投稿日:

Google Chromeがタブの整理を便利にする新機能を提供

Google Chrome(グーグル・クローム)は、開いているタブを整理しやすくする新機能を公開する。同社は米国時間5月13日、ブウラザーChromeのベータバージョンで「タブグループ」を公開したことを発表した。タブにラベルやカラーコードをつけられるようになり、アクセスしやすくする。一般向けリリースにも来週から導入される。

新機能を使うには、タブを右クリックして “Add tab to group”[新しいグループに追加]をクリックする。その後は、作ったグループにタブを移動したり、新しいグールプを作ることが可能で、グループにも名前とラベルをつけられる。

Googleは今日の公開に先立ち、数ヶ月前からこの機能をテストしていて、見つけたという報告もあった。過去の調査によると、多くの人が、作業中のプロジェクトやショッピング、レビューサイトなどのトピック毎にタブを分類していることがわかった、とGoogleは言う。

しかし、タブを緊急度で分類する人たちもいる。”ASAP”[As Soon As Possible/ できる限り早く]「今週中」「あとで」などだ。タブグループは、「進行中」「要フォローアップ」「完了」など作業の進捗状況を把握するためにも使えるとGoogleは言う。

そして、ミニマリスト派の人のために、タブグループのラベルには絵文字も使える。

タブの開きすぎは、インターネットを長時間使う人に共通する問題だ。仕事であれ学業、研究、オンラインショッピング、単なるネットサーフィンでも変わらない。タブはあとで必要になるものと共に溜まり続ける。もちろん、永久コレクションに入れるタブは固定して閉じなくすることもできるが。

「多すぎるタブ」問題の蔓延をよそに、GoogleはChromeユーザーに解決策を提供してこなかった。その結果タブ管理ツールというすきま産業が生まれた。OneTab(ワンタブ)、Workona(ワークオナ)、Toby(トビー)、a href=”https://workona.com/reviews/best-tab-manager-extensions-for-chrome/”>その他数多くのツールがある。

一方で他のブラウザーメーカーは、消費者の要求にこたえるタブ管理方法を備えて、Chrome対抗のセールスポイントにしている。たとえばVivaldi(ヴィヴァルディ)は自動タブ・スタッキングでタブの散乱を防いでいる。また、 Opera(オペラ)が2月に公開した新バージョンでは、タブをさまざまなワークスペースに分類できる。

デスクトップをほぼ完全に支配しているGoogleが、ライバルに大きくシェアを奪われることをさほど心配しているとは思えない。しかし、2019年8月に71.15%だったデスクトップ・ブラウザー市場におけるChromeのシェアは、他のブラウザーの参入によって2020年4月には67.15%まで下がった。Googleが既存顧客をエコシステムに囲い込むために、新機能に力を入れるためには十分な動機だっかのかもしれない。
タブグループ機能は、Google Chromeベータ版で、今すぐ体験できる。来週正式版のアップデートが公開される際には、Chrom OS、Windows、Mac、Linuxの各プラットフォームで利用できる。

ただし、GoogleはChromeの安定性と性能に影響がないことを確認するために、タブグループ機能を徐々に展開していく、と言っている。このため、タブグループを早く使いたくてウズウズしている人は、ひとまずベータ版に切り替えるのもいいかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿日:

Google Pixel開発チームから二人の主要エンジニアが離脱、チーム内の争いが原因か

Google Pixel(グーグル・ピクセル)開発チームで、主任エンジニア(Distinguished Engineer)のMarc Levoy(マーク・レヴォイ)氏とPixelジェネラル・マネージャーのMario Queiroz(マリオ・ケーロス)氏がグーグルを退社していたことが明らかになった。両氏のそれぞれのウェブページで事実を確認できる。The Informationが最初に報じた。

2人は今年初めにグーグルを離れるまで同社のスマートフォンのハードウェア開発の主要メンバーだった。 レヴォイ氏はデジタルカメラのエキスパートであり、Pixelの写真撮影能力をスマートフォンのトップに押し上げた中心人物だった。ケーロス氏もPixelチームのナンバー2だった。

ライバルがひしめくスマートフォン分野で苦闘している最中に、グーグルからこの2人が離職したわけだ。Pixel 4は、バッテリーのもちが悪いことを別にすれば概して高い評価を受けているものの、AndroidスマートフォンとしてはSamsung(サムスン)やHuawei(ファーウェイ)などからシェアを大きく奪うことには成功していない。

The Informationによれば、Pixelのトップメンバーの間では争いがあったらしい。記事はハードウェア部門の責任者であるRick Osterloh(リック・オスターロー)氏が昨年末の全員会議で2人に手厳しい批判を浴びせたと伝えている。グーグルがスマートフォン開発分野である程度の刷新が必要だと考えた可能性は確かにある。なお、TechCrunchではグーグルにコメントを求めたが断られた。

スマートフォン市場への参入は、グーグルにとってかなり前から厄介な問題だった。同社は、2012〜2014年と短命に終わったMotorola Mobility(モトローラ・モビリティ)の買収とともに、他社と組んでNexus(ネクサス)シリーズを開発し、この市場で模索してきた。Pixelはおそらくこれらのプロジェクトの中で最も成功しているが、残念ながらスマートフォン市場の規模が頭打ちとなった時期だった。

同社は昨年にリリースした低価格機のPixel 3aである程度の成功を収めた。後継機のPixel 4aは5月下旬発売という情報が流れていたが、もう少し遅れるようだ。

関連記事:Pixel 4 review: Google ups its camera game

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿日:

NYのマウント・サイナイ病院は新型コロナ患者の体調管理にGoogle Nestカメラを導入

現在進行中の世界的な新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックは、リモートケアに関する多くの活動を活発にした。中でもGoogle(グーグル)のNestデバイスを利用した、米国ニューヨークにあるMount Sinai(マウント・サイナイ)病院の新しいプロジェクトは、オンプレミスのケアでさえもリモートテクノロジーにより安全にできることを示している。同病院の臨床医は、双方向のコミュニケーションに加えて、ビデオベースの患者の症状やバイタルサインの追跡を実施するために病室でNestのカメラを使い始めている。

Nestのカメラを使用することで、看護師や医師などの医療従事者は新型コロナウイルスへの感染の確率を抑えながら、一元的な監視とケアを提供し、人と人との交流を最小限の接触のみに限定できる。新型コロナウイルスに感染した人と接触する回数が増えるほど、免疫系がそれに対応できなくなり自分自身が感染する可能性が高くなることで、最前線で働く医療従事者に大きなウイルス感染のリスクが生じるため、これは重要なことだ。

さらに、個人用保護具(PPE)の温存という別の重要な観点からも病院を助けることになる。リモート監視により、スタッフはマスクや手袋を使用する回数を大幅に減らすことができ、以前の方法と比べて在庫がすぐになくならないようにできる。

グーグルはNestのカメラを、マウント・サイナイ病院にある100以上の病室に設置し、さらには最大1万台のデバイスとカスタム設計のモニタリングコンソールを全米の病院に提供する計画だ。

生命を守るためには直接的なケアが必要だが、リモート医療技術がパンデミックの最悪な影響を緩和する役割を担っていることは明らかだ。これはおそらく危機が続く中で、この種の技術が負荷にさらされる医療インフラを支えるために展開されるケースの、ほんの始まりにすぎないだろう。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿日:

グーグルのビデオチャットアプリDuoに落書き機能や新エフェクトを搭載したファミリーモード登場

Google(グーグル)は米国時間5月8日に、ビデオチャットアプリGoogle Duoのアップデートをローンチした。なお、Google HangoutやGoogle MeetもDuoと同じビデオ+音声+テキストのチャットアプリだから間違えないように。

グーグルのチャットアプリの多さはいつもジョークのネタにされるが、その中でもDuoは、モバイルファーストでしかもパーソナルな会話を強調しており、HangoutやMeetとの差別化に努めている。初期には主に1対1の会話を想定していたため名称もDuoになったのだが、その後それも変わった。近く名前も変えるのだろう。今回のアップデートでは「ファミリーモード」が加わったが、名称はそのままだ。

ファミリーモードにすると、画面に落書きができたり、いろんな新しいエフェクトをアクティブにしたり、新しいマスクでドレスアップすることもできる。エフェクトやマスクは、1対1の通話でも使える。

グーグルは母の日用の特別なエフェクトも用意しているが、それは確実に母親にとって二度とDuoを使いたくないと不安にさせるほど特殊で、代わりに今度からは、Google Meetを使いたいと思わせるものだ。

やっと2020年4月に、AndroidとiOSでのDuoの最大チャット参加数が12に増やしたところだ。数週間後にはブラウザでもこの機能を実装し、Googleのアカウントがある人なら誰もが使うことができるようになる。

GoogleはDuoの新しい広告もローンチした。マーケターたちが在宅で作るとこうなるといった出来hのものだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿日:

子供の在宅学習を助けるグーグル謹製Android用英語読み上げアプリ「Read Along」

Google(グーグル)からRead Alongがリリースされた。これは無料のAndroid用教育アプリで、小学生に英語の読み方を教えるのを助ける。新型コロナウイルス(COVID-19)によるリモート学習が続く中、子どもたちの興味を失わせないことに注意が払われている。

Read Alongは2019年にGoogleがインドでリリースしたBoloをベースにしている。これは英語とヒンディー語で短いストーリーを読み上げてくれる教育アプリだった。Read Alongはこのアップデート版だが、インドで話される言語に加えてスペイン語とポルトガル語が追加されている。

Bolo同様、Read AlongもGoogleのAIによる音声認識やテキスト読み上げ機能を利用している。アプリにはDiyaという名前のAIアシスタントが組み込まれている。子供たちがテキストを音読すると、アプリは正しく読めているかどうか判断し、つかえたり読み方がわからなかったりするとDiyaが手助けしたり激励したりしてくれる。

子供たちが進歩するとミニ単語ゲームがプレイでき、アプリ内で賞をもらうことができる。

Googleはこのアプリが子供たちのプライバシーに留意し、モバイルやWi-Fiでネットワークに接続している必要がないことを強調している。入力された読み上げ音声はデバイス内でリアルタイムで処理される。Googleその他の外部のサーバーと通信する必要はなく、外部に保存されることも一切ない。Googleによれば、他のアプリでみられるような品質改善のために音声データを利用することもしていないという。

広告やアプリ内課金もなく、保護者はインターネット経由でGoogleから追加ストーリーをダウンロードできるがこれも無料だ。

サービスのスタート時点でRead Alongは約500本のストーリーをラインナップしている。このカタログには随時新しいストーリーが追加されていく。

Googleは「2019年3月にBoloとして発表して以来、保護者からのフィードバックが好評であることに後押しされてアプリを新しい市場に向けて拡張することを決めた」と述べている。インドで話されるヒンディー系諸語ではBoloは「話す」という意味だが、Googleはアプリを世界に広く展開するに際してRead Alongというアプリ名を選んだ。

新アプリではライブラリが拡大され、言語ゲームやその他の機能が追加、改善されている。フィリピン、コロンビア、デンマーク以外の世界各国(日本を含む)から利用可能だ。ベータ版は英語、スペイン語、ポルトガル語、ヒンディー語、マラーティー語、ベンガル語、タミル語、テルグ語、ウルドゥー語をサポートする。

アプリは5歳以上の子供向けでGoogle Playから無料でダウンロードできる。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿日:

グーグルが「Android 11」のリリースを1カ月延期

Google(グーグル)は米国時間5月6日、Android 11のプレビュー期間を約1か月延長すると発表した。そして当初の予定どおり今月にベータ版をリリースするのではなく、今日には4番目の開発者向けプレビュー版をリリースする。そして発者向けイベントのGoogle I/Oの代わりに開催される、Androidを中心としたオンラインイベントの最中となる6月3日に、最初のベータ版が正式ローンチされる予定だ。

Google(グーグル)のAndroidチームは本日、「我々がAndroid 11の計画を開始したとき、世界のほぼすべての地域において、全員にこのような変化がもたらされるとは予想していなかった」と述べている。「このような変化は我々が柔軟性を保ち、特に開発者コミュニティと協力するための新しい方法を見つけることを要求している。これらの課題に対応するために、リリーススケジュールの更新を発表する」。

グーグルは新型コロナウイルスのパンデミックと、それに伴う他の優先事項という環境で、同社のガイダンスに基づいてAndroid 11の早期アプリテストの作業を開始しており、Androidエコシステムのニーズを満たしたいと考えている。1カ月リリースを遅らせることは、この文脈では合理的なアプローチのように思える.

グーグルによれば、開発者はベータ1のリリース日となる6月3日をターゲットとして、互換性のあるアプリをリリースし、Androidのベータ版ユーザのグループからフィードバックを集めるべきだとしている。また同社はこれまでのリリースと同様に、ベータ版にオプトインしたユーザーと、互換性のあるデバイスを持っているユーザーに、オンラインアップデートを提供する。ベータ版に対応するデバイスのリストはまだ公開されていないが、おそらくPixel 2をはじめとする、最近のすべてのPixelスマートフォンが含まれるだろう。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿日:

Googleがポッドキャストアプリにリスナー分析機能を追加

あのGoogleも、ポッドキャストでは必ずしも業界をリードしていない。何年もの間Google Playの同カテゴリーでサードパーティーデベロッパーの独占を許してきたあと、同社は2018年に自前のPodcastsアプリを公開した。しかし、その後もApple(アップル)が長年培ってきたこの分野における第2位の座はSpotifyが大差で維持している。

関連記事:Google Podcasts is finally available on iOS

しかし米国時間5月5日、Googleは重要な新機能を追加した。プロデューサー向けの分析機能をGoogle Podcast Mangerツール経由で提供する。番組オーナーがユーザーの利用状況を見るためには、所定の承認プロセス(iTunesやSpotifyでおそらく既に経験済みのものと似ている)を経る必要がある。

分析機能はかなり詳細で、リスナー数や再生時間などの基本的数値の他に、ある番組中にリスナーがどこから聞き始め、どこで離脱したかもわかる。スマートフォン、タブレット、デスクトップ、スマートスピーカーなど、リスナーがどんな機材で聴いているかも見ることができる。

今回の新機能追加は、最近のiOSアプリデビューに合わせたPodcastsのデザイン変更に続くものだ。

画像クレジット:Maskot / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿日:

AppleとGoogleが新型コロナ暴露通知アプリのサンプルコード、UI、詳細なポリシーを公開

Apple(アップル)とGoogle(グーグル)は、最初のバージョンのExposure Notification(暴露通知)APIの開発者向けに、さらなるリソースの提供を開始した。このAPIは、両社が制作した開発ツールだ。アップルとグーグルは、公的保健機関が新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が診断された患者との接触の可能性を個人に知らせる、クロスプラットフォームの通知手段の開発に取り組んでいる。

第1バージョンのExposure Notification APIは、Contact Tracing(接触者追跡)APIと呼ばれていたものを、その実際の用途と目的を正確に表現しようとAppleとGoogleが名称を変更したものだが、iOSとXcodeのベータ版アップデートとともに先週公開された。そして米国時間5月4日、開発例となるUIアセット、iOSとAndroidのサンプルコードなどを含む開発者向けの新しいサンプルリソースがアップルとグーグルから公開された。これらは、公的保健機関がアプリ開発をすぐに始められるよう、開発の出発点としてデザインされている。

同時にアップルとグーグルは、新しいポリシーも発表した。これには、このAPIを使ったアプリの使用が承認されるように開発者が留意すべき、以下のような要件が含まれている。

  • これは公式な政府の保健当局によって作成され、または同局が使用するためものであり、その使用は新型コロナウイルス感染症対応に限定される。
    実際に使用する前に、当APIの実際の使用についてユーザーの同意を求めなければならない。
  • テストの陽性結果などの情報を、アプリを運営をする公的保健当局が公表する以前に、本人の同意を求めなければならない。
  • 暴露通知に必要な最低限の情報のみを収集し、新型コロナウイルス感染症対応のためのみにそれを利用すること。すなわちこれらのアプリが広告やその他の目的にその情報を利用することを明示的に禁ずるものである。
  • アプリは、特定の地理位置情報データを提供するデバイスの位置情報へのアクセス、およびアクセスの許可を求めることができない。公的保健当局から既に公開されている位置情報を利用するアプリについては今後も提供を続けるが、それらの情報を利用するいかなるアプリも、新しいExposure Notification APIへのアクセスをグーグルとアップルは認めない。
  • 効率性を高めるために細分化を避けるようデザインされているため、1つの国にアプリは1つと定めるが、国が地域や州などに分割されている場合、アップルとグーグルは当該保健当局と積極的に話し合い、最善の方法を探ることとする。これは基本的に国が州ごとに異なるアプリを使用したいとアップルに申し出た場合、アップルは複数アプリを許可し、その国のストアに掲載されるようにすることを意味する。また、これらは州ごとの暴露通知メカニズムが他州にまたがり連携できるか否かという点において、柔軟に対応する。

両社は、2020年5月末の一般消費者に向けた公開バージョンのAPIのリリースに先立ち、ソフトウェアおよびソフトウェア開発キットのアップデートのペースを今のまま保持するとも話している。アップルとグーグルは、APIの消費者向けリリースの時期を「5月中旬」に予定している。最終的な予定として、2020年末までには、システムレベルの機能として暴露通知をリリースするという。

以下の写真で、両社のサンプルUIリソースを見ることができる。これらは、アプリが完成した場合の通告方法、設定画面、その他の外観の案を示すものだ。もちろん、公衆衛生当局(または開発を請け負った者)が作るアプリごとに多少の違いは生じるだろう。

