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入退室管理やロボ連携などオフィスDX推進する神戸拠点のACALLが阪急阪神不動産CVCなどから資金調達

ACALLは9月28日、第三者割り当て増資による資金調達を発表した。調達額は非公表。引受先は、阪急阪神不動産のCVCファンド「HHP共創ファンド1号投資事業有限責任組合」とコクヨ、JA三井リースで、累計調達額は8.3億円となる。既存投資家としては、東急不動産ホールディングスの「TFHD Open Innovation Program」、ティーガイアが名を連ねており、同社はこれら5社や関連事業会社との連携を進めていく計画だ。

今回の資金調達で、関西圏で幅広く不動産を手掛ける阪急阪神不動産のCVCが加わり、既存投資家には首都圏を中心に事業を展開する東急不動産ホールディングスがいることから、東西の大手不動産デベロッパーとの協業が可能となり、ACALLが推進するワークスペース管理プラットフォーム「WorkstyleOS」を広く展開していくことが可能なった。

WorkstyleOSは、オフィスの用途に応じてさまざまま機能を組み込めるのが特徴で、エントランスでの来客管理やオフィスや会議室の入退室はもちろん、自販機や案内ロボットとの連携などが可能だ。現在、不動産事業者やエンタープライズ企業まで約4000社への導入実績がある。

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Cambridge Analyticaの元CEOが経営幹部就任を今後7年間禁止される

Cambridge Analytica(ケンブリッジ・アナリティカ)の元CEOが今後7年間、株式会社の経営に携わることをを禁止された。汚れたデータ会社となった同社は2016年のトランプ氏の選挙運動に協力し(未訳記事)、大量のFacebook(フェイスブック)データを利用して有権者を操作しようとしたスキャンダルで2018年に閉鎖した(未訳記事)。

Alexander Nix(アレクサンダー・ニックス)氏は今月初めに不適格処分を受諾する署名を行った。英政府は9月24日に署名を受け入れた(英政府リリース)と述べた。禁止は10月5日に始まる。

「ニックス氏は受諾文書で、倫理性を欠いていた可能性があるサービスを見込み顧客に提供するべくSCL Elections Ltdまたは関連会社に売り込みをさせた、またはそれを許可したとされたことに対し、異議を唱えなかった。商業的誠実さの欠如を示している」と英Insolvency Service(破産サービス)はプレスリリースで述べた。

ニックス氏はFacebookのデータスキャンダルがピークに達したときに、Cambridge AnalyticaのCEOの停職処分を受けた(未訳記事)。覆面のレポーターが撮影した映像で同氏は、偽情報を広めたりクライアントのニーズを満たすために政治家を罠にかけたりしたことを自慢していた。

Cambridge AnalyticaはSCLグループの子会社であり、同グループの傘下にはSCL Elections部門があった。ニックス氏は、同グループの主要人物の1人であり、SCL Group Ltd、SCL Social Ltd、SCL Analytics Ltd、SCL Commercial Ltd、SCL Elections、Cambridge Analytica(UK)Ltdのディレクターを務めていた。6社はすべて2018年5月に管理下に入り、2019年4月に強制清算が始まった。

ニックス氏が異議を唱えなかった、同社が行っていたとされる「倫理性を欠いていた可能性がある」活動は次のとおりだ。

  • 汚職を暴くために仕掛けた賄賂とハニートラップ
  • 有権者に対する投票棄権キャンペーン
  • 政敵の信用を傷つける情報の入手
  • 匿名での情報拡散

FTC(米連邦取引委員会)は昨年(未訳記事)、データ悪用スキャンダルに関してニックス氏と和解した。同氏は、今後自身が関与できる事業を制限する行政命令に同意した。行政命令は事業で収集した個人情報の削除と破棄も求めた。

ニックス氏は2018年、英議会のDCMS(デジタル・文化・メディア・スポーツ)委員会にも厳しく尋問された(未訳記事)。同氏は2回目の聴聞でCambridge Analyticaが「Acxiom、Experian、Infogroupなどの非常に大規模で著名なデータアグリゲーターやデータベンダーから、米国人に関する数百万のデータポイント」に関するライセンスを取得したと主張し、Facebookデータは同社の「基盤となるデータセット」ではなかったと主張した。

データ悪用スキャンダルには、いまだ答えられていない問いがまだ大量にあると言っても過言ではない。例えば英国のデータ監視当局は3月、データ分析調査に関する最終レポートを発行しないと発表した。同当局は2018年にCambridge Analyticaの英国事務所を捜索し(未訳記事)、証拠押収後に罰金を科し(未訳記事)、スキャンダルについてFacebookと和解した(Facebookは責任を認めなかった)。

Cambridge Analyticaに関する最終報告書の運命について尋ねられたICO(英個人情報保護監督機関)の広報担当者は次のように述べた。「データ分析調査の結論の一環として、2019年4月からの未解決の質問に回答するためにDCMS特別委員会に書簡を送る。我々の最終的な調査結果について特別委員会に最新の状況を伝えるが、これは報告書の更新という形にはならない」

DCMS委員会がICOに対する書面の回答を公開するかどうかは明らかではない。同委員会は新しい委員長とともに刷新された。オンライン偽情報の影響に関する調査の一環として、2018年にCambridge Analyticaのスキャンダルを掘り下げたのは別の委員長だった。昨年の最終報告書はデータ保護と競争の懸念に関してFacebookの事業の調査を求めていた(未訳記事)。

TechCrunchによるニックス氏へのインタビューをここで読むことができる(未訳記事)。Facebookのデータスキャンダルが起こる前の2017年のものだ。同氏はインタビューで、同氏の会社がトランプ氏の選挙運動をどう支援したかについて語っている。

画像クレジット:Matthew Chattle / Barcroft Images / Barcroft Media via Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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Nikolaの会長スティーブ・ガースキー氏が輸送関連への投資を検討

Steve Girsky(スティーブ・ガースキー氏)が自動運転トラックのスタートアップであるTuSimple(ツーシンプル)に投資する交渉を進めていると4人の関係者が明かした。同氏はGMの元副会長であり、現在はコンサルタントで投資家だ。同氏の特別目的買収会社(SPAC)はこの夏、水素燃料電池のスタートアップであるNikola(ニコラ)と合併した。

取引が成立していないため匿名を希望した情報筋によると、ガースキー氏がマネージングパートナーのMary Chan(メアリー・チャン)氏と共同で経営するコンサルティングおよび投資会社であるVectoIQ LLC(ベクトルQ LLC)が出資する。取引は早ければ10月中旬に完了する可能性がある。

TuSimpleとガースキー氏はコメントを控えた。

TuSimpleが資金を求めていることはよく知られている。TechCrunchは6月、TuSimpleが投資家から2億5000万ドル(約270億円)の調達を模索していると報じた。この動きに詳しい複数の情報筋によると、同社は資金調達のため投資銀行であるモルガンスタンレーを雇った。すでにSina、UPS、ティア1サプライヤーのMando Corp.から投資を受けていたが、さらにNavistarと、最近ではTraton Groupとの提携を発表した。

ガースキー氏は最近、Nikola絡みで見出しを飾った。同氏は今やNikolaの会長だ。同社は空売り会社のHindenburg Research(ヒンデンブルク・リサーチ)の痛烈なレポートで詐欺だと非難され、打撃を受けたNikolaの創業者のTrevor Milton(トレヴァー・ミルトン)氏は辞任し、その後ガースキー氏が9月に会長に就任した。2018年にガースキー氏が設立したSPACであるVectoIQ Acquisition Corp.は3月にNikolaとの合併を発表し、同氏が6月に上場を指揮した。取引に詳しい情報筋によると、ガースキー氏は元上司であるGMのCEO兼会長だったMary Barra(メアリー・バーラ)をNikolaに紹介した。9月中旬までにGMはNikolaとの20億ドル(約2100億円)相当の提携を発表した。

ガースキー氏はもうすぐNikolaの新会長に就任する。経営幹部の経験は確かにあるが、近年の活動は、アドバイザー、投資家、仲介役が中心だった。同氏は長い間、モビリティ関連の企業に関心を持っていた。自身の会社であるVectoIQ LLCは、企業への助言や、自動運転車技術、電化、コネクテッド、サイバーセキュリティー、Mobility-as-a-service(サービスとしてのモビリティ)に取り組むスタートアップと大企業を結びつけることを専門としていた。

VectoIQは、LiDAR(ライダー、光を用いたリモートセンシング技術)のスタートアップであるLuminar(ルミナー)に投資した。Luminarは、SPACであるGores Metropoulos Inc.と合併し、合併後の市場評価額34億ドル(約3570億円)で上場すると発表した。ガースキー氏はまた、自動運転車のスタートアップであるDrive.ai(ドライブai)の取締役会にも名を連ねている。Drive.aiは解散を検討していたところをApple(アップル)に買収された

情報筋によると、TuSimpleへのガースキー氏の投資は、クラス8(大型)トラックの生産をまだ開始していないNikolへの関心とは別モノだ。

2015年に発売され、中国、サンディエゴ、アリゾナ州ツーソンで事業を展開するTuSimpleは、クラス8のトラックが人間の運転手なしで動く自動運転車両技術に力を入れている。TuSimpleは米国で40台の自動運転トラックを運行しており、テストのほか、アリゾナ・テキサス間の貨物輸送に使用している。

TuSimpleは、Navistar(ナビスター)と提携し、2024年までに自動セミトラックトレーラーの開発・生産を開始する計画を7月に発表した。Volkswagen AG(フォルクスワーゲンAG)の大型トラック事業であるTraton Group(トラトングループ)は9月、自動運転トラックを開発するためのTuSimpleとの合意の一環としてTuSimpleの少数株主持ち分を取得したと語った。いずれの会社も提携の金銭的条件や少数株主の割合は明らかにしていない。取引に詳しい匿名の情報筋によるとTratonはTuSimpleへ直接投資をしたようだ。現物出資が含まれているかどうかは不明だ。

画像クレジット:TuSimple

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(翻訳:Mizoguchi

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今週の記事ランキング(2020.9.20〜9.24)

今週もTechCrunch Japanで最もよく読まれた5つの記事を紹介しよう。今週の1位は、「iOS 14のホーム画面デザイン機能搭載でPinterestが驚異的なダウンロード数を記録」というニュースだ。他のランキングについても振り返ってみよう。

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外国籍人材の活躍する現場を表彰する「Global one team Award」が応募企業・団体の募集開始

外国籍人材の活躍する現場を表彰する「Global one team Award」が応募企業・団体の募集開始

オンラインによるビザ申請・管理支援サービス提供のone visaは9月24日、外国籍人材の活躍する現場を表彰する「Global one team Award」の開催を発表した。後援には移民政策に関し政策提言を行う新経済連盟(新経連)が参画している。

外国籍人材の活躍する現場を表彰する「Global one team Award」が応募企業・団体の募集開始

2030年に644万人の人材不足が予想されている日本では、様々な現場において外国籍人材の活躍が広がっており、2009年から2019年の10年間に、外国籍人材を雇用している事業所が9万5000ヵ所から24万ヵ所と約2.5倍に増加しているという。

外国籍の優秀な人材が日本の現場を支える一方、「技能実習制度」など様々な事例が浮き彫りになり、日本における外国籍人材の動向が世界から注目を集めているという状況にある。そこで「Global one team Award」を発足させ、外国籍人材と「お互いの強みをうまく活かしている企業」「彼らの活躍によって特にパワーアップしているチーム」「ビザの面から心強いサポートを担う行政書士」にスポットライトを当てることで、今後も増えつつある外国籍人材雇用のロールモデルになってほしいと考えているという。

「Global one team Award」応募概要

  • 応募受付: 2020年11月13日まで
  • ファイナリストプレゼン大会・最優秀賞の発表: 12月2日13:00〜15:00
  • 応募資格: 外国籍の人材を雇用する企業団体(人数・団体規模は不問)または、入管業務を取り扱う行政書士事務所
  • 公式Webサイト: Global one team Award 2020
  • 応募フォーム: Global one team Award 2020応募ページ

応募企業に対しては、審査員による書類選考のもと受賞社を決定し、11月17日までに結果を告知。総合部門優秀賞に選ばれたの5社のみ、12月2日開催予定の「ファイナリストピッチ大会&受賞式」の場において5分間のショートピッチを行ってもらい、その中から最優秀賞を決定する。

企業・団体に関する審査基準は、「外国籍人材の受け入れ体制、制度の充実度」(言語面・ビザのサポート、社会福祉面など)を基礎点として、「社内においていかに外国籍のメンバーが活躍しているか」(組織全体の成長)、「彼/彼女にしかできない功績を残しているか」(個人の成長)、「国籍による垣根のなさ」(心の国境をなくす工夫)を応用点としている。

また行政書士は、基礎点が「入管業務の割合や今後の意欲」、応用点が「入管業務を開始した背景」「自身の業務内における入管業務の位置付け」「自主的な情報発信、外国籍の方々やコミュニティに対する貢献活動など」となっている。

受賞に至らなかった団体も、もれなく当日配布予定のイベントリーフレット(PDF)への掲載(無料)を行う。one visaは、自社の取り組みを広く知ってもらいたい・外国籍人材へのPRを行いたい団体への応募を呼びかけている。


ファイナリストプレゼン大会は誰でもオンラインでの視聴が可能で、イベント観覧申し込みを「Global one team Award 2020 視聴のお申込み」から行える。「日本を代表する外国籍人材雇用のロールモデル」となるファイナリストの5社によるプレゼンテーションのほかに、グローバル化社会×デジタル申請をテーマにゲストの講演を予定している。

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NetflixがついにAmazon Echo Showで視聴可能に

Amazon(アマゾン)は2017年にスマートスクリーンとしてEcho Showのプロダクトラインを発表した。そして米国時間2020年9月24日、ついにNetflixへのアクセスを獲得した。このビデオサービスは、公式にサポートされているビデオストリーミングアプリとして、HuluとAmazon Primeビデオに加わる。

このニュースは、アマゾンが毎年開催しているEchoイベントで、同社が再設計されたスピーカーやアップデートされたAlexa機能を含む一連の新製品やサービスを発表したことに由来している。

アマゾンの幹部は「Echo Showの所有者が小さな画面でコンテンツを見るのが好きだというデータがあることを示している」と話した。Netflixはそのユーザー層を幸せにするはずだ。発表されたばかりのEcho Show 10で、Netflix、Hulu、Primeビデオを視聴すると、ユニットは電動スタンドで回転し、部屋の中を動き回って視聴者に追従する。

Amazon Hardware Event

画像クレジット:Krisztian Bocsi / Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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アマゾンのエンジニアが創業した機械学習運用の透明性を高めるWhyLabs

Allen Institute(アレン・インスティテュート)からスピンアウトした、新しい機械学習(ML)スタートアップのWhyLabs(ホワイラブス)が、米国時間9月23日ステルス状態から抜け出した。元Amazon(アマゾン)機械学習エンジニアのグループであるAlessya Visnjic(アレッシャ・ヴィスニッチ)氏、Sam Gracie(サム・グレイシー)氏、Andy Dang(アンディ・ダン)氏、およびMadrona Venture GroupのプリンシパルMaria Karaivanova(マリア・カライバノワ)氏によって設立されたWhyLabsは、機械学習モデルの作成ではなく、そうしたモデルがトレーニングを受けた後の、ML運用に焦点を当てている。

またチームは同時に、Madrona Venture GroupBezos Expeditions、Defy Partners、Ascend VCからシードラウンドとして、400万ドル(約4億2000万円)を調達したことも発表した。

同社のCEOであるヴィスニッチ氏は、かつてアマゾンの需要予測モデルに取り組んでいた。

「チームメンバーは皆リサーチサイエンティストで、私は第一線の運用経験を持つ唯一のエンジニアでした」と彼女は語った。「そのとき私は『どれくらいまずいことが起きるのだろう?』と考えたのです。私は以前、小売ウェブサイト用のポケットベルを持ち歩いていました。それはアマゾンで大規模に行われた、初のAI展開事例の1つでした。それまで実用的なツールがなかったので、ポケットベルの仕事は非常に楽しいものでした。しかし、変なことが起きたとき、例えば青色に比べてものすごく大量の黒色ソックスを注文したとか、なぜそんな問題が発生したのかを解明するために、多くの手作業が必要になりました」。

アマゾンのような大企業は、データサイエンティストやAIアナリストが、AIシステムを運用するのに役立つ独自の内部ツールを構築しているものの、ほとんどの企業はそれに苦労し続けている。そして多くのAIプロジェクトはただ失敗し、実運用されることはない。「そうした問題が発生する大きな理由の1つは、運用プロセスが、極めて手作業に頼ったものだからだと思っています」とヴィスニッチ氏は語る。「そこでWhyLabsでは、その問題に対処するためのツールを開発しています。具体的には、データ品質を監視および追跡してアラートを発します。AIアプリケーション用のDatadog(データドッグ)と考えることができますね」と続けた。

チームはさまざまな目標を持っているが、まず手始めに可観測性に焦点を合わせている。チームは、オーバーヘッドの少ないエージェントを使用して、AIシステムの中で何が起こっているのかを継続的に記録する新しいツールを開発し、同時にオープンソース化を行っている。そのプラットフォーム独立のシステムは、WhyLogs(ホワイログス)と呼ばれ、AI/MLパイプラインを移動するデータを実務家が理解することを助ける。

ヴィスニッチ氏は、多くの企業にとってシステムを流れるデータの量は非常に多いため、「将来必要となる調査のために、針が入っているかもしれない大量の干し草の山」を維持することには意味がないと指摘した。そのため、一般的に行われていることは、すべてのデータを単に破棄してしまうことなのだ。WhyLabsは、提供するデータロギングソリューションを使用して、そうした企業に対して、パイプラインの入口でデータを調査し、問題を見つけるためのツールを提供することを目指している。

カライバノワ氏によれば、同社にはまだ有料顧客がいないものの、多くの概念実証に取り組んでいる最中ということだ。そうしたユーザーの中には、同社のデザインパートナーでもあるZulily(ズリリー)がある。同社は当面、中規模企業を対象に考えているものの、カライバノワ氏が指摘するように、同社の強みを生かすためには、顧客は10〜15人のML実務家を擁する独立したデータサイエンスチームを持っている必要がある。チームはまだ価格モデルを検討中だが、それはおそらくボリュームベースのアプローチになるだろうとカライバノワ氏はいう。

MadronaのマネージングディレクターであるTim Porter(ティム・ポーター)氏は「私たちは最先端の企業内で大規模なソリューションを構築し、適切なタイミングでより広い市場に製品を提供できる、優れた創業チームに投資するのが大好きです。WhyLabsチームは、実務家のために開発を行う実務家たちです。彼らはAI開発者が直面している困難を、アマゾンでの経験から肌感覚で理解していて、その経験と知見を顧客のために役立てようとしているのです。WhyLabsに投資し、彼らと提携して、クロスプラットフォームモデルの信頼性と可観測性を、爆発的に拡大中のML運用カテゴリに持ち込めること以上に、興奮できることはありません」と語る。

画像クレジット:WhyLabs

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(翻訳:sako)

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中国は米国企業へのTikTok買収を認めず、合意に達しない状況を「ゆすり」と呼ぶ

9月20日とされていたTikTokの売却の期限はとっくに過ぎているが、関係者はまだ取引条件で合意に達していない。TikTokの親会社であるByteDanceと買い手であるOracleとWalmartは、アプリの将来的な所有権について相反するメッセージを出しており(未訳記事)、投資家とユーザーを混乱させている。一方、TikTokの売却に対する中国政府の不服は、日増しに明らかになっている。

OracleとWalmartが「いじめとゆすり」でTikTokを効果的に買収することを可能にする「汚い」「不公平」な取引を中国が承認する理由がないと、9月23日に中国共産党の公式英字新聞であるChina Dailyに掲載された社説は激しく非難している。

この社説では、2020年に10億ドル(約1050億円)の収益が見込まれているTikTokの成功に対して「明らかにワシントンが不安を感じている」と主張し、米国が「国のセキュリティを口実にしてこのショートビデオ共有アプリを禁止させたのだ」という。

この公的メッセージに対してByteDanceの受け取り方は複雑だろう。これまで同社は、中国政府と無縁であることを証明しようとしてきた。西側諸国で同社が自由に活動するための前提条件だ。

中国政府はすでに一連の輸出規則を修正して、TikTokの取引を複雑にしてきており、特定のAI技術を外国に売ることを制限している。ByteDanceも中国の国営メディアも、合意に技術移転は含まれない、と述べている。

トランプ政権は、納得できる条件に達しなければTikTokのダウンロードを禁ずるといっているが、現在すでに米国には1億のユーザーがいる。トランプ政権はTencentのWeChatの閉鎖も計画したが、しかしそれはサンフランシスコの地裁がブロックした

市場調査企業のSensor Towerによると、TikTokの米国におけるインストール数は、App StoreとGoogle Playを合わせて1億9800万、米国でのWeChatのインストールは2014年以来2200万近い。TikTokは米国に巨大なユーザーベースがあるが、WeChatを使っているのは主に中国に家族などがいる中国語を話すコミュニティの人びとだ。中国では欧米のチャットアプリが禁じられていることが多いため、WeChatが主流のメッセンジャーだ。

アプリ禁止の締め切りである9月20日の直前に中国の商務省は、TikTokとWeChatに対する「いじめをやめよ」と米国に呼びかけた(China Daily記事)。そして、止めなければ「中国企業の正統な権利と利益を保護するために対抗措置をとる」と通告している。

