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米国がファーウェイ製品の使用禁止を1年延長

トランプ米大統領は今週、一部の海外通信会社との商取引を禁止した昨年の大統領命令の一年延長を決定した。これは当初の命令から1年近くたった時点での発令であり、今回の期限は2021年5月までとなっている。

本人の言葉によると、本命令によって「米国内における海外敵対者の所有、制御、あるいは司法また管理下にある者によって提供された情報通信技術を、自由に獲得あるいは利用することに起因する脅威に対応する」ための国際緊急経済権限法が発動される。

具体的には、Huawei(ファーウェイ)、ZTEなど、国家機密に関わるあらゆる種類の問題の原因であると政権が考えている中国企業を対象としている。中でも、国家が糸を引くスパイ行為や、北朝鮮、イランなどの国に対する制裁違反の疑惑が主要な問題だ。

関連記事:Trump declares national emergency to protect US networks from foreign espionage

ファーウェイへの影響は特に大きく、禁止令によって同社はGoogleアプリの使用を制限され、ソフトウェアエコシステムは大きな打撃を受けた。調査会社のCanalysが今月発表したデータによると、同社の中国市場以外への出荷台数は35%減少した。あらゆる市場が、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの前から困難な状態にあったことは確かだが「ファーウェイの落ち込みは、例えばApple(アップル)の非中国市場と比べて4倍になる」と同社は報告している。

それ以来、ファーウェイはGoogleアプリの代替品を社内で開発している。同社は、新型主要機種を必要なアプリ抜きで出荷しつつ、旧機種の販売に依存しなくてはならない。

画像クレジット:Mark Wilson (opens in a new window)/ Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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4眼カメラ+TOFセンサー搭載のHuawei P40 Pro+登場、Googleなしでやっていく覚悟か

Huawei(ファーウェイ)は米国時間3月26日、新型の旗艦スマートフォンHuawei P40、同P40 Pro、同P40 Pro+を発表した。高い性能を誇る美しいスマホだ。しかし、ほんの数分間使ってみただけで、どこか変だと気づくだろう。GmailもGoogleマップもGoogle Playストアもないのだ。

昨年に米政府は、米企業にファーウェイとの業務関係の継続を禁じた。そのためファーウェイは、Google抜きのスマートフォンしか発売できなくなったわけだが、みすみす黙っていたわけではなかった。同社は、いつものペースで最高性能の機種を発表し続けている。もちろん、いつかまたファーウェイにGoogleのサービスが戻ってくる日が来るかもしれない。

ファーウェイでは現在、Androidのオープンソース版を使っている。これにはGoogleのサービスにつながるコア機能は一切含まれていない。ファーウェイは独自のアプリストアを持っているので、Googleアプリの穴をファーウェイ製アプリで埋めようと考えだ。

いずれにせよ中国では、Googleのサービスは「万里のファイアーウォール」に阻まれて使えない。しかし、中国に住んでいないかぎり、P40の購入は個人的にはお勧めしない。AndroidもiOSも使えないスマートフォンなんて制約が大きすぎるからだ。

とはいうものの、ファーウェイはこれまで面白いスマートフォンを出してきたことでもあるし、一応、この新機種の紹介をしておこう。これまでのPシリーズと同様、ファーウェイは驚くべきカメラセンサーをこのデバイスに組み込んだ。

P40 ProとP40 Pro+は、ディスプレイが4つすべての側面に回り込んでいる。上側も下側もだ。去年発売されたP30には、上部中央に涙型のノッチがあった。今年は新しいホールノッチ・デザインに切り替えられた。左上の隅にそれは配置されている。どことなく、最近のSamsung(サムスン)のスマホを連想させる。

関連記事:HUAWEI P30 Proはやっぱりカメラがスゴイ

発表されたのは、P40とP40 ProとP40 Pro+の3機種だ。価格や発売時期は、まだファーウェイからは公表されていない。P40のディスプレイは6.1インチ、2つのProは6.58インチとなっている。リフレッシュレートは90Hz。

いつものとおり、ファーウェイは背面の仕上げにたくさんのオプションを用意している。iPhone 11 Proのようなマットなものもある。P40 Pro+では、白または黒のマットなセラミック素材も選べる。

チップは従来どおり、Kirin 990というファーウェイ独自のものが使われている。もちろん5G対応だ。昨年のモデルと比較すると、このチップに搭載された新システムではCPU速度は23%、GPUは39%アップした。

カメラはと言うと、P40 Pro+には4つのカメラモジュール(18mm超広角レンズ、23mm標準レンズ、80mmの3倍レンズ、10倍光学ズーム付きスーパーペリスコープレンズ)とTOFセンサーが搭載されている。このスーパー・ペリスコープレンズは、240mmレンズに相当する。

ファーウェイP40 Proには、超広角と標準に加えて、5倍ズームレンズ(125mm相当)という3つのカメラモジュールとTOFセンサーが搭載されている。

ファーウェイP40には、超広角(17mm)、標準(23mm)、3倍ズーム(80mm相当)の3つのカメラモジュールが搭載されている。

スマートフォンのカメラでは、いい画像を作るために大量のソフトウェア処理が施されるのが常だ。欧州の外出禁止令のため、私はまだP40を触っていないのだが、ファーウェイにはポスト処理が強すぎる傾向がある。カメラをマスターAIに設定すると、彩度がきつ目になるのだ。

