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Amazonが100以上の消費者サービスをOracleからAWSに移行

AWSOracle(オラクル)は互いにやり合うことが好きだが、このところAmazon(アマゾン)の優勢が続いているから、実はAmazonはOracleの顧客だったと認めざるをえない状況になってしまった。というのも、米国時間10月15日のAWSのブログ記事で同社は、Oracle for AWSを廃止して最後のOracleデータベースを実質的に閉鎖したと発表した。

それは具体的には、7500近くのOracleデータベースに保存されていた75PB(ペタバイト)のデータだ。この移行を発表するブログ記事でAWSのJeff Barr(ジェフ・バー)氏で「このデータベース移行作業が完了したことをご報告できてとても嬉しい。Amazonの消費者事業がついに、その最後のOracleデータベースを廃止した。ただしOracleと密接に結びついている一部のサードパーティアプリケーションは移行しなかった」と書いている。

これまで数年かけて同社はデータベースのOracle離れを進めてきたが、Amazonほどの巨大企業になると移行は容易な作業ではない。しかし、バー氏によると移行すべき理由がたくさんあったという。「何千ものレガシーのOracleデータベースを管理しスケールするために費やす時間があまりにも大きすぎた。データベースの管理者たちは、差別化のための高度な仕事ではなく、データの保存量が増えトランザクションレートが高くなると、とにかく無事に動いていることを確認するだけのために大量の時間を消費した」と彼は書いている。

100あまりの消費者サービスがAWSのデータベースに移された。その中には、AlexaやAmazon Prime、Twitchなど顧客対応のツールもある。AdTechやフルフィルメントのシステム、外部決済、発注など社内的ツールも移った。これらはいずれも、Amazonの中核を支える重要なオペレーションだ。

それぞれのチームが、OracleのデータベースをAmazon DynamoDBやAmazon Aurora、Amazon Relational Database Service(RDS)、Amazon RedshiftなどAWSのデータベースに移した。どれを選ぶかは、それぞれのニーズや要求に応じて各グループに任された。

Oracleに問い合わせたが、この件についての回答はなかっった。

関連記事:AWSはアグレッシブに世界制覇を目指す――エンタープライズ・コンピューティングで全方位路線

画像クレジット: Ron Miller

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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Twitterが世界のリーダーたちの暴言のリツイートを禁止

Twitterは、ルールに違反している世界のリーダーからのツイートへの対話の仕方を制限することを発表した。

同社によると、今後は人を不快にさせるようなツイートをいいねしたり、リプライ、シェア、またはリツイートすることを禁ずるが、コメントや普通のツイートの中で問題のツイートを引用することは許される。

その理由は、ユーザーは今世界で起きていることを、口汚いツイートも含めて知るべきだが「ルール無視の黙認は許さないためだ」という。

口汚いツイートへのいいね、リプライ、シェア、リツイートはできなくなる。コメントでリツイートして自分の意見を表明することはできる。

Twitterは「ルールを破っている世界のリーダーに対して何もしない」という非難と、表現の自由の間で板挟みになっていた。

Twitterは米国時間10月15日の無署名のブログ記事で、「世界のリーダーたちのTwitter上の行為に対して前例のない措置を講じた」と言っている。

昨年Twitterは「北朝鮮に対する宣戦布告の脅しなど物騒なツイートを書くドナルド・トランプを禁じない」という立場を明らかにした。しかし、イランの最高指導者ハメネイ師の場合は、彼のツイートの1つが削除された

Twitterは「世界のリーダーたちのアカウントが弊社のポリシーよりも上位にあることはない」とし、「テロを奨励するツイートや暴力による脅し、プライベート情報のポストなどを行う者は、誰であれ禁止される」と説明する。

しかし、Twitterはこれに続けて「世界のリーダーが関与している場合は、その発言への公共的関心が明らかに存在するならば、そのコンテンツをそのまま残すという小さな過ちを、私たちはあえて犯すこともある」とも語る。、

そしてそんな場合には「そのコンテンツにルール違反であるという注記を付け、人々がコンテンツを見られるためのリンクを置く」として、7月の約束を補足している。

Twitterは、こんなツイートもしている。「目標は、ルールを正しく公平に適用することである。そうすることによって、弊社の検閲方針を正しく理解していただけると思っている。弊社はオープンな会話の場を提供するとともに、人々がリーダーの言葉を聞き、彼らの説明責任を明らかにする権利を保護する」。

関連記事:Twitter asserts that it won’t ban Trump because he’s a world leader(トランプは世界のリーダーだから暴言ツイートを禁じないとTwitterが発表、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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トランプ大統領がゲーム実況向けTwitchで選挙集会をストリーミング

米国は来年秋の大統領選挙に向けて政治の季節に入りつつあるが、選挙集会のライブストリーミングプラットフォームとしてトランプ大統領はAmazonのTwtchを選んだ。

Twitchはもちろんゲームの世界では有名だが、政治を含めてそれ以外のコンテンツではこれまでさほど知られていなかった。

本人認証されたDonaldTrumpというTwitchアカウントは、まずReuters(ロイター)が発見した。 アカウントのトップにはダラスの選挙集会が予告されているが、アップロードされたビデオはまだミネアポリスの選挙集会1本だけだ。

アップされたビデオにはユーザーが製作した各種のビデオリプライが表示されている。称賛しているものもあればLOLとかKEK(LOLと同じ意味のネットスラング)というビデオもある。

Twitchを活用している大統領候補はトランプ氏だけではない。民主党の有力大統領候補であるバーニー・サンダース上院議員も数カ月前からこのプラットフォームを使っており、フォロワーは8万8795人とトランプ大統領の3万7754人を大きく上回っている(現在はサンダース氏は8万9309人、トランプ氏は7万5476人)。

トランプ大統領は8月6日にはお気入りの拡声器、TwitterでGoogleのスンダー・ピチャイCEOを名指しで取り上げて攻撃している。

@sundarpichai (Google)はホワイトハウスの執務室にで私に好意を持っている、政権はよくやっていると思う、Googleは中国の軍と無関係だ、2016年の選挙でロクでなしのヒラリーを応援して私の足を引っ張ろうとしたことはない等々と懸命に説明した。

Twitterはこの物議をかもすトップユーザーがAmazonグループのストリーミングプラットフォームといちゃついているからといって不満を感じることはあるまい。もっともジェフ・ボゾと罵られたベゾス氏がトランプがTwitchを使い始めたことを喜ぶかどうかは別だ。

Twitter自身のストリーミングツールであるPeriscopeもトランプ氏は使っているが、Twitchのほうがゲーマー向きであるだけに選挙集会をストリーミングするには向いていると考えたのだろう。Periscopeはどちらかというとリアルタイムで現場の状況をモバイルデバイスに中継するのが目的だ。Twitchは自宅でくつろいでデスクトップの大画面から見るユーザーが多いだろう。

ゲーマーの世界はトロルが多く生息することでも悪名高いが、それならトロル大王のトランプにはさらにぴったりだ。

最近、PeriscopeではTwitterは不適切なコメントに対して 以前より強い方法で規制を行っている。また会話の健全さを守るという目標を実現するためにフェイクやスパムに対する取り締まりも強化している。それやこれや考え合わせるとトランプ大統領がTwitchを使ってくれたのはTwitterにとって面倒ごとを避けられることを意味したのかもしれない。

TwitterのCEOであるジャック・ドーシー氏はそれでなくてもトランプ大統領が次にどんなツイートをするかいつもヒヤヒヤしてきたに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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複数レストラン共用のデリバリー専用キッチンをDoorDashがベイエリアにオープン

フードデリバリー大手のDoorDashが、初めての共用業務用キッチンを、米国カリフォルニア州・レッドウッドシティーにオープンし、アサートン、メンロパーク、パロアルトなど、ペニンシュラ(先端にサンフランシスコがある半島)のあちこちの町の顧客にデリバリーとピックアップ(持ち帰り)の新しいオプションを提供する。

これは大きなトレンドの一部であり、Deliverooのようなデリバリーのスタートアップが共用キッチンをオープンすると、そのパートナーのレストランたちは新規開店のための巨費を投ずることなく、デリバリー(出前)の範囲を拡大できる

DoorDashによると、この最初のキッチンを利用するレストランは、Nation’s Giant Hamburgers、Rooster & Rice、Humphry Slocombe、そしてThe Halal Guysだ。

キッチンはパートナーのレストランとの共同設計だ。同社によると、これだけ多様なレストランが1カ所にあると、顧客はユニークなメニューや組み合わせを注文できる。Rooster & Riceにタイ風チキンライスを頼んで同時にHumphry Slocombeのアイスクリームを数パイント(1パイントは約500cc)頼んでもいい。

Rooster & RiceのCFOであるMin Park(ミン・パーク)氏が声明でこう述べている。「うちはルーツがベイエリアだから、食べ物の配達や共有をテクノロジーがどう変えていくかについて、常に関心があった。その意味で、DoorDashが提供するパートナーシップとそのリーチの大きさには感心している。今度レッドウッドシティにオープンするデリバリー専用のキッチンはとても魅力的であり、新しい市場における需要をテストし、新たな顧客と地域に迅速に到達できることはすばらしい」。

ローンチ記念にDoorDashは、年内にはキッチンを利用するパートナーのレストランに、デリバリー料金をいっさい請求しない。

関連記事:DoorDash, now valued at $12.6B, shoots for the moon(ソフトバンクが巨費を投資したDoorDashが早くもシリーズGへ、未訳)

画像クレジット:DoorDash

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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韓国の生徒の3分の1が使っている数学と科学の個人指導サービス「Qanda」がアジア進出

ソウルのエドテックスタートアップであるMathpresso(マスプレッソ)は米国時間10月14日、シリーズBで1450万ドル(15億7810万円)を調達したことを発表した。同社の主力アプリQanda(クァンダ)は、生徒たちに数学と科学の支援と個人指導を提供する。このラウンドの投資家は、Legend Capital、InterVest、NP Investments、そしてMirae Asset Venture Investmentだ。

これでMathpressoの総調達額は2100万ドル(約22億8553万円)になる。昨年終わりに発表されたシリーズAでは530万ドルを調達した。

Mathpressoによると、名前を「Q and A」に由来するQandaは、韓国の生徒の3分の1が使っている。昨年は日本、ベトナム、インドネシア、シンガポールの各市場でもアプリをローンチして、今やユーザーは50カ国あまりにいる。QandaはAIを利用するOCR(光学式文字読み取り)システムで数学の問題をスキャンする。生徒が問題の写真を撮ってアップロードすると、アプリまたは先生が解き方を教えてくれる。

Legend CapitalのマネージングディレクターであるJoon Sung Park(ジュン・ソン・パーク)氏は「弊社は中国の優れた教育企業であるZuoyebang(ゾイエバン)やOnion Math(オニオン・マス)に初期から投資してきたので、中国のモバイル教育市場の強力な成長をよく見ている。そんな我々が確信するところによれば、Mathpressoには海外に進出して教育のデジタル化から生まれつつある新しい機会をつかむ技術的および経営的能力がある。例えば今後は、一人ひとりの生徒に個人化された学習を提供していけるだろう」とコメントしている。

画像クレジット: Mathpresso

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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東京五輪までに1000室の民泊の新規開業を目指すmatsuri technologiesが5.8億円の資金調達

2020年には東京オリンピックが開催され、目標とされている訪日外国人の数は約4000万人。だがみずほ総合研究所の試算によると、オリンピック開催中の8月には最大1万3700室程度の宿泊施設不足が発生する。ホテルやホテル従業員の深刻な不足が騒がれる中、それらの課題を民泊と不動産テックという切り口での解決を目指しているのがmatsuri technologiesだ。

2016年8月設立のmatsuri technologiesは民泊の管理・運用関連のソフトウェア「m2m」シリーズなどを提供すると同時に、前回の調達時に発表しているとおり、ファンドクリエイションと民泊マンスリーファンドを立ち上げ、すでに300室以上を借りている状況だ。そんな同社は10月14日、グロービス・キャピタル・パートナーズや朝日プランニングなどから合計で5.8億円の資金調達をシリーズBラウンドで実施したことを発表した。

matsuri technologies代表の吉田圭汰氏は「今回調達した資金を元に物件借り上げを促進する予定だ」と話す。より具体的には、2020年8月までに1000室の民泊の新規開業を目指すという。加えて、同社は民泊管理ソフトウェアを改善し、採用を強化する予定だ。

これまでに170万人以上の訪日旅行客の宿泊をソフトウェアを通じてサポートしてきたというmatsuri technologiesは「観光庁によると訪日旅行客の約6割は世帯年収500万円以下、特に低価格帯の宿泊施設に対するニーズが強くなっている傾向がある。2018年に施行された新しい法律『住宅宿泊事業法』によって、住宅を改装し、宿泊施設として合法的に提供できるようになった民泊は、時代の流れにマッチした宿泊施設の一形態だと考えている」と説明している。