対抗策といえば、2019年に米国が通信機器大手のHuawei(ファーウェイ)に対する一連の不利益な措置を発表したとき中国は、「市場のルールに従わず」しかも「中国企業の正統な権利と利益を一血ル敷く損なう」外国企業と個人を対象とした「信頼できない企業リスト」を公表する(未訳記事)と明言したが、そのリストはまだ明らかになっていない(Reuters記事)。

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カテゴリー:ニュース

タグ:TikTok ByteDance WeChat ドナルド・トランプ 中国

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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スマートロック会社のLatchが、プラットフォーム化を狙いLatchOSをローンチ

物理的なスペースを操作するための技術が、現在成長の真っ只中だ。その中の1社であるLatch(ラッチ)が、米国時間9月22日にLatchOS(ラッチOS)のローンチとともに、同社の次のフェーズを発表した。

Latchは、集合住宅ドアへのアクセスのための、垂直統合型ハードウェア/ソフトウェアソリューションを開発することをミッションとして2014年に設立された。単にドアのロックを置き換えるタイプの他のスマートホームロックとは異なり、Latchは集合住宅の建物に存在するさまざまなロックを調査し、それぞれに対して機能するソリューションを開発した。

これを使うことで建物の管理者や集合住宅の賃貸人/所有者は、メンテナンススタッフや配達人などの、ドアに対するアクセス権を持つ人間が誰かを管理することができる。

LatchOSをローンチすることで同社は建物のさらに奥深くまで踏み込み、ユーザーはドアだけでなく、建物内の他のデバイスと同社のアプリを統合できるようになった。こうした統合には、Sonos(ソノス)スピーカー、Honeywell(ハネウェル)やecobee(エコビー)のサーモスタット、Jaso(ジャソ)ならびにLeviton(レヴィトン)ライトスイッチなどが含まれ、すべてをLatchアプリから制御することができる。

だが、これはまだ始まりに過ぎない。LatchOSはプラットフォームのバックボーンになるように構成されており、建物やユーザーのニーズに基づいてより多くの統合を実装または構成することができる。

これまで同社はあまり目立ってこなかったものの、すでに1億5000万ドル(約157億5000万円)を超える資金を調達し、同社によれば2019年の売り上げは1億ドル(約105億円)を超え、米国の建物の10棟に1棟はLatch製品を採用しているという。

Latchは建物の所有者にハードウェアを販売し、月額のソフトウェア料金を請求することで収益を上げており、賃貸人やアパートの所有者が無料でサービスを利用できるようにしている。LatchOSのリリースにより、同社はエンドユーザーから収益を得るためのインテグレーションを行うことも可能になった。この場合エンドユーザーは、プラットフォームを介して新しい機能にアップグレードしたりサービスを購入したりすることができる。

Apple(アップル)の元従業員であるLuke Schoenfelder(ルーク・シェーンフェルダー)氏と、Thomas Meyerhoffer(トーマス・マイヤーホファー)氏 、そしてフルスタックハードウェアエンジニアのBrian Jones(ブライアン・ジョーンズ)氏が率いる同社は、230人を超える従業員を擁しているが、そのスタッフの多様性についての情報共有は拒否している。

「世間はずっと、私たちをロックの企業と見なしていて、ロックの企業がなぜこれほど他のことをしているのかと不思議に思っています」とシェーンフェルダー氏は語った。「実のところ、ロックの企業になりたいと思ったことは一度もないのです。残りのシステムを機能させるためには、まずロックを開発する必要があっただけなのです。それが、私たちが独自のハードウェアを開発した理由です。私たちは常に、すべての人にとって建物をより良くするためのシステムの構築に、焦点を当ててきました」。

カテゴリー:ソフトウェア

タグ:Latch

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(翻訳:sako)

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2020年米国の有料テレビ契約が過去最大の減少、新型コロナで消費者離れが加速

新型コロナウイルスによるパンデミックは、オンライングローサリーからマルチプラットフォームゲーミング、ストリーミングサービスに至るまで数多くのテクノロジーの浸透を加速させた。しかし恩恵を受けなかった部門が、従来型の有料テレビだ。eMarketerの新たな調査によると、ケーブル・衛星・電話回線テレビ業界はこれまでで最も多くの契約を失った。2020年に米国の600万世帯が有料テレビを解約し、コードカッター(有料テレビの契約をやめる)数は累計3120万世帯となる。

eMarketerは、この数字はさらに大きくなり、2024年までに4660万世帯に達するという。米国の3分の1の世帯が有料テレビを利用しないことになる。

こうした大幅な減少にも関わらず、有料テレビのサービスを利用している世帯の方が利用していない世帯よりもまだ多い。米国では現在7760万世帯がケーブル・衛星・電話回線テレビいずれかのサービスを利用している。しかしこの数字は前年比7.5%減で、過去最大の減少幅となった。2014年のピーク時よりも減っている、とアナリストは述べた。

画像クレジット:eMarketer

想像はつくかと思うが、有料テレビの利用者減はストリーミングサービスの普及によるものだ。しかし何よりも、パンデミックがコードカッティングの動きを押し進めた。健康危機により経済は停滞し、また2020年上半期はスポーツ生中継も減った。こうした傾向は、より多くの人にそうした状況に陥らなければ選択しなかったかもしれないコードカッティングを促した。

「消費者は、高い料金のために有料テレビの契約解除を選んでいる。特にストリーミングのサービスに比べて高価だからだ」とeMarketerの予測アナリストEric Haggstrom(エリック・ハガストロム)氏は話した。「2020年上半期にスポーツ生中継が減ったのがさらなる減少を招いた。スポーツは戻りつつあるが、人々はケーブルや衛星の古いサービスプランに戻らないだろう」と付け加えた。

有料テレビプロダイバーは、より利益が出るインターネットパッケージ商品に注力することで減少を食い止めようと試みてきた。インターネットパッケージは消費者が向かっているNetflix(ネットフリックス)やHulu(フールー)のようなサービスをサポートする。

有料テレビの契約減少に関連し、テレビ視聴の減少は広告業界にも影響を及ぼしている。

画像クレジット:eMarketer

テレビ広告に費やされた額は、2020年に15%減少し600億ドル(約6兆3000億円)に落ち込む見通しだ。これは2011年以来最も少ない。

ただ、この減少は部分的にはパンデミックによるもので、テレビ視聴と広告は2021年には回復することが予想されている。しかし、テレビ広告費は少なくとも2024年まではパンデミック以前の水準を下回るだろう、とアナリストは述べた。

もしかすると今後「普通」レベルに戻ることはないかもしれない。

「テレビ広告支出は経済の復活にともなって2021年にリバウンドするだろうが、パンデミック以前の水準には戻らないだろう。コードカッティングの傾向、ストリーミングビデオへの視聴者の流出、ストリーミングの成長を考えると、広告費は将来テレビからデジタルビデオにシフトする」とハガストロム氏は述べた。

カテゴリー:ニュース

タグ:新型コロナウイルス

画像クレジット;Erik Von Weber / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TikTokのファクトチェック、米国でのIPO、中国の所有権、そして5000億円超の税金

さまざまな噂が渦巻く中、TikTokの中国の親会社であるByteDance(バイトダンス)は9月21日の朝に声明を発表(ByteDanceプレスリリース)し、ここ数週間で世界的に注目を集めている現在進行中の取引を明らかにした。

ByteDanceが引き続きオーナー

中国のByteDanceは、「信頼できるテクノロジーパートナー」であるOracle(オラクル)と「商業パートナー」であるWallmart(ウォルマート)にTikTokの株式の20%を売却した後、残りの80%を保持することを明らかにした。

しかし、私の同僚であるJonathan Shieber(ジョナサン・シーバー)氏が主張したように、この取り決めは多くのオブザーバーの懸念の核心に対処するものではない。「この取引は、米国の消費者とTikTokのアルゴリズムや米国内の世論に影響を与えるために使用される方法について、実際にセキュリティ上の懸念を持っている人々以外のすべての人に利益をもたらす」と主張している。

TikTokの取締役会のメンバーはByteDanceの現在のメンバーだが、ByteDanceの創設者であるZhang Yiming(チャン・イーミン)氏以外は中国人ではない。ウォルマートCEOのDoug McMillon(ダグ・マクミロン)氏は、最近の取締役会メンバーに加わった。

TikTokは米国でのIPOを目指す

TikTokは「コーポレートガバナンスと透明性をさらに強化するために」、米国での新規株式公開(IPO)を模索していることを確認した。動画アプリは明らかにIPOを希望しており、これにより多くの世間の目にさらされることになるが、中国が起源であることに起因する国家安全保障上の脅威への懸念を和らげることができるかもしれない。

注目すべきは、ByteDanceが声明の中で動画アプリを「TikTok Global」と表現している点だ。これは、このアプリが米国とそれ以外の地域に分割されることはないことを示している。法廷文書で明らかにされたように、TikTokは世界中で毎月約7億人のユーザーがいると主張している。そしてそのユーザーのうち1億人は、現在の本社がある米国に住んでいる人々だ。

アルゴリズムは転送していない

以前の報道によれば、ByteDanceはTikTokのアルゴリズムや技術をオラクルに引き渡すことはないとの主張していた。代わりに、米国のデータベース大手であるオラクルは「TikTokの米国ソースコード」のセキュリティチェックを実行する権限を得ることになる。

「ソースコードを公開することは、多国籍企業が直面するデータセキュリティの課題に対する普遍的な解決策です」とByteDanceは述べ、今回の決定を中国にあるマイクロソフトのTransparency Center(トランスペアレンシー・センター、製品に関する透明性をアピールする施設)や、Cisco(シスコ)がドイツのボンに設置した同様の施設と同一視しようとしている。

とはいえ、コードの監視とユーザーデータ管理をオラクルを担うことで、TikTokのブラックボックス化されたコンテンツを中国政府がいじる可能性があることに対する懸念がどのように解消されるのかは、まだ明らかになっていない。

50億ドル(約5200億円)の税金

ByteDanceは、TikTokが今後数年の間に、事業で発生した所得税やその他の税金の合計50億ドル(約5200億円)を米国財務省に支払うことになると見積もっている。にもかかわらず、最終的な数字はTikTokの「実際の業績と米国の税制に左右される」と同社は述べ、税金は「現在進行中の取引とは何の関係もない」と強調している。

教育へのコミットメント

TikTokが米国で50億ドル(約5200億円)の教育基金を設立するとの報道に対してByteDanceは、そのような計画は認識していないが「パートナーや株主」と協力してAIやビデオを使ったオンライン授業を設計するなど、一貫して教育に力を注いできたと述べた。

中国ではByteDanceの教育分野への進出が広く報じられている。英語学習プラットフォーム「Gogokid」(ゴーゴーキッド)のような自社製品以外にも、伝統的な高等教育に挑戦するベンチャー出資の教育機関「Minerva」(未訳記事)など、さまざまな外部プレイヤーに投資している。

画像クレジット:Sheldon Cooper/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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インドのモバイルゲームプラットフォームMobile Premier Leagueが94億円を調達

インド・バンガロールを拠点とする、創業2年のMobile Premier League(MPL)が、eスポーツとモバイルゲームプラットフォームが急成長を示し、インド国外への拡大を目指す中で、9000万ドル(約93億9000万円)を新しい資金調達ラウンドで調達した。

SIG、アーリーステージテクノロジー投資家RTP Global、MDI Venturesが、MPLの9000万ドル(約93億9000万円)のシリーズCラウンドを主導し、既存投資家であるSequoia India、Go-Ventures、Base Partnersがラウンドに加わった。Times Internetと俳優のSalman Khan(サルマン・カーン)氏も、MPLの初期投資家だ。

今回の新しい投資によりMPLの調達総額は、1億3050万ドル(約136億1000万円)となった。この件に精通している人によれば、同社は3億7500万ドル(約391億2000万円)から4億ドル(約417億2000万円)の事前評価を受けていたという。

MPL は、さまざまなトーナメントをホストする、専業ゲームプラットフォームを運営している。ユーザー数が6000万人を超えるこのアプリは、他のゲーム会社のための公開プラットフォームとしても機能している。自分自身ではゲームを開発していないMPLは、現在アプリ上で、複数のスポーツにわたる約70種類のゲームをホストしている。

強奪だ!悪党どもだ!他の奴らを打倒してゲームに勝つことはできるか?インド発マルチプレイヤーシューティングゲームのRogue Heistが、MPLで間もなく登場!ちょっとばかり予告編を)

同社はまた、最近インドの多くの地域で流行り始めている(未訳記事)ファンタジースポーツ(実在のスポーツ選手の統計データを基にユーザーが仮想チームを組んで仮想対戦を行うゲーム)も提供している。

ファンタジースポーツはビジネスの一部に過ぎないものの、現実世界の試合のほとんどを中止させた新型コロナウイルスの流行は、ここ数カ月のスタートアップの成長を妨げたりはしていない。スタートアップは今年の3月以来それが4倍に成長したと主張し、20億回以上の現金取引がこれまでにアプリ上で記録されたという。

「私たちは、はるかに資金力のある百戦錬磨の10年選手の企業たちと戦っていますが、私たちの若いチームがここ数年間に達成したことは驚くべきことです。数年前Google Playストアに参加したとき、MPLはその時点でインドで最速で100万DAU(1日に利用したユーザー数)に到達したアプリでした」と同社のマーケティング担当上級副社長のAbhishek Madhavan(アビシェク・マダヴァン)氏はツイートした。

「私たちはまだ設立3カ月だったときに、Virat Kohli(ヴィラット・コーリ)選手と契約しました!私たちがPlayストアから退出したときには、成長を続けるのは非常に難しく、すべてのマーケティング指標が下降するだろうと言われました」。

MPLの共同創業者でCEOのSai Srinivas(サイ・スリニバス)氏は、TechCrunchの取材に対して、今回の新しい資金調達ラウンドでは、eスポーツの勢いが続き、eコマースの重要な機会が見え始めていることを確認できたと語った。

「eスポーツは、クリケットよりもはるか先にオリンピックに採用されると思います。そしてeスポーツの市場価値は、おそらく今後10年間で、すべてのフィジカルスポーツを合わせた市場価値を超えるでしょう」と同氏。

「現在のような困難な環境でも、ユーザーにさまざまな体験と社会的相互作用を提供している、プラットフォームコンセプトの成功とアクセシビリティに感銘を受けています。MPLの実績がそれを物語っていますので、チームの成長と拡大に合わせてサポートできることを嬉しく思っています」と声明で語るのはRTP GlobalのマネージングパートナーであるGalina Chifina(ガリーナ・チフィーナ)氏だ。

しかし、MPLがその一部でファンタジースポーツを扱うために、そのアプリはPlayストアでは入手できない。Playストアでは、オンラインカジノやその他の賭け事が禁止されているからだ。これはグーグルが先週、インドの金融サービスプラットフォームPaytmをアプリストアから8時間で削除した際に、繰り返し述べたガイドラインに基いている。スリニバス氏はグーグルとPaytmのエピソードに関するコメントは拒んだ。

同社は今後数カ月のうちに、インド国外に拡大する計画だとスリニバス氏は語った。彼は進出を狙う新しい市場の名をはっきりとは挙げなかったが、インドの隣国諸国ならびに日本と韓国がおそらくその一部になることは示唆した。

そのほか、ゲームカタログを拡大して、現在MPLにライセンスを販売、レベニューシェアを行ったりしているサードパーティの開発者に、より多くのマーケティングサポートを提供することを計画している。

画像クレジット:Mobile Premier League

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(翻訳:sako)

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新型コロナでテック製造拠点の多様化、プロセス自動化が進む

世界のあらゆる業界同様に、製造部門も新型コロナウイルスに不意を突かれた。エレクトロニクス製造の大半を担っている中国は新型コロナの最初のグローバルエピセンターだった。そして当然のことながら業界は、世界が1世紀以上経験したことがなかったスケールのパンデミックの影響から逃れることはできなかった。

「いい対応ができた人はいない」とAnker(アンカー)の創業者でCEOのSteven Yang(スティーブン・ヤン)氏はDisruptのインタビューで語った。「みな不意を突かれたと思う。当社の中国オフィスでは、従業員は旧正月休暇の準備をしていた。最初の対応はというと、休暇が1週間延長され、その後さらにもう数日延長された。人々はただ仕事を休んでいた。いつ仕事に戻れるかは決められていなかった。その時期は最も憂慮するものだった。というのも、見通しが立っていなかったからだ。確実性を模索する必要があった。人々は自宅から働き、必需品を揃えたりしなければならなかった。最初の3〜4週間が一番カオスだった」

パンデミック初期のインパクトは、世界の隅々のハードウェア産業に衝撃を送るという連鎖反応を引き起こし続けた。2020年初め、世界中の誰もが新型コロナの新たな感染拡大はいくつかのエリアでのもので、そう遠くに及ばないだろうと高ををくくっていた。しかし最終的には世界の大部分が急停止することになった。

特に製造が業務停止で最初に苦しんだ。すぐに需要減という影響が供給面にも及んだ。経済停滞と失業の急増はさまざまなエレクトロニクスに対する消費者需要を直撃した。PCのような一部の部門はライフスタイルのシフトで恩恵を受けたが、全体的には可処分所得の減少は業界に大きな打撃を与えた。

製造面では、新型コロナはそれまでのトレンドを推進させる方向に作用した。「新型コロナがこの脱分極をある程度加速させたと思う」とArevo(アレボ)のCEO、Sonny Vu(ソニー・ブー)氏は説明する。「さまざまなソフト製品、ハードウェアを目にしている」。大半の時間をベトナム・ホーチミン市で過ごす同氏は、新型コロナの出現により中国以外のところで製造拠点が増加することになったと指摘する。製造拠点を置く場所として人気がある東南アジアやインドなどは、将来似たような問題が発生したときに備えようと製造拠点の多様化を検討している企業にとってこれまでにも増して魅力的になっている。

ロボティクスや自動化は、今後加速すると思われるもう1つの鍵を握る要素だ。メーカーは、病気になったりウイルスの感染の増加を心配する必要がない合理的なプロセスに目を向けている。

「自動化は効率的であるだけでなく、効果的だと信じている。当社はロボティック自動化にかなり投資した」とヤン氏は話す。「ワイヤを穴に挿し込むとする。この作業を行うロボットのコストは一定で、はっきりとはしないが労働者1人の給料20年分くらいだろう。全ての組み立てラインをロボットにするのはかなり困難だがやりがいがある」。

画像クレジット: Prasit photo / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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セールスフォースは数週間前に1000人レイオフを発表したが来年1.2万人を新規雇用

奇妙なタイミングだ。Salesforce(セールスフォース)は8月末、売上高50億ドル(約5230億円)、年換算では初の200億ドル(約2兆1000億円)というインパクトのある四半期決算を発表した翌日に従業員1000人のレイオフを明らかにした。この2つは注意を引くものだった。

同社のCEO兼共同創業者のMarc Benioff(マーク・ベニオフ)氏は9月18日、同社が今後6カ月で新たに4000人を、来年にかけて1万2000人を採用するとツイートの中で発表した。複数の要素が混ざっているメッセージのようだが、おそらくより必要としているエリアへのリソース再割り当てについて言っているのだろう。

マーク・ベニオフ:Salesforceは、今後6カ月間で4000人、、来年は1万2000人の仕事を追加する予定です。ソフトウェアの未来を定義する5万4000人の従業員を擁する強力なグループに参加してみませんか。セールスフォースは世界で最も急成長しているトップ5のエンタープライズソフトウェア企業です。jobs@salesforce.com @salesforcejobs

セールスフォースは雇用についてそれ以上のコメントはしなかったが、新型コロナウイルスの感染蔓延が顧客に影響をおよぼしているにもかかわらず、同社はかなり好調だ。先の四半期決算で同社は、一部の顧客が景気後退により支払いが困難になっているために売上高の成長は緩やかになるだろうとの見通しを示した(未訳記事)。

それゆえに、CRM巨大企業の同社が8月に四半期決算を発表したときに、状況をものともせずかなりの好成績だったことは驚きだった。同社は1000人のレイオフを明らかにしたが、対象者に社内で別のポジションを見つけるよう60日の猶予を与えると表明した。レイオフ対象となった従業員に新しい適切な仕事を提供し、従業員はさまざまなポジションから選ぶことができる。

レイオフ発表時の同社の従業員数は5万4000人で、レイオフする人数は全体の1.9%にあたる。来年1万2000人を採用すれば、来年の今頃の従業員数はおおよそ6万5000人になる。

画像クレジット: Ron Miller/TechCrunch

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(翻訳:Mizoguchi

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ナイジェリア拠点のフィンテック企業InterswitchのCEOが語る、アフリカ大陸の金融サービスの現状

アフリカ全土に展開するフィンテック企業のInterswitch(インタースイッチ)は、そのベンチャー投資部門を再開することを計画している。CEOであるMitchell Elegbe(ミッチェル・エレグベ)氏自身から、米国時間9月16日に行われたTechCrunch Disruptの壇上で語られた。

このナイジェリア出身の起業家は、同国の首都ラゴスに拠点を置くInterswitchが予定しているIPOについてはあまり新しい情報を語らなかったが、同社がアフリカのスタートアップへの投資を復活させることを明らかにした。

2002年にエレグベ氏によって設立されたInterswitchは、当時は主に現金ベースで行われていたナイジェリアを、デジタル化するインフラストラクチャを開拓した。同社は現在、アフリカ最大の経済と人口2億人を擁するナイジェリアのオンラインバンキングシステムに、多くのインフラストラクチャを提供している。同社は、アフリカの23の国で、個人向けおよびビジネス向けの決済商品を提供するまでに拡大した。

