している他のスポンサーにコンタクトをとっている。

@beccahalstedtが指摘しているように、赤いスペースの企業は正式に撤退した。

今後、GoogleやAmazon、Intel、Nvidiaが撤退するとしても、驚かないだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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マイクロソフトがGDCの出展取りやめ、コロナウイルス影響を懸念

XboxのメーカーであるMicrosoft(マイクロソフト)は米国時間2月27日、サンフランシスコで開催される「Game Developers Conference」(GDC)に今年は出展しないと発表し、コロナウイルスの蔓延に関する懸念を強調した。

同社はGame Stack Blogで次のような声明を伝えている。

細心の注意のもと、世界保健機関のガイダンスを綿密に検討した後、サンフランシスコで開催されるGame Developers Conference  2020への参加を取りやめるという困難な決定を下した。

Microsoftは同カンファレンスで物理的な出展を行うのではなく、オンラインのみのイベントを今週開催すると伝えている。

Microsoftは、3月16〜20日に開催される同カンファレンスから撤退する最新の企業であり、Facebook(フェイスブック)やUnity、ソニーなども参加を見合わせている。Epic Gamesも27日に、同イベントから撤退すると発表した。

今週初め、サンフランシスコ市の当局は非常事態を宣言した。新型コロナウイルス(COVID-19)のアウトブレイクはすでにいくつかの大規模な業界会議に影響を及ぼしている。Facebookは27日の朝、F8カンファレンスを中止すると発表した。このような大手企業がGDCから撤退することで、イベント自体がキャンセルされたGSMAのMobile World Congressと同じような運命をたどることになるのかどうか、非常に気がかりだ。

TechCrunchはGDCの関係者にコメントを求めている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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オンラインゲームプラットフォームのRobloxがAndreessen Horowitzから165億円調達、評価額4400億円に

オンラインゲームのプラットフォームであるRoblox(ロブロックス)は、Z世代を中心に月あたり1億1500万人のプレイヤーが集う場だが、米国時間2月26日にAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のLate Stage Ventureファンド率いる1億5000万ドル(約165億円)のシリーズG投資を獲得したことを発表した。同社はまた、最大3億5000万ドル(約385億円)の普通株と優先株の株式公開買い付けを開始すると話している。

同社は以前、長期的な可能性を信じて、株主と従業員に定期的な売り出しを行い流動性を提供した。またCFOのMichael Guthrie(マイケル・ガスリー)氏によれば、Robloxのキャッシュフローはポジティブだとのこと。

このシリーズG投資には、新規の投資会社としてテマセクとテンセント・ホールディングスのほか、これまでの投資会社Altos Ventures、Meritech Capital、Tiger Global Managementが参加している。

今回の投資は、このゲーミングプラットフォームの急成長期と重なることとなった。2019年には、訪問者数がMinecraft(マインクラフト)を超えて1億人となった。200万アクティブユーザーを擁する開発者コミュニティーは、1億1000万ドル(約120億円)の収益を上げた。2018年の収益は7000万ドル(約77億円)強、2017年は4000万ドル(約44億円)強だった。

以来、Robloxは開発者事業への投資をさらに増やし、よりリアルな3D体験が得られる新しいツールとマーケットプレイスを立ち上げた。そこでは、クリエイターは自分が開発したアセットやツールなどを他人に売ることができる。

Robloxは、App Storeに似た、それを利用してゲームが構築できるプラットフォームを提供している。人気の高いゲームは多くが無料だが、ゲーム内アイテムをRobuxとう仮想キャッシュでプレイヤーに買ってもらうことで利益を得ることができる。最大クラスのゲームとなると、月平均のプレイヤー数が1000万人に上るものもある。訪問者数が10億人を超えるゲームは10本以上を数える。

Robloxのプレイヤーは、単にゲームのゴールやタスクのコンプリートを目指しているだけではない。ゲーム環境の中で、友だちとオンラインでつながり遊んでいるのだ。週間のアクティブユーザーの半数は、友だちと遊ぶためにRobloxを訪れている。さらに、Robloxユーザーの半数は毎月自分のアバターを変更している。