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WeWorkがホルムアルデヒド発生で電話ボックス1600室を閉鎖

コワーキングの最大手で、かつては評価額が470億ドル(約5090億円)だったこともあるWeWorkは、上場中止やCEO辞任といったトラブルに続き新たな問題に直面している。

問題は米国とカナダでWeWorkのコワーキングスペースを利用しているユーザーに影響を与えるものだ。10月14日に同社は、WeWorkのスペースに設置された約1600室の電話ボックスで基準値を越えるホルムアルデヒドが検出されたと発表した。

電話ボックスの製造メーカーの責任だとWeWorkは表明している。問題の電話ボックスは、共有スペースが満杯のときに人に聞かれずに電話ができる場所として提供されている。

「利用者から異臭や目がひりひりするなどの連絡を受け、WeWorkは分析を行い、外部コンサルタントによるさまざまな試験を実施した。先週遅くに結果を受け取った後、影響を受ける可能性のある電話ボックスをすべて利用中止とした」と同社がメンバー宛てのメールに書いた。どのボックスが安全かを知りたいメンバーは、WeWorkの各ロケーションに連絡するよう同社はコメントしているWeWorkは、代わりに利用できる場所として会議室や未使用のオフィススペースなどを提供する予定とのこと。

ホルムアルデヒドは建造物のさまざまな材料に使われている薬品で、「高濃度のホルムアルデヒドを短時間吸入すると鼻、喉、呼吸器系に一時的な炎症が起き、咳や息切れを伴うこともある。こうした症状は一過性であることが多く、ホルムアルデヒドの発生源を除去することで鎮静されるのが普通だ」とWeWorkのメールに書かれている。「高濃度のホルムアルデヒドに長期間露出すると発がんの恐れがある。詳細情報は労働安全衛生局のFAQで読むことができる」。

メールには、健康に不安のあるWeWorkのメンバーは医者の診察を受けることが推奨されている。TechCrunchにメールをくれたある情報提供者は「焼けるような目の痛み」を経験したと訴え、
チームの他のメンバーも同じ問題を経験したと言っていた。WeWorkのスペースのうち問題の起きている場所がいくつかあるのかは現時点でわかっていない。

WeWorkは一部の電話ボックスが「数カ月間」設置されていたというだけで、メンバーがどれだけの期間、高濃度のホルムアルデヒドに接していたかの詳細情報は提供していない。「影響を与える可能性のあるボックスは過去数カ月間に設置されたが、正確な時期は場所によって異なる」とWeWorkは書いている。

また、ホルムアルデヒドへの露出レベルは、当然電話ボックスの利用頻度によって異なる。米国以外のWeWorkスペースがこの問題の影響を受けているかどうかについて質問したが、回答はまだ得られていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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Huluが4KコンテンツをXbox OneやAmazon Fire TVなどにも提供へ

Huluは今夏、4Kコンテンツの提供を再開した。しかし2018年には、ほかのことを優先して4Kを引っ込めてしまった。そのときの4KコンテンツはApple TV 4KとChromecast Ultraだけでしか見られなかった。しかし米国時間10月14日からはXboxOneがサポートされ、Amazon Fire TVとLG WebOSにもまもなく対応する。同社によると、サポート対象デバイスは近日中にもっと増えるそうだ。

Huluが初めて4Kコンテンツを提供したのは2016年の12月だったが、その2年前にはNetflixAmazon Prime Video4K配信を始めている。Huluは4Kにあまり熱心でなかったと言えるが、内容もジェームズ・ボンドの映画とHuluのオリジナルが少々あるだけで寂しかった。そして、その後止めてしまった。

今回のHuluの4Kはオリジナル優先で、「The First」「Castle Rock」「Catch-22」などがある。同社のFAQによると、オリジナルの多くは4K Ultra HDで提供され、16Mbpsでストリーミングされる。

対照的に、オリジナルに積極的に投資しているNetflixには大きなライブラリがあり、それらは4Kで撮られることがここ数年は多くなっている。Amazon Prime Videoにも同社のオリジナルが4Kであり、ほかにライセンスされている映画が50本ぐらいある。

ただし、Netfliで4Kを観るには月額15.99ドルのプレミアムプランに入会する必要がある。一方.Huluの4Kはアカウントのアップグレードが要らない。

4Kコンテンツを見る方法はほかにもたくさんあり、iTunesやGoogle Play Movies&TVが代表的だが、後者は4Kの有料提供を2016年に始めている。Rokuのメニューにも4Kの欄がある。Apple TV+のオリジナルも11月のローンチ以降、4K HDRとDolby Atmosで見られる。Disney+は、追加料金なしの4Kを約束している。また、Vudu、YouTube、FandangoNow、fuboTV、などにも4Kコンテンツがある。

でも4Kがないことは消費者にとって重要な欠点ではないから、Huluの業績は伸びている。米国の定期サービス加入者の数は2018年から12%も増えて、今年4月には2800万人に達した。今後、Disneyのメニューに含まれたら、成長がさらに加速するだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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ディズニーがDisney+でストリーミング予定の映画をすべてツイート、予告編一挙も公開

これは優れた事前プロモーションだと感じた。米国時間10月14日、ディズニーはTwitterにスレッドを作り、来月スタートするDisney+でストリーミング公開を予定しているすべての映画、番組のリストを発表し始めた。スレッドは製作の年代順となっており、「Snow White’s Scary Adventures」(邦題:白雪姫と七人のこびと)からスタートしている。1937年製作のこのアニメはディズニーを代表する映画というだけでなく、現代でもカルトのロングテールを引く驚くべきタイトルだ。

さあショータイムです。白雪姫から最新のザ・マンダロリアンまで、ディズニーのほぼすべてのタイトルがやって来ます。ここで#DisneyPlusチェックしよう。アメリカでは11月12日からスタート。

これまでのところ、ディズニーのカタログではディズニー本体に加えて、マーベル、スター・ウォーズ、ピクサー、ナショジオなどのタイトルがフィーチャーされている。

上のツイートでも触れられているスペースオペラの新作「The Mandalorian」(ザ・マンダロリアン)を始め、「Lady and the Tramp」(邦題:わんわん物語)のリメイク、「Rogue One: A Star Wars Story」(邦題:ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー)の前日譚、 「High School Musical」(邦題:ハイスクール・ミュージカル)シリーズなど 未公開の作品もリストに多数含まれている

しかし今回のツイートで強く印象に残ったのはディズニーのタイトルの底知れない豊富さだった。

実はヒットしたディズニー・アニメではビデオ向けの低予算の続編が作られていた。「Beauty and the Beast」(邦題:美女と野獣)ではベルのファンタジーワールドが製作されているが、陽気な1980年代テレビドラマの空気が溢れている。ピクサーでは有名な「トイ・ストーリー」シリーズだけでなく、「カーズ2」なんていう作品も作っている。

そうかと思えば忘れられた(そもそも最初から知らない)作品も多い。 「Meet the Deedles」(邦題:ディードル・ブラザーズ/悪ノリ双子の大作戦)から「Zenon Girl of the 21st Century」(邦題:ゼノン:21世紀の少女)、さらにはマイナーなFuzzbucket(ファズバケツ)から「The Computer Who Wore Tennis Shoes」(邦題:テニス靴をはいたコンピューター)まである。

ディズニーを見て育った世代にとってリストはノスタルジーの奔流だ。もう忘れてしまったタイトルを思い出したり、自分に黒歴史にハっとすることもあるだろう。

現在のストリーミングサービスではタイトル数を多く見せるためにはつまらないテレビ番組やヒットしなかったB級映画などもすべてリストに含めているが、プロモーションに登場させることはまずない。

ディズニーのアプローチは対照的に極めて透明性が高い。

ドイツ原産の狩猟犬・ジャーマン・ポインターと飼い主の少年の物語「The Biscuit Eater」(ビスケットイーター)、米国初の純血種の馬を描いた「Justin Morgan Had a Horse」(ジャスティン・モーガン・ハッド・ア・ハウス)、「The Adventures of Ichabod and Mr. Toad」(邦題:イカボードとトード氏)などのタイトルを覚えている人々は少ないかもしれないが、こうした知られざる作品も含めて月額6.99ドルのサブスクリプションでDisney+を見ることができる。

Disney+のリスト公開はTwitter史上最大かつ最長のツイートストームに違いない。スクロールしていくと誰でも知っている有名作品に混じって、思いがけないないタイトルを目にするだろう。それぞれのタイトルには解説のツイートがついているのでこれは面白そうだという作品を発見できる。ネコ好きなら「The Cat from Outer Space」(邦題:スペースキャット)に興味を引かれるかもしれない。「フラバー」のオリジナル「The Absent-Minded Professor」(邦題:うっかり博士の大発明 フラバァ)も公開される。

しかしディズニーのソーシャルメディアを使ったプロモーションはツイートストームにとどまるものではない。Disney+で公開予定のタイトルの予告編総集編はなんと3時間にわたる。下にエンベッドしたので時間に余裕のある向きはご覧いただきたい。

Disney+のサブスクリプションの予約はこちらから。

【Japan編集部追記】上のビデオは製作年代順となっている。1959年のオリジナルの「Sleeping Beauty」(邦題:眠れる森の美女)は9分46秒から、1977年の「Star Wars: Episode IV A New Hope」(邦題:スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望)は24分57秒からスタートする。スクラブして移動すれば興味ある年代をチェックできる。Disney+の日本での公開予定についてはディズニー・チャンネルとの関係も含めまだ発表がない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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質問ベースで弁護士とスタートアップをマッチングする「ATTIVITA」公開

弁護士を探すためのオンラインサービスといえば、今や老舗となった「弁護士ドットコム」や、トラブル種別に合った弁護士に相談できる「カケコム」など、既にいくつかのサービスが提供されている。そんな中、10月15日に正式リリースされた「ATTIVITA(アッティヴィタ)」は、企業、特に立ち上げから間もないスタートアップが弁護士を探すためのクローズドな会員制プラットフォームだ。

24時間後に一斉公開される回答から弁護士を選択できる

ATTIVITAでは、まず登録企業が匿名で弁護士への相談を投稿。質問から24時間後、それまでに寄せられた複数の弁護士からの回答が、こちらも匿名で表示されるようになる。企業側は回答を比較した上で、適切と思われる弁護士にリクエストを送信する。リクエストは複数の弁護士に送ることが可能だ。リクエストを送信した後は互いの実名が分かるようになり、最終的にはリアルに接点を持つことができる。

また登録済みの会員は、ほかの企業の相談履歴を匿名の状態で閲覧することが可能。相談内容は、業種や従業員数など細かく設定されたカテゴリごとに探せるので、アクティブに質問を投げかける前に自社の悩みと同様の相談がないか、どのように解決すれば良いのかを確認する「企業法務メディア」としても使える。さらに回答した弁護士には、ほかのユーザー企業もリクエストを送信して連絡を取ることが可能だ。

ユーザー企業側は、いずれの機能も無料で利用でき、登録料・手数料は不要。弁護士に直接個別で払う費用だけを負担すればよい。弁護士側は、プラットフォームへの掲載料金を月額制のサブスクリプション費用として支払う。

サービスを運営するATTIVITA代表取締役の鷲尾悠介氏は「相談する方は企業名を知られたくない場合も多く、匿名なら相談しやすい。また弁護士側も匿名であることから、(知名度などではなく)回答内容から適切な弁護士を選択することができる。会員制匿名サービスであることにより、長期的に見てコミュニケーションの質も上がると考えている」と話している。

またATTIVITAは個人向けの相談についてはバッサリと切り捨て、企業法務に特化したB2Bサービスとして展開している。鷲尾氏は「弁護士は基準を持って選んでいる。回答の質も、マッチング精度も上げるため、幅広い領域の中から専門性を持つ人が回答するようにしている」と説明する。

ユーザー企業は登録後、自分の質問以外では誰が回答しているかは特定できないが、弁護士の一覧は見ることができる。リリース時点での登録弁護士は50名以上。「下町ロケット」の神谷弁護士のモデルとして知られる鮫島正洋氏など、スタートアップ界では著名な弁護士も多いと鷲尾氏はいう。

もうひとつ、ATTIVITAの大きな特徴として鷲尾氏が挙げるのが「質問への回答が24時間後に一斉公開されること」だ。ATTIVITAでは24時間後に回答をオープンするため、ユーザー企業だけでなく、弁護士もほかの弁護士がどのような回答をしているかを見ることができない。このため「Yahoo!知恵袋」などのQ&A掲示板サービスでありがちな「誰かが答えたのでもう回答しなくていいや」ということになりにくい。