だがファーウェイは、画像処理に関しては、HDR処理、ナイトモード、ハードウェアとソフトウェア両面の手ぶれ防止、ポートレート機能など、全体的に改善されると話している。P40では、ガラスの反射を取り除くポスト処理機能も備える。

また、AI Best Moment(AIベストモーメント)と呼ばれる新機能も搭載された。いつ写真を撮るか、スマホが自動的に判断してくれるのだ。例えば、全員が同時にジャンプしたときとか、バスケ選手がスラムダンクを決めたときなどを狙って撮ってくれる。

欧州では、P40は4月7日発売。メモリー8GB、ストレージ128GBで価格は799ユーロ(約9万6000円)。P40 Poは、メモリー8GBト、ストレージ256GBで価格は999ユーロ(約12万円)。こちらも4月7日発売。P40 Pro+は、メモリー8GBト、ストレージ512GBで価格は1399ユーロ(約16万7000円)。発売は6月が予定されている。

見ておわかりのとおり、P40 Pro+には、P30 Proよりも高速で高性能であることを示す要件がずらりと揃っている。サムスンのGalaxy S20 Ultraのように、ちょっとやり過ぎという感もある。もちろん、スマートフォンのメーカーが、毎年、パワフルな機能を詰め込んでくれるのは嬉しいのだけど。

だが、スマートフォン市場は転換点を迎えている。もう、高性能を競い合う時期は過ぎた。各メーカーは、新機種を買う動機となる新しい使用事例を示す必要がある。そこにハッキリとした目標とビジョンを持つメーカーが、他に抜きん出るようになるのだろう。

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(翻訳:金井哲夫)

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ファーウェイの今後を占う今月のMate 30の発表

9月に大規模な発表を計画しているスマホメーカーは、なにもApple(アップル)ばかりではない。Huawei(ファーウェイ)は、新しいiPhoneの発表からわずか1週間ほど後の9月18日に、ミュンヘンで大きなイベントの開催を予定している。ファーウェイにとって、そのMate 30の発表は単なるスマホの発表以上の意味を持つものとなるだろう。

このイベントは、中国のメーカーとしてのファーウェイが、米国の貿易ブラックリストに追加されて以来、事実上最初の大々的なスマートフォンの発表となる。このような動きは、長い時間をかけて、徐々に進行していたように思われる。スパイ行為から、制裁違反まで、数年に渡ってさまざまな疑いをかけられてきた。そして、同社からの製品調達が禁止されるに至り、これまでGoogleのような米国企業から提供されるものに依存していた企業にとって、いよいよ正念場が訪れることになった。

Mate 30は、5Gへの動きを推進する製品だが、もしかするとGoogle製のアプリを装備せずに発売される可能性もある。最近の米国政府による救済措置は、すでに発売済の製品にのみ適用されると、Googleはロイターに伝えている。トランプ大統領は、新たな米中間の貿易協定によっては、ファーウェイ製品の禁止が解除できる可能性もあることを示唆している。それは、禁止が純粋に安全保障上の懸念による判断だったという主張に疑念を投げかけている。

同社自身も、ロイターに独自のコメントを寄せている。「ファーウェイは、米国政府が許可すれば、引き続きAndroid OSと、そのエコシステムを使用します。もし許可が得られなければ、私たちは独自のOSとエコシステムの開発を続けます」。

ここで最後に触れているのは、間違いなくHarmonyOSのことだろう。最近発表されたこのOSは、基本的にはローエンドの携帯電話とIoTデバイスに限定されていることになっているが、ファーウェイはGoogle製のソフトウェアが使えなくなった場合のことも考えて、長期的に備えようとしているようだ。

一方CNBCは、情報筋からの話を引用し、今後数週間の状況の展開しだいで、ファーウェイ製のスマホが、発売時にGoogle製のアプリを搭載するかしないかが決まるとしている。それが、購入後にユーザーが自身でアプリをダウンロードするという、ちょっとした面倒で済めばまだいいが、もしAndroidブランドがまったく使えないとなれば、そのスマホの収益に大きな打撃を与えることになるはずだ。

とはいえ現時点では、ファーウェイが独自の未成熟なOSを搭載して、このようなハイエンドのデバイスの発売に踏み切ることはほとんど考えられないだろう。

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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米商務省は世界のファーウェイ関連企業46社を制裁リストに追加

米国時間8月19日、米商務省(DoC)はHuawei(ファーウェイ)の世界各地のグループ企業46社を制裁対象リスト(エンティティリスト)に加えたことを発表した。この措置は即日発効する。このリストにはすでにファーウェイおよび関連企業多数が列挙されている。

また商務省はこの発表で一時的一般ライセンス(TGL、Temporary General License)を3カ月延長すると発表した。TGLは個人および企業にファーウェイおよび関連会社向けに一部のプロダクトの輸出を認める措置だ。TGLは対ファーウェイ取引禁止の「限定的例外」とされ、90日後に失効する。