  1. 04-COVID-19-Exposure-Notifications-Settings-Android

    暴露通告の設定
  2. 02-COVID-19-Exposure-Notifications-Sample-Public-Health-Authority-App-Positive-Result-Android

    公的保健機関サンプルアプリの陽性報告の流れ
  3. 02-COVID-19-Exposure-Notifications-Sample-Public-Health-Authority-App-Positive-Result-iOS

    公的保健機関サンプルアプリの陽性報告の流れ
  4. 03-COVID-19-Exposure-Notifications-Sample-Public-Health-Authority-App-Exposure-Notifications-Android

    公的保健機関サンプルアプリの暴露通告の流れ
  5. 03-COVID-19-Exposure-Notifications-Sample-Public-Health-Authority-App-Exposure-Notifications-iOS

    公的保健機関サンプルアプリの暴露通告の流れ
  6. 04-COVID-19-Exposure-Notifications-Settings-iOS

    暴露通告の設定
  7. 01-COVID-19-Exposure-Notifications-Sample-Public-Health-Authority-App-Onboarding-Android

    公的保健機関サンプルアプリの登録画面
  8. 01-COVID-19-Exposure-Notifications-Sample-Public-Health-Authority-App-Onboarding-iOS

    公的保健機関サンプルアプリの登録画面

アップルとグーグルは、独自に接触者追跡アプリの開発に取り組み、それを機能させるためにiOSとAndroidの特定の部分にアクセスしたいという数多くの公的保健当局からの要請に応えて、この前例のない共同事業に乗り出した。両社は、ユーザーの身元がわからないように、また地理的位置情報衛星のサービスが受けられない屋内を含むあらゆる環境でもシステムが確実に機能するように、地理的位置情報データではなく、Bluetooth識別子を使うという基準のもとで協力し合うことを決めている。

保健当局は、自分が受けたテストの結果に紐付けられた一意のコードの入力をユーザーに求めるようにもできる。それによりユーザーは、陽性の診断が、自己判断や保健当局が新型コロナウイルス感染症診断用として認可していないテストに基づくものではなく、公式なテストで認められたものであることが確認できる。

グーグルとアップルが提示したサンプルの参照アプリケーションは、一般ユーザー向けに公開されることはない。あくまでも開発者限定だ。だが両社とも、新型コロナウイルス感染症に適時に対応するアプリの開発者の努力を支援するために、完全なソースコードを含んだ参照アプリケーション全体を開発者に提供している。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)

投稿日:

Googleがアジア太平洋地域の18の報道機関に約2.5億円の資金を提供

米国時間4月30日、Google(グーグル)はアジア太平洋地域の18の報道機関に対して230万ドル(約2億4600万円)の資金を提供すると発表した。これは世界中の報道機関を継続して支援している同社の取り組みにおける最新の発表だ。

Googleはオーストラリア、インド、パキスタン、香港、日本、台湾など11の国と地域の報道機関に資金を提供する。アジア太平洋地域では、2019年後半からこのイノベーションチャレンジ資金提供の応募を受け付けていた。

Googleによれば、250以上の報道機関がこれに応募した。報道機関は、読者がコンテンツに対して喜んで費用を支払うようなエンゲージメントを高める方策を探り、その「アイデアの多様性と創造性」を示して応募した。

Googleの報道担当者はTechCrunchに対し、この230万ドルのイノベーションチャレンジは、選ばれた18の報道機関に均等に配分されるのではないと語った。また、選ばれた機関に対しGoogleがメンタリングとトレーニングのセッションも提供すると述べた。

インド最大の都市のひとつ、Lucknow(ラクノー)に拠点を置く報道機関のGaon Connectionは、農村地域の人々に影響を与える問題に焦点を当てている。インドでは、Gaon Connectionを含め4社がGoogleから資金提供を受ける。

Gaon Connectionの創業者でベテランジャーナリストのNeelesh Misra(ニーレシュ・ミスラ)氏はTechCrunchとのインタビューで、創業7年の同社にとってこの資金は農村メディアプラットフォームから農村インサイト企業へ転換するために役立つだろうと述べた。

同氏は「我々の事業では、有意義な統計データを活用することを目指してきた。インドの農村の人々の声を調査と研究で裏打ちすれば、その声は広く届くようになるだろう。自分たちには発言権がないという農村の人々の発言を、我々はよく耳にする」と語った。

同氏は「私はコンテンツを作る立場の人間で、技術には明るくない。最初の頃は厳しかった。現在はインドの300以上の地域に地元のジャーナリストがいる。我々がGoogleからの資金でプラットフォームを構築すれば、各地のジャーナリストたちはそのプラットフォームで調査し、ビデオや音声、テキストコンテンツを記録し、データを検討できる。このプラットフォームによってインドの農村部の人々は発言権を得て、都市部にいる政策立案者などは農村部の人々とその要望をもっと理解できるようになる」と述べた。

訳注:上図の「GNI」はGoogleニュースイニシアティブの略。

インドではThe Morning Contextも資金提供を受ける。同社は世界第2位のインターネット市場であるインドで、インターネットやビジネスなどを取り上げるオンラインメディアだ。同社は5月初めにシードラウンドを完了した。

パキスタンのThe Currentは「新鮮で、知っておくべきニュースだけ」を提供している。韓国からは、共同でリアルタイム分析をし、Googleに「読者に応じてカスタマイズしたエクスペリエンス」を提供すると評されたBusan Daily、Maeil Daily、Gangwon Dailyが選ばれた。

オーストラリアのAustralian Community Mediaは、地域の新聞と中小企業に役立つ案内広告の新たなプラットフォームを開発している。日本テレビはニュースアーカイブにARを取り入れている。

Googleのアジア太平洋地域でニュースおよびパブリッシングの責任者を務めるFazal Ashfaq(ファザール・アシュファク)氏は発表の中で「アジア太平洋の報道業界の重要性はこれまでになく増している。我々は今回選ばれた各機関がアイデアを実行に移すことに期待している」と述べた。

今回の発表は、Googleニュースイニシアティブが2018年5月に発表した3億ドル(約320億円)の資金提供の一環だ。同社はこれまでに世界各地で5回のイノベーションチャレンジを開催した。その内訳はアジア太平洋で2回の他、北米、ラテンアメリカ、中東・アフリカ・トルコで各1回だ。

画像クレジット:NARINDER NANU / AFP / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

投稿日:

Googleの失敗から学ぶ、AIツールを医療現場へ適用することの難しさ

AIによる医療分野での魔術的な活躍がよく話題になる。機械学習モデルがまるで専門家のように問題を検出するスクリーニングという分野では、特にそれが言えるだろう。しかし、多くの技術と同じように、試験所でうまくいくことと、実社会で機能することは全く話が違う。Googleの研究者たちは、タイの田舎で行われた診療所でのテストを通じ、その厳しい事実を見せつけられた。

Google Healthは、目の画像を処理し、世界中で視力喪失の主な要因となっている糖尿病網膜症の兆候を見つける深層学習システムを開発した。しかし理論的な正しさとは裏腹に、同ツールは実際の現場テストで実用に向かないことが判明した。結果が安定せず、また現場の診療方法とうまく調和しないため、患者と看護師の両方が不満を訴えている。

ここではっきりさせておくべきことは、得られた結果は苦いものだったとはいえ、この種のテストを行うためには必要不可欠で、かつ道義性のある段階を踏んでいたという点である。また、Googleが体裁の悪い結果を公表したことは評価に値する。さらに、同社の文書を読む限り、担当チームが結果を肝に銘じていることは明らかである(ただし、ブログ記事では実際の経緯をやや楽観的に描いてはいる)。

研究報告では、タイにある数箇所の診療所で、糖尿病網膜症(DR)患者を選別する既存の手順を強化するためのツールの使用経緯が記録されている。既存の手順を手短に説明すると、看護師は糖尿病患者に1名ずつ対応し、目の画像(眼底写真)を撮影し、画像を検査して結果を報告する眼科医へまとめて送付する。患者数が多いため、通常は結果が得られるまで4~5週間かかる。

Googleシステムは、わずか数秒で眼科医レベルの専門作業を完了させる目的で開発された。社内テストでは、90%の精度でDRの度合いを判定している。これで、看護師は病院を紹介して推薦したり、さらなる検査を行う決定を1か月ではなく1分で行えることになる(自動判定は1週間以内に眼科医によってグランドトゥルース検証された)。見事な結果だ-理論的には。

目の画像(眼底写真)

理想的には、同システムはこのような結果を素早く返し、患者も確認できる

しかし、この理論は報告の著者たちが現場へ適用するやいなや、崩壊してしまった。報告には次の通り記載されている。

今回の研究では、11箇所の診療所において、目のスクリーニングプロセスをできるだけ多様に観察した。画像を取得してグレードを判定するプロセスはどの診療所でも同じである。しかし、看護師はスクリーニングのワークフロー構成において大きな自主性を持っており、また、診療所ごとに利用可能なリソースも異なっていた。

目のスクリーニングを行う環境や場所も、診療所に応じて大きく異った。高品質の眼底写真を撮影できるように、周囲を暗くして患者の瞳孔が十分に大きく映すための専用の選別室を設置した診療所は、わずか2箇所にとどまった。

環境条件とプロセスがばらばらであったため、サーバーへ送信された画像もアルゴリズムで要求される高いレベルを満たしていなかった。

この深層学習システムでは検査対象の画像が厳格な基準を満たす必要がある…画像にわずかなぼやけや暗い箇所があれば、明確に発症予測できる場合でも、システムは画像を拒否する。診療所の制約下で繰返し作業する看護師が撮影した画像の一貫性や品質は、システムが要求する高い画質を満足させなかった。このため不満が高まり、仕事量が増加した。

DRの症状を明らかに示しても画質の低い画像はシステムに拒否されるため、手順が混乱し、長引くこととなった。しかし、そもそもシステムへ画像をアップロードできなければ、こうした問題点を扱うことすらできない。

インターネット接続が良好であれば、結果は数秒で表示される。しかし、今回の研究に参加した診療所のインターネット接続は、遅くて不安定な場合が多々あった。このため、画像によってはアップロードに60~90秒かかり、スクリーニングの待ち時間が伸び、1日で処理できる患者数が減ることとなった。ある診療所では、目のスクリーニング中に2時間程度インターネット接続が途切れたため、選別した患者数は予定された200名からわずか100名へ下がった。

「最低限、危害は出ない」原則を思い出す必要があるだろう。新テクノロジーを活用する試みのおかげで、治療を受けられる患者数がかえって減ってしまった。看護師は様々な方法で埋め合わせようとしたが、画像の不安定さやその他の原因が重なり、患者に対して研究に参加しないよう勧める結果となった。

うまくいったケースでも、不慮の事態が発生している。患者は、画像送信後ただちに検査が行われて、次回の診察予約を行う準備ができていなかった。

今回の研究は、前向き研究(プロスペクティブスタディ)として設計されているため、紹介先の病院を訪れる予定をその場で立てなければならない。そのため、第4および第5診療所では、看護師は不要な面倒が増えないように、患者に対して前向き研究に参加しないよう勧告していた。

また、ある看護師はこう述べている。

「(患者)は検査の正確さではなく、その後何をしなければいけないのかを心配しているのだ。結果的に病院へ行かなければいけないのなら、診療所で検査するのは無駄なのではないかという疑問が浮かんでいる。私は患者に対し、「病院へ行く必要はない」と安心させる。彼らはまた、「もっと時間がかかるか?」「別の場所へ行かなければいけないのか?」とも聞く。出かけることができないため、研究にそもそも参加しない人もいる。40~50%の人は、病院へ行かなければいけないと考えて、研究に参加しない。」

もちろん、悪いニュースばかりではない。問題は、混みあったタイの診療所ではAIが何の役にも立たないことではない。課題と場所にソリューションをぴったり合わせなければいけないことだ。わかりやすい瞬間的な自動検査は、うまくいっている間は患者と看護師の両方から歓迎された。時には、目のスクリーニングという行為自体が緊急に対策が必要な深刻なケースを自覚させることに役立っている。当然のごとく、著しく制限されたリソース(現場の眼科医)への依存を減らすという主なメリットは、医療現場の状況を変革させる可能性がある。

しかし、今回のレポートを読む限り、GoogleのチームはこのAIシステムを時期尚早かつ部分的にのみ適用してしまった結果を真摯に受け止めているように見える。彼らはこう述べている。

新たな技術を導入したとき、企画担当者、政策立案者、技術設計者は、複雑な医療プログラムで起こる問題は流動的かつ緊急的であることを考慮していなかった。私たちは、人々のモチベーション、価値観、職業上の信念、そして仕事を形成する現行の規則と繰返し作業など、それぞれの都合を考慮することが、技術の導入を企画する際に不可欠であると考える。

この研究レポートは、AIツールが医療環境でどう効果を発揮するかを解説しており、また技術面の問題や技術を活用する人々が直面する問題の両方を理解できるため、十分に読む価値のある入門書だ。

関連記事:AIとビッグデータが新型コロナとの戦いで奇跡を起こすことはない

Category:ヘルステック 人工知能・AI

Tags:Google Google Heath 機械学習

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)

投稿日:

FacebookがGoogleフォトへの書き出しツールを米国とカナダで提供開始、日本でも利用可能

米国時間4月30日、Facebook(フェイスブック)は米国とカナダのユーザーを対象に、フェイスブックの写真とビデオをGoogleフォトに書き出すツールを公開した。このデータ転送ツールは2019年12月にアイルランドで初めて公開され、その後、他の国へとサービスを広げてきた(日本でも利用できる)。

この機能を使うには、「設定」の「あなたのFacebook情報」で「写真または動画のコピーを転送」を選択する。すると本人確認のためにパスワードを求められる。その次の画面で「転送先を選択」ドロップダウンメニューから「Googleフォト」を選択する。この後、転送前にGoogleアカウントの認証を求められる。

このツールは、フェイスブックが「Data Transfer Project(データ転送プロジェクト)」に参加したことから生まれた。このプロジェクトは、テック大手のApple(アップル)、Google(グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)、Twitterそしてフェイスブックが連携して、オンラインサービス間でのデータ転送の方法を共通化しようとするものだ。

もちろん、これらのテック大手企業が規制の恐れを回避するためでもある。このようなツールは、ユーザーを人質に取っているわけではないと証明する手段になるからだ。満足していないユーザーは自分のデータを引き上げてサービスの利用を止めることができるんですよ、と。

フェイスブックのプライバシーおよび公共政策担当責任者のSteve Satterfield(スティーブ・サターフィールド)氏は米国時間4月30日のロイターのインタビューで、このツールはェイスブックユーザーへのサービスというよりも、政策立案者や規制当局への対策の意味合いが強いと事実上認めた。

サターフィールド氏はロイターに対し「独占禁止や不当競争の規制を加速させるような懸念への対処は、実に重要だ」と述べた。

9月22日にはデータのポータビリティに関する連邦取引委員会の公聴会が予定されており、それに先行してこのサービスが開始されたのも好都合だ。フェイスブックは要請があればこの公聴会に出席すると述べたとロイターは伝えている。

2019年にこのツールを初めて公開したとき、フェイスブックは「近い将来」にGoogleフォト以外にもサービスを拡張する予定であると発表していた。

フェイスブックからデータを取り出す方法は、この転送ツールだけではない。2010年から「個人データをダウンロード」機能も提供している。しかしデータを入手したところで、それ以上はできることは特にない。Myspace、FriendFeed、Friendsterといった古いソーシャルネットワークがなくなり、Google+も失敗してからは、フェイスブックには大きな規模のライバルはいない。

写真転送ツールは米国とカナダのほか、ヨーロッパやラテンアメリカなどの市場でも提供されている。

画像クレジット:Adam Berry / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

投稿日:

ビデオ会議システム「Google Meet」が近日中に一般無料開放、カレンダー連携の会議招待が便利

Google(グーグル)は4月30日、同社が法人向けのクラウドサービス「G Suite」向けに提供していたビデオ会議システム「Google Meet」を、Gmailアカウント(Googleアカウント)を持つすべてのユーザーに開放することを発表した。5月上旬以降に順次利用可能になる見込みだ。利用可能かどうかの通知を受け取りたい場合は、専用のウェブサイトでGmailアドレスを登録しておこう。

これまで法人向けに利用されてきたGoogle Meetは、新型コロナウイルス蔓延の影響もあり今年の1月以降の利用者は30倍に増え、4月には全ユーザーの利用時間の合計が毎日30億分(5000万時間)を超えたという。現在では毎日300万人ほどが新規ユーザーとして利用を始めており、4月20日の週には1日の利用者が1億人を超えた。

このGoogle Meetを個人で利用する場合、PCではウェブブラウザーを使えばOK。プラグインやアプリのインストールは必要ない。iPhoneやAndorid端末の場合は、専用の「Google Meet」アプリ経由でも利用可能だ。なお個人用の無料版Google Meetは、2020年9月30日以降は会議時間の上限が60分に制限されるが、それまでは制限時間なしで利用できる。

G Suiteを利用していない法人の場合は、G Suite Essentialsを導入すればいい。これはG Suiteの新しいエディションで、Google Meetのほか、Googleドライブ、Googleドキュメント(ワープロ)、Googleスプレッドシート(表計算)、Googleスライド(プレゼンツール)を利用できる。電話でのダイヤルインや⼤規模な会議、録画機能など、無料版に備わっていないGoogle Meetのより⾼度な機能を利用できる。こちらも2020年9⽉30⽇まで無料で提供されるので、テレワークの環境が整っていない企業には朗報だろう。申し込みは専用フォームで受け付けている。