利用企業の質問をきっかけとしたQ&Aベースでサービスが成り立つことから、「他のサービスより弁護士が意欲的・能動的に回答してくれることが期待できる」と鷲尾氏はいう。

「Q&Aの一斉公開は、回答の速さよりクオリティを重視したもの。優秀な弁護士ほど暇ではないので、回答時間を確保する仕組みとして採用した。ユーザーに比較されるとなれば、弁護士もがんばって良い回答をしようとするはず。とはいえ、期間が長すぎて1週間もかかるとなっても利用者が待てないので、24時間に設定している」(鷲尾氏)

「スタートアップが本業に集中できる環境を提供したい」

鷲尾氏は、前職では弁護士ドットコムで3年1カ月、営業に携わっていた人物。1260人の弁護士と対面で会ってきたという。その中で「弁護士ドットコムは誰もが弁護士を検索できるサービスで、個人間の問題を解決する街の弁護士にとってはよいが、企業法務とはミスマッチがある」と感じていたそうだ。

「個人事業主としての弁護士には、企業の力になりたいという人も多い。また、マッチングサービスではスタートアップ、ベンチャー企業をサポートしたものがない。スタートアップでは、本業に集中するあまり、リーガル対応の優先度が下がりがちだ。例えば契約書のサンプルが載っているサイトからダウンロードして、そのまま使うといったことがよくあるが、これで問題が起きれば結果として本業に影響が出てしまう」(鷲尾氏)

ATTIVITA代表取締役 鷲尾悠介氏

鷲尾氏は「法律は国のルールだ。資金などの面でVCやメンターに相談する起業家は多いのに、法務面では弁護士に相談できていないのはなぜか」と考え、企業が弁護士に相談しやすいプラットフォームづくりを目指して、2018年7月にATTIVITAを創業した。

今後の目標について尋ねると、鷲尾氏は「スタート時点で弁護士登録数50名のところを、半年で100名にしたい。また企業登録数では1年後に1000社を目指す」と答えた。

「スタートアップに『弁護士に会えて良かった』という成功体験を提供し、本業に集中できる世界を実現したい。1年後までには、さまざまな質問と回答を蓄積し、企業法務に関する知見が詰まった法律メディアの立ち上げも計画したい」(鷲尾氏)

ATTIVITAはイタリア語で「活発(Activity)」を意味するという。鷲尾氏は「中長期的には、公認会計士など企業を活性化する専門家と企業とを結び付け、企業が本業に集中できる環境を弁護士以外の領域でも用意したい」と語っている。「より専門家と企業の生産性を上げ、企業に貢献したい。『プロフェッショナルに眠っている潜在的価値を解き放ち、日本から全世界を活性化させる』という当社のミッションに一歩でも近づけるよう、努力していく」(鷲尾氏)

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IACがMatch Groupのスピンオフの概要を発表

デジタルメディア持ち株会社IACは、Tinderなどのサービスを提供しているMatch Group(マッチグループ)をスピンオフする提案でプロセスの概要を説明し、次の一歩を踏み出した。

Match Groupは、Match、Tinder、PlentOfFish、OkCupid、Hingeを所有する上場企業だが、IACが株式の過半数を所有している。スピンオフにより、IACはMatch Groupの株式をIACの株主に分配し「2つの独立した公開会社が生まれる」と説明する。

IACのCEOであるJoey Levin(ジョーイ・レビン)氏は声明で「IACは今10月11日、IACからMatch Groupを分離する最初の重要なステップについて提案を行った。IACは、Match Group特別委員会に諮った提案が、Match Groupが独立した企業として成功する旅に出るための強力な基盤となると確信している」と述べた。

IACによれば、取締役会、前述の特別委員会、株主による承認が必要となるこの提案では、Match Groupのデュアルクラスの株式構造は排除され、シングルクラスの株式が用意される。

同社は8月、Match GroupANGI Homeservicesの両方のスピンオフを検討していると明らかにしていた。

レビン氏は10月11日の声明で「ANGI Homeservicesの株式の評価に絡むため、Match Groupの取引が完了するまでANGI Homeservicesスピンオフの問題に注力するつもりはない」と述べた。

画像クレジット:SOPA Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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Apesterがオンラインパブリッシャー向けにStory Stripを発表

デジタルパブリッシャーがコンテンツにインタラクティブな機能を追加するのを支援するApester(エイプスター)がStory Strip(ストーリーストリップ)という新しいフォーマットを展開している。

CEO兼共同創業者のMoti Cohen(モティ・コーエン)氏によると、Story StripはSnapchatとInstagramで普及したストーリーのフォーマットをモデルにしたという。コーエン氏はストーリーについて「モバイルエクスペリエンスにぴったりの」数少ないコンテンツタイプだと強調した。読者向けに高速でインタラクティブな体験を提供できるからだ。

SNSの世界からフォーマットを持ち出し、パブリッシャーが記事にストーリーストリップを埋め込むことができるようにし「Apester はメディア企業が新しい視聴者や若い視聴者を獲得する方法を開拓する」とコーエン氏は述べた。

ストーリーストリップは、NTVB MediaのポップカルチャーとエンターテイメントのウェブサイトであるTV Insiderで見ることができる。ストーリーストリップによって一つひとつの記事がストーリーにまとめられて回転表示される。読者が興味のあるストーリーを選択すると、ハイライトが要約されたスライド数枚をスワイプして読めるようになっている。

コーエン氏によると、ストーリーストリップはパブリッシャーの編集チームが作成することも、Apesterが記事に基づいて自動的に生成することもできる。 広告を含めることもできるため、サイト運営者にとって新たな収益化の機会が生まれる。実際、Apesterを利用して以来、TV Insiderの1日の売り上げは2倍になったという。

パブリッシャーが有料課金などの広告以外のビジネスモデルを検討する際に、どんなコンテンツウィジェットを選べばいいのか。コーエン氏は、ビジネスモデルが変化しても「ブレンドが重要になる」と言う。

パブリッシャーがユーザーと関わり、その行動に関するデータを収集できるようにすることで「Apesterによって、すべての視聴者をそれぞれにあった方法でマネタイズの対象にできる。ユーザーとの関係を利用するだけでなく、その内容を理解して正しいアクションにつなげることができる」。

画像クレジット:Apester

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(翻訳:Mizoguchi)

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米国のAlexaがスペイン語を話す、多言語モードでも

先週シアトルで行われたAmazonのハードウェアイベントで、米国とカナダとインドにおいてAlexaデバイスの多言語モードをローンチする計画が発表された。すなわちこれらの国々ではAmazonの音声アシスタントが、英語とスペイン語、フランス語と英語、ヒンズー語と英語をそれぞれ話せる。そして米国時間10月11日のAmazonの発表によると、米国では多言語モードがEchoなどAlexa対応デバイスで実際に使えるようになった。ユーザーはスペイン語と英語を切り替えられるだけでなく、Alexaアプリの設定でスペイン語のみにすることもできる。

これによりデベロッパーは、スペイン語を話す人びとを対象とするプラットホーム向けのスキルを作れる。そしてスペイン語の音声がAlexaに新たに加わり、スペイン語圏のローカルな知識や、Univision、Telemundoなどが作った何百ものスペイン語のスキルが導入される。

米国でAlexaをスペイン語モードで使うには、Alexaアプリで「Español(Estados Unidos)」に切り替える。するとユーザーは、スペイン語でAlexaに、ニュース、天気予報、スマートホームデバイスのコントロール、備忘録(リマインダー)、スキルの起動などを求めることができる。

しかしこの多言語モードのもっと面白いところは、アプリで設定を変えなくても自然に、スペイン語と英語の切り替えができることだ。

たとえば、Alexaに天気予報を英語で求めると返事は英語だが、スペイン語で話すと返事もスペイン語になる。ひとつの家族内で両方の言語が使われている世帯ではとても便利だ。

スペイン語対応のオマケとしてAmazon Musicでは、米国で使うAlexaに最新のラテン系プレイリストをスペイン語でリクエストできる。それらは、Sin Filtro(シン・フィルトロ、都市系アーティスト)、Tierra Tropical(ティエラ・トロピカル、バチャータ、サルサ、クムビアス)、Puro Reggaeton(プロ・レゲトン)、Fierro Pariente(フィエロ・パリエンテ、メキシコの地方音楽)などだ。

Amazonによると、カナダ(英語、フランス語)とインド(英語、ヒンズー語)の多言語モードも提供される。ただしその日程は明らかでない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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PolteがLTE信号によるデバイス追跡技術で約14億円を調達

Polte(ポルテ)は1250万ドル(約14億円)を追加で調達した。同社は、4G(将来的には5Gも)信号を利用して商業用や産業用の追跡サービスを構築している。その主な利点は、GPSで位置情報を取得し携帯通信で送信するよりも、携帯通信のみのほうがはるかに消費電力が少ない点だ。

米国時間10月11日の資金調達ラウンドは、PolteのシリーズAラウンドの延長である。2017年にPolteは600万ドル(約6億5000万円)を調達しており、今年さらに1250万ドルを調達した。なお、Polteは投資家のリストを公開していない。また、このスタートアップはTechCrunchのStartup Battlefieldに参加している。

Polteには多くのユースケースが考えられるが、ほとんどはできるだけ少ないバッテリー消費で移動中の対象物を追跡するというものだ。また、エネルギー業界や自動車業界における物流や輸送のビジネスでは、サプライチェーンで応用できる。

IoTデバイスを使用して対象物を数週間追跡する場合、GPSで位置を特定しその位置を無線で送信する必要があるため、費用がかさむ可能性がある。GPSは非常に正確だが、デバイスを展開するだけでも大量の電力を必要とする。

このため、一部のデバイスではWi-Fi信号を利用して、Wi-Fiアクセスポイントからの電波による三角測量で位置を測定する。しかし、特に田舎ではこの方法はあまり正確ではない。

Polteは、携帯通信モデムからのデータを位置情報に変換する。これは、既存のモデムで動作可能だ。つまり、これはソフトウェア的なソリューションなのだ。デバイス自体による処理は行われない。Polteの対応デバイスは300バイトのデータを同社のサーバに送り返し、数秒後に位置が特定できる。

これにより、より安価なIoTデバイスで位置情報を追跡できるようになる。また、多量のアイテムを追跡したい企業の場合には、長期的に多額のコストを節約できる可能性がある。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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アップルが自前スタジオでスピルバーグらの作品をプロデュース

Apple(アップル)の会員制ストリーミングサービスApple TV+は豊富な新番組を揃えているが、これまではそのどれも、アップルがオーナーではない。

でもアップルは最近、自前のスタジオを持ってオリジナル作品を作り始めたので、この状況は変わる。同社がプロデュースする「Masters of Air」は、その前の「Band of Brothers」と「The Pacific」の続編で、Donald L. Miller(ドナルド・L・ミラー)氏のノンフィクション書籍「Masters of the Air: America’s Bomber Boys Who Fought the Air War Against Nazi Germany」(マスターオブザエア:ナチスドイツとの空中戦を戦った米国の爆撃機少年たち)のドラマ化だ。この番組のエクゼキュティブプロデューサーは、Tom Hanks(トム・ハンクス)、Gary Goetzman(ゲイリー・ゴーツマン)、そしてSteven Spielberg(スティーヴン・スピルバーグ)だ。

Apple TV+の番組として、アップルのスタジオがプロデュースしたものと、しなかったものの違いは、多くの視聴者にとってわからないだろう。でもストリーミングの世界ではいろんなタイプの作品に「オリジナル」のラベルがついているから、それほど厳密な区別はない。

たとえば「House of Cards」や「Orange Is the New Black」にはNetflix Originalsのラベルがついているが、それらは別のスタジオがプロデュースした作品の権利をNetflixが買ったものだ。ときには、その権利に地理的制約があったりする。

一方「Stranger Things」などはプロデュースも所有権もNetflix自身だ。Netflix Originalsの中で特に伸びているが、これらの自己プロデュース作品だ。

アップルの場合も、自分のスタジオを持てば最初からコンテンツの所有権を持ち、ライセンス料金の交渉が要らなくなるだけでなく、今後の商品化等に対する権利も持つ。

The Hollywood Reporterによると、そのスタジオにはまだ名前がないが、アップルのWorldwide Video部門のトップを務めるZack Van Amburg(ザック・ヴァン・アンバーグ)氏と、前にSony Pictures TVを仕切ったJamie Erlicht(ジェイミー・エリヒト)氏が率いるだろう。

関連記事: Apple TV+ to launch November 1 for $4.99/month, one year free comes with select Apple devices(Apple TVが11月に月額4.99ドルで立ち上げ、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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米トイザらスのウェブサイトが再開、オンライン販売は小売大手Targetが担当