プレス向け声明でウィルバー・ロス商務長官は次のように述べた。

我々は引き続き消費者に対してファーウェイ製品を利用しないよう呼びかけていくが、消費者が不利益を被らないようにするためにはさらに時間が必要だと判明した。同時に商務省はファーウェイに対する米国からの輸出が制裁リストおよび一時的一般ライセンスが目的とする精神に反したものとならないようモニターしていく。

もちろんファーウェイは中国政府とのセキュリティ問題での密接な関係やスパイ行為の実行について当初から否定してきた。 最近、ウガンダとザンビア政府のスパイ行為への協力が報じられ、ファーウェイグループの中国政府との密接な関係に改めて懸念が向けられていた。 こうしたセキュリティ上の問題が米国政府のファーウェイ製品の輸入やファーウェイへの技術移転の禁止措置の背景にある。

商務省は次のように声明している。

商務省はファーウェイについて調査した結果、同社の活動は米国の国家安全保障および外交上の利益に反するものと結論し、同社はエンティティリストに加えられた。原因となるファーウェイの行為には イランを利する経済サービスの提供を禁じた国際緊急経済権限法(International Emergency Economic Powers Act)に違反する行為の共謀、対イラン制裁措置を破ったことに対する捜査を妨げた司法妨害罪など多数の明白な不法行為が含まれる。

米国のハード、ソフトへのアクセスを失うことはファーウェイにとって大打撃となる。例えば、ファーウェイが開発していることが明らかになったHarmonyOSは当面モバイルOSとしてAndroidを代替するものではなかった。これらの努力は長期的にGoogleなどの米国のテクノロジーから独立を目指す長期的努力の一環であるようだ。

Update:ファーウェイは商務省の決定に対する声明を発表し、「我々は米国商務省の決定に強く抗議する。この決定が行われたタイミングは明らかに政治的な動機が背後にあることを示すものであり、安全保障には無関係だ」と述べた。

画像:Jaap Arriens/NurPhoto / Getty Images

【Japan編集部追記】エンティティ・リストの内容は商務省記事の冒頭のリンク(PDF)に記載されている

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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ファーウェイ社員がウガンダ、ザンビア政府のためにスパイ活動か

中国の有力テクノロジー企業であるファーウェイは、すでに世界的に厳しい視線にさらされているが、さらに打撃となる可能性がある報道が出ている。Wall Street Journal(WSJ)によれば、ファーウェイで働く技術者たちがウガンダとザンビアで政府高官が政敵をスパイすることを手助けしていたという。

記事には匿名の監視組織幹部の証言を伝えている。WSJは「調査では中国政府ないしファーウェイ幹部との直接の結びつきの証拠は得られなかった」としている。しかしファーウェイ職員が通信の盗聴で役割を果たしたことは確認しているようだ。

ファーウェイ社員が関わったとされるデータのリストには暗号化メッセージ、 WhatsAppやSkypeアプリの利用履歴、携帯電話利用記録などがある。

ザンビア与党の代表は反政府的見解を流すニュースサイトと戦ううえでファーウェイの技術者の手助けを得たことをWSJに認め、「我々はフェイクニュースを追跡する場合、ZICTA(ザンビア情報通信技術庁)が実行する。この組織はファーウェイと協力してわれわれのテレコミュニティー・インフラがフェイクニュースを拡散するために使われないよう手を打っている」と述べた。

当然だが、ファーウェイ自身は全面的に関与を否定し、「我々はいかなる『ハッキング』も行っていない。われわれのビジネスを攻撃する根拠なく不正確な報道を断固として否定する。我々の内部調査はファーウェイ社員は報道で主張されているような活動に関与したことは一切ないと結論した。我々はいかなる(情報機関と)契約も結んでおらず、また(スパイ活動の)能力もない」とコメントしている。

この間、ファーウェイは米国、英国、ヨーロッパを含む各国で調査の対象となっており、同社のコミュニティー機器は中国政府によるスパイ活動のために用いられるのではないかという安全保障上の疑いが持たれている。これについてもファーウェイは強く否定、反論している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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ファーウェイ排除で米国は貿易戦争には勝ったがネットワーク戦争に負ける

米国政府関係者は、低価格で高性能なネットワークを提供するファーウェイと、中国のその他のハードウェアメーカーとの戦争に勝利したことを祝っているに違いないが、より大きな世界規模の電気通信技術と顧客の獲得競争において、米国は大幅に遅れをとるリスクを背負ってしまった。

それは米国が敗北を認めたがっているレースかも知れないが、米国内での事業活動能力を完全に奪ったところで 、ファーウェイの影響範囲はますます広がっていることには注意しなければならない。

実際、ファーウェイのエグゼクティブディレクターであり、同社の投資審査委員会議長でもあるDavid Wang(デイビッド・ワン)氏はBloomberg(ブルームバーグ)にこう話している。「私たちの米国での事業はそれほど大きなものではありません。私たちはグローバルな事業を展開しています。今後も安定的に事業が行えるでしょう」。