この数カ月間、Robloxはそのプラットフォームを米国外に広げてきた。中でも注目すべきは中国だ。昨年、Robloxはテンセントとの戦略的提携を行い、プラットフォームとコーディングカリキュラムを中国で展開することを決めた。中国語に対応するばかりか、コーダーキャンプも開催する。現在Robloxには、200を超える国々のプレイヤーと開発者がいると同社は話している。

去年の時点でRobloxの評価額は25億ドル(約2750億円)あり、コムスコアによると、そのプラットフォームでは9歳から12歳の米国の子どもたちのおよそ半数が遊んでいたという。今もその数値は維持されている。しかもそのユーザーベースは、13歳以上が40%と若年層に傾いている。

ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、現在のRobloxの評価額は40億ドル(約4400億円)となっている。同社はコメントを控えているが、TechCrunchはそれが本当であると強く信じている。

Robloxによると、現在のユーザーベースは1カ月に延べ15億時間をそのサービス上で費やしているという。プラットフォーム間で行き来が可能なため、パソコンからスマートフォンへ移動してプレイを続けるユーザーも多い。これはオンラインゲームの新しいトレンドだ。フォートナイトやPUBGといったゲームが人気を集めている一因でもある。

「私たちは、Robloxの長期ビジョンを強く信じており、次なる変曲点に突入する彼らを支援することに自信を持っています」と、Andreessen Horowitzの無限責任パートナーを務めるDavid George(デイビッド・ジョージ)氏は、今回の投資に関連して話していた。「Robloxは、強力なトラクションと、会社を前進させ、長年にわたり業界を押し上げる、有機的で成長率の高いビジネスモデルを併せ持った、非常に珍しいプラットフォーム企業のひとつです」と彼は言い添えた。

Robloxは、新しく調達した資金を使って海外進出を含めた成長を継続させ、さらなる開発用ツールとエコシステムを構築し、エンジニアリングの人材とインフラに投資する計画を立てている。

「私たちは、人々が集まり、創造し、学び、楽しむための安全な公共の場を作り上げるというビジョンに忠実に従っていきます。これまで世界のクリエイターコミュニティーとともに築いてきたものを振り返ると、まさに感無量です」とRobloxの共同創設者でCEOのDavid Baszucki(デイビッド・バスズキー)氏は声明の中で述べている。「将来に向かっては、私たちは、クリエイターとプレイヤーを未来のメタバースへと導く最先端のツールとテクノロジーの構築に、今まで以上にしっかりと関与してまいります」。

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

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上上下下左右左右BA、コナミコマンドの生みの親・橋本和久氏が逝去

上上下下左右左右BA、そしてスタート!ご存知だろうか?コンピュータゲームの最初期に生まれ、コナミコマンドとして知られるようになった世界でいちばん有名な隠しコマンドだ。その生みの親である橋本和久氏が亡くなったとコナミからTwitter経由で報告があった。数えてみるとコナミコマンドが誕生してからすでに34年たっている。

橋本氏は8ビットゲーム機時代を代表する傑作であるグラウディウスを開発したコナミのプログラマーだ。横スクロールのシューティングゲームだが、攻略が非常に難しかった。実際、テストで繰り返しプレイしなければならい開発者本人にとっても難しかった。そこで橋本氏はアーケード版をファミコンに移植する際に、テスト作業を楽にするちょっとしたバックドアを作った。

これが橋本氏がコナミコマンドを作った理由だ。このコマンドはプレイヤーが生き延びる可能性を大きく高めてくれる。しかし偶然入力されるようなキーシークエンスは避けねばならない。そこで橋本氏は上上下下左右左右BAを選んだ。隠しコマンドが入力されるのはゲームの開始時点ないしポーズ中なのでスタートが後続する場合が多い。

コナミコマンドが公開版に入り込んだのは偶然のなせる技だった。隠しコマンドはファミコンへの移植が完了したら削除されるはずだったが、どうしたことか開発チームはそれを忘れてしまった。80年代のコンピュータゲームではこういうことはよく起きていた。しかもグラウディウスは途方もなく難しかったので隠しコマンドはゲームのプレイヤー全員にあっという間に広まった。