Toys “R” Us(トイザらス)が、小売大手Target(ターゲット)との新たな提携を得てオンラインに戻ってきた。トイザらスが経営破綻した後に買収し親会社となったTru Kidsは、米国全土での実店舗オープンの第一歩としてToysRUs.comのウェブサイトを再開したと発表した。復活に向けた戦略の一環で、トイザらスのウェブサイトの製品ページから購入しようとするとTarget.comにリダイレクトされるようになっている。

両社は契約条件を明らかにしていないが、売上に関しては双方にメリットのあるシナリオになっていることは明らかだ。トイザらスは、今でもトップランクの知名度を誇るドメインであるtoysrus.comからすぐにキャッシュフローを得られる。一方のターゲットは、トイザらスの経営破綻と再開を知らずにToysRUs.comを訪れた買い物客が流入して新たな売上が増える。

トイザらスの新しいウェブサイトは、オンラインの買い物客をターゲットにリダイレクトするだけではない。最新のおもちゃのトレンド、人気ブランドに関する記事やビデオのほか、詳細な製品レビュー、おもちゃの人気リスト、ブランドごとのページなどがトイザらス自体のサイトに掲載されている。購入しようとしたときだけ、顧客はターゲットにリダイレクトされて手続きをすることになる。

トイザらスのサイトの購入ボタンには、ターゲットのサイトで購入するということが明確に書かれているので混乱することはない。ターゲットのブランド色である赤と白のボタンで「buy now at [target].com」と書かれているのだが、[target]の部分は文字列ではなく、ターゲットのロゴのアイコンになっている。

トイザらスからターゲットにリダイレクトされて購入する場合でも、ターゲットから直接購入するのと同じメリットがある。配送や店舗受け取りで注文できるほか、Target Circleのポイントが貯まるし、ターゲットのREDcardで支払うと5%割引になる。

両社の新しい提携関係は、従来型のオンラインショップで製品を購入する顧客をリダイレクトするだけではない。

トイザらスが今秋、テキサス州ヒューストンとニュージャージー州パラマスに体験型店舗をオープンする際に、ターゲットがオンライン販売のフルフィルメントも担当する。

Tru Kidsは今年7月に、技術系スタートアップのb8ta(ベータ)と提携し、STEAM(Science、Technology、Engineering、Art、Mathematicsの頭文字。科学、技術、エンジニアリング、アート、数学の教育のこと)ワークショップや子供が中に入って遊べるツリーハウス、映画やゲームのシアターを備え、ブランドがインタラクティブに製品を展開できる、最新型の店舗を作ると発表していた。

新たにオープンする店舗では、購入したい製品が店舗にない場合にその場で注文すると、Target.comで処理される。

ターゲットのマーチャンダイジング担当シニアバイスプレジデントのNikhil Nayar(ニキル・ナヤ)氏は「おもちゃ、デジタル、フルフィルメントにおけるターゲットのリーダーシップは、トイザらスにとって最高のプラットフォームだ。トイザらスのファンを再び呼び戻し、ターゲットで簡単で便利に購入してもらうことができる。トイザらスの新しい展開にターゲットの利点を生かすことで、我々はおもちゃを購入する人にもっと貢献でき、新たな成長を加速して、おもちゃにおけるリーダーシップを確立できる」と述べている。

ここ数週間で、ターゲットはトイザらスのほかにもおもちゃ関連で注目すべき提携を発表していた。8月末にターゲットは、同社の店舗内にミニディズニーストアを開設し、おもちゃ、アパレル、コレクターズアイテム、生活雑貨などを販売することでディズニーと合意したと発表していた。すでに25のディズニー「ショップ・イン・ショップ」がオープンし、2020年にはさらに数十のショップがオープンする予定だ。

以前のトイザらスの役員で現在はTru KidsのCEOのRichard Barry(リチャード・バリー)氏はターゲットとの提携について「我々の米国での戦略は、体験を重視し、充実したコンテンツを備えたオムニチャネルの方針を通じて、トイザらスブランドを最新の形で蘇らせることだ」と述べている。

同氏は「こうした戦略の基盤には、小売業のリーダーの手助けが必要だ。新しいトイザらスの購入体験は家族が無限におもちゃを発見し、遊び、楽しめるように設計されており、ターゲットはこの体験を支援する理想的な小売業者だ。ターゲットはおもちゃの品揃え、デジタルの強み、短時間配送に優れているので、トイザらスが目指す体験を実現する力になるだろう」と説明している。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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有料オンラインサービス「断酒の学校」運営のTempestがテクノロジー活用で回復支援

Maveron, Slow Ventures、そしてFemale Founders Fundは、断酒に新たな道を切り開くというスタートアップに1000万ドル(約11億円)を投資した。

Tempest(テンペスト)は8週間で647ドル(約6万9000円)のバーチャル版「断酒の学校」を運営している。特に女性や「歴史的に抑圧されてきた人々」の断酒支援を目的とする。同社の創業者兼最高経営責任者であるHolly Whitaker(ホリー・ウィテカー)氏が主催し、毎週ビデオ講義と参加者向けの質疑応答セッションを実施している。プログラムで専門知識を提供する顔ぶれには、結婚および家族療法士のKim Kokoska(キム・ココスカ)氏、Eight Step Recoveryの共同創業者であるValerie Mason-John(ヴァレリー・メイソン‐ジョン)氏、健康維持のために食事や運動面のアドバイスをするウェルネスコーチのMary Vance(メアリー・ヴァンス)氏などがいる。

学校で教えるのは、依存症の根底にある原因、「依存から脱却する目的、意味、工夫の重要性」、欲求をコントロールする方法、断酒後の社会復帰方法、マインドフルネスの実践方法など。参加者はプログラムの最後に、年間127ドル(約1万4000円)のオンラインコミュニティのメンバーシップに申し込むことができる。オンラインコミュニティではプログラムの完了者同士で交流できる。

プログラムスケジュール

第1週:回復マップ+ツールキット

第2週:依存症と脳

第3週:習慣と夜の儀式

第4週:ヨガ、瞑想、呼吸

第5週:栄養とライフスタイル

第6週:関係とコミュニティ

第7週:トラウマとセラピー

第8週:目的と工夫

第8週以降 まとめ+次のステップ

毎週行う演習の例

包括的アプローチ

2014年創業でニューヨークに本拠を置くTempestは、VCからこれまで約1430万ドル(約15億円)を調達した。ウィテカー氏はOne Medicalに5年間在籍し、収益業務のディレクターを務めた。Tempestを設立してからは4000人の参加者を集めた。ウィテカー氏はランダムハウスとの契約を2本締結し、断酒へのアプローチと方法論を本にする。最初の本「女性らしくやめる:アルコール妄想社会であえてお酒を飲まないという選択」(原題:Quit Like a Woman: The Radical Choice to Not Drink in a Culture Obsessed with Alcohol)が12月31日に出版される。

シリーズAで調達した1000万ドル(約11億円)を使い、現在28人の従業員の拡充やマーケティングへの投資(いずれもこれまでお金をかけてこなかった)、さらに企業向けビジネスの開拓も狙う。

Tempestは、デトックスやAlcoholic Anonymous(断酒のための自助グループ)の「12のステップ」とは違うと強調する。他のプログラムや治療法と組み合わせて、または回復への道の第一歩としての利用が考えられる。Tempestは依存症であると診断された人や自分はそうだと考えている人だけのものではない、とウィテカー氏は説明する。そういうレッテルを拒む人や単にアルコールのない人生を望む人を歓迎するという。

以前アルコール依存症と摂食障害に苦しんでいたウィテカー氏はTechCrunchに「Tempestは私自身の経験から生まれた私なりの答えだ。飲酒の問題を抱えていたり、アルコール依存症ではないがアルコールと闘っている人が利用できる選択肢がなかった。女性向けの選択肢もなかった。すべてが男性向けだった」と語った。

Tempestは女性や歴史的に抑圧されてきた人々のニーズを念頭に置いているが、すべてのジェンダーのコース参加を歓迎する、とウィテカー氏は述べた。参加者は飲酒に陥ったそもそもの要因に対処することが求められる。「愛情の問題、栄養不足、ストレス、不安、上っ面の友情、消費至上主義、目的の欠如、未解決の家族の問題、権利の剥奪、貧困、借り入れの返済困難または不能、つながりの欠如、恐怖、嫌いな仕事、うつ病、未処理のトラウマ、意味の欠如、満たされない夢、終わりのないTo-Doリスト、得体の知れない元気」 と同社のウェブサイトにはある。

A.A.についてはどうか?

筆者も同じことを考えた。

Alcoholics Anonymous(A.A.)は、最も一般的で利用しやすい無料の回復手段だ。飲酒の問題があることを認めようとする人なら誰でも受け入れる。非営利組織であるA.A.は世界中に11万5000以上のグループがある。今年で84年目のこのプログラムは相互扶助の組織で、定期的に集まってディスカッションする。比較的古いメンバーが「スポンサー」になり、新しい参加者の「12のステップ」を支援する。

一方Tempestは営利目的の形態をとっており、テクノロジーを使ったメソッドを有料で提供する。A.A.の特色が対面のサポートグループなのに対し、Tempestはビデオストリームを使う。遠隔医療のスタートアップが健康とウェルネスケアの分野の便利なソリューションで顧客の関心を引いているが、遠隔医療、遠隔療法、バーチャルな断酒の学校といったものに本当に火がつくかどうかは議論の余地がある。TempestとA.A.の類似点についてウィテカー氏は次のように述べる「唯一の共通点はアルコールをやめる支援をしていることだけだ」。

断酒の学校を宣伝する際にTempestは「断酒は新しいスタイル」「二日酔いは消え去るが、社会生活はあなたの元に残る」といったフレーズでクールな感覚に訴える。断酒に高い課金を求め、必ずしも万人に開かれた手段を提供しているわけではないため、薬物乱用から利益を得るTempestのビジネスモデルは倫理感と動機の点で問題があると思うかもしれない。ウィテカー氏は、これまで社会的に無力であった人々にバーチャルスクールが必要な選択肢であると反論する。「我々のプログラムは、権力を奪われ、黙って耳を傾けるように強いられた人々に開かれている。白人の上流階級の男性ではなく主流から外れた人々にフォーカスしている」。

Recovery.orgが公開した調査データによると、A.A.の89%の参加者は白人、38%が女性だ。

「飲酒文化」を拒む

Tempestのブランディングは、D2C(消費者に対して商品を直接的に販売する仕組み)のセオリーからヒントを得た。女性が主導する同社は断酒のブランドになりつつあり、それを利用している。TempestのシリーズAは、VCが支援する新時代のノンアルコール飲料ブランドの台頭とともに、若い世代の間で意識されているアルコール離れを象徴する。

ミレニアル世代は飲酒量が少なく、世界保健機関によると、現在の世界のアルコール飲酒者は2000年よりも5%少ない。Tempestの学校が価値を提供できるのは、依存症のために断酒しようとしている人々ではなく、お酒を飲まないライフスタイルにはメリットがあると考える人々のようだ。

Tempest共同創業者でCEOのHolly Whitaker氏

ノンアルコールスピリッツのSeedlipとノンアルコールビールメーカーのインドのCoolberg Beveragesが最近VCから資金調達したのも同様の人口動態が背景にある。 一方、Sweet ReasonCannRecessなどのCBD(カンナビジオール、大麻由来の成分)を注入した飲料ブランドも流行しており、VCから資金を集めている。もちろん、いずれもアルコールに苦しんでいる人のための解決策にはならない。こういったブランドに流入する資金はベンチャーキャピタリストの見込みを示しているにすぎない。消費者が伝統的な酒から離れ、飲まない世代が好む新製品に向かうとみているのだ。

「断酒する。飲酒中心の文化を疑う。それだけであなたはすでに群を抜いているし、良き仲間になれる」とTempestのウェブサイトにある。「覚えておいてほしい。成人の70〜80%は環境によって飲酒するかどうか決める。 飲酒することが基本になっているのだ。飲酒をやめること、飲酒文化への迎合を拒むことは、破壊的で、反抗的で、先鋭的だ」。

Tempestによると、バッファロー大学とシラキュース大学の研究者の支援を受けて実施した有効性の研究が完了したという。ミレニアル世代がアルコールと向き合う中で行ったさまざまな試みが本当に正しかったのか、またVCの投資が浪費されたのか先見の明があったのか数年後にはわかる。Tempestに関しては、インターネット上で断酒の苦しみやメリットに関する議論の場を提供しただけでも、回復中の人々やライフスタイルの変化を求める人々に大きな影響を与えた可能性がある。

ウィテカー氏は「アルコールはタバコに非常に似ている。我々はアルコールを飲むのが自然で当然だと考えられている時代に生きている。私はそれが変わると思っていた。私にとってアルコールは毒でしかないからだ。我々は転換期を迎えている。アルコールがどれほど有毒で不必要であるかを認識する時が来たのだ」と述べた。