ワン氏は正しい。ただし、ある1点においてはだ。年始に発表された2018年の会計報告によれば、ファーウェイの売り上げは、そのほとんどが国際市場からのものだが、同社の機器は、技術的に米国の半導体メーカーに大きく依存している。その供給が止まれば、ファーウェイはかなり厳しい状況に追い込まれるのは確かだ。

ファーウェイの年末会計報告によれば、現在の収益の柱は消費者向けデバイス事業であるが、その収益の大半は米国市場以外で上げられている。

そして米国には、ファーウェイが同社のネットワーク技術を普及させようとする努力を妨害しなければならない理由がある。それを投資家のAdam Townsend氏が、Twitterのスレッドで説得力をもって見事に言い表している。

https://platform.twitter.com/widgets.js

中国のファーウェイに関するスレッド。諜報活動と第5(g)世界大戦
あなたは中国諜報機関の長になる。権力者となり、あらゆる喧嘩に勝利するようになる。
では始めよう……

そもそも中国は、次世代の無線通信技術への支援として、基本的に無限の資本を投入し、次世代スタートアップやイノベーターを買収している。そのすべてが、米国が初期段階のリスクを背負って生み出したものだ。同時に、抵抗する恐れのある規制当局者や業界の専門家を、無限の資金を使って懐柔している。

ファーウェイは、中南米、東ヨーロッパ、東南アジア、アフリカといったネット接続の需要が高まる新興市場の国々への侵入を続けている。それらは、米国が多大な戦略的利害を持つ地域でありながら、強い動機や選択肢を提供できずにいるために、中国のネットワーク企業に対抗するよう世論を動かしたり政府を説得する力が大幅に制約されている。

米国の海外援助や投資を600億ドル(約6兆6000万円)のパッケージで活性化させるBUILD法が2018年10月に成立しているが、2018年に欧州だけで470億ドル(約5兆1700億円)近くを投資した中国の支出額の前では影が薄い。中国によるその他の直接投資の総額は、American Enterprise InstituteのデータをForeign Policy誌がまとめたところによると、アフリカと中東に494億5000万ドル(約5兆5400億円)、南米に180億ドル(1兆9800億円)となっている。

こうした投資により、本来強力な政治同盟で結ばれていたはずの国々は、米国の立場への支持を渋ったり、建前上いい顔を見せるだけになっている。たとえば、米国とブラジルの関係を見てみよう。長年にわたり強力な同盟関係にあるブラジルと米国は、どちらも超保守派リーダーの主導のもとで、ますます関係が深まるように見えていた。

しかし、Foreign Affairs誌によれば、米国と歩調を合わせて中国の経済的拡大阻止に協力して欲しいというトランプ大統領の要請に、ブラジルは難色を示しているという。

「ブラジルの経済団体は、すでに中国との密接な貿易関係を擁護する態勢に入っており、中国を封じ込め、米国を再びブラジルの最も重要な貿易相手にしようという望みは、もはや非現実的な郷愁に過ぎない」と、Foreign Affairs誌の特派員であるOliver Stuenkel(オリバー・スタンキル)氏は書いている。「強力な軍部同士が手をつないだこの事業連合は、この地域からファーウェイを追い払うことで生じる5G稼働の遅延を一切許さない方向に動いている」。

この記事は一読の価値があるが、要は、ファーウェイと中国経済の浸入は経済発展途上国にとって国家安全保障上の脅威だと吹聴する米国政府高官の声は耳に届いていないという内容だ。

これは単にネットワーク技術だけの問題ではない。中南米諸国と米国で投資を行っているあるベンチャー投資家は、TechCrunchに匿名でこう話した。「米国と中国の関係が中南米の今後にもたらす影響には興味があります。中国はすでに、金融面で非常に積極的になっています」。

中国の巨大ハイテク企業は、事業者として、また投資家として、南米大陸にも興味を示している。CrunchBaseの記事の中で、南米と中国に特化したベンチャー投資家Nathan Lustig(ネイサン・ラスティグ)氏は、その傾向を強調していた。実際には、こう書いている。

民間分野と公的分野の両方で、中国は中南米への支援を急速に増やしている。金融技術の専門知識を有する中国は、世界の発展途上市場への影響力と相まって、中南米のスタートアップや起業家の戦略的パートナーになりつつある。これまで、中国の対中南米投資の大半はブラジルに向けられていたが、にも関わらず、中国は投資家として中南米で手を広げ、地方の技術エコシステムとの親密さを増してゆく傾向にある。その可能性がもっとも高いのがメキシコだ。

1月にDidi Chuxingがブラジルの99を買収したのに続いて、中国企業はブラジルのフィンテック系スタートアップに対する巨額の投資を開始した。今年、特に目立つのがNubankStoneCoだ。

実際、中国には、安価なテクノロジーと、国有と民間の投資会社による経済支援策の総合カタログがあり、受け入れ国を援助すると同時に、新興市場での多方面にわたる技術的リーダーとしての中国の地位を固めようとしている。

米国がそれに対抗するならば、内向きな保護主義を脱して、より大きな海外の経済発展に真剣に寄与する覚悟が必要だ。税収は減少傾向にあり、見上げるほどの巨大な赤字の山が築かれると予測されるなかでは、ファーウェイに取って代わるものを世界に提供する余裕はない。それにより米国はますます孤立を深める。取り残されることで、さらに大きな問題が生じることになるだろう。