このフィンテック企業は、2019年に行われたVisaによる2億ドル(約209億6000万円)の株式投資によって、評価額が10億ドル(約1048億円)となりユニコーンの仲間入りをした(未訳記事)。

ベンチャー投資の復活

スタートアップの段階を十分に超えたInterswitchは、2015年に1000万ドル(約10億5000万円)のベンチャー部門(未訳記事)を立ち上げたが、ナイジェリアのフィンテックセキュリティ会社であるVansoを買収(techcabal記事)した2016年以降、そのベンチャー部門を休止していた。

しかしエレグベ氏によれば、Interswitchはまもなくスタートアップへの投資と買収を行うビジネスを再開するという。「私たちはチームを認定したばかりですが、そうした投資を再び開始する予定です」。

彼は新しいファンドの焦点を簡単に紹介した。「今回は、金融投資を行い、Interswitchが持つネットワークを投資企業が自由に活用できるようにしたいと考えています」と同氏はTechCrunchに語った。

「私たちは投資先の企業を厳選していきます。それらは、Interswitch自身が、明確に価値を与えることができる企業でなければなりません。私たちの行動と、私たちが既にお付き合いのあるお客様たちの力で、成長の加速をお手伝いできるような企業でなければならないのです」とのこと。

アフリカのテクノロジー業界における最近のベンチャーの動きが、Interswitchが投資分野に戻るように迫った可能性がある。エコシステムとして、アフリカ大陸のVCは過去5年間でほぼ4倍に増加し、2019年には約20億ドル(約2092億8000万円)に達した(未訳記事)。しかし、そのほとんどは単一企業による投資ファンドからのもので、ベンチャーファンド企業による投資とテクノロジーM&Aは、まだ軽微なものに留まっている。それは過去数カ月にわたって変化し、全体的な上昇がInterswitchの競合他社と見なされる可能性のある法人を中心としたアフリカのフィンテック周辺で発生してきた。

7月には、ドバイのNetwork International(ネットワーク・インターナショナル)が、ケニアに拠点を置くモバイル決済処理会社のDPOを2億8800万ドル(約301億4000万円)で買収(The Africa Report記事)した。買収後まもなく、DPOのCEOであるEran Feinstein(エラン・ファインスタイン)氏は、Network Internationa社はアフリカでの買収をさらに推進する予定だと語った。6月には、別のモバイルマネー決済処理会社であるMFS Africaがデジタル金融会社のBeyonic(ビヨニク)を買収(Venture Burn記事)した。そして8月には、保有資産と融資高でアフリカ最大の銀行である南アフリカのStandard Bank(スタンダード・バンク)が、フィンテックセキュリティ企業TradeSafeの株式を取得(AppsAfrica記事)した。

Safaricomによる主要なM-Pesaモバイルマネー製品(未訳記事)がケニアで台頭して以来、アフリカのフィンテックは成長を続け、競争が激化している。このセクターには数百のスタートアップがあり、現在アフリカ大陸でのすべてのVC投資のほぼ50%を受け取っている。

投資家と創業者が狙っているチャンスは、アフリカに多数いる銀行口座を持たない人々と銀行口座は持つものの活用できていない消費者(Investopedia記事)、そして中小企業たちをオンラインにしようとするものだ。世界銀行のデータによると、サハラ砂漠以南の10億人(世界銀行データ)のおよそ66%が銀行口座を持っていない。モバイルベースの金融プラットフォームは、そうした地域全体をシフトさせるための最良のユースケースを提示してきた。

Interswitchは、アフリカのデジタルファイナンスレースのリーダーとしての地位を確立している。しかし、革新的で若いフィンテックスタートアップに、投資や買収を行う積極的なベンチャー部門がなければ、現在の役割をどのように維持または拡張できるのかを想像することは困難だ。

IPOについての具体的な話は出なかった

エレグベ氏は、長い間期待されてきたInterswitchのIPOに対してはあまり語らなかった。会社はまだ上場するつもりなのかと尋ねたところ、彼はそれについては回答を控えたいとした。「現時点では、ビジネスの成長と顧客のための価値の創造に注力していて、それが私たちの主な焦点なのです」とのこと。

IPOの可能性がまだあるのかどうかについて「はい」または「いいえ」の回答を求めたところ、エレグベ氏はそれは「はい」だと答えた。「私たちはプライベートエクイティの投資家を抱えていますが、この先ビジネスのある時点でのエグジットを彼らは望んでいます」という。「イグジットのタイミングを迎えるときには、テーブルにはさまざまなオプションが置かれることになりますが、IPOもそのオプションの1つです」。

InterswitchのIPOについては長年話題されてきた。エレグベ氏は2016年に、TechCrunchに対して、ラゴスとロンドン証券取引所の二重上場が可能だと語っていた。その後、他のInterswitchチャネルを通じて、2017年のナイジェリアの景気後退と通貨のボラティリティのために公開が遅れたという噂が流れた。2019年11月には、状況を知る情報筋が、TechCrunchに対してその背景を語っていた「IPOの可能性はいまでも非常に高いままです。おそらく2020年の前半のいつかでしょう」。その後、新型コロナウイルス危機とそれに伴う世界経済の低迷が起こり、それがInterswitchのIPO計画を再び遅らせた可能性がある。

同社が上場すれば、それはナイジェリアとアフリカのフィンテックにとって大きな出来事となるう。アフリカ大陸には、VCが支援し世界的に上場しているフィンテック企業は存在していない。Interswitchの投資家のイグジットは、アフリカ大陸のスタートアップに対する投資機会の様子をうかがっている主要なファンドから、より多くのVCをナイジェリアやアフリカ全土へと引き寄せることになるだろう。

アフリカへ再注力

グローバルな製品展開に関してエレグベ氏は、今のところアフリカへの注力を継続する予定だと説明した。「アフリカ大陸の中で、Interswitchには十分な機会があります。私たちはできるだけ多くのアフリカ諸国に広がることを望んでいます。そしてInterswitchをアフリカ大陸への(金融)ゲートウェイとして位置付けたいと考えています」と彼はいう。

エレグベ氏は、主要な金融サービス企業との提携を通じて、アフリカの顧客基盤にグローバルな金融アクセスを提供し続けると説明した。2019年8月にInterswitchは、Verveカード所有者がDiscoverのグローバルネットワークを使って支払いを行えるようにするパートナーシップを開始した。

同氏は、ナイジェリアでのビジネスを行う際の欠点と可能性のバランスをとる見方を示しながら、今回のDisruptにおけるセッションを終えた。近年ナイジェリアは、アフリカにおける大規模な技術拡大、VC投資、そしてスタートアップ形成のための非公式なハブ化が進んでいる。しかし、ナイジェリアはインフラストラクチャーに関しては厳しい運営環境が続いている、それはしばしば政治的腐敗とボコ・ハラムのテロ行為による北東部地域の不安定に関連していることが多い。

「ナイジェリアは非常に大きな人口と非常に大きな市場を抱えています。私たちには解決する必要のある課題がたくさんありますが、ナイジェリアにはチャンスがあるので、多くのお金がそこへ向かっていることは理解できます」と彼はいう。

ナイジェリアの検討をしているテック投資家へのエレグベ氏のアドバイスは以下のものだ「短期的な見方をしないでください。そこには素晴らしい仕事をしている素晴らしい人びとがいます。インパクトを与えたいと思う正直な人たちです。そうした人たちを探し出す必要があります」。

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(翻訳:sako)

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ナイジェリア拠点のフィンテック企業InterswitchのCEOが語る、アフリカ大陸の金融サービスの現状

アフリカ全土に展開するフィンテック企業のInterswitch(インタースイッチ)は、そのベンチャー投資部門を再開することを計画している。CEOであるMitchell Elegbe(ミッチェル・エレグベ)氏自身から、米国時間9月16日に行われたTechCrunch Disruptの壇上で語られた。

このナイジェリア出身の起業家は、同国の首都ラゴスに拠点を置くInterswitchが予定しているIPOについてはあまり新しい情報を語らなかったが、同社がアフリカのスタートアップへの投資を復活させることを明らかにした。

2002年にエレグベ氏によって設立されたInterswitchは、当時は主に現金ベースで行われていたナイジェリアを、デジタル化するインフラストラクチャを開拓した。同社は現在、アフリカ最大の経済と人口2億人を擁するナイジェリアのオンラインバンキングシステムに、多くのインフラストラクチャを提供している。同社は、アフリカの23の国で、個人向けおよびビジネス向けの決済商品を提供するまでに拡大した。

このフィンテック企業は、2019年に行われたVisaによる2億ドル(約209億6000万円)の株式投資によって、評価額が10億ドル(約1048億円)となりユニコーンの仲間入りをした(未訳記事)。

ベンチャー投資の復活

スタートアップの段階を十分に超えたInterswitchは、2015年に1000万ドル(約10億5000万円)のベンチャー部門(未訳記事)を立ち上げたが、ナイジェリアのフィンテックセキュリティ会社であるVansoを買収(techcabal記事)した2016年以降、そのベンチャー部門を休止していた。

しかしエレグベ氏によれば、Interswitchはまもなくスタートアップへの投資と買収を行うビジネスを再開するという。「私たちはチームを認定したばかりですが、そうした投資を再び開始する予定です」。

彼は新しいファンドの焦点を簡単に紹介した。「今回は、金融投資を行い、Interswitchが持つネットワークを投資企業が自由に活用できるようにしたいと考えています」と同氏はTechCrunchに語った。

「私たちは投資先の企業を厳選していきます。それらは、Interswitch自身が、明確に価値を与えることができる企業でなければなりません。私たちの行動と、私たちが既にお付き合いのあるお客様たちの力で、成長の加速をお手伝いできるような企業でなければならないのです」とのこと。

アフリカのテクノロジー業界における最近のベンチャーの動きが、Interswitchが投資分野に戻るように迫った可能性がある。エコシステムとして、アフリカ大陸のVCは過去5年間でほぼ4倍に増加し、2019年には約20億ドル(約2092億8000万円)に達した(未訳記事)。しかし、そのほとんどは単一企業による投資ファンドからのもので、ベンチャーファンド企業による投資とテクノロジーM&Aは、まだ軽微なものに留まっている。それは過去数カ月にわたって変化し、全体的な上昇がInterswitchの競合他社と見なされる可能性のある法人を中心としたアフリカのフィンテック周辺で発生してきた。

7月には、ドバイのNetwork International(ネットワーク・インターナショナル)が、ケニアに拠点を置くモバイル決済処理会社のDPOを2億8800万ドル(約301億4000万円)で買収(The Africa Report記事)した。買収後まもなく、DPOのCEOであるEran Feinstein(エラン・ファインスタイン)氏は、Network Internationa社はアフリカでの買収をさらに推進する予定だと語った。6月には、別のモバイルマネー決済処理会社であるMFS Africaがデジタル金融会社のBeyonic(ビヨニク)を買収(Venture Burn記事)した。そして8月には、保有資産と融資高でアフリカ最大の銀行である南アフリカのStandard Bank(スタンダード・バンク)が、フィンテックセキュリティ企業TradeSafeの株式を取得(AppsAfrica記事)した。

Safaricomによる主要なM-Pesaモバイルマネー製品(未訳記事)がケニアで台頭して以来、アフリカのフィンテックは成長を続け、競争が激化している。このセクターには数百のスタートアップがあり、現在アフリカ大陸でのすべてのVC投資のほぼ50%を受け取っている。

投資家と創業者が狙っているチャンスは、アフリカに多数いる銀行口座を持たない人々と銀行口座は持つものの活用できていない消費者(Investopedia記事)、そして中小企業たちをオンラインにしようとするものだ。世界銀行のデータによると、サハラ砂漠以南の10億人(世界銀行データ)のおよそ66%が銀行口座を持っていない。モバイルベースの金融プラットフォームは、そうした地域全体をシフトさせるための最良のユースケースを提示してきた。

Interswitchは、アフリカのデジタルファイナンスレースのリーダーとしての地位を確立している。しかし、革新的で若いフィンテックスタートアップに、投資や買収を行う積極的なベンチャー部門がなければ、現在の役割をどのように維持または拡張できるのかを想像することは困難だ。

IPOについての具体的な話は出なかった

エレグベ氏は、長い間期待されてきたInterswitchのIPOに対してはあまり語らなかった。会社はまだ上場するつもりなのかと尋ねたところ、彼はそれについては回答を控えたいとした。「現時点では、ビジネスの成長と顧客のための価値の創造に注力していて、それが私たちの主な焦点なのです」とのこと。

IPOの可能性がまだあるのかどうかについて「はい」または「いいえ」の回答を求めたところ、エレグベ氏はそれは「はい」だと答えた。「私たちはプライベートエクイティの投資家を抱えていますが、この先ビジネスのある時点でのエグジットを彼らは望んでいます」という。「イグジットのタイミングを迎えるときには、テーブルにはさまざまなオプションが置かれることになりますが、IPOもそのオプションの1つです」。

InterswitchのIPOについては長年話題されてきた。エレグベ氏は2016年に、TechCrunchに対して、ラゴスとロンドン証券取引所の二重上場が可能だと語っていた。その後、他のInterswitchチャネルを通じて、2017年のナイジェリアの景気後退と通貨のボラティリティのために公開が遅れたという噂が流れた。2019年11月には、状況を知る情報筋が、TechCrunchに対してその背景を語っていた「IPOの可能性はいまでも非常に高いままです。おそらく2020年の前半のいつかでしょう」。その後、新型コロナウイルス危機とそれに伴う世界経済の低迷が起こり、それがInterswitchのIPO計画を再び遅らせた可能性がある。

同社が上場すれば、それはナイジェリアとアフリカのフィンテックにとって大きな出来事となるう。アフリカ大陸には、VCが支援し世界的に上場しているフィンテック企業は存在していない。Interswitchの投資家のイグジットは、アフリカ大陸のスタートアップに対する投資機会の様子をうかがっている主要なファンドから、より多くのVCをナイジェリアやアフリカ全土へと引き寄せることになるだろう。

アフリカへ再注力

グローバルな製品展開に関してエレグベ氏は、今のところアフリカへの注力を継続する予定だと説明した。「アフリカ大陸の中で、Interswitchには十分な機会があります。私たちはできるだけ多くのアフリカ諸国に広がることを望んでいます。そしてInterswitchをアフリカ大陸への(金融)ゲートウェイとして位置付けたいと考えています」と彼はいう。

エレグベ氏は、主要な金融サービス企業との提携を通じて、アフリカの顧客基盤にグローバルな金融アクセスを提供し続けると説明した。2019年8月にInterswitchは、Verveカード所有者がDiscoverのグローバルネットワークを使って支払いを行えるようにするパートナーシップを開始した。

同氏は、ナイジェリアでのビジネスを行う際の欠点と可能性のバランスをとる見方を示しながら、今回のDisruptにおけるセッションを終えた。近年ナイジェリアは、アフリカにおける大規模な技術拡大、VC投資、そしてスタートアップ形成のための非公式なハブ化が進んでいる。しかし、ナイジェリアはインフラストラクチャーに関しては厳しい運営環境が続いている、それはしばしば政治的腐敗とボコ・ハラムのテロ行為による北東部地域の不安定に関連していることが多い。

「ナイジェリアは非常に大きな人口と非常に大きな市場を抱えています。私たちには解決する必要のある課題がたくさんありますが、ナイジェリアにはチャンスがあるので、多くのお金がそこへ向かっていることは理解できます」と彼はいう。

ナイジェリアの検討をしているテック投資家へのエレグベ氏のアドバイスは以下のものだ「短期的な見方をしないでください。そこには素晴らしい仕事をしている素晴らしい人びとがいます。インパクトを与えたいと思う正直な人たちです。そうした人たちを探し出す必要があります」。

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(翻訳:sako)

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今週の記事ランキング(2020.9.13〜9.17)

今週もTechCrunch Japanで最もよく読まれた5つの記事を紹介しよう。今週の1位は、「ソフトバンクは評価額約4.2兆円のArm株売却で利益確保か、売却先のNVIDIAはCPU/GPUの超ビッグプレーヤーに」というニュースだ。他のランキングについても振り返ってみよう。

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【サーキュラーエコノミー】Part3  気候変動対策とテレワーク拠点を同時にかなえる、長野県白馬村の取り組み

大自然が満喫できる白馬村。  昔の「リニアエコノミー」でも、最近の「リサイクリングエコノミー」でもない、新たな経済モデルとして脚光を浴びているのが「サーキュラーエコノミー」(Circular Economy、以下CE)だ …
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いますぐ試せるiOS 14用ウィジェット(その2)

iOSの新バージョンは、数年ぶりに消費者がホーム画面を整理する新しい方法を提供する。今回のアップデートでは、あまり頻繁に使わないアプリをiPhoneの背面画面のApp Libraryに移動できるようになった。

ここでは、本日iOS 14と同時にローンチされた、興味深いアプリとウィジェット22本のうち後半の11本を紹介する。これらは、iOS 14のリリース直後に公開される予定だ。

Tangerine(タンジェリン)

習慣や気分をトラッキングするアプリ「Tangerine」は、ランニングや運動、水を飲むなど、その日の目標の進捗状況を思い出させてくれるさまざまなウィジェットを提供。

画像クレジット:Tangerine

Nudget(ヌゲット)

Nudgetのモバイル予算管理アプリは、使いすぎた、または支出が減ったなどのカテゴリや、今週残っている資金の量など、家計を管理するためのウィジェットを提供。

画像クレジット:Nudget

Birch(バーチ)

整理された写真メモアプリであるBirchには、ホーム画面に写真を置くことができるFeatured Photoウィジェットが含まれている。iOSの写真アプリには同様の方法がないのでこれは便利だ。

画像クレジット:Birch

Card Pointers(カードポインター)

クレジットカードのポイントやキャッシュバックを最大限に活用するためのアプリ「Card Pointers」が、3つのウィジェットを搭載して登場します。

画像クレジット:Card Pointers

FunnMedia’s apps(ファンメディアズ・アップス)

FunnMediaの健康トラッキングアプリ「HabitMinder」「WaterMinder」「Calory App」「Healthview」はいずれも、運動や水分摂取量、その他の健康目標をトラッキングするのに役立つウィジェットを本日リリースした。

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    画像クレジット:FunnMedia
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    画像クレジット:FunnMedia
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    画像クレジット:FunnMedia
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    画像クレジット:FunnMedia
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    画像クレジット:FunnMedia
  6. m9_Sl7Gx

    画像クレジット:FunnMedia

SmartGym(スマートジム)

1週間のワークアウトのまとめ、よりシンプルでグラフィックの多い「ワークアウト」ウィジェット、さらにはモチベーションアップのための名言を配信するウィジェットなど、いくつかの新しいウィジェットが加わった。また、どれにしようか迷ったときのために、ウィジェットを重ねて使うこともできる。

  1. Summary

    画像クレジット:SmartGym
  2. QuoteOfTheDay

    画像クレジット:SmartGym
  3. Workouts

    画像クレジット:SmartGym
  4. EiEFF8yXYAIT30Z-1

    画像クレジット:SmartGym

Pocketdex(ポケデックス)

Pocketdexは、あなたのホーム画面にあなたのポケモンを配置する。

画像クレジット:Pocketdex

Watch Chess app(ウォッチ・チェス・アップス)

iOS 14のホームスクリーンに「Watch Chess app」のチェスウィジェットを配信する。

Copilot(コパイロット)

ファイナンスアプリ「Copilot」のウィジェット。

Bolt Workout(ボルトワークアウト)

エクササイズアプリ「Bolt Workout」には、ワークアウトや成果などをトラッキングするための大小のウィジェットが用意されている。

画像クレジット:Bolt Workout

Personal Best Workouts(パーソナル・ベスト・ワークアウト)

もう1つのワークアウトアプリ「Personal Best Workouts」では、ウィジェットを使ってワークアウトをトラッキングすることができる。

画像クレジット:Personal Best Workouts

上記のアプリは、いくつかの不測のApp Storeの拒絶を除いて、iOS 14のリリース後、本日配信される予定だ。

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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フィットネス市場はApple Fitness+にあまり怯えていないようだ

通常、アップルが確立された市場にあとから参入することは、既存プレーヤーに破滅をもたらす傾向があるが、アップルの最新のデジタルワークアウトサービスであるApple Fitness+について、投資家は他社の勢いを奪うことをそれほど心配しているようには見えない。

その一部は、アップルの新製品と新サービスに対する期待値が、すでにこれらの銘柄の価格に織り込み済みだったのかしれない。Fitness+は先月のBloombergのレポートで噂されていたが、本日発表されたサービスの詳細はほとんど公表されておらず、PelotonやFitbitの提供するサービスと同じように見えるが、もちろんApple Watchのハードウェアを完全に活用するものになるだろう。なお、サービスの開始は2020年の末に予定されている。

オンラインフィットネスのPelotonはすでに素晴らしい1日を過ごしている。現在株価は5%以上アップ。アップルのFitness+のプレゼンテーション中に一時的なヒットとなり復活した。同社の株価は現在、2020年に191%という驚異的な上昇率を記録している。

一方ウェアラブル端末大手のFitbitの株価は、日中取引では変動は見られなかった。同社は先月Fitbit Premiumサービスをローンチしたが、株価は年初から横ばいだ。

この市場に参入しているフィットネス企業にとっては状況はさほど変わっていない。今年に入ってから株価がほぼ半減したWeight Watchers International(ウェイト・ウォッチャーズ・インターナショナル)は1%未満の下落となり荒れた1年だったが、回復の兆しを見せているPlanet Fitness(プラネット・フィットネス)は記事執筆時には5%近く上昇していた。