Tempestは、AlleyCorp、Refactor、Green D Venturesの支援も受けている。MaveronのAnarghya Vardhana(アナルギーヤ・バルダナ)氏が出資の一環として同社の取締役会に加わった。

画像クレジット:HEX / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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CBS Newsが「60 minutes」スタイルの短い番組をQuibiで配信予定

映画プロデューサーでドリームワークス・ アニメーションSKGのCEO、Jeffrey Katzenberg(ジェフリー・カッツェンバーグ)氏が4月に立ち上げたストリーミングサービスのQuibiが、CBS Newsと提携して「60 minutes」スタイルの番組をネット時代に合わせた現代的なショートビデオにして配信することになった。「60 minutes」は1時間のニュースマガジン番組だが、CBS Newsは「60 in 6」(60分を6分で)を制作する。オリジナルのニュースストーリーをモバイルデバイス用として6分間のエピソードに圧縮した番組だ。

Quibiとのライセンス契約により、60 Minutesは毎週1本、オリジナルのストーリーを制作する。

60 Minutesのエグゼクティブプロデューサー、Bill Owens(ビル・オーウェンズ)氏は発表の中で次のように述べている。「60 Minutesのように、ストーリー性があり、深く掘り下げて調査するジャーナリズムにとって、新しい視聴者を得るのにもってこいの機会だ。デジタルの世界で足場を広げることがかつてないほど重要になっている中、我々は『60 In 6』を始められることに興奮している」。

Quibiと提携したニュースのパートナーは、CBSが初めてではない。NBCは、Quibiの番組専門のフルプロダクションチームを編成することになっている。朝晩、6分間のニュース番組などを制作する予定だ。一方、BBCとQuibiはミレニアル世代向けに5分間の国際ニュース番組を開発している。そしてESPNはスポーツハイライトとニュース番組の制作に合意したばかりだ。

Quibiを創業し取締役会長に就いているカッツェンバーグ氏は発表の中で「60 Minutesはこれまでも、現在も、これからも、ストーリーを伝えるニュースジャーナリズムの理想であり続ける。その才能とリソースを活かして新しい形で伝えられることになり、Quibiにとってこれほどうれしいことはない」と述べている。

Quibiが配信するのはニュース番組だけではない。サム・ライミやギレルモ・デル・トロなどの有名タレントが出演するエンターテインメント番組が予定されている。さらにSnapchatの成功の軌跡、アクションスリラー、殺人ミステリー、カースタントシリーズ、コメディ、ドラマなども配信される予定だ。

Quibiは、プレミアムなコンテンツを短時間で「つまみ食い」できるように作り、モバイルの利用者向けに縦長と横長の両方の動画を配信しようとしている。基本的な考え方は、Snapchat世代向けのNetflixを作ろうということだ。これはリスキーな試みではある。狙っている年齢層であるY世代(一般に1980年代前半から1990年代中盤生まれ)やZ世代(一般に1990年代中盤以降の生まれ)は、高品質なエンターテインメント作品のサブスクリプションはNetflix、クリエイターが作ったカジュアルなビデオならYouTubeでだいたい満足しているからだ。

Quibiは、サブスクリプションのビデオはモバイルデバイスではなく今でもテレビで視聴されているという事実を無視しているようにも見える。そしてユーザーのスマートフォン上では、多くのアプリやゲームと戦わなくてはならない。Apple Arcadeから新しいタイトルが出てくるし、YouTubeやInstagram、TikTok、Snapchatなど時間つぶしをするものはたくさんある。

そこでカッツェンバーグ氏は業界からQuibiに対して多くの支援を受けている。同社はディズニー、ワーナーメディア、21世紀フォックスなどからすでに10億ドル(約1080億円)を調達し、さらにこの額を増やそうとしていた。今年の夏にはサービス開始前に広告を販売し、1億ドル(約108億円)の予約があった。

Quibiは2020年4月にサービスを開始し、その時点で「60 in 6」も配信される。サービスの利用料金は月に5ドル(約540円)、広告なしの場合は8ドル(約860円)の予定。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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香港の警察活動監視アプリを承認したとして中国政府がアップルを批判

香港の民主化を求める運動家たちが道路封鎖や警察の配置などの情報をクラウドソーシングするための、いわゆるHKmapsというアプリを承認したApple(アップル)の判断が、中国政府の怒りを買っている。

中国政府の広報新聞であるChina Daily(チャイナデイリー)に掲載された記事では、iOS用App Storeには掲載しないというそれ以前の判断を覆したとこのiPhoneのメーカーであるアップルを非難した。このアプリは「香港の暴徒を暴力的な行為に走らせる」と主張しているという(ガーディアンより)。

HKmapsは、香港での警察と抗議活動の位置を絵文字を使ってリアルタイムで表示するものだとユーザーは伝えている。

英国の植民地であった香港は、中華人民共和国の中の特別な地域であり、返還以来、一国家二制度のもとで、独自の経済と政治的自由が許されてきた。しかし今年の初めになって、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする法案を香港政府が承認する意思を示したことで、民主化を求める運動家たちが立ち上がった。その抗議活動を取締る警察の動きがHKmapsに示される。
このアプリの開発者は、違法な活動を助けるものではなく、住民が抗議デモの現場を避けて自由に移動できるよう、情報提供”¥だけを目的にしていると話している。だが、中国政府はこれを害毒と決めつけた。

ビジネスはビジネス。政治は政治。香港で長引いている不安な状況にアップルを引きずり込もとは誰も思っていない。しかし、アップルはビジネスと政治を、さらには違法行為をも混同していると人々が感じるのには相応の理由がある。アップルは、この無分別で無謀な決断が引き起こす結果を考慮すべきだ」と、チャイナデイリーの記者は、中国市場への継続的なアクセスが危うくなるという、半ばあからさまな脅しでもって警告している。

「毒性アプリの流入を許せば、中国人民の感情を傷つけ、香港問題の事実をねじ曲げることになり、中国人民の見解と原則に反する」と記事は続く。「アップルもその他の企業も、善悪の区別はつくはずだ。彼らはまた、中国と中国の香港が繁栄することによってのみ、広大でより持続的な市場が提供されるということを知るべきだ」。
さらに記事は、以前はApple Musicのストアから外されていた香港の独立を擁護する歌を復活させたことでもアップルを批判してる。

私たちはアップルにコメントを求めた。

数日前、アップルは西側諸国のコメンテーターたちの反対方向からの総攻撃を受けていた。アプリの審査段階でHKmapsをストアで承認しないという判断に対して、深い憂慮を示す意見が殺到したのだ。開発者によるとApp Storeの審査担当者は、拒否を決めた理由をこう述べたという。「あなたのアプリは、法執行の回避を可能にします」。

「あなたのアプリは違法な内容を含むか、違法行為を助長し、可能にし、奨励しています。とりわけ、法執行の回避を可能にします」 。我々のユーザーは法律違反者なので法執行を逃れたがっているのだとアップルは思っている。それは明らかに間違いだ。

しかしiOSのApp Storeの説明が見られない方のために敢えてお伝えするなら、、そのとき多くの人が指摘したように、Google(グーグル)が所有するWazeアプリは、その機能を取締りの回避だと明言している。つまり、アップルのダブルスタンダードが明白だ。さらにアップルにとって気まずいことは、あたかも米国の巨大ハイテク企業が中国政府の側に立ち、現状を憂い自治と民主主義を求めて戦う香港の住民に敵対しているように見られていることだ。

私たちは、先週、App Storeの審査の段階でこのアプリを拒否した判断についてアップルに尋ねた。それに対してコメントはまったく出されなかったが、後日、更新情報があることを知らせてくれた。それは、iOS版が「承認された。まもなく登場!」という開発者のツイートだった。

App Storeで公開中https://hkmap.live/ios
状況が変わらない限り、これ以上コメントは書かない。アップルは業務上考えなければならないことが多かったろう。物事が正しい方向に向いたので、もう注文を付ける必要はなさそうだ。

これを書いている時点では、アプリはまだApp Storeに掲載されているが、今回の事件で、中国市場で事業を展開するアップルの厳しい駆け引きの様子が浮き彫りになった。ピカピカに磨き上げられた企業イメージに傷をつける恐れのある判断だ。

中国市場の規模は、経済の減速だけでアップルの純利益に甚大な損害をもたらす可能性があるほど、または実際にあったほど大きい。もしアップルが中国市場から完全に撤退したなら、または追放されたなら、株主たちの損失を和らげることができる方策はほかにない。だが、プライバシーなどの基本的人権の守り手として先頭に立ち、倫理性を高く掲げたプレミアムブランドであるアップルは、政治的にも経済的にも、ますます強大な力を見せつける中国との板挟みで身動きが取れなくなる恐れがある。

米国と中国の緊張が高まれば関係はさらに不安定となり、中国の巨大ハイテク企業ファーウェイの大きな経営上の頭痛を引き起こす。トランプ政権はファーウェイの5Gネットワークに手を出すなと同盟国に圧力かけ、米国企業には中国企業にサービスを提供するなと脅しをかけている。具体的には、ファーウェイのスマートフォンが今後もグーグルのAndroid OSを使うのか、それとも独自OSの道を探るのかという疑問符を投げかけている。

東西を股にかけて活動する企業にとって、状況はますます厳しくなる。しかし、持続的なアップルの西から東への民主的綱渡りが地政学的な緊張を高めてしまわないか、それはまだわからない。

関連記事:ますます厳しくなるアップルの国際的な駆け引き(未訳)

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(翻訳:金井哲夫)

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EUでのデジタル課税やAI、プライバシー保護について競争政策担当委員が欧州議会に回答

次期委員会で二重の役割を担うことになる欧州連合(EU)の競争政策担当委員であるMargrethe Vestager(マルグレーテ・ベステアー)氏は現地時間10月8日、欧州議会の4つの委員会の議員からの3時間におよぶ質疑に応答した。参加した欧州議会議員たちにとってこれは、彼女が立法において果たすべき広範な使命の中の優先順位を聞き出す絶好の機会となった。なぜならこれが、EU全体における今後5年間のデジタル戦略を形作るからだ。

TechCrunchが先月伝えたとおり、 ベステアー氏は次期委員長であるUrsula von der Leyen(ウルズラ・フォン・デア・ライエン)氏から、次期欧州委員会で「Europe fit for the digital age」(デジタル時代に適合した欧州)と呼ばれる新しいポートフォリオを監督する上級副委員長に任命されている。

さらに彼女は、競争政策担当委員という現在の仕事も引き継がなければならない。本日の公聴会で、彼女の任命に関する承認票を持つ議員たちから何度も放たれた質問には「ポートフォリオを統合して利益相反の危険性はないか」というものがあった。

彼女は、ある議員から「そのポートフォリオの中の公平な競争法と産業政策の利益との間に緊張関係があることを認識しているか否か」を問われ、続けて法執行と政策との交錯を避けるためにその中に「チャイニーズウォールを築く」つもりかと尋ねられた。

ベステアー氏は、今回の役職を任命されたとき最初に自分に問うた疑問だと前置きし、「法執行の独立性に交渉の余地はない」との無難な推論を述べた。

「たしかに競争政策委員はこれまで常に合議に基づいていました。競争に関して私たちが下してきたあらゆる判断は合議によるものです」と彼女は答えた。「それを正当化するのは、もちろんすべての判断は必要ならばひとつではなく2つの法的精査の対象になるということです。この仕組みは、直近では2011年に下された2つの判断で承認されています。それは、この仕組みが(中略)私たちの人権を擁護するものであるかどうかの見極めを目的としており、擁護していることが判明しました。従ってこの仕組みは、そのままで望ましい形になっているのです」。

現委員であり次期委員でもある彼女は、その新たな責任に関する広範な質問に的確に対応していった。デジタル課税、プラットフォームの力と規制、グリーン・ニューディール、AIとデータの倫理、デジタルスキルと研究、スモールビジネスの規制と投資といった分野の質問を上手にさばき、さらには、eプライバシーや著作権リフォームといった個別の法律に関する質問にも答えていた。

とくに、気候変動とデジタルトランスフォーメーションは、欧州が抱える最大の難題として彼女の冒頭の発言で取り上げられた。これらに対処するには、協働と公正さを重視する姿勢が必要になると彼女は指摘した。

「欧州には、非常に高い技能を持つ人たちが満ちあふれており、素晴らしいインフラ、公正で効果的な法律があります。私たちの単一市場は、欧州の産業に成長とイノベーションの余地が与え、世界最高の企業活動の場となっています」と彼女は議員たちに向けたピッチの冒頭で話した。「そのため私の誓約は、欧州を中国のように、または米国のようにすることではありません。私の誓約は、欧州をより欧州らしくする手助けをすることです。私たち固有の強さと価値の上に築き上げることで、私たちの社会は、強く、同時にすべての欧州人のための公正な場となります」。