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(翻訳:金井哲夫)

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ファーウェイがエンタープライズ顧客をターゲットにしたAI利用データベースを発表

中国のファーウェイ(Huawei、華為)は、新しいデータベース管理システム(DBMS)製品を発表し、エンタープライズビジネス市場に真剣に取り組み始めた。このことでIBM、Oracle、そしてMicrosoftといった強固な面々と真正面から戦うことになる。

深圳(シンセン)に拠点を置くスマートフォンと通信機器の製造でよく知られる同社は、その新しく誕生したデータベースが、チューニング性能を改善するために人工知能を用いていると主張している。従来のチューニングプロセスは人間の管理者を必要としていた。人工知能によるチューニングの性能向上は60%以上に達するという。

GaussDBという名のこのデータベースは、パブリックおよびプライベートクラウド環境で動作するだけでなく、ローカル環境でも動作する。ファーウェイの提供するクラウド上で実行しているときには、GaussDBは、金融、物流、教育から自動車産業にいたるまで、全ての顧客に対してデータウェアハウスサービスを提供する。

このデータベースの誕生は、米国時間5月10日に、まずThe Information上でレポートされた。引用された情報ソースによれば、このデータベースは同社の秘密のデータベース研究グループのGaussによって設計され、当初は中国国内市場に焦点を当てるのだという。

この発表は、ファーウェイの中核となるテレコムビジネスが、噂される中国政府との関わりに起因して、西側から監視を受けている最中に行われた。株式未公開会社であるファーウェイがリリースした財務詳細によれば、テレコム部門は2018年のファーウェイの総収入の40.8%を占めている。

そして急成長しているスマートフォンとデバイスの売上に牽引されているファーウェイの消費者部門は、同社の年間売上高のほぼ半分を占めている。現在エンタープライズ事業による収益は4分の1以下であるが、ファーウェイのデータベース管理システムへの新規参入は、このビジネス領域に新しい燃料を注ぐことになるだろう。

一方、Oracleが最近900人以上の従業員(その大部分は1600人のスタッフを抱える中国国内の研究開発センターに居た)を解雇したことを、複数のメディアが今月始めにレポートしている。

Boss Zhipin(BOSS直聘)からTechCrunchに提供されたデータから、レイオフの手がかりを得ることができる。この中国の求人プラットフォームでは最近Oracle中国で働いていた人の登録が一時的に増えたようだ。とはいえ、米国の巨人は現在Bossを通じて、クラウドコンピューティングに関連する多数のポジションを含む100以上のポジションを募集しているため、新しい採用はまだ行われている最中である。

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(翻訳:sako)

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世界的なスマホ不況の中でiPhoneの落ち込みが激しい

スマートフォン業界にとって厳しい状況となっている。Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は、「逆風」という言葉を使って、Pixel 3の売上を伸ばすことの難しさを語った。しかし、最新のCanalysのレポートは、もっと率直に、この状況は「急降下」だと表現している。

スマートフォンの出荷台数は、すでに6四半期連続で減少していたが、この第1四半期の報告も、やはりかなりひどい状況となった。Canalysによれば、全世界の総計では3億1390万台を達成したものの、それでも約5年ぶりに低い数字だった。

スマホ大手の中では、特にApple(アップル」の落ち込みが激しく、前年比で23.2%減となっている。やはりここでも、中国市場の影響が大きい。ただし、全体的な状況はそれほど単純なものでもない。

「これはiPhoneの歴史上、四半期間の減少として最大のものです」と、アナリストのBen Stanton氏は、今回のニュースについて述べている。「Appleにとって2番目に大きな市場である中国は、やはり厳しい状況だったというわけです。

しかし、問題はそれだけというわけではまったくないのです。下取りという手法を使っても、長くなっている消費者の買い替え期間を短縮させることができなかっため、米国でも出荷が落ち込みました。

ヨーロッパなどの市場では、Appleは需要を刺激するために値引きすることが多くなっています。しかし販売業者にとっては、これがある種のジレンマとなっています。というのも、消費者の目から見たiPhoneという高額なデバイスのプレミア感がぼやけてしまうことになるからです」。

理由はいくらでも挙げることができるが、結局行き着くのは、この業界がかかえる大きな問題ということになる。つまり世界的な経済の停滞と、長くなるユーザーの買い替えサイクルだ。iPhone XSは、前任機と比べても、かなり控えめなアップグレードだった。とはいえ、Stanton氏によれば、iPhoneは「第1四半期の終盤に回復の兆しを見せている」ということで、第2四半期には期待が持てる。

iPhoneのアップグレードに関しては、今年中に何が起こるのか、まだまだ予断を許さない状況にある。ただ、いろいろな状況から判断して、Appleが5Gに舵を切るのは2020年になると見られている。ティム・クック氏は、米国時間月30日の業績発表の際にも、これについては何も言及しなかった。明らかにしたのは、iPadの業績が好調であることと、Appleとしては今後もサービスに力を入れていくということだけだった。