80年代後半から90年代にかけて育った多くの子供たちはコナミコマンドを暗記してしまった。コマンドの効果はゲームによって異なっており、コマンドそのものにもいくつかのバリエーションがあったが、ゲームの難易度を大きく下げる点は共通していた。たとえば伝説的な、そして今見ても感心するファミコンゲームの魂斗羅では隠しコマンドで主人公に30回の復活のチャンスが与えられた。ほとんどのプレイヤーにとって30回はミッションを完了するために必要な最低限の生命だった。

ほかの会社のデベロッパーもジョーク、あるいは本気でコナミコマンドを使うようになり、バリエーションは世代を超えてゲームの世界に生き続けた。もっともグラウディウスIIIでは、近道をしようとする人間に対する警告か、このコマンドを入力するとプレイヤーの宇宙船が自爆してしまうようになった。

ともあれコナミコマンドはギーク文化の象徴の1つとなった。私自身、コナミコマンドをプリントしたTシャツを持っていたくらいだ。そういう名前のバンドもあった。テレビ番組でも映画でも登場人物が80年代の子供たちならコナミコマンドが登場した。それと名指されず、また正確なシークエンスではなくても、なんらかの近道、バックドアの意味で使われることも多かった。橋本氏は、当時それと知らぬままに、インターネットミームのもっとも偉大な原型を作ったといえる。

というのも冒頭で述べたように、開発したゲームが本人にとってさえ難しすぎたからだった。当時は有力デベロッパーのゲーム開発チームでもせいぜい10人から20人くらいのメンバーしかいなかった。一人のプログラマーがゲームをすっかり変えることができた。テスト用のバックドアは一般公開に先立って開発チームだけでなく協力、提携企業にも広く行き渡っていた。

橋本氏のコンピュータゲームの世界への貢献は偶然が作用した。しかしそのことはコナミコマンドの価値を減ずるものではない。成り立ちの背景がどうであれ、橋本氏は長く残る偉大な業績を残したといえるだろう。

画像:Konami

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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ゲーム業界に注力する投資会社Bitkraftが2号ファンドを立ち上げ、ゲーマーで元GS副社長も参加

eスポーツ、ビデオゲーム、そしてそれらを支えるイノベーションたちは、現在テクノロジーの世界の文化的および商業的構造の中心を占めている。

投資会社Bitkraft Esports Venturesにとって、こうした関心の高まりは、コンソールとコントローラーの世界を遥かに超越する可能性を持つ、娯楽の変革や技術の開発を行うビジネスへの投資を行う、巨大なチャンスであることを意味している。

投資家たちも徐々に、その流れに一緒に乗ろうとしている。同社の計画に精通する筋からの情報によれば、2017年に4000万ドル(約45億円)の1号ファンドを立ち上げた同社は、およそ1億4000万ドル(約157億円)の新しいファンドをほどなく立ち上げる予定だ。

Bitkraftは、広報担当者を通して、2019年中にはeスポーツとデジタルエンターテインメント関連で25の投資案件に5000万ドル(約56億円)を投資したことを認めた。そのうち21件は同社が主導したものである。

Bitkraftの今回のはるかに大きい新ファンドの立ち上げは、同社の関心がゲームやeスポーツをはるかに超える技術やサービス(もちろん出発点は似たような場所だが)を網羅し始めたために行われている。

新しい資本プールの立ち上げに加えて、同社はまた、ゴールドマンサックスの投資銀行部門の元副社長であり、2003年にはBlizzardのDiablo II PCゲームの第1位にランキングされたeスポーツプレーヤーでもあるMoritz Baier-Lentz(モリッツ・ベア=レンツ)氏を新しいパートナーとして迎えた。

ゴールドマン在職中、ベア=レンツ氏は、Dellによる670億ドル(約7兆5000億円)でのEMCの買収や、IBMによる340億ドル(約3兆8000億円)でのRedHatの買収に取り組んでいた。