デジタルサービスの信頼を築く

ベステアー氏は冒頭の発言で、就任が承認されたなら、デジタルサービスに信頼を構築するよう努力すると述べた。企業によるデータの収集、利用、共有に関して規制を設け、個人情報が、企業の市場支配力の集中のためではなく、確実に公的な利益のために使われるようにするという。

シリコンバレーはこの提案を無視できないだろう。

「私は、デジタルプラットフォーム、サービス、製品に関する信頼性と安全性のための規則の強化を含むデジタルサービス法に着手します」と彼女は約束した。「また、企業による個人データの収集、利用、共有にも、私たちの社会全体に利益がもたらされるよう規制をかける必要があります」。

「国際的な競争が激化する中、私たちは公平な競技場を整備する必要があります」と彼女は警告した。

しかし公聴会の途中で、プラットフォームの脅威に対する欧州の対応には、横柄な巨大ハイテク企業の分割が含まれるのかという直接の問いに、ベステアー氏は「そのような侵害的介入は最後の手段であり、最初から過激な手段に訴えることがないよう努力する責務がある」と釘を刺した。これは彼女が一般に向けて示した姿勢と同じだ。

「罰金では奇跡は起きないし、罰金では不十分だと言うのはもっともです」と彼女は、その件に関する質問に答えて述べた。別の議員は、巨大ハイテク企業への罰金などは基本的に営業経費に過ぎないと不平を漏らしていた。

続けてベステアー氏は、競争の修復に失敗したために法律の執行が成功しなかった例として、Google AdSenseの独占禁止法問題を引き合いに出した。「私たちが当然のこととして検討すべきは、そうした市場で競争を活性化させるための強力な対策の必要性です」と彼女は言った。「市場は動きを止めてしまいました。あれから2年になります。市場は活性化していません。このようなケースにどう対処すべきか?もっとずっと広範な対策を考えなければいけません」。

「企業を分割するというさらに広範な対策は可能ですが広範囲に影響が及ぶことは避けられません。私の責務は、競争を取り戻すために、できる限り侵害的ではない対策を取ることにあります。その観点に立てば明らかですが、競争法において競争を取り戻すためにもっとやれることはないかを探りたいと私は考えています」。

欧州の競争法執行機関は、「市場の中だけの競争でなく市場のための競争」という新たな現象とベステアー氏が説明する状況、つまり競争に勝った者は誰であれその市場の事実上のルールセッターになる流れの中で、いかにして公正な競争を法律で確実なものにするかを考えなければならなくなる。

透明性と公平性を基にプラットフォームを規制するという点では、欧州の立法府は今年の初めにすでに同意している。だが、そのプラットフォーム・ツー・ビジネス規制はまだ実施されていない。「しかし、それは競争法の執行機関である私たちに向けられた疑問でもあります」とベステアー氏は議員たちに話した。

競争のアプローチを抜本的に改革するより、既存の独占禁止法を、非常に迅速に小回りが利くようにして適用するというのが、彼女が最も伝えたいことのようだ。彼女は、現在係争中のチップメーカーBroadcom(ブロードコム)の一件のために、20年前に施行されて一度も使われたことがなかった暫定措置の埃を払ったところだと話していた。

「これは、現在取り組んでいる問題のスピードアップが最優先であると認識した事実を、見事に反映しています」と彼女は言った。そして「適正な手続きを省略することは決してできないため、法の効力が現れるスピードには限界がありますが、その一方でできるだけ早く動けるようにならなければならないのです」と付け加えた。

プラットフォーム勢力に関して議員たちに見せた彼女の反応は、デジタル市場(データも含まれる可能性がある)、つまりデータを貪るプラットフォームに独占されてしまった市場を即座に解体するというものではなく、厳格な規制を支持するものだった。それはElizabeth Warren(エリザベス・ウォーレン)米上院議員の巨大ハイテク企業の存在そのものを脅威とする考え方と相反する。だが、プラットフォームの観点に立つベステアー氏の好むアプローチは、法的な小さな傷を無数に与えて死に至らしめるというものかもしれない。

「もちろん、どのようなツールが必要かを考えるのは自由です」と彼女は、プラットフォーム勢力の規制手段としての市場再編について話す中でそう述べた。「競争当局が、現在有効な方法では公正な競争への恩恵がないと判断したときには、市場の再編成を試みる別の方法が採用されます。そしてそれらのツールは、損害が出る前に再編成を行うことを目的とするものになるでしょう。権利侵害の発生前なので何者も罰せられませんが、市場がどのように編成されるべきかについて、ほぼすべての命令を直接下すことが可能です」。

目的を持った人工知能

人工知能に関して現委員会は倫理的デザインと適用のための枠組みの構築を進めているが、ベステアー氏は冒頭の発言で、その枠組みの提案を一般公開すると約束した。「人工知能が、人間の判断をないがしろにするのではなく、支援するかたちで倫理的に利用されるように」する目的のため、就任後100日以内に一般公開するという。

それが、いまだ黎明期にあるテクノロジーを今すぐ支配下に置こうとする、あまりに野心的で性急な試みではないのかという疑問をひとりの議員に抱かせた。「大変に野心的です」と彼女は答えた。「そして、いろいろ考えている中に当然のことですが、信頼を築きたいのなら人の意見に耳を傾けろという思いがあります」。

「素晴らしいアイデアがある、それを確実に実行できるとただ言うだけではいけません。人々の意見をよく聞いて、そこで何が正しいアプローチになるかを解明することが重要です。さらに、バランスというものがあります。何か新しいものが生み出されたときは、まさしくあなたが言うように、規制しすぎないように十分に気をつけるべきです」。

「私の場合、この野心を満足させるには、信頼できるAIの作り方に関する評価リストや原則(欧州委員会のHLEG:持続可能な金融についてのハイレベル専門家グループが推奨)を使うためにAIを採り入れている数多くの企業から意見を聞く必要があります。しかし、ある程度、短時間で聞いて回るべきだとも考えます。なぜなら、正しく進めるために多様な人たちの話を聞かなければならないからです。それは、私たちが急いでいることの現れでもあります。私たちはなんとしても、AI戦略をスタートさせ、それらの提案を実現させなければならないのです」。

ベステアー氏は、医療、運輸、気候変動への対処などに使われる技術への応用の可能性を掲げ、欧州は目的を持ったAIを開発して他と差別化をはかり、世界のリーダーになれると指摘した。それは「未来の欧州の価値を高めることにもなる」と彼女は話している。

「倫理的指針もなく世界のリーダーにはなれません」と彼女はAIについて話した。「もしそれを拒否し、世界の他の国々がやっているようにやればよいと、どこで集めてきたかも気にせず、あらゆる人の個人データを溜め込み、有り金残らずそこに投資すればいいという考えなら、私たちは倫理的指針を失います。そして、人に奉仕したいがためにAIを開発している人たちに、敗北することになります。それは別の種類のAI。目的を持ったAIです」。

ベステアー氏が他の委員と協力し戦略的な役割を果たしてきたデジタル課税については、国境を越えてデータや利益が行き交う仕組みを考慮したルールに作り変えるための国際的な合意を取り付けることを目指しているという。しかし合意が得られない場合は、欧州が単独で、しかも早急に、2020年末までに準備を整える。

「びっくりするようなことが起こりうる」と彼女は、EU加盟国同士ですら税制改革の合意を得ることが難しいという話の中で述べた。しかし、欧州委員会では全会一致で数々の税制法案がすでに通過している。「なので実行不可能ではありません。問題はいくつかの非常に重要な法案がまだ通過していないことです」。

「現実的な方法でデジタル課税の国際的な合意が得られると、私は今でも希望を持っています。叶わなかった場合は、欧州式のソリューションを強く提案することになります。私は、欧州式の、あるいは国際的なソリューションを支持すると表明した加盟国に敬意を表しますが、そうした支持がなかったとしても、私たちは税金を納めているすべての事業者の期待に応えるよう、単独でも成し遂げる決意をしています」。

ベステアー氏はまた、EU機能条約116改正の可能性の審議への支持も求めている。これは、EU内の市場の競争による歪みに関連するものだ。税制改革を通過させるには、全会一致ではなく特定多数決を使う。現在EUにおける税制改革の障壁を乗り越えるための有効な戦略だ。

「私たちは何としても、どのような結果になるかを追求し始めるべきです」と彼女はそれに続く質問に答えて言った。「成功することが前提だとは考えていません。重要なのは、私たちには条約が与えてくれたさまざまなツールがあり、必要に応じてそれを使うことです」。

公聴会で彼女は、EUと加盟国による、より戦略的な公的調達の利用法を提唱した。より多くの資金をデジタル研究やビジネスのイノベーションに投入し、共通の利益や優先事項に役立てるためだ。

「これは欧州共通の利益となる重要なプロジェクトに加盟国と協力し合うことを意味します。大学、供給業者、製造業者から、製造業で使用する原材料のリサイクル業者に至るまで、あらゆるバリューチェーンを結合させるのです」と彼女は言う。

「欧州における公共調達は巨額にのぼります」と彼女は付け加えた。「もしそれを使ってソリューションの開発の依頼も自由にできたなら、小さな企業でも手を挙げることができるでしょう。そうして私たちは、社会のあらゆるセクターに適用できる人工知能戦略を描けるようになるのです」。

彼女はまた、欧州の工業戦略は自分たちの単一市場を超える必要があると訴え、圏外に広がる市場への強力なアプローチを呼びかけた。

そして、公的資金で集められたデータの場合、誰でも無料でアクセスできるシステムはあまり好まないことを示唆しているようでもあった。そこに含まれる価値が、すでに豊富なデータを有し市場を独占している巨大企業が、地元の中小企業の負担によってさらに城塞を固めさせる危険性があるからだ。

「私たちの相互連結が強まるほど、互いの依存関係も深まり、相手の決断から影響を受けることも多くなります。欧州は、中国や米国も含む80あまりの国々と手を結ぶ強大な貿易相手です。そのため私たちは、公正でグローバルな競技場を築ける有利な立場にいます。これには、私たちの世界貿易機関(WHO)改革案の推進も含まれます。そして、海外の国有企業や助成金が欧州の公正な競争を阻害しないようにする適切なツールを手に入れることも含まれます」と彼女は言う。

「私たちは、市場の力が何によって構成されているかを見極める必要があります」と、集めたデータ収集の保管容量が、直接の収益につながるか否かは別として、市場での地位にどう影響するかを話し合う中で彼女は続けた。「私たちはそれがどう作用するかについて調査の対象を拡大します。私たちは、いくつかの企業合併事例の調査を通じて、データがイノベーションのための資産として役立つが、同時に参入障壁にもなるなど、多くのことを学びました。適切なデータを持たなければ、人々が本当に求めているサービスを提供できないからです。AIでは、それがますます決定的な条件になります。それをひとたび手に入れたなら、さらに多くを入手できるようになるからです」

「公的資金によって収集し自由に使えるようになる膨大なデータで、何をするかを議論しなければなりません。聖書の言葉ではありませんが、持てるものにはさらに与えられるという状況になってはいけないのです。すでに多くのデータを持っている者は、それを良い方向に利用する能力も技術的な知識も持っています。そして欧州には、驚くほどのデータがあります。私たちが世界に誇るスーパーコンピューターを使えば、そこから何が見えてくるかを想像してみてください。さらに、ガリレオ(測位衛星システム)とコペルニクス(地球観測プログラム)はどうでしょう。これらからのデータも利用できます。農家にとっては、精密な農業経営、農薬の削減、種子の節約など多大な恩恵があります。しかし、自腹で費用を払える人にそれを開放することで、本当にハッピーなのでしょうか?」。

「ここはしっかり議論しなければなりません。大手企業だけに独占させるのではなく、小さな企業にも公平にチャンスが与えられるようにです」

正しいことと間違っていること

公聴会でベステアー氏は、賛否が分かれるEU著作権法改正を支持するか否かも尋ねられた。

彼女は妥協点が見つかることを支持すると答えた。この法律で重要なのはアーティストに相応の報酬が渡るようにすることだが、次期委員会では加盟各国が一貫性を持って実施することも重要であり、断片化を避けるべきだと強調した。

彼女はさらに、他の法律に関連した以前と同じ対立的な議論が再燃する危険性も警告した。

「著作権問題は決着したと考えています。その議論をデジタルサービス法で蒸し返すべきではありません」と彼女は言う。「そうならないように十分に気をつけなければいけません。著作権保持者に確実に報酬が届くようになる時期が遠のいてしまうからです」。

それに続く質問で彼女は、EU加盟国の著作権指令が発せられた際にアップロードフィルター技術から言論の自由を守ることができるかと尋ねられた。これは、改正著作権法が事実上要求していることに反対してプラットフォーム側が展開している議論だ。ベステアー氏は遠回しにこう答えた。「それについては、加盟各国と委員会との間で数多くの議論をやり取りすることになるでしょう。議会もそれを注視します。私たちが確実に、加盟各国で同様に実施されるようにします」。