アナリストたちは、5Gのようなイノベーションが切り開く可能性や、折り畳み式のスマホが低迷する市場を活気づけるのではないかという期待を強調しがちだ。しかし、業界最大手のAppleは、そうした面では明らかに消極的に見える。ハードウェアの急降下は、まだ続くのだろうか。

一方、Huawei(ファーウエイ)の業績は相変わらず頼もしい。同社によれば、前年比50.2%の伸びで、世界市場でのシェアは18.8%に達したという。しかし今後もその勢いが続くかどうかは分からない。Samsung(サムスン)や、Xiaomi(シャオミ)やOppo(オッポ)といった他の中国勢の携帯電話メーカーとの競争が激化しているからだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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HUAWEI P30 Proはやっぱりカメラがスゴイ

Huawei(ファーウェイ)が最新のフラグシップモデル、HUAWEI P30 Proを発表してから1カ月が経った。私は数週間にわたってP30とP30 Proを使ってみたが、カメラシステムは感動的だった。

P30 ProはP20 Proの後継機であり、全面的に機能が強化されている。P20 Proも、優れたスマホには違いなかっただろうが、Google Pixel 3OnePlus 6Tといった伝統的なAndroidスマホと比べると、いくらか劣っている面があったことは否めない。

フラグシップデバイス

P30 Proは、Pシリーズの中でもずば抜けて高性能なデバイスだ。巨大な6.47インチのOLEDディスプレイ、上辺近くの小さなティアドロップ型ノッチ、ディスプレイに統合された指紋センサー、数多くのカメラ、といった特徴を備えている。

カメラシステムにについて詳しく見ていく前に、デバイスについての全体的な感想を述べておこう。去年のモデルP20 Proと比べると、画面の底辺近くにあった指紋センサーを取り除き、上辺のノッチも小さくした。ディスプレイ内蔵の指紋センサーは、専用のセンサーと比べると動作が鈍いが用は足りる。

スマホをデザインで区別するのはますます難しくなってきた。P30 Proも、OnePlus 6TやSamsung Galaxy S10などによく似ている。ディスプレイのアスペクト比は19.5:9で、解像度は2340×1080ドットだ。画面の周辺部はエッジに向かって湾曲している。

結果として、デバイス全体がなだらかな曲線で包まれることになった。デバイスの上面と下面は平らになっているものの、全体的には角ばったデザインではない。フレームはアルミニウムとガラス製で、背面にはカラフルなグラデーションが施されている。

残念ながら、ディスプレイの湾曲した部分は、実際にはあまりうまく機能しない。例えばGmailのように、背景全体が白いアプリを開くと、端の近くに見苦しい影のようなものが写る。

中身に目を移すと、P30 ProはKirin 980というSoC(システム・オン・チップ)を採用している。これは、ファーフェイ自家製のチップで、性能も優れている。率直に言って、スマホの性能はここ数年、かなり向上している。もはや、性能面での不平は出ようがないほどだ。

このスマホは、40WのUSB-C充電ポートを装備している。バッテリ容量は、特筆に値する4200mAhらら。さらに、Pシリーズとしては初めて、ワイヤレス充電機能も装備した。電力は最大15Wだ。

このデバイスを使って、別のスマホ、または付属品をワイヤレス充電することも可能だ。これは、Samsung Galaxy S10と同様の逆充電機能だ。残念なのは、この機能を利用する際には、毎回手動で有効に設定しなければならないこと。

これまでの製品ではディスプレイ上部にあったのスピーカーグリルも取り除かれている。画面自体を振動させることで、通話用の小さなスピーカーの代わりに機能させる方式だ。これまで使ってみた範囲では、何の問題もなかった。

出荷時のOSはAndroid Pieだが、ファーウェイ独自のEMUIによって、ユーザーインターフェイスは大幅にカスタマイズされている。また、ファーウェイならではのアプリも数多くインストールされている。中国で使うには意味があるかもしれないが、Googleアプリを使うなら、存在意義はほとんどない。

1つ例を挙げれば、HiCareというアプリが、通知を送り続けてきてうっとうしい。さらに付け加えると、導入時の初期設定手順もかなり紛らわしい。ある画面ではファーウェイ独自の機能について説明するかと思えば、別の画面では標準的なAndroidの機能について述べているといったぐあいだ。これでは、あまり技術に詳しくない人にとっては、優れたユーザー体験とは言い難いはずだ。

左側がP30 Proで右側がP30

すべてを支配する4つのカメラ

すでにP20 Proには、かなり優れたカメラセンサーが搭載されていた。特に夜間の写真撮影に関しては、最近のAndroidデバイスをリードする存在だった。P30 Proのカメラシステムは、2つの単語で表現できる。モアとベターだ。

ついにP30 Proは、1つでも、2つでも、3つでもなく、4つのセンサーをデバイスの背面に備えるに至った

  • メインカメラのセンサーは、27mmの40メガピクセルで、f /1.6の絞りと光学式手ブレ補正機能を備えている
  • 20メガピクセルで、16mmの超広角レンズ、f/2.2の絞りを備えたカメラもある
  • さらに、8メガピクセルで望遠レンズを備えたカメラは、メインカメラに対してほぼ5倍の光学ズームに相当する125mmの焦点距離となっている。絞りはf/3.4で、これにも光学式手ぶれ補正が付く
  • もう1つ、フラッシュの下には新たにToF(飛行時間計測式)のセンサーも追加された。スマホから赤外線を発し、光線が物体に反射して返ってくるまでの時間によって距離を測定できるものだ。