なぜ全体的にあまり動きがないのだろうか?現在アップルは、同社のサービス事業における多くのデジタル市場への参入を進めている。 そしてその広がりは業界支配への注力を弱める可能性がある。米国では「Apple One」のサブスクリプションにApple Fitness+がをバンドルしていることから、消費者はまずは別のサブスクリプションを辞めずに、月額9.99ドルのApple Fitness+、もしくは月額29.95ドルApple One Premiewに加入しなければならない。これはコスト的に高いハードルかもれいない。その一方で、一旦加入してしまえば、ライバルのフィットネスサービスに目を向けなくなるだろう。

アップルを過小評価することは決して賢明ではないが、同社はいくつかのデジタルサービスを始動させようとする前例のない立場にある。少なくともしょっぱなからスラムダンクを決めたわけでない。

アップルハードウェアイベント

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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Social Capitalの白紙小切手会社の1つがOpendoorとの逆さ合併を検討中

世界の大部分をシャットダウンに追い込んだ2020年のパンデミックで活動が減速した人もいる。だがChamath Palihapitiya(チャマス・パリハピティヤ)氏は違う。

Bloomberg(ブルームバーグ)の報道によると、サンフランシスコを本拠とし住宅売買をより簡単にすることを目指すOpendoor(オープンドア)は、Social Capital Hedosophia Holdings Corp II(ソーシャル・キャピタル・ヘドソフィア・ホールディングス・コープ・II)との合併を通じた上場のための交渉を進めている。

報道によると、パリハピティヤ氏率いる「白紙小切手会社」であるSocial Capitalは4月に3億6000万ドル(約380億円)を調達したが、「この取引のために新たに株式で資金調達することについて投資家候補と協議して」おり、合併新会社の価値は約50億ドル(約5300億円)になるという。ただ、何かが確定したわけではなく契約が成立しない可能性もあると付け加えている。

OpendoorのCEOであるEric Wu(エリック・ウー)氏とパリハピティヤ氏にコメントを求めた。Opendoorの広報担当者は同社がコメントすべきことはないと述べた。パリハピティヤ氏からの回答はまだない。入手次第更新する。

取引が十分な時間検討されたと仮定すると、50億ドルのバリュエーションからOpendoorの魅力が想像できる。未公開市場の投資家による直近の評価は38億ドル(約4000億円)だった。ベンチャーキャピタルが投資する多くの企業と同様、同社にとっても2020年は混乱の年だった。実際、4月に新型コロナウイルスに伴う「公衆衛生、米国経済、住宅への予期せぬ影響」を理由に、当時の従業員の35%に相当する600人を一時解雇した。

しかし、ここ数カ月の間に、住宅ローンの低金利と、特に混雑した都会の外にスペースを求めるニーズにより、全米の住宅販売は活気を取り戻している。

全米不動産業者協会の8月下旬のレポートによると、7月の米国の住宅販売は過去最高の24.7%増加した。昨年の同時期との比較では8.7%の増加だった。6月の住宅販売も20.7%増加した(当時過去最高)。

この取引はパリハピティヤ氏にとっても理にかなう。第一に、多くの個人投資家にとってOpendoorは既に知っていて簡単に理解できるブランドであるため、公開企業になっても支え続ける可能性がある。実際、消費者にとっての同社のわかりやすさは、パリハピティヤ氏の最初の白紙小切手会社が2017年に6億ドル(約640億円)調達後に最終的に買収した宇宙旅行会社のVirgin Galactic(ヴァージンギャラクティック)のそれとそれほど変わらない。

合併した両社は昨年10月に公開し、23億ドル(約2400億円)の時価総額となった。現在、時価総額は40億ドル(約4200億円)を超えている。

注目は、パリハピティヤ氏が4月に同時に組成した3番目の特別目的ビークルで何をするかだ。このSPAC(特別目的買収会社)は7億2000万ドル(約760億円)を調達し、3つの中で最大だ。同社はIPOで得た資金で主に米国外にあるテック企業を買収すると述べている。

パリハピティヤ氏は自身のSPACだけに力を注いでいるわけではない。マサチューセッツ州バーリントンの会社であるDesktop Metal(デスクトップメタル)にも投資しており、別のSPACを介して上場する予定だ。

Desktopは先週、昨年3月に2億6100万ドル(約270億円)を調達した白紙小切手会社であるTrine Acquisition Corpと合併することによりニューヨーク証券取引所に上場する計画を開示した。パリハピティヤ氏はこの取引の資金として、2億7500万ドル(約290億円)のPIPE(上場会社への私募増資)での調達を支援した。

画像クレジット:Opendoor

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マイクロソフトもオラクルもTikTokを買収することはないと中国の国家メディアが報道

週の頭の朝から大騒ぎだ。Microsoft(マイクロソフト)がTikTokの米国事業の買収交渉から降りたという ニュースが出され、Oracle(オラクル)が勝者になるという噂が駆け巡り始めた直後に、中国の国営放送CGTNが、ByteDanceは米国のTikTok事業を、マイクロソフトもしくはオラクルのどちらにも売却しないと情報源を示しつつ報道した(CGTNサイト)。

世界で最も企業価値のあるByteDanceは、TikTokを全世界で普及させた重要技術である「ショートビデオのレコメンデーションアルゴリズム」を開発したことで評価されている。情報源がCGTNに語ったところによれば、ByteDanceはそのソースコードを米国の買い手には一切渡さないだろうということだ。情報源の1つはSouth China Morning Post(南華早報)に対して、ByteDanceは人気のTikTokを支えるソースを販売も譲渡もしないことを決定したと伝えていた(South China Morning Post記事)。

ByteDanceはこれらの噂についてはコメントしないと語っている。

TikTokの運命の時は刻一刻と迫っている。中国政府は当初、ByteDanceと米国政府との交渉に表向きは参加していなかったが、ByteDanceが「8月6日から45日以内(ホワイトハウスサイト)すなわち9月20日までに米国内で買収相手を見つけられなかった場合には、そのサービスを停止せよ」と米国政府が脅した期日が迫るにつれて、その態度も変化したようにみえる。

第1に、中国政府は輸出規則を改正したが、それはByteDanceの人工知能技術の譲渡または販売を阻止する可能性がある。そして、オラクルとの取引が確定したという噂を否定する国家の報告書が存在している。

ロイターの記事によれば、TikTokの米国資産の取得金額は500億ドル(約5兆3000億円)にもなると噂されている。

ByteDanceが注目を集めるようになったのは、ビデオ、ミーム、ニュース記事などのコンテンツなどを提供する同社のアプリが利用するアルゴリズムと密接に関係している。機械学習は、人間によるキュレーションの必要性をなくし、ByteDanceサービスにおいてはソーシャルや興味のグラフさえも不要だ。ユーザーがより多くのコンテンツを消費すればするほど、アプリはユーザーの興味をより正確に予測できるようになる。データ主導のプロセスはすでに文化の違いを超越しており、おそらくこのプロセスがTikTokが中国で初めて西洋を征服したコンシューマー向けアプリとなった理由だろう。

画像クレジット: NOEL CELIS/AFP / Getty Images
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(翻訳:sako)

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地方自治体はデジタルサービスの導入により困難な時代に真の変革を実現できる

著者紹介:Bob Ainsbury(ボブ・アインズベリー)氏Granicus(グラニカス)の製品部門の最高責任者。

大変な年だ。毎朝目を覚ますと、パンデミック ― 9.11以来最大の予期せぬ人命の喪失、国民の不安、自然災害、迫り来る経済崩壊 ― の悲劇が進行している。

このような状況では、政府機関が市民に対して「ただ今サービスは停止しています。番号を入力して下さい。できるだけ早く折り返しご連絡いたします」と言ったとしても、仕方がないと思う。

しかし、政府機関にそのような選択肢はない。我々が知っているように、公衆衛生リスクと不安定な経済状況に直面する市民のニーズは増え続けており、政府はそれに首尾よく積極的に対応する必要があるからだ。実際、過去数か月において、米国市民の間で効果的な公共サービスや情報の迅速な提供を求める声がやんだことはない。地方自治体やコミュニティ組織に対する市民の要求は高まり、その声はかつてないほど大きくなっている。人々は、自分たちの望む方法で提供される新しい公共サービスを地方自治体に求めており、年中無休かつ24時間対応の情報とサービスへの高まる需要にも対応してほしいと考えている。

2020年を特徴づける出来事は(これまでのところ)グローバルに進展しつつも非常にローカルなレベルで人々に影響を与えている。たとえば、パンデミックをきっかけに、公衆衛生や人種的平等といった問題への米国市民の関わり方が大きく変化した。過去数か月で、地方自治体の権限が強化され、人々の生活に直接影響するサービスや情報を効率よく提供できるようになった。市や地方自治体が抱える目下の課題は、新型コロナウイルス感染症が蔓延する世界における市民活動の新しいあり方を地域のリーダーが受け入れ、誰もが現状に対応できるようサポートするデジタルソリューションを提供する方法を探すことだ。

誰もが利用できるデジタル公共広場を構築する

米国では、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、文字通り市庁舎が閉鎖され、あらゆるレベルの政府機関が、市民サービスをオンラインで平等に提供できるよう、公共部門の業務に近代化の余地があるかどうか再検討することを余儀なくされた。特に市長、市議会議員、地方自治体の職員は、この複雑な時期に生じた機会を逃すことなく、自治体のサービスを誰にとってもわかりやすく、誰もが参加でき、活気あふれるものへと改善するチャンスとして受け入れる必要がある。そのための方法の1つは、地方自治体がオンラインでの市民活動と市民サービスの場を開発するのに役立つデジタルツール、テクノロジー、人材に投資することである。必要とされる行政サービスを提供するだけでなく、市民からの意見を優先し、わかりやすさ、信頼、説明責任を重視した地域社会との対話を促進するプラットフォームが必要なのである。

公共サービスは常に地方自治体の中核をなしてきた。しかし、今日の公共部門のリーダーが直面している主な課題は、重要なサービスをどのようにオンラインで提供するかということである。より具体的には、対面でサービスを受けるために行列に並んで待つことが不可能になったため、オンラインサービスを開発することで、人々が登録して投票する、許可証を取得または更新する、停電を報告するといったことをオンラインで行えるようにする必要がある。

解決策を導き出すためには次の点を考えるべきである。結局のところ、市民は消費者である。市民は、いつでも利用できる行政サービス、市民の利便性に配慮しながらニーズも満たしてくれるサービス提供者を利用できる方法を求めている。デジタルトランスフォーメーションの真っただ中にある地方自治体にとって、自治体内部で提供するデジタルガバメントのサービスやソリューションを実現する際に利便性を組み込むことは重要である。デジタルガバメントが提供するサービスやソリューションは、バックエンドではプラットフォームやデバイスにとらわれない(少なくとも置き換え可能な)設計とし、フロントエンドではウェブ、モバイル、ソーシャルメディア、オフラインのオプションを通じて市民や行政機関のニーズに対応するオムニチャネルアプローチを取る必要がある。

地方自治体の価値を再び輝かせる

パンデミックの中、コミュニティメンバーやリモートワーカーがオンラインで活動することが増えたため、地方自治体がデジタルサービスを推進するための費用対効果の高い機会が新たに生まれている。最近まで、身分証明書用の写真作成、重要書類のスキャン、帳票のデジタル化、ワークフローやケース管理の合理化など、大掛かりな取り組みは、大規模な政府チームが必要に応じて複数の技術を別個に購入し、組み合わせて使うのに十分な予算を持っている場合にのみ実行可能だった。予算と能力に制約のあるコミュニティにできることはほとんどなかった。

良いニュースがある。今日のクラウドベースのソリューションはあらゆるサービスがそろっており、さまざまな規模のコミュニティに合わせて拡張可能であり、なおかつ料金も手頃であることだ。市場には、従来の対面サービスをデジタルでのサービスに移行しつつ、レガシーITシステムと統合できる地方自治体向けのソリューションが用途別に用意されている。そして、こうしたソリューションを活用し、米国において活発になっている市民活動の新たな形を促進し、市民にサービスを迅速に提供することが可能である。

さらに、使いやすくて手頃な価格(無料の場合もある)のデジタルエンゲージメントプラットフォームのおかげで、政府も真に有意義なものを提供できるのだという認識が米国社会で高まっている。このような考え方の変化により、民間企業のような利益の追求ではなく、コミュニティの代表として実政策に影響を与え、公共サービスを形作ることを目指す市民による社会参画活動が行われるようになった。

解決策を導き出すためには次の点を考えるべきである。デジタルガバメントプラットフォームは、常時稼働しているだけでなく、物資やサービスを市民に直接かつスムーズに提供できる必要がある。政府の援助を申請する場合でも、公園の使用許可を申請する場合でも、市民は、簡単かつ効率的に要望が実現してほしいと思っている。新型コロナウイルス感染症が蔓延している中、すべてまたは大部分のサービスをオンラインで提供できるようにすることは、これまで以上に重要である。これに対応するために、行政機関は、双方向のコミュニケーションが可能なデジタルフォーラムの作成に投資し、個々の家庭レベルで地域社会の需要とニーズを正確に反映したフィードバックを収集する必要がある。

デジタフォーラムの説明責任と代表性を高める

今日、市民活動をめぐるエネルギーが高まっているのは、パンデミック消費者活動の拡大、そして最近の組織的不正に対する抗議行動の直接的な結果である。このような要因が重なって、地方自治体には、国中の声を反映した市民活動を単に観察する以上の行動を起こす機会がつかの間与えられている。今や、市民活動と地域社会から寄せられる信頼を施策の土台として、時間をかけて積極的にそうした信頼を成長させていくチャンスがある。

地方自治体は、関心の高い支持者からなるネットワークを拡大し、全市民に情報を提供しながら、誤った情報に対処することで、より多くの市民に接触できるようになった。こうしたネットワークの形成と誤情報への対処を促進するために、行政機関は、市政のリーダーに政策と手続きの進捗状況を共有することを推奨する双方向のフォーラムを提供できる。結局のところ、行政とのやり取りは、銀行口座の残高を確認したり、Amazonでコーヒーポッドを再注文したりするのと同じように、誰にとってもシンプルで透明性のあるものにする必要がある。

解決策を導き出すためには次の点を考えるべきである。地方自治体は、変化を求めるコミュニティの多様な声に耳を傾けるチャンスを活用すべきだ。政府や社会の一部の権力者が彼らを黙らせたり無視したりしようとしている中ではとりわけそうだ。自治体は長い間待ち望まれてきたデジタルソリューションの開発を検討すべきである。そうしたソリューションにより、多様なコミュニティの声を増幅し、重要なサービスを提供し、人々に広く情報を提供できる。市民は、公務員や行政の代表者に意見を述べる、アイデアを共有する、緊急のニーズを伝えるといったことを簡単にできるようになるべきである。公務員や行政の代表者は市民から、安心して話を聞いてもらい、サービスを受けることができるという信頼を得る必要がある。市民活動の影響が拡大すると、Eメール、テキストメッセージ、郵便など、個人に合わせた方法を通じてより多くの人々にアプローチし、対話を確立して行動につなげる必要がある。

私は、全国の地方自治体が、市民とのやり取りの場をオンラインで提供することにより、政策問題に対する個人の認識を高め、市民の生活実態を明らかにし、多様性を許容した市民活動と真の変革を実現することで、現在生じている前例のない課題に立ち向かうことができると確信している。

関連記事:「従来型IPOはナンセンス」という説にIPOの専門家が反論

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ

タグ:コラム

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(翻訳:Dragonfly)

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今週の記事ランキング(2020.9.6〜9.10)

今週もTechCrunch Japanで最もよく読まれた5つの記事を紹介しよう。今週の1位は、「中国がMITの子供向けプログラミング言語「Scratch」の国内使用を禁止」というニュースだ。他のランキングについても振り返ってみよう。

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スタートアップ運営の健康保険プロバイダーを小規模企業向けにまとめて提供するSana Benefitsが約22億円を調達

小規模企業向けの自己資金による保険プランの管理事業を展開するSana Benefitsは、スタートアップが運営する最新の健康保険プロバイダーを、小規模企業向けの便利なパッケージにまとめようとしている。同社は最近のシリーズAラウンドで2080万ドル(約22億円)を調達したことを明らかにした。

自己資金による保険プランは、従業員の医療費を自費で負担するために企業が設定するもので、雇用主がどのサービスを提供するかを選択できるため、一般的には安価なのが特徴だ。

Sana Healthの共同創業者であるWill Young(ウィル・ヤング氏)によると、ほとんどの企業は、United Healthcare、Anthem Blue Cross Blue Shield、Aetna、Cigna、Humanaなどの大手保険会社から既製品のプランを購入しているため、出費がかさんでいるという。

同社は、歯科医療を提供するBeam Dental、遠隔医療を提供するPlushCare、メンタルヘルスを提供するCalmとGinger.io、フィットネスを提供するClassPass、マタニティケアを提供するMaven Clinicなどのスタートアップとの提携をウリにしている。

Sana Healthのピッチは、Gigafund、Trust Ventures、mark vcなどのVCの注目を集め、前述の資金調達に漕ぎ着けた。

Gigafundのマネージング・パートナーであるStephen Oskoui(スティーブン・オスコイ)氏は声明で「Sana Healthの健康保険の革新的な点は、中小企業がコスト削減と従業員の福利厚生の改善の両方の実現を可能にすることです。同社のようなウィンウィンのソリューションがなければ、医療危機に真の意味で歯止めをかけることはできないと信じています」とコメントしている。

従業員は何を得られるのか?Sana Healthのプランは、免責額が4000ドル(約42万5000円)で最大の自己負担額が6650ドル(約70万5000円)の健康保険の提供から、免責額が0ドルのプランで最大の自己負担額が1250ドル(約13万3000円)の個人向けのプランまで幅広い。

「我々は従来のプランに比べて20%のコスト削減が可能です」とヤング氏。自己保険とは、厳密には会社が保険を提供し、保険自体を購入することを意味する。

同社は顧客のために健康保険プランを管理し、プランを指示・配布することで収益を上げている。現在はテキサス州とケンタッキー州で事業を展開しており、今年後半にはイリノイ州にも進出する予定だ。

画像クレジット:Ja_inter / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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PostmatesがNFL初の公式オンデマンドフードデリバリーパートナーに

ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は初のオンデマンドフードデリバリーパートナーにPostmates(ポストメイツ)を指名する。

この提携は複数年のスポンサーを意味し、Postmatesはスーパーボウルのスポンサーにもなる。Kansas City Chiefs(カンザスシティ・チーフス)が本拠地にHouston Texans(ヒューストン・テキサンズ)を迎えて行われる試合でシーズンが開幕するが、Postmatesは15 and the Mahomies基金を通じてチーフスのPatrick Mahomes(パトリック・マホームズ)選手、そしてテキサンズのDeshaun Watson(デショーン・ワトソン)選手とタイアップする。両クォーターバックが敵対チームの本拠地の医療機関で働く人に食事の配達を指示する、というものだ。

NFLの事業開発担当副社長Nana-Yaw Asamoah(ナナ-ヤウ・アサモア)氏が声明文で指摘したように、今シーズンは多くのファンがスタジアムや地元のスポーツバーではなく家で試合を観戦することになる。そのため、今年のフードデリバリーとのパートナーシップというのは特に最適のようだ。

「ファンは今シーズン、これまでより家のソファからNFLフットボールを観戦することになり、NFL初の公式オンデマンドフードデリバリーパートナーとしてPostmatesとの連携は最高の組み合わせだ」とアサモア氏は述べた。「Postmatesがシーズンを通じてNFL体験を我々のファンの玄関先に直接届けることを嬉しく思う」

Postmatesは以前、Dodgers(ドジャーズ) Yankees(ヤンキース)など個々のメジャーリーグ野球チームと提携していた。同社はまた、来年クローズが見込まれるディールでUberに買収される(未訳記事)。

画像クレジット: Postmates

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(翻訳:Mizoguchi

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スター満載のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督版「デューン」のトレーラーが公開

あの奇妙な感覚。新作映画に胸が高鳴るあの興奮が再び?