そのほか、教育機関向けに「G Suite for Education」も用意しており、オンライン会議はもちろん、PTA会議、保護者面談、個別指導、学校の懇親会などに世界中で1億2000万人以上の教師や学生に使われているという。

なお、同社はGoogle Meetの特徴として以下を挙げている。個人的には、Googleカレンダーで予定を共有しておけば、カレンダー経由で手軽に会議への参加を打診できる点だ。Googleドライブにある資料をGoogle Meet上に映し出すこともできる。グーグルにすべてを握られる不安はあるが、すべてがシームレスに連携できるのでかなりの効率化が図れるのは確かだ。

  • 会議への参加の承認や拒否、または必要に応じて参加者のミュートや削除ができる
  • 個⼈向けのアカウントで作成された会議には、Googleアカウントを持たない匿名ユーザーは参加できない
  • 会議コードは複雑なコードが付与され、総当たり攻撃での推測が困難
  • ビデオ会議で転送される全データは暗号化され、Googleドライブに保存されるすべての録画・録⾳のデータも保存時に暗号化される
  • ウェブブラウザーでGoogle Meetを使⽤する場合、追加のプラグインをインストールする必要はない。Chromeやその他の⼀般的なブラウザ内で完結するためセキュリティ脅威に対する脆弱性が低い
  • iPhoneやAndroid端末向けにGoogle Meetアプリを用意
  • Googleの⾼度な保護機能プログラムに登録可能。本プログラムは、フィッシングやアカウントの不正使⽤に対し最も強⼒な保護機能を提供
  • 全サービスにおいてセキュリティとプライバシーに関する厳しい監査を定期的に実施。グローバルコンプライアンス認証を取得しており、GDPRやHIPAA、教育機関向けのCOPPAやFERPAなどの規制要件への対応を⽀援可能
  • 顧客データを広告に使⽤したり、第三者に販売したりすることはない
投稿日:

学生が仮想1対1で専門家の助言を受けられるようにするBonsaiが約1.6億円を調達

このところ世界は、ますますリモートコラボレーションの技術に依存するようになってきている。投資家や起業家は、こうした行動の変化が仕事と教育の将来にどのように影響するかについて、より強い興味を持ち始めている。

画像クレジット:Paul Taylor / Getty Images

Bonsaiは、学生や駆け出しの専門家をその分野の専門家のメンターと仮想的に組み合わせる新しいオンラインプラットフォームだ。新規の資金を得て創立された。このスタートアップの創立者兼CEOであるPatrick Sullivan(パトリック・サリバン)氏は、これまでに知的財産管理の新興企業を2つ創立し1つはGoogle(グーグル)にもう1つはFacebook(フェイスブック)に売却した経歴を持つ。

「私は求職活動の根本的な問題は求人にあるのではないと見ています。求人は民主化されており、誰でもアクセス可能となっています。ただし、適切な情報や適切なガイダンスを備えたネットワークにアクセスできなければ、その入口を突破することができません」とサリバン氏はTechCrunchに語った。「特にGoogleのような会社に就職しようとする場合、ある種の科学的なアプローチが必要です」。

Bonsaiのプラットフォームは、基本的に1対1を指向している。サリバン氏は、マスタークラス風の1対多の教育システムにしようとはしていない。とはいえ、大学における講演者や教師との講義外での個人的な会話にはメリットがあると考えている。

Bonsaiは今のところ、ゆっくりと拡張していくことを目指している。このプラットフォームに参加している学生と駆け出しの専門家が、Bonsai側で適切なリソースのネットワークに確実に出会えるようにするためだ。Bonsaiチームは、これまでに100を超えるバーチャル会議を開催してきた。サリバン氏によれば、同社のサービスを委託アフィリエイトとして広めてくれるような、いくつかの大学と話し合っているという。

価格設定についてサリバン氏は、コンサルティングにかかる費用は平均で50ドル(約5300円)で、Bosaiの取り分は、その4分の1になると明かしている。

専門的な助言を提供する人たちのネットワークは、サリバン氏の個人的なつながりにかなり大きく依存している。同氏によると、今回のパンデミック危機が始まって以来、無償奉仕活動をしたいという問い合わせが殺到しているという。サービスにとって、お金を払う余裕がある人向けの有料サービスと、そうでない人向けの無料サービスのバランスをとることは重要だ。

「私たちは、他と同じ機会を得られないスラム街の子供たちに料金を請求したくはありません。しかし、裕福な環境にいる人は、そうした機会のために間違いなく喜んでお金を払ってくれるのです」とサリバンはいう。

Bonsaiのチームは米国時間4月28日に、グーグルとフェイスブック、コロンビア大学の首脳陣を含むエンジェル投資家のネットワークから、150万ドル(約1億6000万円)のプレシード資金を確保したと発表した。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

投稿日:

AlphabetのQ1は売上が予想を超えたが3月は広告収入が大きく落ち込む

今日(米国時間4/28)の市場終了後に、Googleの親会社Alphabetが2020年第一四半期の成績を報告した。この3か月の同社の売上411億6000万ドルは、アナリストたちの予想403億3000万ドルを上回ったが、一株あたり利益9.87ドルはウォール街が予想した10.38ドルに届かなかった。

Alphabetの株価は、通常取引で3.3%下げた後、時間外で2.8%上がった。

Alphabetの決算報告の中身は、一種の警告のようだ。CFOのRuth Porat氏は、四半期後期の落ち込みについてこう述べている: 「今四半期の最初の2か月は好調だったが、3月には広告収入がかなり鈍化した」。

GoogleはAlphabetの売上と利益の大部分を生み出しているが、それは主に広告収入だ。事実、検索とYouTubeと同社のネットワークからの広告の売上は、今年の最初の3か月の売上の82%を生み出している。

決算報告で「その他」(Other Bets)としてまとめられているAlphabetのさまざまな研究開発事業は、売上が前年同期の1億7000万ドルより落ちて2020Q1には1億3500万ドルだった。そのため、その他部門の営業損失は8億6800万ドルから11億2000万ドルに増えた。

同社の好悪混交した決算と、3月における後退は、COVID-19Tがもたらした経済の劣化を心配している投資家たちの慰めにはならない。同社の広告に依存するビジネスは、パンデミックによる消費者と企業の支出の減少に苦しんでいる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿日:

グーグル謹製ワイヤレスイヤフォン「Pixel Buds」が大幅に改善されついに登場

オリジナルのPixel Budsはあまり良いものではなかった。そうとしか言いようがない。当時私は「A disappointing debut for Google’s Pixel Buds(Google Pixel Budsの残念なデビュー)」というタイトルのレビュー記事を書いているが、その時には「ほんの数年前なら、これは市場で最も魅力的なBluetoothヘッドフォンとなれただろう。しかし、その後競争によってもたらされた進歩を考えると、その着地点はぱっとしないものだ」と書いていた。

そう考えたのは私たちだけではなかった。2017年に登場した、Google(グーグル)初のワイヤレスイヤフォンの試みは、たくさんの「あーあ」という反応と出会うことになった。この件に関しては、Googleは白紙に戻ったということさえ、まだ控えめな表現かもしれない。すべてをゼロから考え直す必要に迫られたのだ。

関連記事:Googleは2020年春発売予定の完全ワイヤレスイヤフォンPixel Budsをチラ見せ

後継機種が誕生するまでには2年半かかった。どうやら、グーグルは過去のことはきれいに忘れることにしたようだ、その名前に「2」を付けることさえしていない。新しいPixel Budsは単にPixel Budsという名前だ。あなたがその名前で覚えている何か他のものは、明らかにあなた自身の妄想が生み出したものに過ぎない。

存在しなかったものとされてしまったオリジナルのPixel Budsは、市場に出たとき既に、時代遅れに感じられたものだった。そして白紙に戻すことは確かに必要だったが、グーグル自身が長く待つ間に何かを成し遂げたわけではない。ワイヤレスイヤフォンの状況は、その期間に飛躍的に成長した。市場は飽和状態となり、製品は贅沢品というよりも必需品のように感じられるようになっている。

ニューヨークでのPixelイベントで紹介されてから半年後、Budsはついに米国で購入可能となった(少なくともClearly Whiteは)。他のもっと楽しい色、Oh So Orange、Almost Black、Quite Mintはまだ発売されていない。まともなグーグルヘッドフォンをこれだけ長く待っていた人にとっては、これはちょっとした問題だ。

色の問題はさておき、私はここで使われているデザイン言語にかなり興味がある。ほとんどのイヤフォンが採用していないやり方に新鮮さを感じる。特にケースがそうだ。それがApple(アップル)やSamsung(サムスン)そしてその他の競合他社を打ち負かすことは簡単だっただろう。だが新しいPixel Budsは、現時点では各社横並びの同じ基本コンセプトを採用する充電ケースの上に、新鮮な美しさを引き出してみせることに成功している。

実際私は、AirPodsの光沢よりも、つや消しの黒のほうが好みだ。見た目も良いし、肌触りも心地よい。それがどれくらい使いやすいものかについては、まだ結論は出していない。正直に話すなら、Budsが到着してからまだアパートの部屋を出ていないのだ、なにしろ、このご時勢なので。ケースは卵形だ。お望みなら平たくした卵と呼んでもいい。ケースの上部のフタは簡単にパカリと開く。フタの周りに黒いアクセントが走っていて、開ける際に親指どこに当てれば良いかが簡単にわかる。

ケースは、想像できるように、バッテリーのサイズのために、Buds自体に比べてかなり長くなっている。ケースがあれば、Budsは24時使用することができるはずだ。ケースの底面にはUSB-Cポートがあり(ワイヤレスでも充電可能)、背面にはペアリングボタンがある。フタを開けると充電インジケーターが点灯する。白ならフル充電、オレンジの場合は低バッテリー状態だ。

Budsが入った状態でケースを開くと、Pixelスマートフォンや他のAndroid 6.0以降を実行しているスマートフォンにペアリングダイアログボックスが表示される。これは非常にシンプルなペアリングプロセスで、iOSのAirPodsで見られるものと似ている。ヘッドフォンが登録されると、デバイスの情報が表示される。

Buds自体も、ほとんどの競合製品との間に美的な一線を画している。丸いボタンの表面に、Googleの「G」が小さく刻印されている。表面には、次のようなタッチコントロール用のスペースがある。

  • 1タップして、メディアを再生・一時停止したり、通話に応答する
  • ダブルタップすると曲のスキップ、通話の終了・拒否、アシスタントの停止ができる
  • トリプルタップすれば曲の先頭に戻ったり、前の曲に移動したりできる
  • 音量を上げるには前にスワイプする
  • 音量を下げるには後ろにスワイプする

デフォルトの中間サイズのイヤフォンチップは私の耳にはぴったりだった。より大きいチップと小さいチップも箱に同梱されているので、よりフィット感を高めるためにいろいろ試してみることができる。4時間装着を続けても問題はなく、耳にも違和感はなかった。これはこれまでテストしてきた製品すべてに対してはいえる感想ではない。大きすぎたり重すぎたりしないので、耳を引っ張ったり押したりする感じはしない。また上部には所定の位置に装着しやすくするために、取り外し可能な小さなシリコン製のウイングが取り付けられている。

Budsのバッテリーは少し不足気味だ。上記の4時間が経過した後、右側のイヤフォンにバッテリー残量低下の通知が届いた。不思議なことに、左右の電力残量は異なっていた。右は14%、左は34%だった。充電するためにケースに戻すタイミングだ。

音はまともだ。これまで試した中で最高のサウンドペアではないが、決して最悪ではない。価格を考慮すると、お値段相応というべきものだろう。音質が(当然のことながら)最大の関心事項である場合にはSony、SennheiserあるいはAppleのAirPods Proといった、より高価なモデルを選択することをお勧めしたい。アクティブノイズキャンセリングも搭載されていない。「Hey Google」でおなじみの音声指示は、音声または指による長押しのどちらからアクティブ化されても、宣伝されている通りに機能する。接続はほぼしっかりしている。別の部屋に足を踏み入れた場合でも音楽を聞き続けることはできたが、時々ノイズがのることがあった。


179ドル(約1万9000円)の新しいPixel Budsの価格は、同じクラスの製品群の真ん中近くの位置付けとなる。それは真っ当な価格だと思う。今回のモデルは、残念な前製品を大幅にアップグレードしたものだが、Androidユーザーの選択肢としては、まだ道半ばという感じである。

原文へ

(翻訳:sako)

投稿日:

ソースコードを自動補完するAIプラットフォームのCodotaが13億円を調達

スマートフォンとその小さなキーボードのおかげで、今や私たちが文章を書く際には、オートコンプリートがほぼ常識になっている。言いたいことをキーボードが提案してくれるので、作業が少しだけ楽になって、文章を書いて(少なくとも親指が太い私の場合)言葉を修正することで食われる貴重な時間を節約してくれる。だが、人工知能とセマンティック(意味論)分析がこうした形で利用されているのは、電子メールやメッセージを書くときだけではない。米国時間4月27日、コンピュータープログラムのコーディングの世界にこのコンセプトを採り入れたプラットフォームを開発したスタートアップが事業拡大のための投資を獲得したと発表した。

Codota(コドタ)は、「生産性が25&まで向上」と主張する作業の時間短縮、文法と「スペル」の修正を目的に、記述中のコードを行ごとにオートコンプリートしてくれるAIツールを開発したイスラエルのスタートアップ。この度、e.venturesから1200万ドル(約13億万円)のシリーズA投資を獲得した。このラウンドには、前回の投資会社Khosla VenturesのほかTPY CapitalとHetz Venturesが新規に加わった。同社はこれまでに合計で1600万ドル(約17億万円)を調達したが、企業評価は公表していない。

発表は3月になってからだが、この資金調達自体は2018年末で、Codotaが自社よりも大きな競合相手であるカナダのTabNine買収した直後に確定した。買収の目的は対応するプログラミング言語を増やすためだ。現在のところPython、JavaScript、Java、C、HTMなどを含むすべての主要言語に対応していると同社は話している。またVSCode、Eclipse、IntelliJといった主要な統合開発環境にも横断的に対応しているという。

調達資金は、現在の範囲からさらにリーチを広げ、より多くの顧客を獲得するために使われる。今日、Codotaのツールをすでに利用している顧客はそうそうたる顔ぶれだ。Google、AmazonをはじめNetflix、Alibaba、Airbnb、Atlassianなどなど数多くの企業の開発者が顧客リストには含まれている。2019年は顧客ベースが1000%以上に拡大し、月に100万人の開発者が利用しているという。

今回の資金調達のニュースは、Codotaのセマンティック技術とTabNineのテキスト技術を融合させたJavaScript用オートコンプリートの新バージョンをCodotaがローンチした時期と一致していた。

上に示した顧客リストの筆頭であるGoogleとAmazonは特に驚くべき存在だが、Codotaは狙いが定まっていて、現在の行動は正しいようだと彼らも明言している。この2つの企業は、それ自身が巨大AI企業であり、どちらも開発者向けに非常に強力なツールセットを提供している。特にGoogleは、Gmailのために同社が開発したツール群によってオートコンプリートの代名詞ともなっている。

2015年創立のCodotaが注目を集める理由は、共同創設者でCTOのEran Yahav(エラン・ヤハブ)氏によると、他の言語では進歩している意味論の専門家にとってすら、コーディングはそれまで難物だったからだという。

「数年前まで、それは実現不可能なものでした」と彼は話す。さらに、コーディングのオートコンプリートを可能にしたのは、次の4つの技術的な流れが合致したためだという。アルゴリズムに供給できる高品質なオープンソースのソースコードが入手可能になったこと。セマンティック分析が、洞察の抽出を大規模にできるまでに発達したこと。機械学習が発達して機械学習のコストが本質的に下がったこと。すべてをクラウドで処理できる計算資源が、誰でも、どこにいても利用できるようになったことだ。オープンソースが非常に活況となり、その他のすべてのものが一緒に付いてきた。他にも同じ研究をしている企業はあるが、Codotaはこの理想的な嵐をつかんだのだ。

「成功の度合いに違いはあれ、他社でもやっています」ともう1人の共同創設者でCEOのDror Weiss(ドロール・ワイス)氏はいう。「私は推測していますし、実際に知ってもいますが、他の企業も同じことをしています」。その他の企業とはKiteUbisoft、Mozillaなど数多い。

Codotaが構築してきたものの中でも、今、特にタイムリーな一面により正確なコーディング支援を開発者にもたらすと同時に、特定の環境や職場でのベストプラクティスは何かを「学習」する能力がある(個人向けコースと企業向けコースの両方があるが、この機能が提供されるのは企業コースだ)。あらゆる状況で便利に機能するが、とりわけ今の、開発者が家で1人で作業する場面では、あたかも同じ場所で仕事をしているかのように、即座に手助けをしてくれる。

非常に多くのAIが自律システムの考え方に傾いているが、ワイス氏は短期的にもましてや長期的にも、それは目標としていないと強調する。

「開発者に置き換わるものを作れるとは思いませんし、作りたいとも思いません。私たちの目標は、ありふれた繰り返しの側面を取り出して、そこを肩代わりすることです」と彼は言う。その点でいえば、バックオフィス機能におけるロボティック・プロセス・オートメーションと変わらない。「文法やベストプラクティスを覚えることには、それほど高い価値はありません。Smart Composeを使えば、(カスタマーサービスの)例文の提案はしてくれるでしょうが、あなたの心を読んで、あなたの言いたいことを察してまではくれません。なので、あなた自身に置き換わったり、あなたの意図を汲んで応答するといった方向に進む可能性はとても低いのです。そんなことは、私たちは長期目標にすらしていません」。