すでにかなり評判になっていることだが、P30 Proのズーム機能は非常に巧みに動作する。メインカメラの画素数を増やす一方で、ペリスコープタイプの望遠レンズを装備した。このセンサーにはミラーが内蔵され、光線を90度曲げてセンサーに照射する。それによってスマホ本体の厚みを増やすことなく、より多くのレンズ層を持つセンサーを実装できた。

メインカメラのセンサーと望遠レンズのセンサーを組み合わせることで、光学とデジタル、両方式を融合した10倍ズームの撮影が可能となっている。

以下の写真は、それぞれ広角レンズ、標準レンズ、5倍ズーム、10倍ズームで撮影したもの。

望遠撮影は、日中は非常によく写るが、残念ながら夜間にはほとんど使えない。メインカメラほどうまくは機能しないのだ。

ファーウェイは、ハードウェアの改良に加えて、撮影された画像を処理するアルゴリズムの向上にも取り組んできた。特に夜間モードは途方もなくすばらしい。ただし、撮影する際には、本体を8秒間保持して、できるだけ多くの光を取り込めるようにしなければならない。以下の写真は、真っ暗な部屋を撮影して、iPhone X(左)と比べてみたものだ。

さらにHDRの処理と、ポートレート写真も進化している。新たに追加されたToFセンサーによって、たとえば顔と背景を確実に区別することができるようになった。

撮影後の後処理に関しては、今回もちょっとやり過ぎの感がある。Master AIの設定で撮影すると、彩度が高過ぎる傾向がある。たとえば芝生は実際よりもはるかに緑に見える。セルフィーカメラに美肌効果を付けると、不気味な感じになる。さらに暗い部分のスムージング処理も、やり過ぎ感が強い。

スマホのブランドを選ぶということは、それに応じて写真撮影のスタイルも選ぶことになる。私は個人的に彩度の高い写真が好きではないので、ファーウェイの色は不自然に感じられ好みから外れてしまう。

もちろん、極端に鮮やかな写真が好みで、とてつもなく高性能なセンサーを求める人にとっては、P30 Proはぴったりだ。何種類ものレンズを装備したことで、多くの可能性が開かれ、撮影の柔軟性が高くなる。

ちょっと小さな下位モデルP30も

P30 Proは、いまのところ米国内では販売されていない。しかし、ヨーロッパの主要都市の通りには、すでにP30 Proの広告が掲げられている。価格は、128GBのストレージを装備したモデルで999ユーロ(約12万4000円)だ。より大きなストレージを装備した、より高価なモデルもある。

ファーウェイは、ちょっと小型のP30も同時に発表した。このような低価格モデルが、どこで妥協しているのかを探るのは、常に興味深い。

その点では、P30には多くの利点がある。まず価格は、128GBモデルで799ユーロ(約9万9500円)だ。これで立派なスマホを入手できる。ディスプレイは6.1インチのOLEDで、画面サイズ以外はProと共通の仕様も多い。

P30は、Proと同じSoC、同じようなティアドロップ型のノッチ、ディスプレイ内蔵の指紋センサーを備え、画面の解像度もまったく同じだ。ちょっと意外なのは、P30 ProにはないヘッドフォンジャックがP30にはあること。

その一方で、ワイヤレス充電機能やエッジ部分が湾曲したディスプレイなど、P30が装備していないものもある。デバイス自体のエッジはわずかに湾曲しているのだが、ディスプレイそのものは完全にフラットだ。個人的には、こちらの方が見やすいと感じられる。

カメラについても、P30はいくらか劣っている。ズーム性能もよくない。仕様をまとめておこう。

  • メインセンサーは40メガピクセルで、絞りはf/1.8、光学式手ブレ補正付き
  • 超広角レンズ付きの16メガピクセルのカメラの絞りはf/2.2
  • 8メガピクセルの望遠レンズは、3倍の光学ズームを実現
  • ToFセンサーはなし

つまるところ、どちらを選ぶかは、スマホに何を求めているかということに尽きる。P30 Proなら、言うまでもなくPシリーズとして最高のカメラを手に入れることができる。しかしP30は、より小型のデバイスを求める人にとっては魅力的な製品だ。

ファーウェイは、特にカメラに関して、スマホに詰め込むことのできることの限界を再び押し上げた。iOSとAndroidが、もはや熟成の域に達してしまった中で、ハードウェアの進化の速度が衰えていないことを確認できるのは喜ばしい。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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ファーウェイ排除に逆らった英国 経済ブロック化に高まる懸念

 第5世代(5G)移動通信システムから中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を排除し、中国に「デジタル冷戦」を仕掛けたトランプ米政権のもくろみが狂い始めた。英国が全面排除しない方向となったのに続き、ドイツなども同調 …
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MITが制裁違反の嫌疑がかかるファーウェイならびにZTEとの協力関係を解消