劇場が徐々に開き始めている今(ただしニューヨークとカリフォルニアの大部分ではまだ、そして私は100%それでOK)、映画会社は2020年以降の公開予定作品の人気を煽るべく、再びトレーラー(予告編)を流し始めている。そして今日(米国時間9月9日)、フランク・ハーバート氏の古典的SF小説 “Dune”(デューン)の最新映画化作品初のトレーラーがついに公開された。

物語の舞台は砂漠の惑星アラキス、別名デューンで、銀河系勢力争いの中心地になっている。そして宇宙旅行と不死の命の両方に必要なメランジと呼ばれるスパイスの宇宙唯一の採取地でもある。Paul Atreides(ポール・アトレイデ/演:Timothée Chalamet[ティモシー・シャラメ])はティーンエージャーの王族としてデューンにやってくるが、宮殿を取り巻く陰謀に命を脅かされ惑星の住民フレーメンの救世主に祭り上げられる(予告編によると小説でPaulの”jihad”[ジハード]だったものが映画では”crusade”[十字軍]になっている)。

原作の “Dune” は、シークエル(続編)、プリクエル(過去を舞台にした続編)が書かれ、テレビのミニシリーズが複数作られ、人気のコンピュータゲームにもなった。最も有名なのがDavid Lynch(デビッド・リンチ)が監督を務めた(後に絶縁した)1984年の劇場版だ。リンチ氏の “Dune”は印象的な話題をいくつか残したが興行面では大失敗で、これを忠実あるいは成功した映画化と認めた小説ファンはほとんどいなかった。(Alejandro Jodorwosky[アレハンドロ・ホドロフスキー]氏による同小説の映画化失敗は別のドキュメンタリーのテーマになった)。

今回 “Dune” で監督を務めるDenis Villeneuve(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)氏は、以前 “Arrival”(メッセージ)と“Blade Runner 2049”(ブレードランナー2049)でメガホンを取った。そして今作はオールスターキャストを謳っている。シャラメ氏に加えて、Oscar Issac(オスカー・アイザック)、Rebecca Ferguson(レベッカ・ファーガソン)、Josh Brolin(ジョシュ・ブローリン)、Stellan Skarsgård(ステラン・スカルスガルド)、Dave Bautista(デイブ・バウティスタ)、Zendaya(ゼンデイヤ)、Jason Momoa(ジェイソン・モモア)、Javier Bardem(ハビエル・バルデム)らが名を連ねる。

リンチバージョンと異なり、この新しい”Dune”は、小説の前半だけを映画化し、計画されている続編で後半を扱う予定だ。配給はWarner Bros.(ワーナー・ブラザーズ)だが、親会社であるWarnerMedia(ワーナーメディア)はスピンオフのテレビシリーズをHBO Max向けに計画中で、ヴィルヌーヴ氏が構想を指揮する。

“Dune” は2020年12月18日に劇場公開予定。本当にできるの? ちなみにChristpher Nolan(クリストファー・ノーラン)の”Tenet”(TENET テネット、これもWarner Bros.配給)はパンデミック開始後初の大ヒット劇場映画であり、特に米国以外で非常に好調のようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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データ特化クラウドのSnowflakeがIPOで約2.5兆円の評価、セールスフォースとバークシャーハサウェイも出資

Sumo LogicとJFrogによる新規申請(未訳記事)の直後に、データに特化したクラウドサービスの強みをベースに公開を目指すSnowflake(スノーフレーク)がIPOの仮条件の範囲を設定した(米証券取引委員会資料)。ユニコーンの同社にはベンチャーキャピタルが投資している。

IPOでの株価の目標は1株当たり75~85ドル(約8000~9000円)だ。同社のバリュエーションは209~237億ドル(約2兆2600億~2兆5100億円)ということになる。未公開企業としては巨額だ。同社はIPOで27億ドル(約2900億円)以上を調達する可能性がある。

Snowflakeが今年初めのシリーズGで4億7900万ドル(約510億円)相当を調達したときのバリュエーションは約125億ドル(約1兆3200億円)だった。

同社のバリュエーションには2件の私募増資が織り込まれている。よく知られたCRMプレーヤーであるSalesforce(セールスフォース)と、80~90年代の投資リターン、Cherry Coke(チェリーコーク)氏、Charlie Munger(チャーリー・マンガー)氏のユーモアで有名なBerkshire Hathaway(バークシャーハサウェイ)の両方からそれぞれ2億5000万ドル(約270億円)の出資だ。

冗談はさておき、セールスフォースがIPOに関与していることは注目に値するが衝撃的とは言えない。一方、暴力的とも言える歴史的損失を計上したBerkshireがSnowflakeの公開市場デビューに参加するのは衝撃的だ。

S-1/Aに記載された今回の建て付けは以下のとおりだ。

株式公開のクロージング直後に「同時私募増資」のセクションに記載のクロージング条件に従い、Salesforce VenturesおよびBerkshire Hathawayが私募増資により発行されるクラスA普通株式を2億5000万ドル、株式公開における公募価格と同じ1株当たり価格で引き受ける。Salesforce VenturesおよびBerkshire Hathawayは、本目論見書の表紙に記載の価格帯の中間値である1株当たり80.00ドルの想定公募価格に基づき、クラスA普通株式312万5000株を引き受ける。

さらにBerkshire Hathawayは、セカンダリートランザクションにおいてクラスA普通株式の404万2043株を株式公開のクロージング直後の公募価格と同じ1株当たりの価格で引き受けることに同意した。

2つ目の段落は、Berkshireが実際にさらに多くの株を求めた結果、合計購入価格が5億ドル(約530億円)を超える可能性があることを明らかにしている。

Snowflakeの魅力は何か。TechCrunchでは同社が申請したときに少し書いた(未訳記事)が、要は同社が著しい成長を遂げ、粗利益率が向上し、損失を劇的に削減したためだ。それらが価値あるIPOにつながり、Buffett(バフェット)氏を魅了するに至った。

いずれにせよ、ここ米国で今年最大のIPOになる可能性があり(Airbnbの状況による)非常にエキサイティングだ。

画像クレジット:dolgachov / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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1対1のビデオ面接システムとAIを活用し人材採用の偏りを減らすSwygが1.3億円調達

アイルランド・ダブリンに拠点を置くスタートアップのSwyg(スワイグ)は、面接プロセスと独自のAIを組み合わせることで、採用時のバイアスを減らすことができると考えている企業だ。このたび同社がプレシードファンディングで120万ドル(約1億3000万円)を調達した。

ラウンドをリードしたのはFrontline Venturesだ。ほかにPointyの共同創業者のCharles Bibby(チャールズ・ビビー)氏やPipedriveの共同創業者のMartin Henk(マーティン・ヘンク)氏などのエンジェル投資家たちが参加している。今回の資金は、Swygの技術チームと製品チームを成長させ、プラットフォームの開発をさらに進めるために使用される。

「候補者の選考は採用時の大きな問題です」とSwygの創業者のVincent Lonij(ビンセント・ロニジ)氏は私に語った。「それは採用プロセスの中で、最も労働集約的で最も間違いが発生しやすい部分です。一人の評価者や面接官が、履歴書や静的プロファイルなどの限られた情報に基づいて判断しようとすると誤った決定が行われます。そこが人間の偏見がプロセスに入り込む場所となります」。

さらにロニジ氏は、求職側の意見として、就職希望者の圧倒的多数が、時間をかけた就職面接からのフィードバックを受け取りたいと思っていると指摘した。「それなのにフィードバックを受けているのは41%に過ぎません。それが学びと成長の機会を阻害しているのです」。

これを解決するために、Swygプラットフォームでは、あらかじめ定義された構造化された質問を使用し、候補者が多くの面接官と1対1のビデオ・チャットを介して面接を行う「ピアインタビュープロセス」を採用している。

「このピアツーピアプロセスは、1人の採用担当者や採用マネージャーに頼るのではなく、多様な個人グループの専門知識を利用します」とSwygの創業者は説明する。「より多様なレビュアーからのインプットを得るだけでも、偏見を減少させることができます」。さらに、SwygのAIテクノロジーは、ピアインタビュアーを「偏見と人為的エラーを検出して修正することによって」リアルタイムに調整できると主張している。

画像クレジット:Swyg

面接対象者とその面接でのパフォーマンスを理解するには、最初にSwygが面接官についてもっと理解する必要があるというのが、ここでの考えの1つだ。その中には、総合的にどのように候補者を採点しているか(すなわち、採点がポジティブ寄りかネガティブ寄りか)や、高得点をつけた後にはより厳しい審査員になる傾向があるか、またはその逆もあるか、もしくはかなりの一貫性があるかなどの変数が含まれている。

また、参加者が故意に不当な評価を与えた場合などを含め、予期しないことが起こったときにそれを検出するシステムも用意されている。これにより、Swygが特定のレビューを必要ならば除外できるレビュープロセスが起動される。

「簡単に言うと、AIや機械学習で候補者を直接判断するのではなく、面接官を理解するために機械学習を使用しているのです、それが候補者の理解につながります」とロニジ氏は説明する。「このテクノロジーを使用して、インタビュアーの既知の認知バイアスを検出して修正することができ、より正確な評価につなげることができます」。

一方、ロニジ氏は、他のひとたちは、完全に自動化されたソリューションを使うか、または完全に手動のソリューションを使って候補者選択問題を解決しようとしているという。「どちらのやり方も上手くいきません」と彼は主張する。

これは、一般にAIが完全に自動化された方法で人間を判断できるほど十分に発展しておらず、結果として経歴書のキーワードマッチングや録画された動画の自動分析がほとんど信用できないためだ。そしてまた、人間のインタビュアーだけでも間違いが発生しやすく、さまざまな偏見の影響を受ける。

「私たちはハイブリッドなアプローチで違いを生み出します」とロンジ氏は付け加える。「候補者をプロセスの一部にすることで、AIの効率性を得られると同時に、人間の誠実さと適応性の最良の部分を活用することができます」。

画像クレジット: Swyg

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(翻訳:sako)

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Disrupt 2020の開催迫る!チケットは$345から

米国版TechCrunchが毎年開催するテクノロジーとスタートアップの祭典「TechCrunch Disrupt」。これまでにFacebookのマーク・ザッカーバーグ、Teslaのイーロン・マスク、Twitterのジャック・ドーシーなど著名起業家も登壇する、米国テック業界のビッグイベントだ。今では誰もが知るDropboxも、かつてはDisruptの前身である「TechCrunch 50」で激しいピッチバトルを繰り広げたスタートアップの1つだった。

今年、新型コロナウイルスの影響により、これまでオフラインのみの開催だったDisruptはオンラインイベントへと進化する。もちろん、日本からもあなたの目の前にあるスクリーンを通してDisruptに参加することが可能だ。TechCrunch Japanの読者のみなさんにも、普段は記事でしか目にすることのない米国スタートアップエコシステムの熱気を、ぜひ肌で感じて欲しいと思っている。

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量子アニーリング研究開発スタートアップ「シグマアイ」とソニーの共同研究成果が国際会議ISITA2020に採択

量子アニーリング研究開発スタートアップ「シグマアイ」とソニーの共同研究成果が国際会議ISITA2020に採択

量子アニーリングマシンを活用した研究開発ソリューション・アプリケーションを提供するシグマアイは9月8日、ソニーと進めていた通信技術における量子アニーリングマシン適用可能性の検討に関する共同研究の成果が、10月開催の国際会議ISITA2020に採択されたと発表した。

同研究成果「Maximum Likelihood Channel Decoding with Quantum Annealing Machine」について、ISITA2020(The International Symposium on Information Theory and Its Applications 2020)および9月開催の量子アニーリングマシンの活用に関する国際会議Qubits Worldwide Users Conferenceで発表される。

シグマアイは、現代の通信技術を支える基本問題に対して、量子アニーリングを適用するという基礎検討に関する研究をソニーとともに実施。

通信において、受信した信号を手がかりに、送信されたデジタル信号を推定する際には、組み合せ最適化を解く必要がある。この際、通信品質を保ち速度を向上させるためには、推定における組み合せ最適化問題を高速に解く必要がある。

今回の取り組みでは、量子アニーリングの適用可能性の検討を行い、実現したい通信の達成目標に対して、必要な量子ビット数の見積りやノイズに対する頑強性について確認を行った。今後も同社は、ソニーとの共同研究を通し通信技術をはじめとするデジタル社会を支える計算基盤として、量子アニーリングの適用可能性を広げ、そしてその技術を深めてまいくとしている。

2019年4月設立のシグマアイは、黎明期から発展期を迎える量子科学時代において、独自の量子アニーリングマシンの性能の限界を超える根幹技術を持ち、量子アニーリングの活用事例を豊富に持つ東北大学の研究成果を社会に還元するために、様々な研究開発機関、事業会社との共同開発を進める世界でも屈指のスタートアップ企業。

D-Wave Systemsの量子アニーリングマシン(2019年7月に日本初の大型利用契約を締結)をはじめ、新しい計算基盤を用いた研究開発事業、および多くのユーザーの生活に寄り添い、身近でありながら、優しく社会に浸透するアプリケーション開発事業を行っている。

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D2Cブランド向け保証サービスのMulberryが年間経常収益約11億円を視野に

Chinedu Eleanya(チネデュ・エレニャ)氏がMulberry(マルベリー)を消費者直販(D2C)ブランドの保証サービスとして創業してから2年でビジネスは急成長した。

あらゆる人にあらゆる商品を販売するスタートアップブランドの出現により、消費者行動が大きく変わった。この動きに乗じたMulberryは小売業者向けの保証サービスに求められていたひねりを加えた。小売業者は長年にわたり消費者に高額の買い物を快適にしてもらうために保証サービスに頼ってきた。同社の今年これまでのARR(年間経常収益)が1000万ドル(約11億円)に近づきつつあるのは、買い物がオンラインへシフトする傾向によるところが小さくない。

新型コロナウイルスが襲う前の2020年3月の段階で投資家が1000万ドル(約11億円)を同社に投資したがったのはそのためだ。今回のラウンドは、ニューヨークに拠点を置くアーリーステージを対象とする投資会社であるPace Capital(ペースキャピタル)がリードした。既存投資家からの参加者にはFounder Collective(ファウンダーコレクティブ)も含まれる。

その後パンデミックが襲った。エレニャ氏によると、新型コロナウイルスが買い物客(少なくともまだ買い物にお金が使える人)を店頭からオンラインに動かし、保証サービスの必要性が高まった。

エレニャ氏はナイジェリアからニューヨークに移り、Cognical(コグニカル)やZibby(ジビー)などの企業を創業したシリアルアントレプレナーだ。Mulberryとそのオンラインモデルで成功を収めた。

確かに、同社はeコマース保証に取り組む唯一のスタートアップというわけではない。同様のサービスを提供するClyde(クライド)は同じ時期に1400万ドル(約15億円)を調達した(未訳記事)。

だがこの種のオンラインサービス市場は依然として急速に成長しており、エレニャ氏は複数の勝者が生まれる余地があると考えている。「POSが財務にもたらした革新を考えると、延長保証の分野が最も興味深い」と同氏は述べた。

小売という観点からは融資も良いが、より大きくは顧客獲得コストが上昇し続けてしまうという話がある、とエレニャ氏は言う。同氏は、小売業者は顧客を維持することで長期的な価値を最大化する必要があり、その方法はサービスプログラムの提供だと主張する。

「当社は中小の小売業者がこの何でも高くつく環境でも競争できるようアクセスを民主化している」と同氏は語る。

Mulberryはすでに、スマートワークアウトミラーのMirror、コーヒーメーカーのBreville、Casperとはマットレスの競争相手であるNaspar Sleepなどの消費者向けブランドと提携している。

これまでのところMulberryのARRは約100万ドル(約11億円)だが、2020年のARRは1000万ドル(約11億円)に達するペースだとエレニャ氏は述べた。

画像クレジット:Vectomart / Shutterstock

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タイの食料サプライチェーン合理化のFreshketが約3.2億円を調達

バンコク拠点のFreshket(フレッシュケット)は新鮮な農産品を農場からテーブルに届けるプロセスを簡素化する。2017年に創業された同社はOpenspace Ventures(オープンスペース・ベンチャーズ)がリードするシリーズAラウンドで300万ドル(約3億2000万円)を調達した。

本ラウンドにはタイのプライベートエクイティファームECG-Research(ECGリサーチ)、Innospace(イノスペース)、そしてインドネシアの農業テクノロジースタートアップTaniHub(タニハブ)の創業者であるPamitra Wineka(パミトラ・ウィネカ)氏とIvan Sustiawan(イヴァン・サスティアワン)氏も参加した。また、既存投資家のフランス・シンガポールの食品複合企業Denis Asia Pacific(デニス・アジア・パシフィック)とタイのファミリーオフィスSeedersclub(シーダースクラブ)も出資した。

Freshketのテクノロジーには、農家や食品加工業者をレストランなどの事業者やタイ国内の消費者につなげるeコマースマーケットプレイスが含まれる。FreshketはCEOのPonglada Paniangwet(ポングラダ・パニアングウェット)氏とCMOのTuangploi Chiwalaksanangkoon(ツアンプロイ・チワラクサナンクーン)氏が共同で創業した。3年前にFreshketを設立する前はそれぞれマーケティング業界で働いていた。

パニアングウェット氏はTechCrunchに対し、彼女自身の家族が25年間農業に従事していたためにアグリテックに参入したかった、と話した。「この業界で上手くいったこと、上手くいかないことについて多くを学びながら育った」と同氏は述べた。「結局、この業界は退屈で、乱雑で、かなり手作業に頼っている」。

Freshketの目標は「食料サプライチェーン全体の後援者」になることだと同氏は付け加えた。

Freshketの前にパニアングウェット氏は、レストランや他の業者に届ける前に生鮮卸売市場で生鮮食品を仕入れ、カットして整える加工処理センターを始めた。同氏はサプライチェーンを簡素化し、農家の収入を増やし顧客が受け取る食品の質を上げるのにテクノロジーを活用することができると気づいた。

またマーケット機会も広がっていた。Euromonitor Internationalの2019年4月のレポートによると、タイにおける食品サービスマーケットはレストラン20万店超による年間購入額として77億ドル(約8180億円)の価値がある。

パニアングウェット氏の良き友だったチワラクサナンクーン氏はタイ最大の銀行の1つを辞めてFreshketを共同で創業した。同社のプラットフォームは、加工センターやサプライヤーを集約し、そうした業者を通常仲買人に頼る農家と直接つなげることでタイの細分化された農作物サプライチェーンをまとめた。Freshketはまた、作物の需要供給を予測するのに役立つデータをユーザーに提供している。

配達事業の運営費用、特に腐りやすい商品のものはかなり高くなる。費用対効果を確保するために、Freshketは生鮮食品を保管しない。その代わり、同社は農家を含むネットワークに需要に応えるためにどれくらいの商品を必要とするかを毎日伝え、サプライチェーンを計画できるようにしている。

パニアングウェット氏はまた、B2Bの食品配達事業は注文平均額が高く、ユニットエコノミクスを高めていると語った。Freshketの注文、倉庫、物流管理システムはすべてリンクしており、「このために当社は商品の流れを管理でき、追加の費用や人件費を抑え、コストベース全体を対処できるものにしている」と付け加えた。

FreshketのB2B業界における主なライバルは従来のサプライチェーン事業者だ。コンシューマー業界ではグローサリー配達スタートアップと競合する。Freshketはすでに合理化されたサプライチェーンを利用しており、同社は安い小売価格を提供する配達アプリと競争を展開している。B2B顧客に対するFreshketのセールスポイントは、正確な配達、豊富な品揃え、農産品の格付けだ。

Freshketが新たに調達した資金はサプライ管理テクノロジーを改善するのに使われる。将来的には融資や需要予測、価格マッチングなどのサービスにも手を広げたい、とパニアングウェット氏は話した。

東南アジアマーケットでは、さまざまな国の食品サプライチェーン合理化に注力しているスタートアップがいくつかあり、Freshketはそのうちの1社だ。他には、TaniHub(未訳記事)、インドネシアのEden Farm(未訳記事)、カンボジアのAgribuddy、シンガポール拠点のGlifeなどがある。

東南アジアのアーリーステージ企業を専門とするOpenspace Venturesにとって今回が3件目のアグリテック投資となる(他の2件はTaniHubと、シンガポールのグローサリープラットフォームRedMartだ)。

投資についての発表文の中で、Openspace VenturesのファンディングパートナーであるHian Goh(ヒアン・ゴー)氏は「高品質でイノベーティブなスタートアップにとってタイのマーケットは可能性を秘めていると我々は確信している。当社のタイにおける今年2件目の投資としてFreshketは我々の確信を反映している」。

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東南アジアの大手オンライン不動産業者PropertyGuruがKKRとTPGから290億円獲得

東南アジア有数の上場不動産会社であるPropertyGuru(プロパティグル)は9月2日、2億2000万ドル(約230億円)の新規出資を確保し、この地域で大きな進歩を遂げると発表(PropertyGuruリリース)した。

PropertyGuruは既存投資家でありバイアウトの巨人であるKKRとTPGからの資金で、同社にとっての主要市場であるシンガポール、タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシアですでに意欲的に進めている事業を加速する。同社はそれぞれの国に特化した不動産ポータルを運営している。

今回の未公開市場からの資金調達の約1年前に、オンライン不動産業者である同社はオーストラリア証券取引所に上場する計画を撤回(THE KEN記事)した。2007年創業の同社は当時、最大2億7500万ドル(約290億円)の調達(ロイター記事)を目指していたという。同社がKKRから1億4400万ドル(約150億円)を調達した(未訳記事)ときから数えると2年近くになる。

PropertyGuruは2019年に前年比24%の増収と大きく成長し、自身の予想を上回った。同社は自らを東南アジア最大のプレーヤーと呼ぶが、手ごわい競争相手もいる。例えば99.coとiPropertyが昨年設立した合弁会社などだ。99.coには、Facebook(フェイスブック)の共同創業者であるEduardo Saverin(エデュアルロ・サベリン)氏、Sequoia Capital(セコイアキャピタル)、East Ventures(イーストベンチャーズ)などの著名な投資家が投資している。

オンライン不動産業者は東南アジアで積極的な拡大を続けている。この地域の比較的低い投資基準と高い賃貸利回りにあやかりたい不動産投資家にとって魅力的な目的地となっているためだ。その多くは、近年不動産投機が抑制されている近隣の中国の投資家だ(Bangkok Post記事)。

PropertyGuruの2020年はこれまでのところ多忙だ。シンガポールに住宅ローン市場を、また旅行が安全でなく実行も難しいこの時期に不動産開発業者や探索者のためのバーチャル内覧機能を立ち上げた。毎月、2450万人の不動産の探索者が同社のさまざまなプロダクトを利用して住宅を探している。登録されている住宅数は、最新の資金調達のニュースの時点で、地域全体で270万件に上る。