2019年にe.venturesは、アーリーステージの投資のための4億ドル(約430億円)のファンドを発表した。今回の投資はそこからのもののようだ。このラウンドにともない、e.venturesのジェネラルパートナーTom Gieselman(トム・ギーゼルマン)氏がCodotaの役員に加わった。

「私は開発者用ツールの市場を20年間見てきましたが、Codotaはコミュニティー、製品、テクノロジーの面において独占的なプレイヤーの地位を確立したと信じています」と彼は声明の中で述べている。「ソフトウエア開発を変革して、コーディングを楽にして、企業内のチームを構成する個人開発者の効率を高めるというドロールとエランの使命を支援できることを、私は誇りに思います」。

画像クレジット:Cavan Images / Getty Images

[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)
投稿日:

新型コロナの影響によるサンフランシスコ地域の外出禁止命令は5月末まで延長

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりサンフランシスコ周辺の7郡に出されていた外出禁止命令は5月末まで延長されることとなった。ベイエリア7郡の命令は住民700万人と数千の企業に影響を与える。

アラメダ、コントラコスタ、マリン、サンフランシスコ、サンマテオ、サンタクララの各郡(カウンティ)およびバークレー市の公衆衛生責任者は、共同声明で今週末に新しい外出禁止命令を出すことを発表した。新命令では「少数の低リスク活動」に関する規制が緩和される。

現在の外出禁止命令は5月3日で失効するため、以降の自治体の対策は新しい命令とともに今週後半に発表される。7郡はシリコンバレーの全域を含むためApple、Facebook、Google、Salesforce、Twitter、Tesla、Uberの本社を含め、多数のスタートアップ企業、テクノロジー企業が集積している。

共同声明は「我々の地域には700万人が住んでいる。地域の人々の努力と犠牲のおかげで、新型コロナウイルス感染の拡大を遅らせ、地元の医療体制の崩壊を防ぐ上で大きな成果を挙げてきた。これは多数の人命を救っている。しかしながら、現段階では、この達成を失わないよう集団的努力を継続することが極めて重要となっている」と述べている。

公衆衛生責任者は2020年4月27日に「新たな入院患者数は横ばいとなったが、コミュニティを安全に再開するためにはさらに多くの作業が必要だ。規制の解除が早すぎると感染者は再度大幅に増加するリスクがある」と警告した。

また当局は新型コロナウイルス対策とその進捗状況を追跡するための広範なツールをリリースする計画を発表している。これらは州の他の地域で利用されているツールに準じたものだという。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿日:

クラウド需要の急増が突きつけるグリーンエネルギーの課題

このロックダウン期間中に、膨大な数の人が仕事でビデオ会議を行っている。しかし、燃料を使う通勤手段をデジタルコネクティビティで置き換えると、個人が2時間のビデオ会議で使用するエネルギーは、4マイル(約6.4km)電車に乗る場合に使う燃料よりも大きなものになる。これに加えて、数百万人の学生が、徒歩ではなくインターネットを使って教室に「通って」いる。

一方、デジタル空間の他の領域では、科学者たちが研究を加速するためにアルゴリズムを猛烈な勢いで展開している。にもかかわらず、ひとつの人工知能アプリケーションのパターン学習フェーズが消費するエネルギーは、1万台の自動車が1日で消費するものを上回る可能性があるのだ。

社会のエネルギー使用を変化させるこの壮大な「実験」は、少なくとも間接的には、ある高レベルの事実セットで見ることができる。4月の第1週までに、米国のガソリン使用量は30%減少したが、全体的な電力需要の現象は7%未満だった。この動きは、実際のところ将来の基本的な傾向を示している。移動用燃料の使用量は最終的には回復するだろうが、真の経済成長は電気を燃料として使うデジタル未来に結びついている。

今回の新型コロナウイルス(COVID-19)危機は、経済が最後に崩壊した2008年のような「大昔」のインターネットと比べて、2020年のインターネットがどれほど洗練され、堅牢であるかを浮き彫りにしている。もし当時、全国でロックダウンが行われていたとしたら、現在在宅勤務している数千万人のほとんどが、解雇された約2000万人の集団に加わっていただろう。また当時だったら、何千万人もの学生や生徒が自宅で学習することも、大学や学校にとって現実的なものではなかった。

アナリストたちは、あらゆる手段での在宅勤務によるインターネットトラフィックの大幅な増加を様々な場所で発表している。デジタルトラフィックを使った手法は、オンライン食料品からビデオゲーム、そして映画のストリーミングまで、あらゆるものに対して急増している。これまでのところ、システムはすべてを適切に処理しており、クラウドは継続的に利用可能で、散発的な問題が発生する程度だ。

新型コロナウイルス危機に際してのクラウドの役割は、ワンクリックのテレビ会議やビデオチャットだけではない。遠隔医療がついに現実のものになった。例えば、症状を自己診断するためのアプリや、X線診断を強化したり、接触者追跡を支援するAIツールがどんどん登場している。また、クラウドを利用することで、研究者は臨床情報の「データレイク」を迅速に作成し、治療法やワクチンを探求するために展開されている現代のスーパーコンピュータの天文学的な能力を活用できるようになった。

AIとクラウドの未来は、新しい治療法のための超迅速な臨床試験はもちろんのこと、実用的な家庭診断や便利なVRベースの遠隔医療とともに、上記のようなことをたくさんもたらしてくれるだろう。そして、ここに述べたことは、医療の一部ではない残り80%の経済で、クラウドが何を可能にするかについてはまだ何も述べていないのだ。

これらの新機能がもたらしてくれるすべての興奮のために、クラウドコンピューティングの背後にある基盤システムは、エネルギーの需要を増やし続けている。エネルギーを節約するどころか、私たちのAIを利用した作業環境では、これまで以上に多くのエネルギーが使用されている。これは、テクノロジー業界が今後数年間で迅速に評価および検討する必要がある課題なのだ。

新しい情報インフラストラクチャ

クラウドは重要なインフラストラクチャである。これにより、多くの優先順位が再構成される。ほんの数カ月前には、ハイテク業界の大企業たちは、エネルギー使用量の削減と運用のための「グリーン」エネルギーの推進についての誓約の公言に対して、お互いに肩を並べていた。もちろん、そうした問題は引き続き重要だ。しかし、信頼性と回復性、つまりシステムの可用性(availability)が今や最優先事項となった。

2020年3月、国際エネルギー機関(IEA)の専務理事であるFatih Birol(ファティ・ビロル)氏は、風力発電と太陽光発電の将来について、外交的な控えめな言葉で次のように語っている。「今日、私たちは、デジタル技術への依存度がさらに高まっている社会を目の当たりにしています」そのことは「政策立案者が極端な状況下での柔軟性のある資源の潜在的な可用性を慎重に評価する必要性を強調しています」。新型コロナウイルスの危機に続くだろう経済的に困難な時代には、「可用性」を確保するために社会が支払わなければならないコストがはるかに重要なものになるだろう。

太陽光および風力技術で 高信頼性の電気を提供することは、依然として法外に高価なものだ。太陽光、風力発電が「グリッドパリティ」(既存電力コストと同等もしくはそれ以下になること)になっていると主張する人びとは、現実を見ていない。データによれば、風力発電や太陽光発電のシェアが米国よりもはるかに高い欧州では、送電網のキロワット時(kWh)のコスト全体が約200~300%高くなっていることがわかる。注目すべきは、消費者の大きな負担を横目に、テック企業を含む大規模な産業用電力需要家は、一般的にグリッド平均からの大幅な割引を受けているということだ。

やや単純化していうならば、大手ハイテク企業がスマートフォンにデータを流すための電気代への支払いが少なくて済むように、各消費者が家庭の電力供給に対して多くのお金を払っていることを意味する(私たちは、今回の危機後の世界で、市民がこの非対称性に対してどれほど寛容であるかを見届けることになるだろう)。

そのような多くの現実は、実際には、クラウドのエネルギー動向が個人的な移動と反比例するという事実によって隠されている。個人的な移動を考えると、消費者は自分の車のガソリンタンクを満たすときに、エネルギーの90%が費やされる場所を、文字通り自分の目で見ている。しかし「接続された」スマートフォンに関していえば、エネルギー消費の99%は遠隔地にあるクラウドの、広大なしかしほとんど目に見えないインフラの中に隠されているのだ。

こうした方面に詳しくない人のために説明すると、クラウドを駆動する貪欲なデジタルエンジンは、人の目に触れない何の変哲もない多数の倉庫規模のデータセンターの中に格納されている。そこには膨大な数の冷蔵庫サイズのラックが立ち並び、そこに置かれたシリコンのマシン群が、私たちのアプリケーションを実行し爆発的に増えるデータを処理している。多くのデジタルの専門家でさえ、そうしたラックのひとつひとつ毎年50台のテスラよりも多くの電力を消費していると知ると驚く。さらにこうしたデータセンターは、グラスファイバーで構成された約10億マイル(約16億km)の情報ハイウェイと、400万基の携帯基地局が作り上げる、さらに巨大な目には見えない仮想ハイウェイシステムを通して、データを送受信する(電力消費のさらに激しいハードウェアを備えた)市場と接続されているのだ。

このようにして、数十年前には存在しなかった、グローバルな情報インフラストラクチャは、ネットワークやデータセンターから驚くほどエネルギーを大量に消費する製造プロセスに至るまで、すべての構成要素を数え上げるなら、現在では年間約2000テラワット時(TWh)の電力を使用するシステムにまで成長したのだ。これは、全世界の500万台の電気自動車すべてが、毎年使用する電力の100倍以上の量だ。

これを個人レベルの話にするなら、個別のスマートフォンが年間で使用する平均電力は、典型的な家庭用冷蔵庫が使用するエネルギーよりも大きいことを意味している。そして、このような見積もりはすべて、数年前の情勢に基づいたものだ。

よりデジタル化される未来は、必然的により多くのエネルギーを使用するだろう

一部のアナリストは、近年デジタルトラフィックは急増しているものの、効率性の向上により、データ中心のエネルギー使用量の伸びは鈍化しているか、あるいは横ばいになっていると主張している。しかし、そのような主張は、拮抗する事実に直面している状況だ。2016年以降、ハードウェア建物 に対するデータセンターの支出が劇的に増えてしているが、そこにはハードウェアの電力密度の大幅な増加も伴っている。

近年、デジタルエネルギーの需要の伸びが鈍化したかどうかとは関係なく、クラウドの急速な拡大が進んでいる。クラウドのエネルギー需要がそれに比例して増加するかどうかは、データの使用量がどれだけ速く増加するか、そしてクラウドの用途に特に大きく依存する。エネルギー需要の大幅な増加は、クラウドの中心的な運用指標 、すなわち可用性を満たすための、エンジニアリングと経済的な課題をはるかに難しいものにする。

過去5年間でその前の10年間全部よりも、広い面積のデータセンターが 建設された。「ハイパースケール」データセンターと呼ばれる新しいカテゴリさえも生まれている。それぞれが100万平方フィート(約9万3000平方メートル)を超える、マシンで満たされた建物のことだ。これらを、1世紀前の不動産用語である「超高層ビルの夜明け」と同じものだと考えて欲しい。しかし、現在の世界には、エンパイアステートビルディング並の大きさの超高層ビルは50棟未満しかないが、地球上には既に約500カ所ほどのハイパースケールデータセンターがある。そして後者は合計すると、6000棟を超える超高層ビルに相当するエネルギーを必要としている。

クラウドトラフィックの成長を推進しているものが何かを推測する必要はない。このリストのトップを占める要因はAI、より多くの動画、特にデータを多用するバーチャルリアリティ(VR)、そしてネットワークの「エッジ」に置かれたマイクロデータセンターの拡大だ。

最近まで、AIに関するほとんどのニュースは、従来の仕事を奪う可能性の側面に焦点を当てたものが多かった。だが真実は、AIは生産性向上を推進するツールの最新版に過ぎない。こうしたツールは、生産性の向上が歴史の中で常に行ったきたことを再現することになる。つまり雇用を拡大し、より多くの人びとのためにより多くの富を生み出すのだ。新型コロナウイルス感染症からの復活の過程では、より多くの雇用や富の生産が必要とされる。だが、それについて話すのはまた別の機会にしよう。現時点では、個人の健康分析やドラッグデリバリーから医学研究や就職活動に至るまで、あらゆる分野の中にAIが果たす役割があることは既に明らかだ。おそらくAIは、最終的には「善い」ものと見なされるようになるだろう。

だがエネルギーに関していえば、AIはデータを大量に使い、電力を大量に消費するシリコンを使用している。そして世界は膨大な数のそのようなAIチップを使用したがっている。一般に、機械学習に費やされる計算能力は、数カ月ごとに倍増している、これはムーアの法則の一種のハイパーバージョンだ。例えば、Facebookは2019年にデータセンターの電力使用量が毎年倍増する主な理由としてAIを挙げている。

近い将来、数週間のロックダウンの最中に、小さな平面スクリーンでのビデオ会議の欠陥を経験した消費者たちが、VRを使ったビデオの時代への準備が整っていることにも期待しなければならないだろう。VRでは画像密度は最大1000倍までに増加し、データトラフィックが約20倍に増加する。進み方は断続的だったが、技術的には準備ができており程なくやってくる高速5Gネットワークは、そうした増加するピクセルを処理する能力を備えている。ただし繰り返しておく必要があるが、すべてのビットは電子であるため、バーチャルリアリティの増加は現在の予測よりも多くの電力需要につながることを意味している。

これに加えて、顧客の近く( エッジ )にマイクロデータセンターを構築する最近の傾向が挙げられる。会議やゲーム用のVR、自動運転車、自動化された製造業、あるいはスマート病院や診断システムなどの「スマート」な物理インフラなどのリアルタイムアプリケーションに、遠隔地のデータセンターからAI駆動のインテリジェンスを届けるには、光の速度は遅すぎるのだ(ヘルスケアにおけるデジタルとエネルギーの密度自身は、既に高く上昇している。病院の単位面積あたりのエネルギー消費量は、他の商業ビルの5倍程度に達しているのだ)。

エッジデータセンターは、この先10年も経たないうちに、10万メガワット(MW)の電力需要を積み上げると予想されている。別の見方をすれば、これはカリフォルニア州全体の電力網の電力容量をはるかに超えている。これらもまた、近年のエネルギー予測のロードマップには載せられていなかったものだ。

デジタルエネルギーの優先順位は変わるのか?

これは関連する質問へとつながる。ポストコロナウイルス時代のクラウド企業は、支出をエネルギー免罪符へと集中させ続けるのだろうか、それとも可用性へと集中させるようになるのだろうか? この場合の免罪符とは、自社施設に対する直接給電以外の場所(海外を含む)に対する、風力、太陽光発電への企業投資のことを指している。それらの遠隔地での投資は、実際には自社の施設に電力を供給していないにもかかわらず、自分たちの施設がグリーン電力であると主張するために「クレジット」されている。

グリーンエネルギーを求める企業が、従来の電力グリッドから物理的に切断して、独自のローカル風力、太陽光発電を構築することを妨げるものは何もない。ただし、それを行って24時間年中無休の可用性を確保することで、施設の電力コストは約400%押し上げられることになる。

購入された免罪符としての電力の現状に関しては、世界の情報インフラは既に世界中の太陽光発電所と風力発電所を合わせた発電量よりも、多くの電力を消費しているということを知っておくと役立つ。したがって、テクノロジー企業にとって(誰にとってもだが)、デジタルエネルギーの使用をすべて相殺するための「クレジット」として購入できる十分な風力、太陽光エネルギーは、もはや地球上に存在しないのだ。

デジタルエネルギーの傾向を研究しているひと握りの研究者は、今後10年間でクラウドによるエネルギー使用量が少なくとも300%増加する可能性があると予測していたが、それは今回の世界的なパンデミックの前のことだ。一方、国際エネルギー機関(IEA)は、その期間における世界の再生可能電力は「単に」倍増するものと予測している。その予測もまた、新型コロナウイルス以前の経済状況下で行われたものだ。現在IEAは、不況がコスト高なグリーンプランへの財政意欲を減らすことを心配している

だが電気を作り出す技術の課題や議論がどうであれ、情報インフラの運営者にとっての優先順位は、ますます必然的に、可用性を重視するものへと移っていくだろう。それは、クラウドが私たちの経済的な健康にますます密接に結びつくようになってきただけでなく、心と体の健康にも関係を持つようになってきたからだ。

そうした可用性の重視が引き起こす変化は、パンデミックと前例のないシャットダウンからの経済の回復の先に、何がくるかについて(グリーンエネルギーへの自らの取り組みが活発になるという意味で)私たちを楽観的にしてくれるはずだ。Microsoft(マイクロソフト)が、新型コロナウイルス以前に出したエネルギーマニフェストの中で、「人類の繁栄を進めることは……エネルギーの賢い利用と表裏一体である」と述べていたことを評価しよう(このマニフェストの中でマイクロソフトはグリーンエネルギーへの大規模な取り組みを表明している)。私たちのクラウドを中心とする21世紀型インフラストラクチャもこれと同じだ。そして、良い結果へとつながるだろう。

【編集部注】著者のMark Mills(マーク・ミルズ)氏は書籍「Digital Cathedrals: The Information Infrastructure Era」(デジタル大聖堂:情報インフラストラクチャ時代)」の著者であり、Manhattan Instituteのシニアフェロー、ノースウェスタン大学のMcCormick School of Engineeringのファカルティフェロー、並びにエネルギーテックのベンチャーファンドであるのCottonwood Venture Partnersのパートナーである。

原文へ

(翻訳:sako)

投稿日:

豪政府「グーグルとフェイスブックはメディア企業にコンテンツ使用料を支払うべき」

オーストラリア政府は、Google(グーグル)やFacebook(フェイスブック)などのテクノロジー大手企業に対し、地元メディアのコンテンツを利用した際に使用料を支払うことを義務付ける規範を導入する方針を発表した。Reuter(ロイター)によってすでに報じられている通り、同政府は以前にもこの2社に対して国内のニュース発行者と広告収入を分け合うようにと要請したことがある。

オーストラリア財務相のJosh Frydenberg(ジョシュ・フライデンバーグ)氏はAustralian Fridayに寄稿した記事の中で、次のように述べている。「消費者を保護し、透明性を高め、当事者間の力の不均衡を是正するという目的で、2020年11月までにデジタルプラットフォーム各社とメディア企業間の関係を管理統制する自主規範を導入するいう当初のプランは進展が見られず失敗に終わった」。

この記事の中でフライデンバーグ氏はさらに「自主規範によって解決しようとしていたコンテンツ使用料に関する根本的な課題について有意義な進展が見られなかった。さらにオーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)によると『話が前進する気配さえなかった』」と書いている。

今回の義務規範の立案はACCCが担当する。フライデンバーグ氏によると「価値交換と収益の分配、検索結果のランキングアルゴリズムの透明性、ユーザーデータへのアクセス、ニュース記事の掲載方法、コンプライアンス違反の罰則や制裁に関する条項が盛り込まれる」ことになるという。

「7月末までに規範の草案を公開して意見を求め、その後すぐに法制化する予定だ。検索エンジンとソーシャルメディアの最大手である2社が、自社サイトにトラフィックを誘導するために使ったニュースコンテンツの元記事に対して使用料を支払うのは当然のことだ」と同氏はいう。

テクノロジー大手が他社の記事を再利用している(および間接的に収益を得ている)ことに対する、支払い請求を巡る論争は今回が初めてではない。そうした企業は自社のプラットフォームや集約サービスでニュース記事の抜粋を表示しているのだ。ただ今回は、新型コロナウイルスの影響で広告主の予算が世界的に大幅に削減され、メディア各社の収益減も危機的な状況となっているため、メディア発行者から政策立案者への要請もさらに強くなったと思われる。

2020年4月初め、フランスの競争監視機関はグーグルに対し、コンテンツの再利用に対する支払いについて地元メディア各社と誠実な交渉に応じるよう命じた。

この動きは、EU全体の著作権法改訂を受けて2019年に制定された国内法令に続くものだ。同改訂は、ニュース記事の抜粋表示に対抗した権利の拡張を目的としている。しかしグーグルはフランスのニュース発行者にコンテンツ再利用料を支払うことはせず、その代わりに、フランス国内のGoogle検索結果とGoogle Newsで同法令により保護対象となっているコンテンツの掲載を停止した。

フランスの競争監視機関は「このような一方的な動きは、市場での支配的な地位を乱用したものである」と考えており、調査を継続する一方で、グーグルを強制的に交渉の席に着かせる仮命令を下すという措置を取った。

フライデンバーグ氏の記事では、このフランスの動きだけでなく、2014年のスペインでの一件にも言及されている。スペインでも、ニュース集約サービスで再利用されたニュースの抜粋に対する使用料をグーグルに支払わせることを目的とする法律が制定された。このときグーグルは単純にスペインからGoogle Newsサービスを撤退させた。現在でもスペインではGoogle Newsサービスは停止したままである。

スペインでグーグルのニュースサービスにアクセスすると表示されるメッセージ。

「デジタルプラットフォームとニュースメディア各社間の関係を統制する強制力のある規範を実際に施行することが難しく複雑である点については十分理解しており幻想など抱いていない。ただ、この問題については正面から取り組む必要がある」とフライデンバーグ氏は指摘する。「我々の目的は、従来型のメディア企業を熾烈な競争やテクノロジー革命がもたらす挑戦から保護することではない。我々が目指すのは、市場支配力が乱用されない公平な競争環境を作り上げ、メディア企業が公平に勝負でき、ニュースコンテンツのオリジナル制作者としての適正な対価を受け取れる環境を整えることだ」と同氏は語る。

オーストラリア政府の今回の動きについてグーグルにコメントを求めたところ、次のような返信があった。

当社はニュース業界と協調的パートナーとしての関係を長年に渡って築き上げてきた。広告やサブスクリプションサービスで彼らの成長を手助けし、価値のあるトラフィックを誘導して読者の獲得にも貢献してきた。2月以降、当社はオーストラリアのニュース発行者25社以上と、自主規範に基づく記事の取得について協議を重ね、ACCCによって設定されたスケジュールとプロセスに従って対話を進めてきた。当社は、メディア業界、ACCC、およびオーストラリア政府と行動規範の策定に向けて建設的な取り組みを進めており、本日同政府によって設定された改正プロセスに従って今後も同様の取り組みを継続していく。

グーグルは「ニュース発行者のサイトにトラフィックを誘導し、広告やサブスクリプション転換によって収益を上げられるようにすることで多大な価値を提供している」という主張を依然として崩しておらず、2018年だけで、オーストラリア国内ユーザーによるオーストラリアのニュース発行者サイトのクリック数は20億回を超えたと指摘している。

またグーグルは「ニュース発行者は、グーグルの検索結果に自社のコンテンツを表示するかどうかを選択できる」とも指摘している。ただ、フランスの競争監視機関が「グーグルがニュースの使用料を支払うつもりはないと明言していることで一部のニュース発行者が不利益を被る可能性がある」という見方を示していることは注目に値する。

グーグル検索エンジンの市場支配力と、フェイスブックが人々のデジタルアテンション時間(デジタル機器に表示されるコンテンツに注目している時間)の大半を握っているという事実が、こうした介入の主要な要因となっていることは確かだ。

この点について、フライデンバーグ氏の記事ではモバイル機器上でのオンライン検索の98%以上でグーグルが利用されており、約1700万人のオーストラリア人(オーストラリアの人口は約2500万人)が1日30分以上フェイスブックを見ている、というオーストラリア公正取引委員会による報告が引用されている。

さらに「オーストラリアの広告主によるオンライン広告出稿先の内訳は、グーグルが47%、フェイスブックが24%、その他が29%となっている」と話し、オーストラリアのオンライン広告市場は年間約90億ドル(約9853億円)で、2005年と比較して8倍以上も拡大していると指摘する。

今回オーストラリア政府がニュースコンテンツの再利用に関して強制力ある規範を策定した件についてフェイスブックにコメントを求めたところ、同社のオーストラリア・ニュージーランドのマネージング・ディレクターを務めるWill Easton(ウィル・イーストン)氏より次のような返信があった。

この度のオーストラリア政府の発表は遺憾に思う。同政府と合意した期限を守るために当社が尽力してきたことを考えるとなおさらだ。新型コロナウイルスにより、ニュース発行者を含め国内のすべてのビジネスと業界が打撃を被っている。だからこそ、広告収入が低下しているこの時期に、ニュース企業を支えるためのグローバルな投資計画を新たに発表した。ニュースコンテンツの配信における大きなイノベーションと、より高い透明性が、持続可能な新しいエコシステムの構築には不可欠だ。当社は、オーストラリアのニュース発行者をサポートするために、コンテンツの手配、パートナーシップ、業界の育成という形で数百万ドルを投資してきた。今回の規範が、当社のサービスを毎日利用している数百万のオーストラリア国民と中小企業の利益を保護するものになることを願っている。

今後、競争環境の平等化を目的とする法的な改正により、グーグルとフェイスブックに対してメディア企業への使用料支払いを求める国が増えて無視できない数に達すれば、この2社はニュースコンテンツの再利用料金を何らかの形で支払わざるを得なくなるだろう。しかし、2社にはニュース発行者に対する広告料金の値上げという対抗手段がまだ残されている

グーグルとフェイスブックは、巨大な広告ネットワークを支配しながらオンラインコンテンツおよび広告の配信、発見、収益化を行うことと、アルゴリズムによってコンテンツ階層を構築し効果的に広告を表示するという2つの事業を同時に行っている。そのため、一部の国々で新たに独占禁止法違反の疑いで調査の対象となっている。

英国の競争・市場庁(CMA)は2019年7月に、グーグルとフェイスブックの広告プラットフォームの市場調査を開始し、同年12月の中間報告で懸念を表明した。その結果、両社の巨大プラットフォームの分割、私利的な設定の制限、さらにはデータ共有やデータ機能の相互運用化の強制による他社との平等な競争環境の実現まで、競合企業との競争促進を目指すさまざまな試みに関する協議が始まった。

CMAは調査開始後の初期所見で、オンラインプラットフォームとデジタル広告市場での競争に重大な障害が存在することが疑われる「正当な根拠」が存在すると述べた。それでも規制当局はこれまでのところ政府に提言する程度で留まっており、オンラインプラットフォーム各社の行動を統制する「総合的な規制の枠組み」の策定に参加はしているが、自ら直接介入する動きは見せていない。

原文へ

(翻訳:Dragonfly)

投稿日:

欧州が新型コロナ対策の接触トレース技術におけるプライバシー保護でAppleとGoogleにAPI変更要求

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染リスクを測るため、Bluetoothベースで接近度を追跡するいわゆる「プライバシー保護」規格を、EUの科学者や技術専門家が協同して開発している。またこの構想に基づき、彼らはAppleとGoogleに対して両社のAPI変更を要求している。

4月1日に発表されたPEPP-PT(汎欧州プライバシー保護接近度追跡)は、国境を越えたデジタル介入の足並みを揃えるために、接触追跡アプリの開発者に対して、スマートフォンユーザーのデータを標準化された方法で処理することを求めるものだ。また、新型コロナウイルスの流行が原因で勢いを増しつつある位置追跡ツールによる過度なプライバシー侵害のリスクを減らすことを目的としている。

米国時間4月17日、7カ国の国営アプリにPEPP-PTのアプローチを採用されることが明らかとなった。さらに40カ国の追加参加について話し合いが設けられている(アップデート参加が明らかとなったスイススペインは、同国はその実施を集権化することについて否定している)。

PEPP-PTのHans-Christian Boos(ハンス・クリスチャン・ボース)氏は「現在、多数の政府と話し合っているところです。一部の国は、国内のアプリをPEPP-PTの原則とプロトコルに基づいて製作すると公言しています」とウェブ会見の中で語っている。

「既に、7カ国が本構想に同調することが決定しています。また、参加に向けた話し合いを40カ国と様々なレベルで行っています」と同氏はいう。

ボース氏は、これら政府の一覧を公表すると述べたが、本記事の執筆段階では、まだ目にする機会は得られていない。私たちはPEPP-PTのPR会社へ情報提供を既に申し入れており、入手次第、本記事を更新する予定である。

また彼は「欧州の複数の国を巻き込むという今回の手法はうまくいきました」とも述べる。「政府はこれまでになかった素早さで決定を下しています。参加に向けて40カ国以上が話し合う今、私たちが扱う対象はもはや欧州だけに止まりません。プライバシーの保護をモデル化する、そして議題の中心に挙げることが私たちが強調したいことであり、この構想を他の地域にも広げられると確信しています」。

同会見に参加したイタリア政府の技術革新およびデジタル変革省でCTOを努めるPaolo de Rosa(パオロ・デ・ローザ)氏も、イタリアのアプリがPEPP-PTに基づき作成されることを認めている。

ローザ氏は「我が国は近日中にアプリを完成させます。もちろんこのモデルに基づいたものです」とだけ述べ、それ以外の詳細は控えている。

PEPP-PTの中核を成す「プライバシー保護」方針は、位置情報データを収集しないシステムアーキテクチャを使用していることに基づいている。その代わり互いに接近するデバイスは、匿名化されたIDを共有する。感染リスクが発生しと後にシステムが判定した場合、この匿名IDを使用して各個人へ通知が送られる。個人の接触情報がアップロードされるのは診断結果が出た後で、その後にそれまでに接触した他のデバイスへと通知が送られる。

PEPP-PTのスポークスマン兼コーディネーターを務めるボース氏は、2020年4月初頭に行なったTechCrunchの取材で、TechCrunchに対してプロジェクトが中央管理型と分散型の両方のアプローチに対応することを伝えている。前者では、IDは信頼できるサーバー(公衆衛生担当の政府機関が管理するサーバーなど)へアップロードされる。後者では、IDは各デバイスで管理され、そこで感染リスクも計算される。バックエンドサーバーは、情報をデバイスへ送信する役割のみを受け持つ。

この分散型システムにおいてAppleとGoogleは協調してサポートを行うとされている。このことが発表されたのはPEPP-PTの発表直後のこと。この2社のサポートにより、近日公開予定のAPIとシステム全体に利用されているBluetoothベースの接近度トラッキングによって、感染者の接触者トレーシングが可能となる。

世界人口の大多数を今回の構想に巻き込むために必要なのは、このわずか2社の協力を取り付けることだけだ。両社の参加によって、テクノロジーを利用した方法で新型コロナウイルスに対抗するという分散型の接触者トレーシング構想は大きく前進することとなった。

先日欧州議会で可決された決議案も、分散型の接触者トレーシングを後押しするものだ。

欧州議会は加盟国に対して「人々がセキュリティとプライバシー保護の両方のための基本的なプロトコルを確認できるように。また、アプリケーションのコード自体を公開し、政府が主張するような形で本当にアプリケーションが運用されているかを確認できるように、接触者トレーシングアプリの機能を完全に透明化する」よう働きかけている(委員会も、分散化を望んでいることを以前に示唆している)。

しかし、少なくとも7カ国の政府(およびPEPP-PTの主張によればその他多数)を含むPEPP-PTの支援者は、「プライバシー保護」の中央管理手法をあきらめていない。支援者の一部は、これを「疑似分散型」と呼んでいる。ボース氏は本日、AppleとGoogleの間で、両社のアプローチを変更できるかどうかの話し合いが行われていることを発表した。

現時点のAndroidとiOSでは、接触追跡アプリが分散型インフラを使用しない場合、バックグラウンドでBluetooth追跡を実行することはできない。これは、プラットフォーム側で一般のアプリがBluetoothへアクセスする方法を制限しているためである。つまり、そうしたアプリのユーザーが接近度追跡を機能させるためには、アプリを常に開いてアクティブにしておかなければいけないことを意味する。これではバッテリーの駆動時間が短くなってしまう。

また、Apple-Googleの共同モデルで採用されたリレーサーバーモデルが原因で、接触追跡データを中央管理に置くと(意図的な)制限もかかる。

「AppleとGoogleが歩み寄り、OSのレイヤーを開放してくれたことに感謝します。言い換えれば、Bluetooth測定と暗号化処理、およびそうしたタスクのバックグラウンド実行を常に安定して実行させるというOSの真の機能が使えるようになりました。モバイルエコシステムの巨人2社と、彼らが提供したプロトコルに注目してみれば、特に各国の政府側の観点から、話し合える余地は大いにあります」とボース氏はいう。

「PEPP-PTからも、いくつか話し合いたい点があります。私たちは選択肢を求めています。また、モデルの実装についても選択肢が必要です。両社のプロトコルの上へさらに中央管理型または分散型のプロトコルを作成しなければならないのであれば、どちらの利点も活かせずに終わるでしょう。話し合うべき内容は多くあります。しかし、彼らの決断とは別に、ハイテク業界で働く人々の多くはAppleとGoogleがこうした話し合いで非常にオープンな態度をとることを知っています。今はまだ、対立する時期ではありません。話し合いは継続しており、何らかの合意が得られる見通しです」。

AppleとGoogleへPEPP-PTが依頼した変更が具体的に何なのかは、はっきりしていない。私たちはウェブ会見の最中に詳細を訪ねたが、回答を得られなかった。しかし当グループと政府の後援者はテクノロジーの巨人の姿勢を崩し、Bluetoothの接触情報を中央の管理によってグラフ化し、全国の新型コロナウイルス対策組織へ配信しやすくすることを目指している。

現時点でAppleとGoogleのAPIは、サーバーレベルで接触情報のマッチングをブロックするよう設計されている。しかし、政府(またはその他の組織)が制約を回避して一部のデータを中央管理する方法は、まだ残されている可能性がある。

私たちはPEPP-PTがいう話し合いについて、AppleとGoogleに問い合わせた。本記事の執筆時点では、どちらの回答も得られていない。

イタリアと同様に、ドイツとフランスの政府も、PEPP-PTを支持して国営アプリを作成すると示唆している。これはつまり、もしAPIを変更する圧力が効かない場合は、かつてのAppleとFBIの対立と同じように、EUの巨大な加盟国たちとテクノロジーの巨人との対決が始まる可能性があることになる。

今回のエピソードでもう1つ重要な点は、PEPP-PTが依然としてプライバシーとセキュリティの専門家から激しい批判を浴び続けていることである。さらには、他の組織が開発中の「DP-3T」と呼ばれる分散型接触トレーシングプロトコルに言及した文章がPEPP-PTのウェブサイト上から削除されたことで、この批判はさらに勢いを増している。

また、CoindeskはPEPP-PTのウェブサイト上の記述が何も発表がないまま編集されていたことを指摘した。

DP-3Tの支援者は、PEPP-PTがいまだにレビュー用のコードやプロトコルを公開していないことを繰り返し問い詰めており、PEPP-PTを「トロイの木馬」とまで揶揄している。

PEPP-PT構想に参加し、かつDP-3Tを設計したETH ZürichのKenneth Paterson(ケネス・パターソン)博士は私たちの問い合わせに対して、連合が「Gapple(Google + Apple)」からどのような約束を取り付けようとしているのかについて明らかにしなかった。