「著作権指令の採択中に交わされた議論が再燃しないよう、大いに気をつけなければなりません」と彼女は言い足した。「それは極めて重要な議論になるからです。言論の自由と、権利保有者の保護との論争になるからです。ただそれは完全に正当なことです。私たちに基本的な価値があるように、基本的な論争も存在します。なぜならそれは、適正さを維持するために常にバランスとっている必要があるからです」。

ベステアー委員はさらに、eプライバシー規制への支持も求めた。「これをぜひとも通過させることが最優先です」と発言し、改正するための重要な構成要素であることを議員たちに訴えた。

「私が望むのは、単に個々の市民のための非中央集権化に徹することだけではありません」と彼女は付け加えた。「権利は手に入れました。あとはそれに力を持たせることです。権利は持っていても、それをどう行使すればよいかがわからないというフラストレーションを感じます。何ページも何ページも何ページも文章を読まされて、それでもまだ気力が残っていて権利のことを忘れていたら、とにかくサインしてしまいます。そんなのは間違っています。人々に力を与えて自己防衛ができるように、私たちはもっと尽力すべきなのです」。

また、偽情報キャンペーンや政治的介入の経路となるアドテクを利用したマイクロターゲティング、さらにはより広範な、いわゆる監視資本主義の感想も問われた。「アドテックを利用したビジネスモデル全体を攻撃するつもりか?」と彼女はひとりの議員に聞かれた。「マイクロターゲティングのような特定のデータ収集行為を完全に排除するつもりか?」。

少し躊躇したあとベステアー氏は答えた。「監視資本主義から学んだことの中に、私たちはGoogle(グーグル)で検索しているのではなく、グーグルが私たちを検索しているという考え方です。それは、何を買いたいかではなく、何を考えているかに関する、非常にいい考え方を示してくれています。私たちがやるべきことは山ほどあります。私は、これまでにしてきたことに完全に同意しています。素早く物事を片付けないといけないからです。そのため(偽情報に関する)実施規則は、物事を正しく行ううえで、とても重要な出発点になります。そのため私たちは、たくさんのものをその上に作り上げていくことになるでしょう」。

「デジタルサービス法の詳細をどうするべきかは、まだわかりません。急を要するものなので、今持っているものを最大限に活かすことが最も重要だと私は思います。また、私がデジタル市民権と呼んでいるGDPR(一般データ保護規則)を評価するために、各国当局に十分な施行を求め、できれば「ルールに基づいた個人情報保護」(プライバシー・バイ・デザイン)を実現させ、その選択を可能にするために、市場の反応も取り込みます。たとえば、目の前に利用規約を提示してサインを強要するようなやり方とはまったく異なる方法があります。市場の声を聞き入れることも大変に重要だからです」。

「たまたま時間があるときに、この議会のお陰で理解できる文章で書くよう義務付けられたことでさらに恐ろしさが増した利用規約を読んでみて、私自身とても示唆に富むものだと感じました。そして私は何度もありがた迷惑だと感じました。もちろんそれはもうひとつの側面、そう規制です。またそれは、どのような人生を送りたいか、どのような民主主義を手に入れたいかをしっかり考えようとする市民としての私たちのことでもあります。それはデジタルだけの問題ではありません。だから我慢できないのです」。

ベステアー氏は、目の前の喫緊の課題に着手できるよう、予算を通してほしいと議員たちに嘆願した。「私たちは、これらすべてのことを実行に移せるよう、調査の規模を大幅に拡大することを提案しました」と彼女は言う。

「こんなことは言いたくないのですが、何はともあれお金が必要です。計画が必要です」。

イノベーションに投資するための資金が使えることを人々に知ってもらうために、研究者に欧州全体をつなぐネットワークを構築してもらうために、何らかの手が打てるようにしたいのです。そこへ到達するための資金を人々が得られるように。みなさんには、多年次財政枠組みの設定に賛同いただきたく思います。私たちが実現を望んでいるさまざまな案件に関して、欧州の人々が我慢強く待っているわけではありません。それを実行するのはいまこの場所です」。

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(翻訳:金井哲夫)

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2019Q3のモバイルアプリ売上高は前年同期比23%増の2兆3600億円

モバイルゲーミングやサブスクリプション浸透が貢献し、グローバルのアプリ売上高が成長を続けている。Sensor Towerの新たなデータによると、2019年第3四半期の世界のApp StoreとGoogle Playのコンシューマー売上高は、179億ドル(約1930億円)だった前年同期から22.9%増えて219億ドル(約2兆3600億円)に達しそうだ。

特にこのレポートで注目すべきは、App Storeが売上高の大半を占め続けていることだ。Google Playが総支出の35%を占めるのに対し、App Storeは65%だった。

App StoreユーザーはQ3に142億ドル(約1兆5300億円)を使い、これは前年同期の116億ドル(約1兆2500億円)から22.3%のアップだ。一方のGoogle Playの売上高は77億ドル(約8300億円)で、前年同期の62億ドル(約6700億円)から24%のアップだった。

Sensor Towerの売上高予想はApp Annieがこのほど発表したレポートのものよりも少し控えめとなっている。App Annieのレポートでは、コンシューマー売上高は約220億ドル(約2兆3600億円)ではなく、230億ドル(約2兆4800億円)としていた。

App Annieはまた、Q3に310億回のダウンロードがあったとしたが、Sensor Towerは296億回だった、とした。

いずれのレポートでも、Google Playがダウンロードのメーンソースとなっていて、初インストールの回数はApp Storeの3倍近かった。Sensor Towerは、Q3のダウンロード総数は前年比9.7%増の296億回で、うちGoogle Playが216億回だったとしている。

全体的な成長にもかかわらず、大きなアプリマーケットのひとつ、中国ではわずかに減少したことがSensor Towerのレポートで明らかになった。インストール回数は、前年同期比6%減の22億回だった。これは、9カ月にわたる中国でのゲームライセンスの凍結(今は解禁されている)が影響しているかもしれない。

Sensor Towerのチャートにはサードパーティのアプリストアは含まれていない。なので、中国のアプリマーケットの全体像を表しているわけではない。

2019年Q3で最も売上を上げたアプリ(ゲームは含まない)はまたもやTinderで、消費者の支出額は2億3300万ドル(約251億円)と前年同期比7%増だった。Netflixが第2位で、YouTubeが1億6400万ドル(約177億円)で3位に食い込んだ。

App Annieでのランキングは少し異なっている。売上高順位トップにはTinderとNetflixが入っているが、3位はYouTubeではなくIQIYIがランクインした。これはApp Annieが中国のアプリマーケットをより考慮しているからかもしれない。

ダウンロード数においては、TikTokがFacebook傘下のアプリ独断場だったトップ10位のチャートを切り崩している。Sensor Towerのランキングでは、WhatsAppが第1位で、Messengerが第3位だったが、FacebookとInstagramは第4位と第5位に沈んだ。そしてTikTokは2位に入った。

Sensor Towerが指摘するところでは、TikTokのダウンロード数がFacebookを上回るのはこれが初めてではない。前四半期では再び4位だったが、2018年のQ4と2019年のQ1はFacebookよりも上だった。しかしQ3は1億7700万回のダウンロードがあり、上との差を縮めつつある。

一方App Annieのレポートでは、TikTokはSensor Towerでのランキングより少し下の第3位で、MessengerとFacebookに及ばなかった。TikTokはまたQ3ヒットアプリとして人気が復活したFaceApp(ダウンロード数で第9位だった)や、サブスクリプション売上高が成長しているGoogle One(非ゲームアプリ部門で第7位)を上回った。Sensor TowerのレポートではFaceAppは第6位で、Google Oneは同じだ。

モバイルゲーミングは相変わらず稼ぎ頭だ。Q3では、モバイルゲーム総売上高は163億ドル(約1兆7600億円)だった。これはアプリ内総支出の74%を占めるとしている。163億ドルの内訳は、App Storeが98億ドル(約1兆580億円)で、Google Playが65億ドル(約7020億円)だった。

Google Play、App Storeでのゲームダウンロード数は、昨年Q3の95億回から17.6%増の111億回となった。

ダウンロード数トップ3は、Fun Race 3D(1億2300万回)、PUBG Mobile(9400万回)、そして新顔のMario Kart Tourだった。Mario Kart Tourは9月下旬にリリースされたにもかかわらず8600万回ダウンロードされた。

売上高ではPUBG Mobileが最多で、昨年同期比652%増の4億9600万ドル(約535億円)だった。第2位はTencentのHonor of Kingsで3億7700万ドル(約407億円)、第3位はAniplexのFate/Grand Orderで3億5400万ドル(約382億円)だった。

画像クレジット:Sensor Tower

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(翻訳:Mizoguchi)

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Udacityがテクノロジー職業教育を最下層からテコ入れし10万名に無料のプログラミングクラスを提供

【抄訳】
Sebastian Thrun(セバスチアン・スラン)氏が創業したオンライン教育企業のUdacity(ユダシティ)が、ドナルド・トランプ大統領の政権下で行われている職業訓練事業Pledge to America’s Workers(米国労働者への誓い)の一環として、新たな奨学制度を立ち上げる。

CEO Gabe Dalporto(ゲイブ・ダルポート)氏のリーダーシップのもとでUdacityは、毎年2万名に初等テクノロジー教育訓練クラスを無料で提供する。

この教育事業は、ウェブのフロントエンドとモバイルアプリの開発、およびデータ分析がメインになる。応募者に必要条件はないが、奨学制度なので対象はプログラミングのスキルを学びたいと思っている低所得の個人だ。彼らを需要の多い高給の職種に就けることによって、キャリアの高度化を目指す。

関連記事:Udacity names former LendingTree executive to CEO post(Udacityが元LendingTreeの役員をCEOに指名、未訳)

今は、米国の労働者にテクノロジー教育を提供する絶好の機会だ。コンサル大手マッキンゼーによると、同国では2030年までに3860万人が解職され、新たな雇用を必要とする。一方、調査会社のGartnerガートナー)によると、多くの企業が人材不足を最上位の懸念としている。

Udacityの事業は2段階に分かれている。最初の1年は10万名を対象に、現状のスキルレベルに関わりなく同社の入門クラスを提供し、週に数時間の授業を2〜3か月受けさせる。

次の段階として、これらの生徒はUdacityのメンターとコミュニティマネージャーにアクセスして、Udacityの科目別学位取得事業ナノディグリー(Nanodegree)を最後まで完全に受けられる。学業とコミュニティ活動の両面で成果を上げた上位の生徒1万名が、これを無料で受講できる。

Udacityのナノディグリーは普通に受けると1カ月399ドルで、通常は5カ月で卒業する。同社のデータによると、Udacityの事業経由で職を得た者の約半分が、それまでよりも38%多い給与を得ている。

Man coding on computer at night.