「過去数年間の強力な財務実績により、積極的かつスマートに投資し、今日の東南アジア市場でのユニークな機会に対応する差別化された統合テクノロジープラットフォームを構築することができた」とHari V. Krishnan(ハリ・V・クリシュナン)最高経営責任者は声明で述べた。

画像クレジット:PropertyGuru

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フランスが12.5兆円の経済刺激策を発表、デジタル分野に8790億円注入

フランス政府は現地時間9月3日、経済回復を促す1000億ユーロ(約12兆5500億円)の景気刺激策を発表した。この額はフランスのGDPの4%に相当する。刺激策の一環として、政府はかなりの額をスタートアップ投資、インフラ投資、デジタルトランスフォーメーションといったデジタル関係に注ぐ。

筆者は詳細を求めてフランスのデジタル大臣であるCédric O(セドリック・オ)氏にインタビューした。結論からいうと、フランスはデジタル投資に70億ユーロ(約8790億円)を充てる。これは今後2年間の新規投資計画だ。

2020年初めに展開された経済救済計画とは異なるものとなる。経済救済は、経済危機初期の急場しのぎのものだった。

「70億ユーロという額で、デジタル部門は環境部門を除く全部門の中で最も大きな投資を受けるということだ」とセドリック・オ氏は述べた。

フランスのデジタル相であるセドリック・オ氏。画像クレジット:Ludovic Marin / AFP / Getty Images

テックスタートアップへの投資

10年前、フランス政府は科学的研究からR&D支出に至るまで、イノベーションに焦点を当てた投資プログラムを立ち上げた。政府は4回目のプログラムを実施する。

これは110億ユーロ(約1兆4000億円)の投資計画で、多くの事業をカバーする。しかし8億ユーロ(約1000億円)近くは今後数年間のスタートアップへの国庫補助に充てられる。

「かなりの増加だ」とセドリック・オ氏は話した。「(公的投資銀行の)Bpifranceが管理するイノベーション補助をみると、60%増加している。スタートアップはすでにそうしたスキームが本当にいいものだと知っている。すぐさまインパクトが出てくるだろう」。

加えて、イノベーションプログラムの一環として、フランスは今後5年間で25億ユーロ(約3140億円)スタートアップに投資する。Bpifranceが従来のVCファームとして介在する。

直接投資戦略についての詳細は今後明らかになるが、サイバーセキュリティや量子コンピューティング、環境技術などへの垂直的な投資が予想される。

ファンド投資戦略の資金に関しては、最終目標は2つある。シードラウンドやシリーズAラウンドにフォーカスした小規模のVCファンドへの投資の維持と、レートステージファンドでのギャップの解消だ。

「危機はより多くの起業家が絡み、整理統合があり、そして機会がある移行期だ。フランスの企業が、外国企業に買収されるのではなく合併するようにしたい」とセドリック・オ氏は話した。

テックエコシステムへの現金の注入は、フランスのテック大企業がさらに多くの資金を得て中小企業を買収できることを意味する。政府によると、公共投資を通じての比較的大きなスタートアップのサポートは広範に渡ってテックエコシステムに恩恵をもたらしえる。そうでなければ、Google(グーグル)やFacebook(フェイスブック)といったテック大企業が将来性のあるフランスのスタートアップを買収するだろう。

テック部門と経済全般のギャップを橋渡し

過去3年間、寛大な政策でフランスのスタートアップをサポートし、その一方で市民の大半が恩恵を受けられていないと多くの人がEmmanuel Macron(エマニュエル・マクロン)大統領を批判した。だからこそ、今回の刺激策はテックスタートアップだけに焦点を当てたものではない。

「将来のためにかなりの投資をし続けなければならない。しかしそうした投資からみんなが恩恵を受けるものにしなくてはならない」とセドリック・オ氏は述べた。

スタートアップは他の企業よりも多く雇用するが、往々にして探しているのはエンジニアやデータサイエンティスト、顧客サクセスマネジャーだ。多くの人が失業に直面することを考慮し、政府はテック部門の教育に3億ユーロ(約380億円)を充てる。

また、大半のフランス企業がテック企業ではないため、政府は中小企業のデジタルトランスフォーメーションに3億8500万ユーロ(約480億円)を注ぐ計画だ。

デジタルトランスフォーメーションというのは極めて広汎だ。デジタルインボイスの導入から、eコマース店の立ち上げ、工業生産のための最新設備の購入などまで広くカバーする。かなり細分化されたマーケットであり、刺激策で最も困難な部分となりそうだ。

「この計画の運用は我々が体験する大きな課題の1つとなるだろう。フランスには300万もの企業があり、うち半分の150万は中小企業だ。そうした企業にアクセスすることはこれまでは困難だった」とセドリック・オ氏は話した。

中小企業に加え、自動車メーカーと航空業界にはデジタルトランスフォーメーションで2億ユーロ(約250億円)が注がれる。

政府はまた、高齢者のサポートを行う公的機関のデジタルインクルージョンと、管理事務の簡素化に2億5000万ユーロ(約310億円)を充てる。フランスは過去にもデジタルインクルージョンに予算を組んだが、前回の規模はわずか1500万ユーロ(約19億円)だった。

他にインフラへの公的支出がある。ファイバーネットワークへの2億4000万ユーロ(約300億円)、広報システムの近代化に17億ユーロ(約2130億円)などだ。

全体的に刺激策は野心的な内容だ。スタートアップは何かしら新たな国庫補助や投資機会を利用する方法を見つけるだろう。従来の企業も同様に恩恵を受けることを望む。

関連記事:フランスが新型コロナで打撃を受けるスタートアップ救済に約4780億円注入

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タグ:フランス

画像クレジット: Ludovic Marin / AFP / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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セールスデモプラットフォームの開発のDemodeskが8.5億円調達、新型コロナでオンライン商談のニーズ高まる

2020年の新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行にともない、対面でのミーティングが廃れてきていることは明らかだ。それでも営業チームは、見込み客、特にSaaSベンダーに向けて製品をデモする方法を必要としている。そんな中、アーリーステージスタートアップであり、Y Combinator Winter 2019の卒業生でもあるDemodeskは、オンラインセールスデモプラットフォームを構築している。

同社は米国時間9月3日、Balderton Capitalが主導し、Target Globalが参加した800万ドル(約8億5000万円)のシリーズA調達ラウンドを発表した。同社はこれで2019年に発表したシードラウンドを含め、合計1030万ドル(約11億円)を手にしている。

Demodeskは、多忙な営業マンがより自動化された方法で会議を設定できるように、知性を駆使してオンラインで営業デモをリモート配信するプラットフォームを構築した。このスタートアップは来年まで資金調達を考えていなかったにもかかわらず「新型コロナウイルスの感染蔓延がこのようなツールの市場での必要性を加速させた」とCEO兼共同創業者のVeronika Riederle(ベロニカ・リーデル)氏は語る。

「当初は来年の初めごろに次のラウンドの資金調達を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染蔓延が起きたことで、より早く資金調達ができました。市場での需要が非常に高いため、基本的には今より少し早く成長し、より早くツールを構築することが可能になりました」と続ける。

「新型コロナウイルスの感染蔓延の中でも、営業チームは顧客と会う必要があります。Demodeskはそのための方法を提供しています」と同氏。DemodeskはZoom、WebEx、GoToMeetingなどの一般的なミーティングソフトウェアとは大きく異なっている。「一般的なミーティングソフトウェアは画面共有が可能ですが、DemoDeskには異なる点があります」と同氏は強調する。

DemoDeskは、デスクトップのライブバージョンや、2人が同じものを見ているような録画ではなく、クラウド上に仮想デスクトップを構築し、顧客にはプレゼンテーションやデモを見せながら、営業担当者は顧客が見ることのできないメモやその他の情報も参照できるのだ。この仮想的なアプローチにより、企業はデモに関するデータを取得し、何がうまくいったのか、何がうまくいかなかったのかを営業チームが理解するのに役立つ。

さらに同社は2020年に、顧客と営業チームが空き時間を共有できる新しいスケジューリングツールを製品に追加した。「顧客は自分の都合のいい時間を選択し、いくつかのデータを入力するだけで自動的にカレンダーの招待状を送信して営業担当者のカレンダーに入れ、リマインダーを送信することができます。そのため、スケジュールの調整からミーティングの準備、そしてミーティング中のサポートまでをすべてDemodeskに任せられます」とリーデル氏。会議終了後は、会議のメモをSalesforceや他のCRMツールと自動的に共有することも可能だ。

同社の現在の従業員数は22名だが、来年末までに50名に増やすことを目標としている。「会社を成長させるには、多様性と包括性が重要な考慮事項」とリーデル氏。実際、多様性は同社の5つのコアバリューの一部だ。「国際的な企業として多様性の重要度は増しているが、それだけでない」と同氏は説明する。「チーム内に多様性があれば、より創造的であるため、よりよいアイデアを生み出すことができます。さまざまな方法で考え、より興味深い議論をすることができます」と続ける。

2017年創業の同社は、150社の顧客を持つまでに成長した。これまでは顧客はほとんどがソフトウェア企業だった。同氏によると、最近では他業界でもこのプラットフォームを利用し始めているという。新型コロナウイルスの感染蔓延の前に戸別訪問を行っていた太陽光パネル会社などは、顧客を直接訪問できなくなったが、このツールを利用することでビジネスの継続に役立っているとのことだ。

リーデル氏は、オンラインデモのほうが効率的でコストがかからず、会議に出向く必要がないため環境にもいいと考えている。

関連記事:セールス向けオンラインミーティングツール「Demodesk」が約2億5000万円を調達

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タグ:Demodesk Y Combinator 資金調達

画像クレジット:Ada Yokota / Getty Images (Image has been modified)

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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今週の記事ランキング(2020.8.30〜9.3)

今週もTechCrunch Japanで最もよく読まれた5つの記事を紹介しよう。今週の1位は、「デルの新型32インチ4Kディスプレイ「U3219Q」はホームオフィスのアップグレードに最適だ」というニュースだ。他のランキングについても振り返ってみよう。

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インドのフードデリバリーのZomatoがシンガポールの国家投資部門から65.9億円を調達

インドのフードデリバリースタートアップのZomato(ゾマト)が、当初は今年1月に完了する予定だった資金調達ラウンドを再開し、シンガポールのTemasek(テマセク)から6200万ドル(約65億9000万円)を調達した。

シンガポールの国家投資部門であるTemasekは、規制当局への提出書類に記載されている関係機関のMacRitchie Investmentsを通じて資本を投下した。ビジネスインテリジェンス企業のToflerが、この提出書類をTechCrunchと共有した。

インドのZomatoの広報担当者は米国時間9月2日の午後の時点でコメントの要求に応じていない。

Zomato新しい資金調達ラウンドを始めたのは、およそ1年前のことだと、この問題に詳しい人物がTechCrunchに伝えた。同社は複数の投資家と会談したが、交渉が実を結ぶことはなかった。

コロナウイルスの大流行にもかかわらず、直近の四半期の財務実績が改善(未訳記事)した、このフードデリバリースタートアップは、1月にAnt Financialが1億5000万ドル(約159億円)を提供することを約束したと発表していた。

しかし、7月下旬にZanatoの投資家Info Edgeは、Ant Financialはコミットした金額の3分の2をまだ提供していないと語っている。先月末のIPO目論見書の中で、Ant Financialは投資できない理由としてインドの国内規制の変更を挙げている。

今年の4月、インドは外資投資政策に変更を加えた。これは、近年数十億ドル(数千億円)をインドのスタートアップに投じている中国の投資家たちに対して、この先インドの会社に対して新しい小切手を切る前には政府からの承認を得るように要求するものだ。投資家が、コミットした資本金を何回かに分割して払い込むのは極めて一般的だ。

ロイター通信は先月、Alibaba Group (アリババ・グループ)とAnt Financialを含むその関連会社は、少なくとも6カ月間はインドのスタートアップに投資しないとレポートしている。

1月の時点で、Zomatoの最高経営責任者であるDeepinder Goyal(ディーピンダー・ゴイヤル)氏は、1月末までに最高6億ドル(約637億円)のラウンドを完了する予定だと語っていた。同じ月に、ZomatoはUber(ウーバー)のインド国内のフードデリバリー事業を買収している。4月初旬の時点で、彼はTechCrunchに対して、遅れをコロナウィルスの流行の影響だと言いつつ、5月中旬までにラウンドをクローズする予定だと語っていた。

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(翻訳:sako)

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アップルが新型コロナ接触追跡の新ツールをiOS 13.7でリリース

Apple(アップル)とGoogle(グーグル)は新型コロナウイルスの接触追跡の取り組みを支援するため、計画していた接触通知技術の普及に引き続き力を入れている。両社は、公衆衛生当局が独自のアプリを開発・維持しなくても、デジタルの接触通知をより容易に導入できる新しいツールを発表した。アップルは9月1日のiOS 13.7システムアップデートから利用できるようにするが、グーグルはAndroid 6.0で自動生成されるアプリケーションから今月後半に導入する予定だ。グーグルのほうはシステムサービスとOSのアップデートを管理する方法が非常に異なるため、対応策が必要となっている。

テクノロジーの仕組みの変更により、ユーザーは管轄の公衆衛生当局(Public Health Authority、PHA)が作成した専用アプリを実際にダウンロード、インストールする必要がなくなる。代わりに地域の公衆衛生当局から、接触通知システムとその機能に関する通知が届く。ユーザーはそこでオプトインを選択できる。iOSではプロビジョニングプロファイル(App Store以外からiOS端末にアプリを配信するためのバイナリファイル)をインストールすることになるが、Androidでは地域のPHA用に自動生成されたアプリが作成され、Google Playストアからインストールされる。アップルとグーグルは、Exposure Notification Express(接触通知エクスプレス)が既存の専用PHAアプリを置き換えるものではなく、共存するものであることを明確にした。

Exposure Notifications Expressを利用するPHAはアップルとグーグルに対し、連絡先情報、ケアに関するガイダンス、注意事項、次のステップに関する推奨事項を伝える。PHAは、その名前、ロゴ、接触通知が発信される基準のほか、テクノロジーに詳しくない人でも簡単にシステムが利用できるよう接触が起きた場合の通知内容を提示する。

地域の保健当局は、ユーザーが受け取るテキストメッセージを自らカスタマイズする必要があるが、アップルとグーグル双方の技術に基づくデジタル接触通知システムを使って接触追跡のために独自のアプリケーションを開発・配布する必要はない。保健当局は接触リスクの計算方法決定にも責任も持つ。専用アプリなら備えていた機能だ。これは大きい。なぜなら、アップルとグーグルによると、世界で20カ国がすでにAPIに基づくアプリを導入し、そして米国の25の州がシステムの利用を「検討」しており、これまでに6つの州がアプリをリリースしたからだ。こうした現状から、今回のシステムは開発者や医療当局が採用する際の技術的参入障壁は低くなっており、普及を早めるのに役立つはずだ。

アップルとグーグルは、まずワシントンDC、メリーランド州、ネバダ州、バージニア州がExposure Notification Expressを導入し、他の州もそれに続くと予想していると述べた。両社はまた、U.S. Association of Public Health Laboratories(米国公衆衛生試験所協会)と全米の主要サーバーに関して協業しており、ユーザーが地元の医療当局の管轄外に移動する場合であっても州境を越えて効果的に接触追跡ができるよう取り組んでいると述べた。

接触追跡が有効に機能するためには60%以上の採用が必要だという誤った情報が広まっている。これは、今年初めに発表されたオックスフォードの研究が誤解されたことによる。研究に携わった研究者たちはその後、実際にはデジタル接触追跡をサポートするアプリによるあらゆるレベルの接触追跡が、新型コロナ拡散軽減とそれがもたらす死亡数の減少にプラスの効果がある(MIT Technotogy Preview記事)と明らかにした。

このシステムには、アップルとグーグルがこれまで提供してきたものと同じようにプライバシー保護が含まれている。つまり、個人の位置情報が収集されたり、接触通知と紐付けられることはない。代わりに、技術者はランダムに生成されたキーを使用して、あるデバイスがソフトウェアを利用する他のデバイスのBluetoothの検出範囲に入った時間と場所を追跡する。システムはランダムな識別子のログを保持し、確認・報告された診断結果(完全に匿名化されている)と照合して接触リスクの有無を判断する。その判断は、各地域を管轄する公衆衛生当局時間と距離に関してが定める接触の定義に基づき行われる。

【Japan編集部追記】iOS 13.7であっても日本で新型コロナウイルス感染者と濃厚したかどうかを確認するには「新型コロナウイルス接触確認アプリ」のインストールが必要だ。

画像クレジット:Apple / Google

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(翻訳:Mizoguchi

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中国物流大手YTOが海外展開強化へアリババから1025億円調達

eコマースは過去10年で中国に物流ブームをもたらし、小さな町の配達業者を複数の国で事業を展開する会社に変えた。業界をリードする1社であるYTOは長年のパートナーかつ顧客であるAlibaba(アリババ)から66億人民元(約1025億円)を調達し、国際展開を積極的に進めようとしている。

設立20年のYTOは今週、3億7900万株を1株あたり17.4人民元(約270円)でAlibabaに売ると発表した。新規株の取得によりAlibabaの持ち分は10.5%から22.5%に増える。YTOの創業者2人の支配持ち分は41%となる。

発表によると、新たな投資によりAlibabaとYTOはグローバル展開を強化する野心的な取り組みの一環として、配達、航空貨物、グローバルネットワークとサプライチェーン、デジタルトランスフォーメーションなどで提携を深める。

Alibabaの広報担当は、顧客サービス能力をさらに高めるためにデジタル化とグローバリゼーションにフォーカスしたYTOとの戦略的提携をさらに強化できることを当社は喜んでいる、と述べた。

中国のエクスプレス配達マーケットで14%のシェアを占めているYTOは、5大物流会社の1社だ。これら5社は中国東部に位置する浙江省桐盧県で創業された。ライバルのSTO、ZT、 Best Express、Yundaと同様、YTOの興隆もAlibaba抜きには語れない。Alibabaは AmazonやJD.comと異なり、自前でインフラは構築せず、サードパーティーの物流サービスに頼っている。

eコマース大手のAlibabaはこれまで桐盧県にルーツを持つ物流大手5社にさまざまな額の出資を行い、グループの物流部門Cainiaoを介して関係を維持してきた。Cainiaoは年500億個の荷物をさばくためにベンダーと配達業者をマッチングしている。

YTOとCainiaoはすでに海外進出で提携していて、合弁会社が2018年に世界で最も貨物取扱量が多い香港国際空港にデジタルロジスティックセンターの建設を開始した。中国国営の航空会社、中国航空集団もまた合弁会社に出資していて、センターは早ければ2023年にもオペレーションを開始する見込みだ。

2019年の時点で、YTOは世界中に18法人と53のサービスステーションを置き、150カ国・地域で配達サービスを展開している。積極的な海外展開は、世界中に鉄道や通信ネットワーク、その他のインフラを構築するという中国の大きな計画、一帯一路により生み出され得るかなりの輸出チャンスを取り込むというさらに大きな目標に合致するものだ。

画像クレジット: Visual China Group / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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フォトリアルな3D CGによるバーチャルヒューマンのプロデュースを展開するAwwが1億円を調達

フォトリアルな3D CGによるバーチャルヒューマンのプロデュースを展開するAwwが1億円を調達

バーチャルヒューマン「imma」や「plusticboy」「Ria」のプロデュースを行うAwwは9月3日、シードラウンドにおいて1億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はCoral Capital。

バーチャルヒューマンとは、フォトリアルな3D CGクオリティで制作されたキャラクター。バーチャル・ビーイング、デジタルヒューマンとも呼称される場合がある。

フォトリアルな3D CGによるバーチャルヒューマンのプロデュースを展開するAwwが1億円を調達

同社は、世界最高クオリティのバーチャルヒューマンをプロデュースするため、バーチャルヒューマンに最適化された基礎技術の結晶体「MASTER MODEL」を開発し、自社のバーチャルヒューマンだけではなく、パートナー企業や著名人とのバーチャルヒューマンプロデュースを積極的に行うとしている。

また、Epic GamesのMegaGrantプログラムのサポートを受け、同社Unreal Engineを用いた「リアルタイム3DCG」や「デジタルファッション」といった、「5G」「XR」「AI」「デジタルトランスフォーメーション」といったバーチャルヒューマンに関連する新規事業領域について、自社およびパートナーシップの双方から新規事業を推進。

具体的には、フォトリアルな3DCGをリアルタイムで動かすための「リアルタイム3D CG」の開発、デジタルファッション領域、また、AIや5Gを用いたバーチャルヒューマンの開発も行うとしている。

フォトリアルな3D CGによるバーチャルヒューマンのプロデュースを展開するAwwが1億円を調達

同社は、⽇本初のバーチャルヒューマンカンパニーとして、2018年より複数のバーチャルヒューマンをプロデュース。2018年展開開始の「imma」は、Porsche、SK-II、IKEA、Salvatorre Ferragamo、Valentino、Amazon Fashionなどの著名なグローバルブランドのキャンペーンに起用。2020年には、アイスクリームのグローバルブランド「Magnum」のTVCM中に登場し、中国全土で放映された。

フォトリアルな3D CGによるバーチャルヒューマンのプロデュースを展開するAwwが1億円を調達

 

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フランス拠点のKlaxoonが投票やブレスト、サーベイなどビデオ会議用の新インタラクティブ製品を準備中

フランスのスタートアップKlaxoon(クラクスン) は、現在Board(ボード)という名の新製品をテストしている。Boardは、9月後半のある時点でローンチされる予定だ。Boardは、Microsoft Teams、Zoom、Google Meetなどのビデオ会議サービスに直接接続する新しいビジュアルインターフェースである。