彼はメールのやりとりでこう答えている。「彼らがシステムがどんな仕組みで動作するのか未だ明言していないため、(AppleとGoogleのシステムに対する変更について)何を求めているのか、私には何もいえません」。

4月17日にボース氏は、PEPP-PTのウェブサイトからDP-3Tへの言及が削除されたのは間違いだったと表明した。彼はこの事態を「コミュニケーションの失敗」が原因だとしている。彼はまた、PEPP-PTは規格化された技術を組み合わせた中に、DP-3Tの分散型プロトコルを含めることに今でも興味がある、と述べている。このため既に不明瞭な両組織の違いは、また新たに線引きされ続ける見通しである(また、プレスからボース氏へのメールは現在、Hering Schuppener社によってふるい分けされているのも興味深い点である。同社は、危機管理のPRを含む広報サービスを販売するコミュニケーション企業である)。

ボース氏はDP-3Tの排除に関して「遺憾に思います」と述べる。「実際は、一般社会に普及しているのと同じレベルで、様々な選択肢を用意したいと考えていました。それらの選択肢は今でも存在しており、その仕事に従事する同僚やその他の方々には深く感謝しています」。

「暗号化技術のコミュニティではこの話題の議論が活発に続いており、プロトコルを改善するのはいつでも望ましいため、私たちもそうした議論を奨励しています。私たちが見失ってはならないのは、ここで話し合うべきなのは暗号化についてではなく、伝染病の対策である点です。基盤となる転送レイヤーでプライバシーが守られる限り、政府はどんな選択肢もとれるためそれで十分でしょう」。

ボース氏はまた、PEPP-PTは米国時間4月18日午後に、ついに何らかの技術文書を公開すると語った。最初の発表から3週間後、しかも金曜の晩に発表することを選択したことになった。その後、7ページの「高レベル概要」文書がGitHubのこのリンクへ掲載された。しかし、レビュー用のコードにはほど遠い内容である(アップデート:このリンクはその後消去された)。また同時に、彼はジャーナリスト達に対して、細かい技術にこだわるのではなく新型コロナウイルスと戦う「大局」に注目するよう依頼している。

米国時間4月17日のウェブ会見では、PEPP-PTを支援する科学者の一部が、感染リスクを追跡する代替としてBluetoothがどの程度有効なのか、テストする方法を語ってくれた。

オックスフォード大学のビッグデータ研究所でナフィールド医学科教授および病原体力学のシニアグループリーダーを務めるChristophe Fraser(クリストフ・フレーザー)氏は、伝染を追跡するためにBluetoothの接近度データを使用する基本原理を説明し、次のように述べている。

「私たちが開発しているアルゴリズムは、各個人が互いに接近して過ごした累積時間に注目しています。目標は、スマートフォンの接近度データから、伝染の可能性を予測することです。理想的なシステムは、感染リスクが最も高い人々で必要な隔離を減らし、また感染のリスクがない人々へは、例え接近があったことが記録されていても、通知することはありません。

もちろん、それだけでは完全なプロセスとは言えません。しかし、この画期的なアプローチの重要な点は、情報や通知の正確度を検証できるようになることです。そのため、誰が通知を受け取り、そのうちどれだけの人が感染したのか、実際に把握できなければなりません。また、接触したと特定された人々のうち、どれだけの人がまだ感染していないのかも把握する必要があります。各システムに応じて様々な方法で検証を行うことは可能ですが、この手順を外すことはできません」。

フレーザー氏の話を踏まえると、デジタル介入の効果を評価することが不可欠となるはずだ。評価を発表することで、公共衛生の管轄機関が接触情報のグラフへより広範にアクセスできるようになる。ここでDP-3Tの分散型プロトコルでは、アプリのユーザーが疫学者や研究グループへ自発的にデータを共有することを明白に選べることに注目する必要がある。共有すれば、研究者は感染者と有リスクのユーザーとの交流を記録したグラフを再構築できる(言い換えれば、接近度グラフへアクセスできる)。

またフレーザー氏は次のようにも語っている。「数百万人に影響を与える隔離要請などの介入を行うのであれば、通知を出した時点での最大限の科学的な根拠、または入手可能な限りの証拠を提供することが本当に重要となります。それらの証拠を集める中で、ウイルスの感染についての理解が深まっていきます。実際、アプリの検証を行えばより深まるため、情報のフィードバックを受け取ることは不可欠でしょう」。

ボース氏によれば、現在テストや参照用に使用されているPEPP-PTに沿って作成されたアプリは、いずれも国家レベルの公衆衛生機関とはつながっていない。ただし、彼はイタリア企業の衛生システムへ接続してテストを実施する試験的なケースを挙げている。

彼は「バックエンドとアプリケーションのビルダーを提供しました。またプロトコルとサンプルコードを提供し、測定科学の内容など、多くの情報を提供しています。AndroidとiOSで、既に稼働しているアプリケーションが存在します。国家の衛生システムへ統合されていないだけです」と語っている。

PEPP-PTのウェブサイトは、Vodafoneなど構想を支援する数々の企業「会員」を掲載している。また取り組みを主導していると伝えられる、ドイツのFraunhofer Heinrich Hertz通信研究所(HHI)など、数カ所の研究機関も掲載されている。

HHIの取締役であるThomas Wiegand(トーマス・ウィーガンド)氏も、4月17日の会見に参加していた。注目すべきことに、彼はDP-3Tのホワイトペーパーの著者の1人でもある。しかし、GitHubの文書履歴によれば、4月10日に彼はREADME(前文)と著者一覧から削除されている。この変更に対しては何の説明も行われていない。

記者会見でウィーガンド氏は、暗号化とデジタル権利について活動する多数のコミュニティから反感を得るであろうと発言した。彼は、新型コロナウイルス接触追跡に用いる暗号化システムについての議論を「余興」とし、彼が欧州の「開かれた公共の話し合い」と呼ぶものが「欧州人である私たちをこの危機から救う可能性をなくすであろう」だという懸念を表明した。

彼はまたこう述べている。「私は単に、この問題の困難さを皆に理解してもらいたいだけです。暗号化はシステムを構成する12のブロックの1つにしか過ぎません。つまり、いったい何のためにここで集まっているか、皆さんに振り返っていただき、見直して欲しいのです。私たちはこのウイルスに勝利しなければなりません。さもなければ、もう一度ロックダウンが繰り返され、より深刻な問題が生まれるでしょう。皆さん全員にそれを考えていただきたいと思います。一丸となって協力すれば、ウイルスに勝てる可能性はあります」。

ウェブ会見では、利用されたZoomのチャットが人種差別的なスパム発言で乱されたことで、さらに不穏な空気が漂うことになった。ボース氏は会見を開始する直前に「技術に明るい人々から、Zoomはセキュリティに不安があるため使用するべきではないと聞きました。セキュリティとプライバシーについての構想を発表する場には合わないツールでした」と話した。

「残念ながら、同僚らの多くがこのツールだけを使っていることがわかったので、Zoomが改善するのを待つか、別のツールを使用する必要があります。もちろんZoomへデータをリークするのは私たちの意図することではないですから」。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)

投稿日:

Google流、再生可能エネルギー活用法

Google(グーグル)のデータセンターは24時間年中無休で稼働しており、大量のエネルギーを消費している。それを考えると、そのデータセンターを可能な限り効率的に稼働させることは、同社と地球の両方の利益につながるといえる。そのための新たな方法として、同社は常に天候を監視し、それに応じて太陽エネルギーや風力エネルギーといった再生可能エネルギーを利用するのに最適な時期を予測する。

再生可能エネルギーの問題は、発電所で作られる電力量に確実性がないという点だ。もちろん、風がなくなった途端、風力エネルギーは10倍ほど高価なものとなるか利用不可になる。そうでなくても、グリッド上にいつどこで作られた電力が運ばれるのかによって電力の価格は常に変化する。

データセンターをより環境に優しく効率的にするためのグーグルの最新の取り組みは、そういったエネルギー経済を予測し、それに基づいて膨大な量のデータ処理タスクのスケジュールを組むというものだ。

とは言え、グーグルの従業員が実際に翌日の天気を調べて、太陽エネルギーが特定の地域でいつどれだけ電力を供給するかを計算するわけではない。幸いにもそれをやってくれる企業が他にいる。デンマークのグリーンテック企業、Tomorrowだ。

「適切な時間と場所で電力を使用することにより、コストと二酸化炭素排出量の両方を削減できると多くの組織は気付き始めています」とTomorrowのCEOはプレスリリース中で述べている。

気象パターンはこういったエネルギー経済に大きな影響を及ぼす。だから、このシステムでは気象状況によって主に石炭などの炭素源から電力が供給される場合もあるし、また再生可能エネルギーが最大限に利用されるときもある。

上記の便利なビジュアルチャートでこのシステムの仕組みが分かるだろう。グリーンエネルギーが最も豊富な時間に合わせ、データセンターの計算タスクのピーク時間をシフトしている。

グーグルは、グリッドに炭素エネルギーが多く運ばれている時間帯と再生可能エネルギーが多い時間帯を把握し、多大な計算タスクを再生可能エネルギーが得られやすい時間帯に割り振ることで、炭素エネルギーへの依存を減らすことが可能になる。

グリッドにある電力が高価で、炭素エネルギーを多く含むとき、ほんの少しのEメールの送信やYouTube動画の視聴だけでもデータセンターのキャパシティを圧迫するのには十分になる。しかし逆に電力が安価でかつクリーンなときには、機械学習や動画のトランスコードなど重い計算タスクが大量に処理されていくのだ。

情報に基づいて計算タスクを処理する時間帯をシフトするというアイデアは、スマートで、直感的にうまくいくだろうと感じる。しかし、今回のグーグルの発表にはそれが実際にどれほど効果的であるかのデータは提供されていない。通常、企業がこのような取り組みを発表する際には、今後節約されるエネルギー量や効率向上の見積もりの発表が伴うものだ。しかし今回のタイムシフト実験に関して同社はいつになく保守的である。

「試験運用によって得られた結果は、計算量をシフトすることで消費されるグリーンエネルギーの量を増やすことができることを示唆しています」とグーグルはいう。

ホームランを打ったのように扱ってもおかしくないニュースにしては謙虚すぎる姿勢である。完全な研究論文はまもなく発表されるが、筆者はグーグルにもっと多くの情報を提示するよう求めてみた。その直後に、同プロジェクトのテクニカルリーダーであるAna Radovanovic(アナ・ラドバノビッチ)氏から次のような返信を受けとった。

新システムの初期段階の結果は有望ですが、ご指摘のとおり現時点では特定の指標を公表していません。弊社チームは、この方法論の詳細や導入結果のデータなどをまとめた科学論文を年内に発行する予定です。

単一のデータセンター施設やフリート全体が再生可能エネルギーの使用をどれだけ増加させることができるかには、複数の変数が関わってきます。そのため、特定の数値を公表する前にさらなる分析を行っているところです。

原文

投稿日:

Google MeetにZoomっぽい機能、タイル表示や暗闇モードなどが登場

Google Meetは、他のビデオチャット製品と同様、現在、ユーザー数を急速に伸ばしている。Google(グーグル)がこの機に乗じて急いで自社製品の改良を重ねようとするのも無理はない。そこでGoogleは、Zoomのようなタイル表示機能、夜間に利用するときに画面を明るくするLow light(ローライト)モード、独立したウィンドウや全画面を使わずChromeのタブに表示できる機能などの追加を発表した。さらにまもなく、後ろで犬が吠えても相手に聞こえなくするノイズキャンセリングも追加される。

聞いたことがあると感じた人は、おそらくG Suiteの幹部Javier Soltero(ハビエル・ソルテロ)氏が先週、これらの新機能についてロイターに話していたせいだろう。Googleの広報は、通常は非常に直裁的なのだが、今回は謎に包まれた形だった。だが、これらの機能が使えるようになると、Googleの広報担当者は私に教えてくれた。そして今回の発表では、それぞれの新機能について詳しい説明がなされた。

全体的に、今回の発表内容は明解だ。タイル表示では最大16人をひとつの画面に表示できる。これまでは4人に限定されていた。さらにGoogleは、将来、より大人数のミーティングにも対応できる画面表示や、より優れたプレゼンテーション・ レイアウトを追加し、対応デバイスも増やすと約束している。

それだけ大勢の人が画面に並んでこっちを見つめるなんて状況が必要になるかどうかわからない(ストレスが溜まるだけだ)が、Chromeのタブで開けるのは、多くの人にとって歓迎すべき機能だろう。しかもこれは、タブから共有できる動画コンテンツの画質が以前よりもよくなったことを意味しているわけで、そこも同じぐらい重要に思える。

暗い場所でミーティングを行う機会が多い人には、AIで画像を明るくしてくれるローライトモードがある。他の機能と違うって、これだけは先にモバイルに対応し、ウェブユーザーには後からの対応となる。

個人的に最も気になるのはノイズキャンセリング機能だ。通常、ノイズキャンセリングは、繰り返される音や予測可能な音に対して効果を発揮する。家の上を飛び交う飛行機や、お隣さんの古い芝刈り機の騒音などがそうだ。だがGoogleによると、Meetのノイズキャンセリングはさらに進化していて、後ろで吠える犬の声やキーボードのタイプ音も消せるという。Discordですら同様の機能を提供し、Nvidia RTX Voiceも、ハイエンドのグラフィックカード向けの数多くのアプリにこの機能を備えるようになった今では、これは必要条件になりつつあるが、Meetに組み込まれるのは嬉しいことだ。

ノイズキャンセリング機能が使えるようになるには、まだ数週間かかる。最初はG Suite EnterpriseとG Suite Enterprise for Educationのウェブユーザーから提供が開始され、モバイルユーザーはその後だ。

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

投稿日:

米国当局が進める新型コロナの接触者追跡の必要性とプライバシー保護の重要性

米国での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数の増加に伴い、当局は、検査数が限られている状況下で、感染の拡大を追跡し制御する方法を切実に求めている。

4月10日、感染者とその濃厚接触者を追跡することで感染の拡大を監視するAndroidとiOS向けの任意の匿名連絡先追跡ネットワークを、Google(グーグル)とApple(アップル)が共同開発することを発表した。このモバイルアプリを公衆衛生当局からダウンロードすると、ネットワークを使用している感染者に接近すると通知される仕組みだ。システムはGPSではなくBluetooth Low Energy(BLE)送信を使用するため、位置情報は追跡されず、追跡データは集中型のデータベースではなく各自のスマートフォンに保存される。これはすべて、利用者のプライバシー保護を考慮した点だ。

関連記事:アップルとグーグルが新型コロナ感染チェック用モバイルアプリを共同開発、プライバシー保護も確約

しかし、多数の他の新型コロナウイルス対策ではプライバシーは十分に考慮されていない。その理由は、位置情報を追跡し、多くは中央集中型データストレージを採用しているためだ。

Googleは、ロケーション履歴の設定をオンにしている人のスマートフォンから匿名で集計されたデータを元に地域別の時系列動向を示す「Community Mobility Reports(コミュニティ・モビリティ・レポート)」を公開すると発表した。Facebookや他の企業は、COVID-19モビリティ・データ・ネットワークの一環として、世界中の疫学者に携帯電話から匿名化して集計されたデータを提供している。

Centers for Disease Control(CDC:疾病管理センター)は、モバイル広告会社からのロケーションデータに基づいて、米国市民の移動を匿名で追跡している。プライバシー擁護者は、このような追跡メカニズムはプライバシーを侵害するもので不安要素があるとしているが、このデータによると、公共の場には依然として大勢の人が集まっていることがわかる。この結果は、政策の決定には役立つが、懸念があることには変わりはない。

感染拡大をより効果的に予防するための政府の取り組みは賞賛に値するが、データの使用方法には特定の条件と制限が必要だ。これを怠ると、国は重大な問題に直面するだろう。政府はこの目に見えない敵と戦うために対策を講じる必要があるが、データの保護と使用に関する条件も必要だ。特に次の5つを保証する必要がある。

一時性

9月11日の同時多発テロ事件の6週間後に可決された愛国者法は、米国民を偵察する前例のない権限を政府に与えた。当時これはやむを得ないことだったかもしれないが、政府は現在も、何百万もの通話とテキストメッセージの収集を継続している。GoogleやFacebookのような企業が政府とデータを共有する場合、共有の期間とその共有データの保持期間には、明確に限定された期間が必要になる。

市民的自由権

9月11日の攻撃後、NYPD(ニューヨーク市警察)などの法執行機関は、地元のイスラム教徒住民の違法な監視活動を行った。このプログラムは、第二次世界大戦での日系米国人強制収容や、公民権運動で人種差別の解消を求めたアフリカ系米国人に対するFBIの監視に比較された。

現在のパンデミックを、市民的自由権が失われていく例に加えてはならない。現在、そして将来にも、我々を守るために共有されるデータが、監視や差別のために使われることになってはならない。

透明性

ロケーションデータなどの機密データを政府と共有する企業には、一般の人が理解できるような、タイムリーで詳細な透明性レポートの提出が義務付けられる必要がある。

限定的使用と目的の明確化

OECD(経済協力開発機構)のFair Information Practice Principles(FIPP:公正情報行動原則)には、データ処理活動に特定された目的以外に個人データを使用してはならないことが明記されている。にもかかわらず、二次的な目的のためにロケーションデータを共有している企業のメディア報道規制措置は後を絶たない。今回も、ウイルスの感染防止のために収集および使用されるロケーションデータは、その特定の目的以外に使用されてはならない。