ベンチャーキャピタル、特にゲームの場合には、数字はそこまで大きくはならないものの、投資家たちがその可能性を認識するにつれて、ゲーム業界周辺ではますます大きなベットが行われるようになっている。Esports Observerによれば、2019年にeスポーツ業界に行われた投資は約20億ドル(約2200億円)で、その前年である2018年に投資された45億ドル(約5000億円)という驚くべき数字に比べれば半分にも満たなかった。

Bessemer Venture PartnersのEthan Kurzweil(イーサン・カーツワイル)氏は、2018年に TechCrunchに対して次のように語っている。

「ゲームは現在、米国で最大のエンターテインメント形態の1つで、年間1000億ドル(約11兆円)以上が支出されていて、これはテレビなどの他の主要なメディアを上回っています。ゲームはソーシャルネットワークの新しい形態で、『ゲームに勝つ』という構図以外でも、友人や家族と時間を過ごすことができるのです」

1000億ドル(約11兆円)以上という数字は、特にeスポーツ投資の定義が補助領域やより広い分野へと広がる中では、成長しているカテゴリーとして決して見劣りするものではない。

Bitkraftにとって、それは「インターネットとゲームの中で生まれたが、それ以上の適用範囲を持っている」投資を意味している、とベア=レンツ氏は言う。「私たちがより広いレベルで本当に見ていること、そしてチームとしての勝負所として考えているのは、合成現実(synthetic reality)の出現なのです。(その場所こそが)将来性と成長、そして私たちの投資家へのリターンを期待している場所なのです」。

Bitkraftの新しいパートナーであるモリッツ・ベア=レンツ氏

ベア=レンツ氏は、この合成現実を物理的世界とデジタル世界のほぼシームレスな融合と呼んでいる。これには、仮想現実と拡張現実を可能にするテクノロジーと、それらの周りに構築されるゲームや、没入型のあるいはインタラクティブなストーリーが含まれている。

BITKRAFT Esports Venturesの創業ジェネラルパートナーであるJens Hilgers(イエンス・ヒルガース)氏は声明で「モリッツには私たちの文化、情熱、そして野望を共有してもらっています。そして世界で最も優れた投資会社の1つから、とてつもない投資経験を持ち込んでもらえました」と述べている。また「さらには、彼は真のコアゲーマーであり、多様なBITKRAFTチームに最適な人物なのです。ニューヨークにおける彼の存在によって、私たちはまた、ゲームとeスポーツのための今日最もエキサイティングで発展している都市の1つで、地理的拡大を行うこともできるのです」と述べている。

ゴールドマン在職中に、ベア=レンツ氏は、同社のグローバルeスポーツとゲーム関連事業開発を手助けしていた。彼は頻繁に、個人顧客や大企業からのeスポーツ現象に投資する方法についての問い合わせを受け続けていた。

興味深いことに、eスポーツに焦点を当てた投資会社として、Bitkraftが投資しない分野の1つはeスポーツチームそのものだ。その代わりに彼らは、ゲームを可能にするすべてのものに焦点を当てている。「私たちはより幅広いアプローチを取っています。そして健全なeスポーツ業界のバックボーンで成功するものに投資しています」とベア=レンツ氏は述べている。

さまざまなゲーム開発スタジオへの、多数の投資に加えて、同社はインタラクティブオーディオ環境を作成するSpatial、ゲーム用に最適化されたプライベート高速ネットワークを開発するNetwork Next、そして触覚技術開発のLofeltも支援している。

「ゲームは技術革新の推進力で、ゲームが人間と機械のより良い相互作用を可能にしてくれるのです」と、ベア=レンツ氏は語る。「私たちは、ゲームとゲームコンテンツを、合成現実のより広い波の原動力と考えています。それはゲーム、スポーツ、そしてインタラクティブメディアに及びます。(しかし)私たちはそれをただエンターテインメントとしてだけ見ているのではありません。そこには、私たちが物理的世界とデジタル世界を超越したときに開かれる、経済的および社会的利益があるのです。私はそれを、インターネットの進化だと考えています」

トップ画像クレジット: Mark J. Terrill / AP

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(翻訳:sako)