マサチューセッツ工科大学(MIT)は米国時間4月3日、ファーウェイ・テクノロジーおよびZTEとの協力関係(研究プロジェクトならびに資金調達を含む)を停止することを発表した。2つの中国テック企業は、米国政府と制裁違反の嫌疑で争っている最中である。

MITの研究担当副学長であるマリア・T・ズーバー氏は、そのNew review process for ‘elevated-risk’ international proposals」(高リスク国際提案のための新しい審査プロセス)という公開文書の中で、最近MITは「特定の国々との協調関係。現在は中国、ロシア、そしてサウジアラビアに関しては、すべての国際プロジェクトが受け入れている通常の審査に加えて、さらなる教員ならびに管理部門による精査を受ける必要があると決定を下した」と表明している。

そして強化された審査プロセスの結果として、同大学は「制裁規制の違反に関する連邦政府の調査に鑑み、ファーウェイおよびZTE、またはそれぞれの子会社との新しい契約を受け入れたり、既存の契約の更新を行ったりしない。本学は、将来的には状況に応じて、これらの組織との協力関係を再検討する」と述べている。

1月に、オックスフォード大学は「最近数カ月間に高まった、ファーウェイと英国のパートナーシップを取り巻く一般市民の懸念」のために、ファーウェイからの資金調達を中止すると表明している。

ファーウェイとZTEは、米国下院情報委員会が調査を開始した2011年以降、米国政府からスパイリスクについて精査されてきた(後に米国市場から締め出されることが推奨された)。

しかし、中国との貿易戦争が激化するにつれて、米国政府は両社に狙いを定め始めた。昨年12月、ファーウェイの最高財務責任者であるメン・ワンシュー(孟晩舟)氏は、米国のイランに対する貿易制裁違反の容疑により、カナダで逮捕された(メン氏とファーウェイはその容疑を否定している)。昨年初め、ZTEはイランと北朝鮮に通信技術を販売することによって、制裁に違反したという米国での訴訟を解決するために、10億ドルの罰金を支払うことに合意ししている。

TechCrunchはファーウェイとZTEにコメントを求めている。

画像クレジット: Peter Spiro (opens in a new window)/ Getty Images

[原文へ]

(翻訳:sako)

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米国がドイツに通告「5Gでファーウェイ機器採用なら情報共有を制限」

米国政府は「ドイツの5Gネットワーク構築においてファーウェイが契約を得ることになれば情報機関における機密共有のレベルを下げる」と通告した。

これがRichard Grenel駐独米大使がPeter Altmaier連邦経済エネルギー省大臣に渡した文書の概要だ。Grenel氏は昨年トランプ大統領によって駐独大使に任命されている。Wall Street Journal(ウォールストリートジャーナル)の報道によれば、大使は「中国のスパイ行為の恐れがあるため従来どおりの機密情報の共有はできなくなる」と述べたという。

この通告は数日前にドイツの情報セキュリティ担当官庁、BSI(Bundesamt für Sicherheit in der Informationstechnik)が 5Gモバイル・ネットワーク構築にあたって必要なセキュリティ要件を発表したことを受けている。この要件には入札からファーウェイを排除する明示的条項は含まれていなかった。

さほど衝撃的なエスカレーションではないものの、この通告は米国としてファーウェイ排除に向けた強い姿勢を再確認するステップだ。トランプ政権はファーウェイの中国人民解放軍との密接な関係を脅威として、同社製品を5G網構築に使用しないよう同盟諸国に引き続き圧力をかけ続けるものと見られる。

米国の反ファーウェイの圧力はすでに、カナダオーストラリアニュージーランド日本ヨーロッパ諸国の大部分にファーウェイの機器の使用を避けさせることに成功している。当初は各国政府、モバイル・プロバイダーともファーウェイの機器は安価で信頼性も高いと述べていた。これらの点は 5Gネット構築にあたって重要な考慮点となる。

しかしドイツ政府は(英国も同様だが)、中国政府がこれまでスパイ行為の意図をもってファーウェイを操作したという確実な証拠はないと結論していた。ただし、ファーウェイの機器、テクノロジーが5G網の中枢部分を占めるようになった場合、セキュリティ上の脅威となる可能性はある。

連邦経済エネルギー省のKorbinian Wagner報道官は文書の受領を認めたものの、コメントは控えた。米国国務省からもコメントは得られていない。

NSAなどの米国情報機関がドイツのアンゲラ・メルケル首相の電話を盗聴していたことをエドワード・スノーデンがリークして以来、米国とドイツの情報機関の関係は緊張していた。しかしドイツはこれまで米国の情報コミュニティーから大量のシギント(通信諜報)の提供を受けていた。ドイツを含むNATO加盟国、フォーティーン・アイズと通称される西側諸国は大量の機密情報をプールしてテロ対策のために役立てている。ドイツはこの2年間だけでもISを支持すると称するイスラム過激派、クルド過激派などから数回にわたって攻撃を受けている。

報道によれば、ここ数週間のうちに欧州委員会はファーウェイ機器の採用を全面的に禁止する規則を制定する可能性がある。

一方、ドイツは早ければ来週にも5Gネットワークの構築に向けて具体的に動き出すものと見られる。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+