画像提供: Getty Images/DeanDrobot

【中略】

Udacity自身にとっての大きな変化は、入門クラスを別立ての事業にしたことだ。これまでUdacityは入門コースを、もっと本格的なナノディグリーコースの冒頭に置いていた。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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Amazon MusicがSpotifyに続いて世界のApple TVにやって来た

Amazon(アマゾン)が米国時間10月10日朝に発表したところによれば、Amazon MusicApple TVで楽しめるようになる。これにはApple TV 4K、Apple TV HD(tvOS 12.0以降)が含まれる。Amazon Musicが加わったのは数日前にSpotify(スポティファイ)がApple TVで利用可能になったことに続くものだ。

Apple TV向けの新しいAmazon Musicアプリは米国や日本のほか、英国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、フランス、イタリー、スペイン、ドイツ、メキシコ、ブラジル、インドで公開される。

これでアマゾンとApple(アップル)は音楽ストリーミングサービスを相手のプラットフォームに相互乗り入れすることになり、長年緊張していたアマゾンとアップルの関係はやや緩和された。

新しいAmazon MusicのFire TVアプリには数百万の楽曲と数千のプレイリストが含まれている。Spotifyで人気のラップ音楽のプレイリストであるRap CaviarはAmazon MusicではRap Rotationとなっている。ユーザーは楽曲名、アーティスト名で個別検索できるのはもちろん、マイミュージックタブには購入ないしインポートした曲やアルバムが分類・表示される。

Apple TVへのAmazon Musicの乗り入れは3月にApple MusicがFire TVで利用可能になったことに続くものだ。

両社の関係が改善に向かっていることは、例えばアマゾン本体におけるアップル製品の取り扱いを拡大したことにも示されていた。今や Apple TVだけでなくApple Watch、Beatsヘッドフォンもアマゾンのストアから購入できる。子供向けの電子書籍、映画を提供するFreeTime UnlimitedアプリのiOS版が配布されたのと同時に Apple MusicもEchoデバイスで利用できるようになっている。

もともと2017年12月以降、Amazon Prime VideoはApple TVで見ることができたが、 来るべきアップルのストリーミングサービスであるApple TV+ではFire TVを含むクロスプラットフォーム機能を約束している。こうした緊張緩和の流れの中にあっても今回のアマゾンの動きが注目されるのには反トラスト法という別の観点があるからだ。

現在、アップルは米司法省以外にもEUロシアなど各国の反トラスト法当局による厳しい調査の対象となっている。

ことにSpotifyは反トラスト法に違反する不当な競争阻害を行っているとしてアップルを非難してきた。これには「アップル税」と呼ばれるアプリ内課金への手数料、 アプリアップデートへの過度な干渉など. SpotifyがApple Musicのライバルだとして不利な取り扱いをされたとする例がいろいろ含まれている。これに対してアップルは自社プラットフォーム上で多数のライバルが運用されていることを挙げて反論していた。しかし最近の音楽ストリーミング各社の動向からすると、こうしたライバル関係の緊張は緩和に向かっているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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Ciscoの内部ネットワークに障害が発生

Cisco(シスコ)の従業員にとって米国時間10月10日の朝は良いスタートとはいえず、その多くが社内の技術障害に直面し苦闘している。

データベースとネットワーク業界にて大手のCiscoはツイートの中で、同社のITシステムに「何らかの障害が発生している」ことに気づき、ネットワークの復旧に取り組んでいることを認めた。

悪いことに、Ciscoの企業ブログにも障害が発生した。しばらくの間、CiscoのブログにはデフォルトのWordPressのインストールページが表示されていた。しかし情報の公開時には、このブログは復活した。

一部の顧客は、Ciscoのシングル・サインオンからログインできなかった。他のユーザーはダウンロードページにアクセスできず、またラーニングポータルにもアクセスできなかった。また、セキュリティ・アドバイザリにアクセスできないユーザーもいた。しかし、Webexなど一部のCiscoのサービスは、今回の障害の影響を受けていないようだ。

今回のサービスダウンの原因はまだはっきりしていない。CiscoのスポークスパーソンはTechCrunchによる質問に返答しなかった。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

 

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アップルが中国の国営メディアに批判されたクラウドソーシング地図アプリをApp Storeから削除

【抄訳】
Apple(アップル)がHKmapをApp Storeに載せて中国の国営メディアに批判されてからまだ1日も経たないが、同社はそのクラウドソースで作られた地図アプリを削除した。そのアプリの配信を拒否するという最初の決定をアップルがひるがえしてから1週間足らずで、今度は削除を決めた。その地図は、民主化運動のデモをしている人たちや、道路閉鎖、警官の行動などの場所を示していた。なお、HKmapのウェブサイトは健在だ。

アップルがHKmapをApp Storeで許可すると、中国共産党がオーナーである新聞China Dailyの記事が同社を批判。そのアプリは「暴徒が暴力行為に赴くことを可能にした」と述べ、さらに「企業は政治に介入すべきでない。アップルはその無分別で無責任な決定を反省すべきだ」と言った。

中国政府は抗議に参加している人たちを暴力的と呼び、ソーシャルメディア上で組織的なキャンペーンを展開しているが、アムネスティインターナショナルのような人権団体は、抗議者たちに対する警官の暴行の複数の事例を記録している。

HKmapの作者は、アップルがこのアプリを警察と住民を危険にさらすと主張しているが「その説には同意しない」とツイートした。

HKmap.live 領域のリアルタイム地図 HKmapアプリが香港の警察と住民を危険にさらしているというAppleと香港警察の主張には同意しない。

アップルはTechCrunch宛ての声明で「香港の警察と住民を危険にさらしていることがアプリを削除した理由だ」と明言した。

その声明には「App Storeはアプリを見つけるための安全で信頼に足る場所である。私たちが知ったことによると、HKmap.liveアプリは香港の警察と住民を危険にさらすようなやり方で使われてきた。香港の多くの心配している顧客がこのアプリに関して私たちにコンタクトしてきたので、私たちは早急にその調査を始めた。そのアプリは警官の所在を表示し、私たちに対するHong Kong Cybersecurity and Technology Crime Bureau(CSTCB, 香港サイバーセキュリティ・テクノロジー犯罪局)からの立証によると、アプリは警官を狙って待ち伏せ攻撃するために利用されており、警官の安全を脅かし、また犯罪者たちがそれを利用して警察がいない場所を知り、それらの地区の住民を犯罪の被害者にしている。このアプリは私たちのガイドラインと当地の法律に違反しているのでApp Storeから削除した」。

アプリのデベロッパーはこの理由付けを疑問視している。彼らは、「香港のCSTCBのHKmapアプリが、警官に対する待ち伏せ攻撃や警官の安全性の毀損のために使われ、犯罪者が警官のいない場所を知って犯行に利用しているという説には証拠がまったくない」と主張し、「Wazeなどそのほかのアプリにもクラウドソースの情報や投稿があり、通勤者が交通カメラや警官を避けるためなどに利用しているが、それらのアプリは今でもApp Storeにある」とコメントしている。

【中略】

これは民主派の人々を心配させ、同社の3つ目に大きい市場である中国の政府を慰撫するためと思われるアップルのいくつかの決定の最新版だ。2年前に同社は、中国のApp StoreからVPNアプリを削除し、そして先週は香港のiOSキーボードから台湾の旗の絵文字を削除した。また香港のApp Storeからは、ニュースサイトであるQuartzのアプリを削除した。噂では同サイトが香港の抗議活動を報じているからだそうだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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Pinterestが新興マーケット向けにライトバージョンをリリース

新興マーケットユーザーの需要に合わせてモバイルアプリのライトバージョンを投入する動きが広がる中、Pinterestもその流れに乗る。米国時間10月7日にリリースしたPinterest Liteでは、ユーザーはこれまでよりも早くアプリをダウンロードでき、またアプリは従来よりモバイル端末のストレージを使わないとしている。

Pinterestは以前はGoogle PlayでPinterest Liteアプリを展開していたが、App Annieからのデータによると、このアプリは1年前に削除された。

「新しいPinterestのLiteアプリは実際にはPinterestのProgressive Web App(PWA)で、Google Playユーザーがダウンロードできていたものだ」とPinterestはTechCrunchに説明した。

Pinterestのエンジニアブログに昨年あった投稿によると、これはしばらくの間水面下で進行していたプロジュクトだ。投稿で、同社はモバイルでのウェブ体験がひどいもので、アップデートする必要があることを認めていた。

2017年7月、PinterestはモバイルウェブアプリをPWAとして一から書き直すためのチームを編成した。これにより「バンド幅の小さい環境にいる人や、限られたデータプランの人により良い使用体験を提供する」と話した。

Pinterest Liteモバイルアプリは今日から、Androidユーザー向けにペルー、アルゼンチン、コロンビア、チリ、メキシコで提供される。アプリのサイズはわずか1.4MB。デバイスによって異なるが、通常のPinterestアプリのサイズはAndroid端末で1.4MBをはるかに超える。比較のために言うと、iOS用は143.1MBだ。

アプリのリリースにあたり、同社にコメントを求めたところ「人々がどこにいようとも、自分の興味につながるようなインスピレーションを得られるよう、世界中の人がPinterestを利用できるようにすることが目標だ」とPinterestの広報は語った。

そしていまPinterestは、フラッグシップアプリのライトバージョンを提供する数ある主要サービスの1つとなった。

Googleは、Google GoやGmail Go、Files Go、YouTube Go、Google Maps Go、そしてGoogle Assistant Goなど一連のGoブランドアプリ軽量版を展開している。そして他社のものをいくつか挙げると、Facebook LiteInstagram LiteMessenger LiteTwitter LiteUber LiteSpotify LiteTikTok LiteSkype LiteLINE Liteなどがある。Tinderもまた今年初め、インドマーケットに対応するためにTinder Lite appを開発中だと話し、この夏にひっそりとリリースした。

ライト版アプリの提供は、新興マーケットで競争を展開する上で最近では不可欠なものになっている。

特にPinterestはマーケット拡大に取り組んでいる。先日、Pinterestは第2四半期の国際マーケットの売上高は199%増の2400万ドル(約26億円)だったと発表した。月間ユーザーはトータルで3億人で、そのうち国際マーケットのユーザーは38%増の2億1500万人だった。しかしながら、Pinterestの売上高の大半は米国マーケットによるもので、第2四半期の売上高2億6100万ドル(約280億円)のうち、1億5300万ドル(約164億円)が米国マーケットのものだった。

画像クレジット:Pinterest

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(翻訳:Mizoguchi)

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SuseのOpenStackクラウドが終了へ

Suse Linuxディストリビューションをその名の由来とし、ますます多くのマネージドエンタープライズサービスを提供し、最近新しく独立オープンソース企業に戻ったSuse(スーゼ)は、企業向け開発者スペースにおける変化のトレンドの先端にとどまるために米国時間10月9日、ちょっとした新しい戦略を発表した。

過去数年間にわたって、SuseはOpenStackプラットフォームに重点を置いていた。OpenStackプラットフォームは、大企業が自身のデータセンターの中に、AWSやAzureなどのパブリッククラウドのコアサービスに似たものを構築できるようにするための、オープンソースプロジェクトだ。今回の新しい戦略によって、SuseはOpenStackから離れていくことになる。同社はOpenStack Cloudの新しいバージョンの開発と、既存のOpenStack製品の販売の両方を中止する。

「Suseは、世界最大の独立系オープンソース企業として、成長と進化の次の段階に着手するために、私たちの戦略を現在ならびに将来の企業ユーザーの皆さまのニーズに合わせることによって成長していきます。企業ユーザーの皆さまは、ますます動的でハイブリッドなマルチクラウドアプリケーション環境とDevOpsプロセスに移行しようとしています」と同社は声明の中で述べている。「私たちはお客さまが、エッジからクラウドに至る、あらゆるコンピューティング環境を受け入れていくプロセスを助ける、こうした戦略を進めて行く上で、理想的なポジションにいるのです」。

Suseが今後注力するのは、よりアプリケーションデリバリーを強化するためのCloud Application Platform(オープンソースのCloud Foundryプラットフォームに基づくもの)とKubernetesベースのコンテナプラットフォームである。

もしこのセグメントでの売上が成長を続けるようなら、SuseはOpenStackサービスを停止しない可能性もある。OpenStackに関する過剰な宣伝は近年鳴りを潜めたとはいえ、それはいまだに世界でもっともアクティブなオープンソースプロジェクトであり、世界最大規模の企業(通信大手も含まれる)の実運用環境を支えている。OpenStackプロジェクトが、すべてのマインドシェアがコンテナ、特にKubernetesに移行してしまった世界で、自分の立ち位置を見出すためには、数年の時間が必要だった。とはいえ、同時にコンテナは、OpenStackの新しいチャンスを生み出している。なぜなら、これらのコンテナとインフラストラクチャの残りの部分を管理する何らかの方法がまだ必要だからだ。

プロジェクトの舵取りを行う、包括組織のOpenStack Foundationは楽観的だ。

「OpenStackディストリビューションの市場は、Linuxや他の大規模なオープンソースプロジェクトがそうだったように、高度なサポートを提供する、よく慣れたコアグループによって支えられています」と声明の中で語るのはOpenStack FoundationのCOOのMark Collier(マーク・コリアー)氏だ。「すべての企業は戦略的な優先順位を随時調整しています。そしてプライベートクラウドへのコンテナーやVM、そしてベアメタルなどのオープンソースインフラストラクチャ製品の提供に、引き続き注力しているディストリビューションプロバイダーにとって、OpenStackは市場をリードする選択肢なのです」。

コリアー氏によれば、分析会社451 Researchは、KubernetesとOpenStackを合わせた市場規模が約110億ドル(約1兆1800億円)あると考えていて、そのうち77億ドル(約8260億円)はOpenStackに集中していると指摘しているという。「オープンソースクラウド市場全体が、各自8桁(1000万ドル、約10億7000万円)以上の収益に向けて前進を続けていて、そのほとんどがOpenStack製品とサービスに集中していますので、ディストリビューション同士の自然な統合が採択に影響を与えないことは明らかです」と同氏は主張する。

Suseにとっては、OpenStack製品は終わりを迎える。ただし現時点では、同社は引き続きOpenStack Foundationのトップレベルのプラチナスポンサーであり、SuseのAlan Clark(アラン・クラーク)氏はFoundationの役員を務めている。SuseはOpenStackブランドのその他のプロジェクトのいくつかに関与しているため、同社はスポンサーであり続ける可能性が高いが、おそらくトップレベルのスポンサーを続けることはないだろう。

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(翻訳:sako)