データセキュリティ

市民を保護するという政府の善意は、即ち機密データを保護することにはならない。むしろ、パンデミック中にサイバー犯罪が増加する可能性の方が高い。政府は、適切な管理上、技術上、物理的な安全対策が講じられていることを市民に保証しなければならない。

米国当局者が対策を模索するなか、どの前例からの教訓やデータ保護の種類が実際に議論されているかは明らかにされていない。これには、ニュースで報道されている内容に頼るしかない。米国人の追跡に対テロ戦争ツールを使用したデータマイニング企業のPalantir(パランティア)は、感染の追跡に関するデータ収集についてCDCと協議中である。

法執行機関、民間企業、独裁政権に自社ソフトウェアを販売したことで厳しく批判された顔認識企業のClearview AI(クリアビュー・エーアイ)は、データ主導型のインサイトを使用して感染を追跡することについて州政府機関と討議している。また、Unacast(ユナキャスト)は、市民のロケーションデータに基づいて、各州の社会的距離戦略の評価格付けを行っている。

自由の鐘を鳴らす

米国は現実的な道を探す必要がある。さまざまな営利団体によって収集、使用、共有されているロケーションデータは、実際には異なるタイプに分かれる。そのため、まず最も重要なデータと、その主要なパートナーを特定する必要がある。医師、研究者、学者、倫理学者、法律専門家が、これらのテクノロジー企業との対話に積極的に参加する必要がある。

また、ロケーションデータを共有する場合は、プライバシー保護技術も使用されなければならない。この最新の例はAppleとGoogleの共同開発だ。その他には、Private Kit:Safe Pathsとマサチューセッツ工科大学のSafeTraceプラットフォームがある。これも、匿名化、分散化、暗号化された手段で、ユーザーが自発的にデータを共有するものだ。

ここでの課題は、契約、技術、管理によるコントロールを追加しなければ、匿名化されたデータ(個人を特定する可能性のないデータ)が本当に匿名であることを実際に保証することが困難な点にある。さらに、ユーザーが自発的に自分の位置と健康状態を送信することでプラットフォームが成り立つため、普及率が十分に伸びず、結果に偏りが生じ、不正確になるだろう。

それなら、公衆衛生の名の下、スマートフォンを持つすべての米国市民にロケーションデータの共有を義務付けるよう、政府に任せるべきだろうか? 何が起ころうとも今まで以上に、地方、州、連邦政府当局は、さまざまなデータ共有案の検討には米国市民を第一にして考慮することが不可欠である。

Heather Federman    寄稿者プロフィール

Heather Federman(ヘザー・フェダマン)は、ニューヨークを拠点とする企業、BigIDのプライバシー&ポリシー担当副社長で、プライバシー法を専門とする弁護士である。同社は、AIを使用して組織が顧客のプライバシー管理を強化できるようにする。これは、個人データを正確に追跡し、機密情報へのアクセスを管理し、プライバシー規制を遵守することで行われる。以前は、メイシーズとアメリカンエクスプレスでプライバシーの責任者を務めた。

画像クレジット: Thomas Tolstrup / Getty Images

[原文へ]

(翻訳: Dragonfly)

関連記事
新型コロナの検査と追跡調査はAppleとGoogleの協力が不可欠
AppleとGoogleが共同開発する新型コロナ追跡システムは信頼できるのか?

投稿日:

グーグルがアップル対抗のデビットカード準備中であることが写真から判明

近く「Googleカード」が出るかもしれない。TechCrunchはリーク写真を入手した。 Google(グーグル)は物理的、オンライン、双方で利用できるデビットカード決済システムを開発中だ。システムのユーザーはカードと連動するアプリと口座を使って店頭でも携帯電話やデスクトップからでも支払いができるようになる。支払い履歴や預金残高を確認したり、利用にロックをかけたりするのはカード・アプリから簡単にできる。カードはGoogleとCITIなど提携金融機関の共同ブランドになる。

情報源は写真に加えてこれがグーグルのものである証拠もTechCrunchに提供した。別の情報源は「グーグルは現在デビットカードの開発に取り組んでいる。開発チームはこれがGoogle Payアプリのプラットフォームになる期待している」と述べた。同社はこのシステムがApple PayとApple Cardに匹敵する存在となり、オンラインのピア・ツー・ピアの資金移動手段にもなることを狙っている。Googleカードが登場すればGoogle Payのユースケースは大きく拡大し、グーグルをフィンテックの巨人に押し上げる可能性がある。

グーグルは金融サービス企業を狙う

Young wealthy man pays card using mobile payment

Image Credits: jossnatu / Getty Images

スマートデビットカードを構築することで、グーグルは新たな収入源を開拓するチャンスを得る。同社は膨大なデータにアクセス可能であり、伝統的金融機関よりも正確にリスク管理が可能だ。さらに、広告、検索、アプリ、Android OSなど消費者が直接利用する多数のサービスを運用しており、カード・システムをマーケティングし、自社の他のサービスに統合するのに絶好の立場にある。

TechCrunchがグーグルに情報の確認を求めたところ、広報担当者は内容については否定せず、昨年11月のWall Street Journalの記事とその後発表されたプレス向け声明のとおりだと述べた。Googleは、同紙のインタビュー に対し決済手段の分野で実験を行っていると述べた。 これがデビットカードだということを掴んだのTechCrunchが最初だ。

【略】

これがGoogle Cardだ

従来の銀行カードはいったんセキュリティ上の問題が生じるとサポートデスクに電話したり、ウェブサイトのわけのわからぬコンテンツから必要な箇所をみつけたり手間取ることが多かった。Googleは地図やメールで積んだ経験を生かして、支払システムも直感的で使いやすいものにするつもりだ。

下がそのカードの写真だが、デザインは今後変更される可能性がある。またGoogleカードが実際にリリースされる時期も不明だ。しかしグーグルが部内で金融分野への参入に力を入れていることは注目に値する。以下それを見ていこう。

まずグーグルのデビットカードは同社と提携銀行の共同ブランドになることがわかる。TechCrunchではGoogleカード、G Payなどと呼んでいるが、正確なプロダクト名もまだ発表されていない。カード自身はICチップを内蔵しており、VISAネットワークを利用する。しかし将来はMastercardなどほかのカードネットワークを利用する可能性もある。 ユーザーはグーグルのアプリを使ってカードのアカウントに資金を追加したり、アカウントから送金したりできる。このアプリはおそらくGoogle Payになり、認証には指紋とPINが使われるものとみられる。

ユーザーが銀行や信用金庫などの口座を登録すると物理的なGoogleカードで店頭の支払を行うことができるようになる。これは無人チェックアウト、つまりユーザー自身でカードリーダーにカードをかざすだけでもいい。スマートフォン・アプリのバーチャルカードはBluetoothを利用した支払いが可能だ。またオンライン通販やアプリ内課金にも利用できる。

アプリには最近の利用履歴が表示され、それぞれの販売者、日付、料金がわかる。トランザクションの詳細を開けば地図上で店舗の場所を確認したり、道順を調べたり、電話したりできる。また利用した覚えがないトランザクションがあればカードには豊富なセキュリティオプションがあるので自衛は簡単だ。

カードを紛失したなど不正利用のリスクが生じた場合、アプリから簡単にカードをロックし、新しいカードを発注するすることができる。この間もスマートフォンのバーチャルカードを利用して店頭ないしオンラインで支払いを続けられる。これは物理カードの番号とバーチャルカードの番号が異なるためだ。マルウェアなどによってバーチャルカードの番号が盗まれた場合のリセットも容易だ。また重大なハッキングが疑われる場合はデビットカードのトランザクション全体をロックすることもできる。

【略】

あらゆる場面にフィンテック

グーグルのカード分野への参入はライバルに比べて遅れている。アップルは昨年8月にApple Cardをリリースした。このクレジットカードはGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)が共同発行し、スマートなデザインのチタニム製のマスターカードだ。手数料率は低く抑えられ、Apple Payと接続されたバーチャルカードでもある、またキャッシュバックもあるためユーザーの間に強い関心をひき起した

Apple Card

しかしアップルは加盟店からは手数料を徴収する。グーグルも同様にマーチャント課金によって収入を確保するのだろう。先月アップルはカードのプライバシー既約を変更し、ゴールドマン・サックスに提供するデータの範囲を拡大した。両社はこのデータを利用してさらに新しい金融サービスを開発できる。現在、Apple Payは世界のカードトランザクションの 5%を占めているが、調査会社のBernstein Research(バーンスタイン・リサーチ)は2024年には10%となると予測している。グーグルが狙いをつけているのはまさにこの巨大市場だ。

株式売買や投資のロボアドバイザーのデベロッパーも決済分野に参戦している。Wealthfront は昨年2月に預金口座とデビットカードをスタートさせ2か月で10億ドルを集めた。会社の総資産は9月までに倍増して200億ドルとなったBettermentも10月にVISAと提携してデビットカードをスタートさせたが、こちらは大きな関心を集めていない。なにかと世間を騒がせているRobinhoodも2018年12月にクレジットカードと口座をスタートさせたが、保険でカバーされないことが明らかとなって失敗している

【略】

Robinhoodのデビットカード

この分野がグーグルその他にとって魅力的だというのは明らかだ。人々が金を動かせばそのいくぶんかは必然的に「トラックから落ちて」誰かのポケットに入る。カード事業は金融サービスが利益を生み出す方法として比較的オーバーヘッドが少ない。グーグルが「その他の賭け」と呼ぶ大胆な新規事業の大半が赤字に終わっているだけに、この点は非常に魅力的だろう。タコで風力発電するMakaniプロジェクトなど本業と無関係な実験の一部は中止されている。

グーグルは、検索と広告という中心的事業以上に利益を生むビジネス分野を発見することはできないかもしれない。しかしフィンテック分野で重要なプレーヤーになることには大きなメリットがある。無尽蔵のキャッシュ、最優秀のエンジニア、複雑なユーティリティの構築経験、多数の消費者との接点、膨大なデータの蓄積を誇るグーグルは古臭い銀行や誰も聞いたことがないスタートアップに比べて明らかに有利だ。Facebookは規制の壁に跳ね返されて野心的なLibra暗号通貨プロジェクトを縮小することを余儀なくされている。デビットカードという地味だが多くの人々になじみがあるGoogleのアプローチは成功するかもしれない。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿日:

米国のGoogle Play Storeで「先生が承認」した子供向けアプリを紹介

米国時間4月15日、Googleは家族が高品質の教育用アプリを簡単に見つけられるように、米国のGoogle Play Storeに新たに「先生が承認」(Teacher Approved)セクションを追加した。全米の200人以上の教員を含む委員会で厳しく審査され、Googleが以前から実施している「ファミリー向けプログラム」の条件を満たすアプリだけが、このセクションに表示される。

ファミリー向けプログラムでは、データ収集とターゲティング広告に関する政府の規則を守るアプリであることが求められ、広告が入るアプリの場合は子供に対して表示される広告の種類も制限される。

「先生が承認」セクションに選ばれたアプリは、ファミリー向けプログラムの最低限の条件を満たしているだけではない。教員がレビューし、高く評価している。教員が学習に役立つと指摘したものもあれば、楽しむためのものもある。

新型コロナウイルスの感染拡大で休校措置がとられ、米国のほとんどの子供たちが学校に行けないこの時期に「先生が承認」セクションが設けられた。全米教育統計センターのデータによると、現在までに少なくとも5510万人が学校での対面の教育を受けられなくなった。この変化を受けて保護者は、空いてしまった子供の時間のために教育に役立つアクティビティを考える必要に迫られている。リモート授業が実施されているとしても、ほとんどの場合、子供の1日の時間が埋まるほどではない。

Googleは、子供が使うのに適した良いアプリを見つけるのが難しいという保護者からの声を聞いたことが、Google Play Storeに「先生が承認」セクションを新たに開設した理由だと語っている。

Googleは、ハーバード教育学大学院主任アドバイザーのJoe Blatt(ジョー・ブラット)氏やジョージタウン大学のSandra Calvert(サンドラ・カルバート)博士といった教育の専門家の協力を得て、子供向けアプリを評価する枠組みを作った。ただしアプリを選ぶのは教員を含む委員会だ。委員会は、対象年齢、エクスペリエンスの品質、子供への効果、子供が使う際の楽しさなど、さまざまな面からアプリを評価する。

「先生が承認」セクションには、Google Play Storeの「Kids」タブからアクセスする。あるアプリが承認されているかどうかは「先生が承認」バッジの有無でわかる。アプリ定額サービスのGoogle Play Passでも「子供向けアプリとゲーム」セクションに「先生が承認」のコンテンツが表示される。

アプリは5歳以下向け、6〜8歳向け、9〜12歳向けに分けられている。Googleは、そのアプリが高く評価された理由も表示している。

サービス開始時点では、「先生が承認」アプリがGoogle Play Storeに約1000本、Google Play Passに約60本提示される。Googleは、Play Passのパートナーと協力して、アプリの数を今後さらに増やすよう取り組んでいるという。

テクノロジー/イノベーション/教育プログラムの上級講師で学部責任者のジョー・ブラット氏は、サービス開始の発表の中で次のように述べている。「子供と家族に対し、品質と価値に関して教員からの評価が高いアプリを集めたユニークなスペースを作るという、これまでになかった立場をGoogleがとったことは素晴らしいと思う。私はこれまで3年にわたり、学部の同僚や学生たちとともに、発達に応じた妥当性、学習への影響、魅力を正確に特定する基準づくりに取り組んできた。このたび我々はGoogleに協力して、教員がこの基準を信頼性の高い形で適用できる評価システムを構築した。私は、Googleのチームがこのプロジェクトで示した献身とプロ意識に強く感銘を受けている」。

「先生が承認」のアプリは、数日中に米国Google Play Storeの「Kids」タブに表示されるようになる。Googleは今後数カ月でこれを各国に拡大したいとしている。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

投稿日:

著名自動運転車エンジニアがUberに仲裁を強制する申立てを提出

Levandowski

営業秘密訴訟の渦中にいた、著名な自動運転車エンジニアであるAnthony Levandowski(アンソニー・レヴァンドウスキ)氏は、彼の元従業員が彼に科された1億7900万ドル(約190億円)の判決の少なくとも一部の費用を負担しなければならないと要求して、Uberに強制仲裁を申し立てた。

今週提出された強制仲裁の申し立ては、レヴァンドフスキ氏の破産手続きの一部である。これはUberと、前Google、現在Alphabetの傘下にある自動運転プロジェクトのWaymoを巻き込み、紆余曲折を経た長い法的な物語の最新章である。

この申し立ては、Uberにレヴァンドフスキ氏との補償契約を遵守するよう強制する最初の法的措置である。Uberは、2016年にレヴァンドフスキ氏の自動運転トラックのスタートアップ企業であるOttoを買収したときに補償契約を締結している。この契約でUberは、レヴァンドフスキ氏の元雇用主であるGoogleからの請求に対してレヴァンドフスキ氏を補償するとしている。

Uberは、米国証券取引委員会に提出された配車会社の年次報告によると、利害が少なくとも6400万ドル(約69億円)になると見ている。一方で2020年3月にGoogleに1億7900万ドルを支払うように命令されたレヴァンドフスキ氏は、明らかにそれ以上を狙っている。

関連記事:米裁判所が自動運転技術の元エンジニアにGoogleへ約192億円を支払うよう命じる

「Uberは彼に対する補償義務の一部として、弁護の掌握を主張したため、アンソニーは過去3年間、彼の個人的弁護をUberに委譲していました。その後、Uberは結果が気に入らず、突然態度を変え、彼を補償しないと言ったのです。Uberの行為は間違っており、アンソニーは自身の権利を守る必要があります」と、レヴァンドフスキ氏の弁護士であるGoodwin ProcterのNeel Chatterjee(ニール・チャテルジ)氏はTechCrunchに電子メールで送った声明で述べている。

背景

レヴァンドフスキ氏は、2009年のGoogle自動運転プロジェクトのエンジニアおよび創設メンバーの1人だった。このプロジェクトは社内でプロジェクトChauffeur(ショーファー)と呼ばれていた。このGoogleの自動運転プロジェクトは後にスピンアウトしてAlphabet傘下事業のWaymoとなった。今週提出された裁判所の文書によると、レヴァンドフスキ氏はChauffeurプロジェクトに関する仕事に対してGoogleから約1億2700万ドル(約137億円)を受け取っている。

レヴァンドフスキ氏は2016年1月にGoogleを去り、他3人のGoogle出身者、Lior Ron(リオ・ロン)氏、Claire Delaunay(クレア・ドロネー)氏、Don Burnette(ドン・バーネット)氏とともに、自動運転トラックの会社であるOttoを立ち上げた。UberはOttoの創業から8カ月も経たないうちに買収した。

最近の申し立てによると、Uberは買収が完了する前に外部のフォレンジック調査会社であるStroz Friedbergを雇い、レヴァンドフスキ氏と他のOtto従業員の電子機器を確認するなどのデューデリジェンスを実施した。調査の結果、レヴァンドフスキ氏が自分のデバイスにGoogleに属するファイルを所有していたこと、および証拠が破壊された可能性があることが判明した。

Uberは法科学的な証拠にも関わらず、以前の雇用に関連してGoogleから提起される訴訟からレヴァンドフスキ氏を保護する広範な補償契約に同意している。レヴァンドフスキ氏は受け取った補償金1億2700万ドル(約130億円)の一部または全部をGoogleが取り返そうとするのではないかと危惧していた。

その予想が実現するのにそれほど時間はかからなかった。買収の2カ月後、Googleはレヴァンドフスキ氏とロン氏に対して2件の仲裁要求をした。Uberはどちらの仲裁の当事者でもなかった。しかし、レヴァンドフスキ氏を擁護する補償契約に基づき、巻き込まれることになった。