Klaxoonという企業は、会議をより魅力的で、退屈の少ないものにしようと取り組んでいるスタートアップ。さまざまなユースケースに合わせて調整された一連のツール(Klaxoonサイト)を提供してきた。たとえば投票およびブレインストーミングモジュール、質問やサーベイなどを通じてフィードバックを収集できる複数の機能などがある。会議の主催者は、フィードバックを集めて、会議の分析を行うこともできる。

Klaxoonはすでに会議室用のインタラクティブホワイトボード(Klaxoonサイト)を提供しているが、おそらく現在実際の会議室にチームが集まれる機会はないだろう。これが、Klaxoonがロックダウンの最中にBoardの作業を開始した理由だ。それはスマートフォン、タブレット、パソコンからアクセスすることができる。

Boardは、一連のインタラクティブツールをビデオ通話の中にまとめたものだ。それは利用者がテキストを書いたり、画像やビデオを挿入するために使用できる空白のキャンバスを与えてくれる。テンプレートから始めて、通話中に記入していくこともできる。通話に参加しているほかの人たちは、いいね、投票、質問を使用して反応することができる。

起動した画面は以下のようなものだ。

Klaxoonがこれまで会議中に使用される付箋やその他のローテクソリューションを置き換えるために一生懸命取り組んできたことを考えると、同社は現在、有利な位置にあるように思える。多くの企業は、近い将来に物理的オフィスを再開する予定はないままだ。

Klaxoonは長い時間をかけて5500万ドル(約58億4000万円) を調達しており、現在の従業員数は240だ。Fortune 500企業の15%がそのサービスを利用している。

画像クレジット:Klaxoon

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(翻訳:sako)

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スタートアップ創業者の「コミュニティへのイグジット」を目指す動きが高まっている

スタートアップの伝統的なロードマップは、次のようなイグジットの考え方を中心に形成されている。つまり多くの場合、スタートアップやベンチャーキャピタリストの心の中にある理想的なイグジットは、IPOか別の会社による買収の2つの方法のいずれかだ。

だがより広い範囲のステークホルダーにより多くの価値をもたらす可能性があるイグジットの方法がある。コロラド大学ボルダー校のMedia Enterprise Design Lab(メディア・エンタープライズ・デザイン・ラボ)とZebras Unite(ゼブラユナイト)が主導する共同作業プロジェクト「Exit to Community(E2C)」(コミュニティへのイグジット)は、スタートアップが投資家による所有からコミュニティによる所有へ移行する方法を模索している。コミュニティにはユーザー、顧客、従業員などすべてのステークホルダーを含む。プロジェクトグループは米国時間8月31日、Exit to Communityを紹介する目的でデザインされたデジタルと紙の雑誌(コロラド大学リリース)をリリースした。

「雑誌の目的は、考慮すべきすべての側面をおさえた最初のロードマップを提供すること。これがあれば、創業者は自分に合っていない物事に気づき、合っている物事を共同で探したり検証したりする手間を省くことができる。Zebras Uniteの共同創設者であり雑誌の共著者であるMara Zepeda(マーラ・ゼペタ)氏はTechCrunchにこう語った。「これは特効薬ではない。誰もが採用すべき完璧な解決策があるわけではない。私は、将来どうなるかを見極めるためにカンブリア爆発実験を行っていると説明している。1つのことだけに取り組んでいるわけではない。そこが、我々がやっていることに関して根本的に異なる点だ。時々、ニッチな製品や動きを突然思いついて『これが答えだ。だが今のところ、答えは1つではない』といった感じだ」。

E2Cの共同主催者であるNathan Schneider(ネイサン・シュナイダー)氏はTechCrunchに、そうした代替イグジットモデルは、他国の創業者にも扉を開く可能性があると語った。同氏はアフリカとアフリカ人のディアスポラに関して活動するtiphub(チップハブ)を例に挙げた。tiphubは、アフリカに巨大なM&A市場がないことを受け、創業者を支援する別の方法を探していた。

「欧州や米国のように金融市場にインフラが存在するためにVC業界が非常に活発な状況とは異なる」とtiphubのパートナーのChika Umeadi(チカ・ウメアディ)氏はTechCrunchに語る。「プライベートエクイティやM&Aの動きはそれほど多くない。我々は企業をいかに迅速に立ち上げるかについては強力な仮説を持っていると思うが、市場の反対側も構築する必要がある。価値のある企業は存在するが、今は別のイグジットの方法を考える必要がある」。

コミュニティへのイグジットの姿については、すでにいくつかの例がある。ソーシャルメディア管理プラットフォームであるBuffer(バッファー)は「VCからの資金調達にそぐわないことが明らかになった」ため、2018年に投資家から持ち分を買い戻した、とBufferのCEOであり共同創業者であるJoel Gascoigne(ジョエル・ガスコイン)氏は当時ブログ投稿で書いた(Bufferブログ)。

その後、2019年にコンテンツマーケティング会社であるConductor(コンダクター)がWeWork(ウィーワーク)から自社を買い戻した。 現在、同社の過半数は従業員が所有している。

「会社を所有し、すべての人々に巨額の所有権を分け与えることが常に夢だった。現在、会社はほぼ完全に従業員によって所有されている」とConductorのCEOであるSeth Besmertnik(セス・ベスメルトニク)氏は今年初めに筆者に話した(未訳記事)。「すべてを手にした今、ミッションを現実のものにしたい」。

テック業界以外の例として、E2Cはオレゴンに本拠を置く有機農産物の販売業者であるOrganically Grown Companyを挙げた。同社は従業員と食料品店が所有する事業からコミュニティが所有する事業へ移行した。

「こうした例を垣間見ることができるということはそれが可能であることを示している」とシュナイダー氏は述べている。

投資家はIPOと買収により高いリターンをたたき出すことができるが、ポートフォリオのすべてのスタートアップが候補になるわけではない。

「イグジットに関する投資家の現在の選択肢は、ポートフォリオ企業から得られるリターンや結果の幅に制限がある」とシュナイダー氏はいう。「スタートアップがIPOや買収の候補にならない場合でも、E2Cは投資家に対し資金を取り戻したり十分なリターンを得たりする支援ができる。また、社会的なリターンと金銭的なリターンに接点を見出そうとする投資家も存在しており、それを促すモデルを探している」。

次のステップは、雑誌を超えて、こうした選択肢を複数模索している創業者の研究会を作ることだ。将来的には、創業者が代替的な道を簡単に追求できるようスタートアップ向けの標準的なドキュメントを作成したいと考えている。

関連記事:SEOとコンテンツマーケティングの事業を展開するConductorがWeWorkから自社を買い戻す

カテゴリー:ニュース

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:Mizoguchi

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スタートアップ創業者の「コミュニティへのイグジット」を目指す動きが高まっている

スタートアップの伝統的なロードマップは、次のようなイグジットの考え方を中心に形成されている。つまり多くの場合、スタートアップやベンチャーキャピタリストの心の中にある理想的なイグジットは、IPOか別の会社による買収の2つの方法のいずれかだ。

だがより広い範囲のステークホルダーにより多くの価値をもたらす可能性があるイグジットの方法がある。コロラド大学ボルダー校のMedia Enterprise Design Lab(メディア・エンタープライズ・デザイン・ラボ)とZebras Unite(ゼブラユナイト)が主導する共同作業プロジェクト「Exit to Community(E2C)」(コミュニティへのイグジット)は、スタートアップが投資家による所有からコミュニティによる所有へ移行する方法を模索している。コミュニティにはユーザー、顧客、従業員などすべてのステークホルダーを含む。プロジェクトグループは米国時間8月31日、Exit to Communityを紹介する目的でデザインされたデジタルと紙の雑誌(コロラド大学リリース)をリリースした。

「雑誌の目的は、考慮すべきすべての側面をおさえた最初のロードマップを提供すること。これがあれば、創業者は自分に合っていない物事に気づき、合っている物事を共同で探したり検証したりする手間を省くことができる。Zebras Uniteの共同創設者であり雑誌の共著者であるMara Zepeda(マーラ・ゼペタ)氏はTechCrunchにこう語った。「これは特効薬ではない。誰もが採用すべき完璧な解決策があるわけではない。私は、将来どうなるかを見極めるためにカンブリア爆発実験を行っていると説明している。1つのことだけに取り組んでいるわけではない。そこが、我々がやっていることに関して根本的に異なる点だ。時々、ニッチな製品や動きを突然思いついて『これが答えだ。だが今のところ、答えは1つではない』といった感じだ」。

E2Cの共同主催者であるNathan Schneider(ネイサン・シュナイダー)氏はTechCrunchに、そうした代替イグジットモデルは、他国の創業者にも扉を開く可能性があると語った。同氏はアフリカとアフリカ人のディアスポラに関して活動するtiphub(チップハブ)を例に挙げた。tiphubは、アフリカに巨大なM&A市場がないことを受け、創業者を支援する別の方法を探していた。

「欧州や米国のように金融市場にインフラが存在するためにVC業界が非常に活発な状況とは異なる」とtiphubのパートナーのChika Umeadi(チカ・ウメアディ)氏はTechCrunchに語る。「プライベートエクイティやM&Aの動きはそれほど多くない。我々は企業をいかに迅速に立ち上げるかについては強力な仮説を持っていると思うが、市場の反対側も構築する必要がある。価値のある企業は存在するが、今は別のイグジットの方法を考える必要がある」。

コミュニティへのイグジットの姿については、すでにいくつかの例がある。ソーシャルメディア管理プラットフォームであるBuffer(バッファー)は「VCからの資金調達にそぐわないことが明らかになった」ため、2018年に投資家から持ち分を買い戻した、とBufferのCEOであり共同創業者であるJoel Gascoigne(ジョエル・ガスコイン)氏は当時ブログ投稿で書いた(Bufferブログ)。

その後、2019年にコンテンツマーケティング会社であるConductor(コンダクター)がWeWork(ウィーワーク)から自社を買い戻した。 現在、同社の過半数は従業員が所有している。

「会社を所有し、すべての人々に巨額の所有権を分け与えることが常に夢だった。現在、会社はほぼ完全に従業員によって所有されている」とConductorのCEOであるSeth Besmertnik(セス・ベスメルトニク)氏は今年初めに筆者に話した(未訳記事)。「すべてを手にした今、ミッションを現実のものにしたい」。

テック業界以外の例として、E2Cはオレゴンに本拠を置く有機農産物の販売業者であるOrganically Grown Companyを挙げた。同社は従業員と食料品店が所有する事業からコミュニティが所有する事業へ移行した。

「こうした例を垣間見ることができるということはそれが可能であることを示している」とシュナイダー氏は述べている。

投資家はIPOと買収により高いリターンをたたき出すことができるが、ポートフォリオのすべてのスタートアップが候補になるわけではない。

「イグジットに関する投資家の現在の選択肢は、ポートフォリオ企業から得られるリターンや結果の幅に制限がある」とシュナイダー氏はいう。「スタートアップがIPOや買収の候補にならない場合でも、E2Cは投資家に対し資金を取り戻したり十分なリターンを得たりする支援ができる。また、社会的なリターンと金銭的なリターンに接点を見出そうとする投資家も存在しており、それを促すモデルを探している」。

次のステップは、雑誌を超えて、こうした選択肢を複数模索している創業者の研究会を作ることだ。将来的には、創業者が代替的な道を簡単に追求できるようスタートアップ向けの標準的なドキュメントを作成したいと考えている。

関連記事:SEOとコンテンツマーケティングの事業を展開するConductorがWeWorkから自社を買い戻す

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ティアフォーが自動運転技術活用の自動車教習・運転技能検定システムを事業化に向け共同開発、9月28日に試乗会

自動運転OS開発のティアフォーがAIによる自動車教習・運転技能検定システムを来春事業化に向け共同開発

自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主導するティアフォー、自動運転用AI開発のブレインフォー、南福岡自動車学校を運営するミナミホールディングスは9月1日、自動運転技術を活用した運転技能検定システムおよび教習システム(AI教習システム)を共同開発し、事業化に向け協業すると発表した。

2021年春頃からの本格的なサービス開始に向けて同教習所構内で実証を重ね、システム改善を図る。サービス開始時期などの詳細は確定次第発表予定。

また2020年9月28日には、南福岡自動車学校(福岡県大野城市)において、AI教習システムを用いた試乗会を実施する予定。「運転技能検定」と「運転技能教習」を体験できる。

また各社は、AI教習システムの事業化に向け、以下2つのフェーズに分けて段階的に取り組みを進めていく。

  • フェーズI: 高齢者・ペーパードライバー向け教習や企業研修へAI教習システムを導入。教習所構内においてAIによる運転技能検定および教習を実施
  • フェーズII: フェーズIの実績およびティアフォーの公道における自動運転実証実験の経験を基に、教習所構外にも対応したAI評価モデル・システムへと発展

自動運転OS開発のティアフォーがAIによる自動車教習・運転技能検定システムを来春事業化に向け共同開発

自動車教習所は、人材不足による指導員の負担増加や、運転免許取得教習・高齢ドライバー向け運転技能検定の受入難などの社会課題に直面。これらの課題解決を目的としたAI教習システムの事業化に向け、ティアフォー、ブレインフォー、ミナミHDの3社は、知見や実績を集約し、システムを共同開発することに合意した。

AI教習システムは、ティアフォー創業者の加藤真平氏が東京大学 准教授として研究代表者を務めるJST CRESTの研究課題「完全自動運転における危険と異常の予測」の研究成果を活用。

AI教習システムでは、自動運転技術を用いて車両位置や周辺環境を正確に読み取ることができ、またドライバーの運転技能を指導員と同程度の精度で評価可能になるという。AI教習システムによる画一的な評価は、指導員の負担軽減を図るだけでなく、これまで担当指導員ごとに生じていた評価のばらつきの解消も期待できるとしている。

ティアフォーは、「創造と破壊」をミッションに掲げるディープテック企業。世界初のオープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主導し、様々な組織・個人が自動運転技術の発展に貢献できるエコシステムの構築を目指している。自動運転システムの開発、サブスクリプションモデルによる自動運転EVの提供、自動運転EVを用いた無人物流・旅客サービスなどに関するビジネスを展開している。

ブレインフォーは、自動運転用AIの開発を目的として設立された、学生によるスタートアップ企業。誰もが自動運転とAIを学び・作り・使えるような社会を目指している。自動運転・深層学習・信号処理技術に長けたメンバーとともに、自動運転用AI作成サービス「Automan」の開発や、大規模な運転データ変換システムの開発などを行ってきた。研究で得た知識の実社会応用を目指して、自動運転用AIおよび関連システムの開発に取り組んでいくとしている。

ミナミホールディングスは、福岡県最大規模の指定自動車教習所の南福岡自動車学校を中核事業に、オリジナル教材や経営分析システム、独自の事故防止理論「KM理論」の開発を手がけている。全国の教習所の経営改革を支援する「教習所サポート」を設立、200校の教習所ネットワークを持つほか、カンボジアとウガンダで教習所を設立・運営している。

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Salesforceはどのようにして200億ドルの年換算売上高を予定より早く達成したのか

Salesforce(セールスフォース)は1999年に創業し、後にSaaSやクラウドコンピューティングと呼ばれるものに早期に取り組んだ1社だ。8月25日に、SaaSの巨人の(四半期)売上高は50億ドル(約5250億円)を超え、年換算で初めて200億ドル(約2兆1000億円)に達し、大きな節目を迎えた。

Salesforceの売上高はこの数年堅調に推移しているが、2017年11月に売上高が100億ドル(約1兆500億円)に達したとき、CEOのMarc Benioff(マーク・ベニオフ)氏はすぐに200億ドル(約2兆1000億円)の目標を設定した。その後5年で、その目標をいとも簡単に達成した。同氏の当時の発言は以下の通りだ。

実際、これまでで最も急速に成長し100億ドルを達成した法人向けソフトウェア企業として、次は2022年度までにオーガニックで200億ドル以上に成長することを目標としている。これまでで最も速く200億ドルを達成する法人向けソフトウェア企業になる計画だ。

成功をもたらした要素は数多くある。Salesforceプラットフォームの進化と同時に、積極的な買収戦略を採用した。企業がこれまでになく迅速にクラウドに移行したことも寄与した。ただSalesforceが2017年に掲げた高い目標を早期に達成できたのは、パンデミックの中でも独自の責任ある資本主義を実践したからだ。

プラットフォーム戦略

同社の売上高の成長には多くの要因があるが、大きいのはプラットフォームだ。プラットフォームはCRM、マーケティングオートメーション、カスタマーサービスなどの一連のソフトウェアツールを提供するだけではない。顧客はSalesforceが構築した独自のソフトウェアスタックを利用して自身のニーズを満たすソリューションを開発することもできる。

Salesforceの社長兼最高執行責任者であるBret Taylor(ブレット・テイラー)氏は、プラットフォームが会社の成功に大きな役割を果たしたと語る。「実際、当社のプラットフォームは、さまざまな形でSalesforceの推進力の大部分を支えている。1つは、社内でもよく話し合ったが、プラットフォームのテクノロジーの特徴そのものだ。つまり、ローコードで、価値を生みだすまでの時間が短い」

「ローコードプラットフォームとソリューションを迅速に立ち上げる能力がこれまで以上に必要とされる。我々の顧客はこれまで以上に迅速にビジネスの変化に対応する必要があるからだ」と付け加えた。

同氏は、Salesforceを基盤として構築され先月公開したnCinoを代表的な例として挙げた。同社はSalesforceを基盤としており、AppExchangeマーケットプレイスで入手できる。顧客となる銀行に対し、Salesforceが開発した機能をベースとしたオンラインビジネスを行うためのツールを提供する。

買収戦略

1999年に導入した中核のCRM製品に加え、同社はマーケティング、販売、サービスツールのセットを幅広く構築してきた。それらと同時に、同社の成功に貢献したもう1つの大きな要因は、 製品ロードマップに沿って多くの企業を買収したことだ。

買収の中でも最大のものは、約1年前に完了した157億ドル(約1兆6500億円)のTableau(タブロー)のディールだ。テイラー氏はデータがデジタル化を進めるとみており、それはパンデミック中に広く見られたことでもある。Tableauがその中で重要な役割を果たす。

「Tableauは非常に戦略的だ。収益面からも技術戦略面からも」と同氏は述べた。企業のデジタルシフトが進むにつれ、データを視覚化によって理解し、顧客のニーズを深く把握することがこれまで以上に重要になるからだ。

「基本的に企業がオールデジタルの世界で成功するために必要なのは、急速な変化に対応する能力だ。つまり、データを中心とした文化を作り出す必要がある」と同氏は語った。そうすれば企業は新しい顧客の要求やサプライチェーンの変化などに迅速に対応できる。

「すべてにデータが関わってくる。Tableauが前四半期に大きく成長した理由はデータを使った会話だと思う。会社全体が、あるいは経済全体がデジタル化されていくと、データがこれまで以上に戦略的になる」と同氏は語る。

この買収と、2018年に65億ドル(約6800億円)で買収したMuleSoftが、同社にデータを捉えて視覚化する方法をもたらした。データが企業のどこに存在するかを問わない。「MuleSoftとTableauの補完関係は強調する価値があると思う。MuleSoftは、レガシーシステム上であれ、モダンシステム上であれ、すべての法人データのロックを解除する。そしてTableauがデータの理解を可能にする。当社はデータを中心に完璧なソリューションを生み出すことができるため、全体として非常に戦略的な価値提案だと言える」とテイラー氏は述べた。

心ある資本主義

ベニオフ氏は、8月25日のMad Money(CNBCの番組)に出演した際、慈善事業とボランティア活動を会社の中核として位置付けているにもかかわらず、依然として株主に確かな利益をもたらしていることに喜びを感じていると述べた。Mad MoneyのホストであるJim Cramer(ジム・クラマー)氏に次のように語った。「これはステークホルダーキャピタリズムの勝利だ。上手くやりつつ善をなすことが可能なことを示している」。 これは同氏が過去にも頻繁に表明していることで、良き企業市民としてコミュニティに還元しながら、なおかつ金を稼ぐことができると主張している。

56グループの創設者・プリンシパルアナリストであり、CRM at the Speed of Light(邦訳「CRM 実践顧客戦略」)の著者であるPaul Greenberg(ポール・グリーンバーグ)氏は、この価値観が同社とその他大勢を分かつものだと述べる。「Salesforceの優れた能力に加え、私が同社の並外れた成長が深刻に減速しないと考えている理由の大部分は、同社がテクノロジービジネスを企業の社会的責任と一致させることに成功していることによる。それが同社を抜きん出た存在にしている」とグリーンバーグ氏はTechCrunchに語った。

昨日(8月25日)の数字は2021年第1四半期に続くものだ。同四半期後、同社は弱気の業績見込みを発表した。同社の一部の顧客がパンデミックの影響により財務的に苦しんでいたためだ。ふたを開けてみれば影響はなかったようで、第3四半期の見込みも順調に見える。同社によれば、第3四半期売上高の予想は52億4000万ドル~52億5000万ドル(約5500~5510億円)で、前年同期比約16%増だ。

ベニオフ氏はパンデミックが始まったときに90日間はレイオフをしないと約束した。90日はすでに経過しているが、The Wall Street Journal(ウォールストリートジャーナル)が8月25日、Salesforceが5万4000人の従業員のうち1000人の削減を計画していると報じたことは注目に値する。対象となった従業員には職探しのために60日間が与えられた。

200億ドルに到達する

確かに200億ドル(約2兆1000億円)の年換算売上高に到達したことは、その目標を達成した速度と同様に重要だ。しかしテイラー氏は、ベニオフ氏がその目標を設定した2017年とは異なる会社に進化していると見ている。

「当社が成長できた理由は、ビジョンを実際に実現するためのオーガニック成長、イノベーション、買収によるものだと思う。これらがかつてないほど重要になっていると思う」と同氏は言った。

プラットフォームの変化を見れば、1つの傘の下で異なるカスタマーエクスペリエンスを提供する機能を備え、顧客に対し開発に必要なツールを提供することが重要だったことがわかると同氏は述べた。

「当社は企業として、カスタマーリレーションシップマネジメントの意義を常に再定義してきたと思う。セールスチームが営業機会を管理することだけではない。カスタマーサービス、eコマース、デジタルマーケティング、B2B、B2Cといったものを含むすべてだ」と同氏は語った。

画像クレジット:TechCrunch

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

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フレッシュネスバーガー発売の「THE GOOD BURGER」が発芽大豆由来の植物肉を採用

フレッシュネスバーガー発売の「THE GOOD BURGER」が発芽大豆由来の植物肉を採用

発芽大豆由来の植物肉を開発・製造するスタートアップ「DAIZ」は8月31日、同社植物肉「ミラクルミート」が、フレッシュネスの「THE GOOD BURGER」のパティ原料として採用されたと発表した。THE GOOD BURGERは、全国のフレッシュネスバーガーで9月1日から購入できる。価格は税込480円。

フレッシュネスが新メニューとして販売を開始する「THE GOOD BURGER」は、DAIZの植物肉を用いた大豆パティをテリヤキソースにからめ、低糖質バンズと野菜で挟んだハンバーガー。

動物性原料を使わず、環境にやさしい大豆パティと糖質約45%オフの低糖質バンズ(フレッシュネス、ゴマバンズ比較)を使用。日本ならではの醤油麹をベースにしたテリヤキソースで味付けしている。

8月12日より実施していた、首都圏の一部店舗における検証発売において想定を上回る売れ行きとなり、全国のフレッシュネスバーガーにて発売開始となったという。

(ミラクルミート)

これまでの植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物(脱脂加工大豆)であったため、味と食感に残る違和感、大豆特有の青臭さや油臭さ、肉に見劣りする機能性(栄養価)といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていた。

DAIZの植物肉は、原料に丸大豆を採用。オレイン酸リッチ大豆を使用することで、大豆特有の臭みを無くし、異風味を低減した。また独自の発芽技術によって、これまでの課題を解決する植物肉の開発に成功した。

また、味や機能性を自在にコントロールするコア技術「落合式ハイプレッシャー法」(特許第5722518号)で大豆を発芽させ、旨味や栄養価を増大。発芽大豆は、水を加えながら高温下でスクリューで圧力をかけ押し出すことにより混練・加工・成形・膨化・殺菌などを行うエクストルーダー(押出成形機)にかけ、膨化成形技術により肉のような弾力と食感を再現している。これらの独自技術により、異風味を低減した植物肉(ミラクルミート)を製造しているという。

フレッシュネスバーガー発売の「THE GOOD BURGER」が発芽大豆由来の植物肉を採用

フレッシュネスバーガー発売の「THE GOOD BURGER」が発芽大豆由来の植物肉を採用

発芽タンクを用いた独自の製造プロセスにより、原価低減を実現し、牛肉・豚肉・鶏肉に対し、価格競争力があるとしている。

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人種差別、がん、離婚などのトピックを扱う子ども向け書籍のスタートアップ、創業から現在に至るまでの歩み

企業家であり父親でもあるJelani Memory(ジェラニ・メモリー)氏は、長い間、子ども向けの本を書きたいと思っていた。同氏は、自分が経営するスタートアップであるCircle MediaのシリーズB投資ラウンド中に、燃え尽きたように感じ、もっとクリエイティブで充実した何かを始めたいと思い始めた。これが、A Kids Book Aboutを創業するきっかけとなった。A Kids Book Aboutは、親が子どもといっしょに難しいトピックや会話に挑むのを支援する書籍出版プラットフォームだ。最初に出版された本のタイトルは『A Kids Book About Racism』だった。

メモリー氏は次のように述べている。「私自身、父親として子どもたちと人種差別に関する会話をしようとしていた。子どもたちもこの本を気に入っていた。この本を読んだ後、子どもたちは新しい質問をいろいろとしてきた。人種差別という話題についてそんな質問を子どもたちから受けたことはそれまでなかった」。

メモリー氏がこの本を友人や同僚にも読んでもらったところ、他のトピックについても本を書いたらどうかと勧められた。

同氏は次のように語っている。「それがすべての始まりだった。朝起きたときも、夜寝る前も、日中仕事をしなければならない時間もそのことで頭がいっぱいだった。このような本が必要だ、少なくとも自分の子どもたちには絶対に必要だと直感的に感じていた。一部のトピックは、子どもたちとの会話で取り上げることがあまりに難しいと感じていたからだ。私は自分がオープンな父親で、子どもたちとさまざまなことを話していると思うが、中には取り上げにくいトピックもある。取り上げるつもりでいても、何と言ってよいかわからないこともある」。

これには多くの人たちが共感するのではないか。George Floyd(ジョージ・フロイド)氏が警官に殺された翌日、『A Kids Book About』シリーズは、その前の月全体と同じ冊数が1日で売れた。そして、その勢いは止まることがなかったそうだ。その翌日の売り上げは2倍、さらにその翌日も2倍になり、その後も安定した売り上げを記録した。10日という短い期間で、A Kids Book Aboutは100万ドル(約1億600万円)を超える収益を達成した。

メモリー氏はこう述べている。「正直なところ、あの時点の在庫で年末まで十分に持つだろうと思っていた。だが、2つのタイトルを除き、すべて売り切れてしまったのだ」。

6月のある時点で、入荷待ちは5万冊ほどになっていた。

メモリー氏は次のように語っている。「大人たちもやり方がわかってきて、子どもたちとこうした有意義な会話ができるようになっていった。人種差別に関する本が本当によく売れたが、読者の意欲は素晴らしく、がん、フェミニズム、共感、マインドフルネスといったテーマの本が瞬く間に売れていった。見ていて快感だったよ」。

A Kids Book Aboutは2019年に正式に創業し、同年10月には12タイトルが発売された。現在は25タイトルが販売されており、今後さらに増えていく予定だ。A Kids Book Aboutは直販ビジネスを主体とした「かなりユニークで新しい出版モデル」だとメモリー氏は説明する。

同社では、少人数の集中的なワークショップによって本をあっという間に書き上げてしまう。まず作家に声をかけ、会社のビジョンとミッションについて説明し、その作家と本を共同で執筆する。本を出した経験がない人を意図的に探しているが、以前に本を出した経験がある作家もいる。

メモリー氏は次のように説明している。「本を出した経験がある人となると、大抵は、同性愛者ではない白人の男性になってしまう。我々としては、個人的にさまざまな経験をしており、実体験を通してそのトピックの裏も表も知り尽くしている人を求めている」。

Image Credits: A Kids Book About

出版業務に話を移すと、A Kids Book Aboutでは、本の収益の10%以上を印税として作家に渡すという。従来の出版社の印税は6%程度だ。また、書店に並ぶまでの平均日数は45日と大変短い。従来の出版業界では18か月もかかるところだ。

新型コロナウィルス感染症のパンデミックが発生したとき、A Kids Book Aboutでは、このトピックを取り上げる必要があると考えた。そこですぐにゴーサインを出し、ある社会疫学者と協力して4日間で無償の電子ブックを作成した。書籍版は来月、先行予約を開始する。

フロイド氏の死によって火がついた大きな社会運動の最中、同社では、人種をテーマにした本を追加する必要があると考えた。

メモリー氏は次のように述べている。「私の書いた『A Kids Book About Racism』は人種差別についての会話を始める良いきっかけにはなると思うが、このテーマであと数冊は出す必要があると考えた。今、白人の特権に関する本を急いで執筆しており、今年の秋に出版する予定だ。また、人種差別シリーズの最後の分野として使えるよう、組織的人種差別についての本も執筆中だ」。

A Kids Book Aboutのビジネスのやり方で従来と異なる点がもう一つある。資金調達の方法だ。資金調達プロセスでは、投資家が自分を選ぶだけでなく、自分も投資家を選ぶ、とメモリー氏は言う。

メモリー氏はこう説明している。「これによって、多くの無益なやり取りを回避できる。もちろん、投資の申し出の一部を断る必要もあった。しかし、何よりも、視野を広げて、非白人の投資家を増やすことができるのだ」。

メモリー氏は、スタートアップに今まで投資したことがない投資家も探した。

「適格投資家からだけでなく、適格投資家以外の人からも資金を調達する余地を残しておくことがとても重要だった。富の連鎖がこのまま続くと、富める者だけがますます富むという結果になることがわかっていたからだ」と同氏は述べている。

A Kids Book Aboutは、Cascade Seed Fund、Color Capital、Black Founders Matterなどの一握りのシードファンドから100万ドル(約1億600万円)を調達した。

メモリー氏は次のように述べている。「がんや人種差別などのトピックを扱う子ども向け書籍の直販スタートアップなど、ベンチャーキャピタルにはあまり受けない。私が非白人の創業者であること、またこれが2度目の創業であることもあり、投資家に感銘を与える話をすべきだと何度も勧められた。そのたびに私は、『わかっていない。これは慈善事業じゃないんだ』と答えた。そうした人の投資はすぐに断った」。

メモリー氏によると、eコマースや消費者向けファンドを除けば、全体として、投資家たちの反応はとても良かったという。だが、出版業界について、また同氏のビジネスが今までにないものだということについて、よく分かっていない投資家だけになってしまうこともあったという。

メモリー氏は次のように語っている。「大半の投資家は自分のことを、恐れずにリスクを負う人間だと思っているようだが、私に言わせれば、彼らは地球上で最もリスクを嫌う人たちだ。資金調達とはつまり、自分のしていることを本当に理解してくれる真の支援者を見つけることだ。このビジネスのために100万ドル(約1億600万円)を調達できたことに今でも少し驚いている。しかも、その半分はパンデミックによるロックダウンの真っ只中に調達できたのだ。でも、素晴らしい結果を出していることを書いても、もう問題ないだろう。あの当時、すでに多くの人たちと話をしていたことも。数日で50万ドル(約5300万円)を売り上げるようになった頃には、自分たちとは考えが合わないか、単純に資金の割り当て先を確保できなかったという理由で、かなりの数の投資家たちの申し出を断るようになっていたことも」。

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カテゴリー:EdTech

タグ:A Kids Book About アントレプレナーシップ 差別

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(翻訳:Dragonfly)

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IFAのエグゼクティブディレクターがコロナ禍でもリアルなテックイベントを続ける理由を語る

6月に全米民生技術協会(CTA、Consumer Technology Association)は、例年1月に開催する全米最大規模のコンシューマー・エレクトロニクス・ショーであるCES 2021を通常開催することを発表した。一時は、2年連続で新型コロナウイルスの感染蔓延の影響の辛うじて回避するするイベントになるはずだった。しかし1カ月後に主催者は方針を転換し、1月のCES がバーチャルになると発表した。失望したかもしれませんが、驚くべきことではないだろう。

過去5カ月間、MWCからE3、WWDC、Computex、そして初めてオンラインのみで開催されるTechCrunch取材のDisruptまで、次々とリアルイベントのショーの中止が発表されてきた。一方、ある主要な家電見本市では、この傾向を打破するために長い間計画きた。9月3日、IFAはドイツ・ベルリンでリアル
開催される。しかし、今年のイベントはこれまでとは劇的に異なるものになるだろう。

「通常、IFAは40以上のホールで開催されます。今年は、現時点ではステージと記者会見用のホールが2つ、展示ホール、プレスセンターホール、IFA NextとShift Mobility用のホールが1つあります」と、IFAのエグゼクティブ・ディレクターであるJens Heithecker(イェンス・ハイテッカー)氏はドイツからの電話で説明している。「出展社数は昨年の2300社に対し、170~180社程度になるだろう」とも語った。

ハイテッカー氏は、今年のショーについて語るとき声のトーンで憂鬱さを隠そうとしない。「少し詩的な表現をすると、例年の夏の終わりには、ベルリンには特別な空気があり、朝外に出ると、この空気を感じます」と同氏。「今年も同じような空気が流れていますが、ホールや展示会場のエリアを見るたびに、多かれ少なかれ空っぽになっています」と続けた。

私はこれまで何度かIFAに参加してきたが、いつもその組織的かつ混沌とした様子に心を打たれてきた。もちろん、どのテック系のトレードショーにもこのような要素はあるが、IFAは一般にも開放されており、メッセ・ベルリンのコンベンションセンターの迷路のようなホールは、業界の専門家や小さな子供を連れた地元の家族連れなど、独特な混在状況を生み出していた。A地点からB地点への移動にどれだけの時間を割くかによって、面白さと狂気が交互に現れるのだ。

今年のショーは「IFA 2020 Special Edition」と名付けられた。これは基本的には、過去数年に比べて大幅に規模が縮小されることを意味している。ハイテッカー氏によると、限定された招待者リストから約1100名のプレス関係者が登録しているという。私も招待リストに載っていたが、多くの人がそうであるように参加しないことを選んだ。率直に言って、ドイツに飛んで出展者や仲間のジャーナリストと一緒に会場内に立つというアイデアは、今回に限っては国内から追随するよりもはるかに魅力がないように思える。

私自身の安全意識が、新型コロナウイルスの感染蔓延に対する母国の対応の悪さに彩られているのは確かだ。しかし、世界では2450万人の感染者と83万3000人の死者が出ており、世界中で感染者数が増加し続けている。もちろん、ドイツは新型コロナウイルスへの対応には概ね成功しているが、それにも懸念がある。ノルウェーのようなほかのヨーロッパ諸国がドイツ人旅行者を検疫リストに追加している間、数が上昇しているので、国は再開計画を一時停止に入れている。

「3月の終わりまでに、私たちは自分たちで統計を作成し始めました」とハイテッカー氏。ドイツで増加している数字は、少なくともドイツ北部では主に検査を受けた人の数が2倍になっていることに起因しています。つまり、陽性検査を受けた人の割合は以前と同じです。だから我々は、状況によってより多くの人々を見つけるでしょう。一般的な状況は北部では悪化していません。ドイツ政府が今のところ南ヨーロッパ、特に南ヨーロッパでの休暇から戻ってくる人々を恐れているからです。それが今のところ、私たちが毎日のようにすべての数字を非常に近くに追っている主な理由です」と続けた。

限られたゲストリストという性質上、ASUS(エイスース)の最新ゲーム用ラップトップのよさを知ってもらうためにメディア関係者が小さな子供たちを押しのけていた過去数年間に比べて、参加者にとってソーシャルディスタンシングのほうがはるかに簡単に練習できるようになる。もちろん、単にスペースを増やすだけでは、ゲストがIFAに掲載されているマスクと社会的距離の1.5mの要件を守るとは限らない。

「参加者に気を配るためにマスクを着用する人が増えているので、距離を保つことになります」とハイテッカー氏は説明する。同氏は、このような社会的安全ルールを守ることを拒否した場合、参加者は施設から追い出されると付け加えているが、このような動きは当然ながら最後の手段である。

同組織はx「旅行規制が根強いため、アジアの企業がライブイベントに参加できない」として、ショーのグローバル・マーケット部分を取りやめることも決めた。2016年にOEM/ODM、小売業者、流通業者向けに開始されたこのイベントは、展示会の大部分とアジア諸国からの参加者を集めた。6月下旬、っサムスンは同イベントから撤退することを発表し、代わりにIFAの直前に独自のイベント「Unpacked」を選択した。

ハイテッカー氏は、サムスンの決定はハードウェア大手の英国オフィスからの言葉に基づいていると考えている。「2カ月、3カ月前、同社はどんなジャーナリストもIFAに参加するとは想像できなかった」と同氏はTechCrunchに語った。「また、あなたが『我々はIFAにすでに登録しています。必ず行きます』 と告げても信じなかった」とも語る。

同氏は、サムスンが本質的にIFAの存在感を利用して発表会を開催していると考えているが、サムスンが最終的にIFAに直接参加しなかったことを後悔するだろうと付け加えている。「サムスンは今年のIFAの前で記者会見を行い、業界のために、新製品のために、我々が醸成した注目度を利用していた。我々のショーの中ではなくても、IFAの力や活動を利用している」と同氏。「私たちはIFAを新しいプラットフォームで開催し、オンラインプレゼンテーションであっても、出席している人が誰でも、より大きなインパクトとはるかに多くの視聴者を、サムスンが自主開催するよりもはるかに多くの効果を得られる自信がありました」と続けた。

画像クレジット:Michele Tantussi / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

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米アマゾンが初の大型スーパーAmazon FreshをLAにオープン、イリノイ州でも準備中

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックでオンラインショッピングへの移行が加速したが、Amazon(アマゾン)は米国時間8月27日、実在店舗は消費者の買い物行動において引き続き重要な要素であるという考えを強調する大胆な動きに出た。eコマース大企業のアマゾンは同日、ロサンゼルスのウッドランドヒルズ地域に初のAmazon Freshスーパーマーケットを開店させた(Amazonリリース)。同社はAmazon Freshを今後次々に開店する計画だ。今後展開する地域としてはイリノイ州のオークローン、シャンバーグ、ネイパービル、カリフォルニア州のアーバイン、ノースハリウッドが明らかになっている。開店時期を含め、計画についてアマゾンはこれ以上コメントしなかった。

Amazon Fresh Storesの責任者Jeff Helbling(ジェフ・ヘルブリング)氏はブログ投稿で、店舗は差し当たって地域住民へ送る電子メールに基づく招待制で、営業時間は午前7時から午後10時、としている。営業時間やキャパシティなどについてのアップデートはこちらで案内される。

「アマゾンはすでにWhole Foodsや、小型店舗のAmazon Goをすでに展開しているではないか」と思っている人もいるかもしれないが、要はアマゾンは異なる顧客をターゲットに、新しいスーパー体験を一から構築したいのだろう。実際、これは消費者向けパッケージ商品と同じようなものだ。あらるゆ人向けの多様他種のブランドを抱えていて、消費者はそこにお気に入りのものを見つける。

また、米国の実在店舗を支配しているWalmart(ウォルマート)のようなライバルとの戦いを互角にするために、Amazon Freshの展開はアマゾンが描く戦略の重要な一部でもある。Statistaによると、米国のグローサリー販売は断片化されているが、Walmartのマーケットシェアは2017年に26%だった。アマゾンのWhole Foodsのシェアはわずか1.6%。ただ、オンラインを含む他のチャンネルを合わせるとシェアは4%近くだとアマゾンは推定している。それでも小さいことに変わりはない。

Whole Foodsは主にオーガニック食材や健康食品を取り扱っている(高価格であるために「Whole Paycheck」とのニックネームが付いている)。Goは小規模店で、AIやカメラを使った自動精算というアプローチをとり、新しいもの好きの人に軽食などを提供している。一方のAmazon Freshは、広く知られている主流の大手ブランドで、急成長中のAmazonレーベルの商品、豊富な調理済みアイテムなどを揃えている。

だからといってAmazon Freshがテックをたくさん使っていないというわけではない。店舗にはアマゾン Dash Cartという新機能が備わっている。店舗に行く前に、アマゾンのデバイスやAlexaアプリのAlexa Shopping Listsで買い物リストを作成できる。そして素早く買い物を済ませるためにDash Cartsを使う。目当ての商品を探す買い物客にアドバイスするために店舗にはEcho Showデバイスも設置される。

また、プライム会員には無料の配達も行う。Amazon Freshはこれまでオンラインのみでの展開で、実在店舗は幅広いAmazon Fresh展開の拠点となるだろう。

一からスーパーを構築することで、アマゾンはエクスペリエンスにより簡単に多くのテックを統合させることもできる。

実在店舗にとっては、新型コロナが引き続き拡大しているのは厄介だ。どこに住んでいるかによって、買い物するときに守らなけれなならない規則は異なる。マスクの着用が求められるところもあれば、店舗への入店や店舗内での行動が制限されているところもする。また、制限付きでの営業だったり、極端な場合は店舗閉鎖というのもある。

店舗の営業形態については、Whole Foodsのものをベースにしながら独自の基準を設ける(Amazonブログ)、とアマゾンは話している。従業員は毎日体温チェックを受ける。そして従業員、顧客ともにマスクを着用する。必要な人には無料の使い捨てマスクを提供する。そして店舗内の人数は最大50%に制限される。

LA店舗のオープンは、アマゾンの動きをフォローしていた人にとっては大きな驚きではないだろう。同社はしばらくの間、LAを含め大型小売店を設置する場所を時間をかけて選んでいた。しかし何よりも、人材採用によって多くの人がアマゾンの小売店舗設置を予想することになった。

同社はまた、米国外のマーケットでもスーパーの設置を検討していると報道されている。噂では、英国で何年も物色しているとのことだ。やや騒々しい英国マーケットも米国同様にかなり断片化されているが、シェアトップのTesco(テスコ)にアマゾンは目をつけてきた。Tescoは財政難に陥っているためだ。

皮肉にも、そうした小売チェーンの苦境は部分的にはアマゾンのようなサイトでのオンラインショッピングへの移行の結果だ。

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タグ:Amazon ネットショッピング

画像クレジット:Amazon Fresh

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(翻訳:Mizoguchi