Uberはその義務を受け入れ、レヴァンドフスキ氏を弁護した。仲裁が行われている間、Waymoは営業秘密の盗難を理由に2017年2月にUberに対して個別に訴訟を提起した。裁判となり和解に至ったこの訴訟でWaymoは、レヴァンドフスキ氏が企業秘密を盗み、それをUberが使用したと主張した。この和解でUberは、Waymoの秘密情報をUberのハードウェアとソフトウェアに組み込まないことに同意した。また、UberはシリーズG-1ラウンド720億ドル(約7兆7600億円)の評価ごとに、Uber株式の0.34%を含む和解金を支払うことにも同意した。当時の計算で、これはUberの株式で約2億4480万ドル(約264億円)に相当した。

一方、仲裁委員会は2019年3月にGoogleの元従業員それぞれに対して仮仲裁裁定を下し、レヴァンドフスキ氏に対する判決は1億2700万ドル(約136億円)となった。この判決にはレヴァンドフスキ氏とロン氏が共同で責任を負う100万ドル(約1億780万)も別途含まれている。Googleは、利息、弁護士費用、その他費用の要求を提出し、12月に最終的裁定が下された。

ロン氏は2月に970万ドル(約10億4500万円)でGoogleと和解したが、レヴァンドフスキ氏は判決に異議を唱えた。サンフランシスコ郡高等裁判所は3月に彼の申し立てを棄却し、レヴァンドフスキ氏が責任を負う仲裁合意を彼が遵守することを求めるGoogleの申し立てを認めた。

Googleとレヴァンドフスキ氏、Uber間の法廷争いが進められ、レヴァンドフスキ氏は刑事起訴された。2019年8月、彼はGoogleで働いていた間の33件の営業秘密の窃盗および窃盗未遂について連邦大陪審により起訴された。先月、レヴァンドフスキ氏は米国地方検察官と法的合意に達し、営業秘密の窃盗1件の罪を認めた。

これから

レヴァンドフスキ氏の弁護士は、最終判決が彼に対して下されたとき、Uberはその補償契約を果たさなかったと主張している。レヴァンドフスキ氏はUberが支払いを拒否したため、連邦破産法第11条を申請せざるを得なかったと語った。

「Uberとレヴァンドフスキ氏は補償契約を締結していますが、Uberが最終的にそのような補償に責任があるかどうかは、同社とレヴァンドフスキ氏間で係争になる可能性があります」とUberは述べており、SECに提出された年次報告書でも同様の表現を使用している。

レヴァンドフスキ氏の法務チームがUberに仲裁を強制するよう裁判官を説得できたとしても、結果が肯定的であるとは限らない。仲裁には数カ月かかることがある。最終的に、レヴァンドフスキ氏が敗訴する可能性もある。しかしこの申し立てにより、レヴァンドフスキ氏は、法律用語を利用してではあるが、発言することでGoogleとUberでの彼の雇用の詳細を共有することができる。それらの中には、Googleの従業員を採用するレヴァンドフスキ氏の活動についてUberが何を(そしていつ)知っていたか、およびレヴァンドフスキ氏が彼のノートパソコンにダウンロードしてフォレンジック調査中に発見された情報に関する詳細が含まれる。

Uberとレヴァンドフスキ氏の間の最初の亀裂は、裁判所文書の時系列によると、2018年4月に発生している。申し立てで示された主張によると、このときUberはレヴァンドフスキ氏に対し、仲裁で彼を弁護するためにかかった費用の返還を要求する意思があると伝えている。当時Uberはレヴァンドフスキ氏に対し、返還要求の理由の1つはレヴァンドフスキ氏が「黙秘権の不当に広範囲な行使を通じて自身の供述で証言を拒否した」ためであると述べている。レヴァンドフスキ氏はGoogleとの仲裁中、黙秘権を供述に使用している。

裁判所文書によると、Uberはレヴァンドフスキ氏に黙秘権を放棄して仲裁中に証言することを要求したことはない。レヴァンドフスキ氏は、Googleと仲裁委員会に対して、彼が証言する意思があることを直ちに通知し、仲裁審問の前に供述することを申し出たと語った。

■Uberに仲裁を強制するために米国破産裁判所に提出されたアンソニー・レヴァンドフスキ氏の申し立て)
Levandowski-Uber Motion to Compel by TechCrunch on Scribd

画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

原文へ

(翻訳: Dragonfly)

投稿日:

Googleがローカルニュースを支援する助成金制度を発足

Googleは、Google News Initiativeの一環として、COVID-19パンデミックの経済的打撃を受けたローカルの報道機関を財政的に支援する。

そのためのファンドJournalism Emergency Relief Fundは、規模は公表されていないが、Googleのニュース担当副社長Richard Gingras氏のブログ記事によると、その目標は「世界中の中小のローカルニュースパブリッシャーを支える」ことであり、その金額は「小さなハイパーローカルなニュース企業への数千ドルの支援から、地域によって異なる大きな報道機関への数万ドルの支援などだ」、という。

Gingras氏はこう述べる: 「ローカルニュースは重要なときに人びととコミュニティを結びつける必須のリソースだ。今は、その役割がますます重要で、地域のロックダウンや在宅の指示、学校や公園の閉鎖などについて報じなければならない。COVID-19の被害状況も、毎日のように必要だ。しかしニュース産業は今、COVID-19の影響で人減らしや一時休暇、業務の縮小などに苦しんでいる」。

財政支援の申込み受け付けは、もう始まっている。期間は2週間で、米太平洋時間4月29日午後11時59分までだ。

Gingras氏によると、Googleの社会貢献部門Google.orgは、二つのジャーナリスト支援団体、International Center for JournalistsとColumbia Journalism School(コロンビア大学ジャーナリズム大学院)のDart Center for Journalism and Trauma(ジャーナリストの精神的外傷救援団体)に、100万ドルを献金する。

多様な活動でジャーナリズムを支援するGoogle News Initiativeは、およそ3億ドルの当初資金で動いているが、コロナウイルスに関しては、誤報を防ぐファクトチェッカーとその非営利団体への650万ドルの支援金を発表した。その成果としてすでに、COVID-19 Case Mapper(患者地図、患者発生/存在分布地図)のようなツールができている。

Facebookも、現在の危機に対応してローカルニュースを支援するために1億ドルの提供を発表している。2500万ドルが助成資金、7500万ドルがマーケティング支援(広告クレジット)だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿日:

YouTubeがスモールビジネス向けの短い動画広告制作用DIYツールを無料公開

YouTubeは、単発で低コストな動画を制作したいスモールビジネスのための新しいツールを米国時間4月14日に公開した。このツールを使えば、クリエイティブ分野での経験や技術的なノウハウがなくても誰でも簡単に制作することができる。その名もシンプルなYouTube Video Builder(ビデオビルダー)は、この数カ月間、少数の顧客企業がテストを続けていたのだが、新型コロナウイルス(COVID0-19)パンデミックの影響で、急遽一般向けにローンチされることになった。対面して動画を撮影することは不可能になり、スモールビジネスは何より資金繰りに窮している。

「特に顧客へのメッセージを迅速かつ簡単にアップデートする必要に迫られている事業者の声を多く聞く現在、Video Builderは動画を必要とするあらゆる規模の事業を支援します」とYouTube Adsの製品管理ディレクターであるAli Miller(アリ・ミラー)氏は言う。

ツールの使用に必要なものは、GmailやYouTubeといったGoogleのサービスにログインできるGoogleアカウントだけ。アカウントを持っていなくても、Google以外のメールアドレスをGoogleアカウントにリンクさせることも可能だ。動画の保存と配信には、自身のYouTubeチャンネルが必要になる。

使い方は非常にわかりやすい。Video Builderのベータ版では、会社の静止素材(画像、テキスト、写真など)をアニメーションさせて、YouTubeの無料オーディオライブラリの音楽と組み合わせることができる。また、メッセージの内容や目的に応じて、さまざまなレイアウトを選ぶこともできるとYouTubeは説明している。レイアウトの色やフォントの変更も可能で、6秒または15秒の動画が即座に作れてしまう。

動画が完成したら、自社のYouTubeチャンネルにUnlisted(限定公開)としてアプロードする。これは、チャンネルを来た一般の人たち全員に公開したくない場合だ。公開したければプライバシー設定を変更すればよい。制作した動画はウェブサイトに埋め込んだり、どこかのソーシャルメディアで共有したり、目的に応じてさまざまな形で公開することができる。望むなら、Google広告として動画を配信することも可能だ。

オリジナルの動画広告をDIYしたい事業者のためのツールは、既に市場に数多く出回っている。例えばVimeoは、スモールビジネスがプロフェッショナルなソーシャル動画を制作できるアプリを2月に公開した。2019年秋には、Facetuneを作ったLightricks(ライトリックス)が、スモールビジネスがソーシャルメディアの広告キャンペーンに使えるアプリ一式を公開した。さらに、動画編集ツールではAdobeやAppleといった老舗の他、Magisto(マジスト)、Canva(キャンバ)、PicsArt(ピクスアート)などといったメーカーの製品も多い。そのほとんどがテンプレート、簡単に使える編集ツール、ストック素材、クリックひとつで複数のプラットフォームで公開できるといった機能を備え、スモールビジネスの事業主をターゲットにしている。

YouTubeのVideo Builderの場合は、YouTubeの視聴に最適化された動画の制作が可能で、Google広告と統合できる点で有利になっている。

昨日までVideo Builderは、インテリアデザイン会社Havenlyやサンドウィッチ店Which Wichといった数百人規模の企業から、食品スーパーチェーンCentral Marketのような数千人規模の企業まで、幅広い事業者の協力でテストを重ねてきた。営業時間の変更や集荷、配達などの新サービスの告知に利用するケースもあれば、ブランドや代理店が補完的な動画の制作や新コンセプトの実験などに利用するケースもあった。

今回の一般公開により、希望者はベータアクセスを行ってから、デスクトップで利用ができるようになる。ツールは英語版のみだが、動画はどんな言語で制作しても構わない。登録したすべての人が楽に利用できることを確信しているとYouTubeはいう。

ミラー氏によれば、このツールは当初、YouTubeの動画広告を素早く簡単に作れる事業者向けのツールとして開発されたとのことだ。

「私たちは、事業者が顧客とのつながりを保てるようにするツールの開発を急いでいました。人々が自宅に待機するようになっても、Video Builderは新規顧客へのリーチを広げるためにYouTubeで動画制作を始めたい人々の、大きな助けになるものと信じています」と彼女は言い加えた。

この新ツールは、YouTubeがここ数カ月で公開してきた複数のビジネス向けサービスのひとつとして加わることになった。スタートは、2019年5月に公開された機械学習を使って複数の動画を短い6秒のクリップに簡単にまとめるBumper Machine(バンパー・マシン)だった。さらに最近では、低コストの動画編集などさまざまなサービスを提供するYouTube Creative Directory(クリエイティブ・ディレクトリー)に、新たなパートナーがいくつも加わっている

YouTube Video Builderは、ここで登録をすれば無料で利用することができる。

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

投稿日:

YouTubeがスモールビジネス向けの短い動画広告制作用DIYツールを無料公開

YouTubeは、単発で低コストな動画を制作したいスモールビジネスのための新しいツールを米国時間4月14日に公開した。このツールを使えば、クリエイティブ分野での経験や技術的なノウハウがなくても誰でも簡単に制作することができる。その名もシンプルなYouTube Video Builder(ビデオビルダー)は、この数カ月間、少数の顧客企業がテストを続けていたのだが、新型コロナウイルス(COVID0-19)パンデミックの影響で、急遽一般向けにローンチされることになった。対面して動画を撮影することは不可能になり、スモールビジネスは何より資金繰りに窮している。

「特に顧客へのメッセージを迅速かつ簡単にアップデートする必要に迫られている事業者の声を多く聞く現在、Video Builderは動画を必要とするあらゆる規模の事業を支援します」とYouTube Adsの製品管理ディレクターであるAli Miller(アリ・ミラー)氏は言う。

ツールの使用に必要なものは、GmailやYouTubeといったGoogleのサービスにログインできるGoogleアカウントだけ。アカウントを持っていなくても、Google以外のメールアドレスをGoogleアカウントにリンクさせることも可能だ。動画の保存と配信には、自身のYouTubeチャンネルが必要になる。

使い方は非常にわかりやすい。Video Builderのベータ版では、会社の静止素材(画像、テキスト、写真など)をアニメーションさせて、YouTubeの無料オーディオライブラリの音楽と組み合わせることができる。また、メッセージの内容や目的に応じて、さまざまなレイアウトを選ぶこともできるとYouTubeは説明している。レイアウトの色やフォントの変更も可能で、6秒または15秒の動画が即座に作れてしまう。

動画が完成したら、自社のYouTubeチャンネルにUnlisted(限定公開)としてアプロードする。これは、チャンネルを来た一般の人たち全員に公開したくない場合だ。公開したければプライバシー設定を変更すればよい。制作した動画はウェブサイトに埋め込んだり、どこかのソーシャルメディアで共有したり、目的に応じてさまざまな形で公開することができる。望むなら、Google広告として動画を配信することも可能だ。

オリジナルの動画広告をDIYしたい事業者のためのツールは、既に市場に数多く出回っている。例えばVimeoは、スモールビジネスがプロフェッショナルなソーシャル動画を制作できるアプリを2月に公開した。2019年秋には、Facetuneを作ったLightricks(ライトリックス)が、スモールビジネスがソーシャルメディアの広告キャンペーンに使えるアプリ一式を公開した。さらに、動画編集ツールではAdobeやAppleといった老舗の他、Magisto(マジスト)、Canva(キャンバ)、PicsArt(ピクスアート)などといったメーカーの製品も多い。そのほとんどがテンプレート、簡単に使える編集ツール、ストック素材、クリックひとつで複数のプラットフォームで公開できるといった機能を備え、スモールビジネスの事業主をターゲットにしている。

YouTubeのVideo Builderの場合は、YouTubeの視聴に最適化された動画の制作が可能で、Google広告と統合できる点で有利になっている。

昨日までVideo Builderは、インテリアデザイン会社Havenlyやサンドウィッチ店Which Wichといった数百人規模の企業から、食品スーパーチェーンCentral Marketのような数千人規模の企業まで、幅広い事業者の協力でテストを重ねてきた。営業時間の変更や集荷、配達などの新サービスの告知に利用するケースもあれば、ブランドや代理店が補完的な動画の制作や新コンセプトの実験などに利用するケースもあった。

今回の一般公開により、希望者はベータアクセスを行ってから、デスクトップで利用ができるようになる。ツールは英語版のみだが、動画はどんな言語で制作しても構わない。登録したすべての人が楽に利用できることを確信しているとYouTubeはいう。

ミラー氏によれば、このツールは当初、YouTubeの動画広告を素早く簡単に作れる事業者向けのツールとして開発されたとのことだ。

「私たちは、事業者が顧客とのつながりを保てるようにするツールの開発を急いでいました。人々が自宅に待機するようになっても、Video Builderは新規顧客へのリーチを広げるためにYouTubeで動画制作を始めたい人々の、大きな助けになるものと信じています」と彼女は言い加えた。

この新ツールは、YouTubeがここ数カ月で公開してきた複数のビジネス向けサービスのひとつとして加わることになった。スタートは、2019年5月に公開された機械学習を使って複数の動画を短い6秒のクリップに簡単にまとめるBumper Machine(バンパー・マシン)だった。さらに最近では、低コストの動画編集などさまざまなサービスを提供するYouTube Creative Directory(クリエイティブ・ディレクトリー)に、新たなパートナーがいくつも加わっている

YouTube Video Builderは、ここで登録をすれば無料で利用することができる。

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

投稿日:

アップルがユーザーの移動データを公開、新型コロナで変化する都市をひと目で確認可能に

Apple(アップル)は、同社のマップアプリのユーザーから集めた匿名情報を元にしたデータを一般公開すると米国時間4月14日に発表した。このデータは「Mobility Trends Reports」として毎日更新され、マップアプリの中で行われたルート検索の回数の変化を見ることができる。マップはiPhoneの標準ナビゲーションアプリで自動車、徒歩、公共交通機関の3種類のモードがある。

アップルは、この情報がいかなる個人とも結びついていないことを強調している。マップアプリが移動データをユーザーのApple IDと関連付けることはなく、人がどこにいたかという履歴を保存することもない。アップルによると、マップで集めた検索ワードや個別の経路などのデータは、ランダムに変わる識別番号と結び付けられるだけで、その番号も定期的にリセットされる。この匿名集約データが提供するのは都市、国または地域レベルのビューだけであり、ある地区での歩行者、ドライバー、公共交通利用者の数の変化を、ユーザーがアプリを開いて道順を調べた回数に基づいて表現している。

Appleのインストールベースの大きさと、日々の通勤や移動のためにGoogleマップなどのサードパーティーアプリを使う人はあまりいないであろうことを踏まえるとある都市における外出回数の減少を確認するかなりよい方法だと考えられる。

このデータはアップルのウェブサイトで誰でも入手可能で、互換性の高いCSV形式でダウンロードできる。ウェブ上でも特定の地域を検索したり、その地域の全体的な傾向を見ることができる。

個人にとっては好奇心を満たす程度のことだろうが、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を調査している都市や州、国の政策担当者にとっては、ソーシャルディスタンスや自宅待機、隔離命令などの拡散防止戦略の効果を確認するためにとても役立つだろう。

アップルはほかにも、Googleと共同でOSレベルの匿名接触者追跡システムを開発している。両社はまずデベロッパー向けのAPIを公開し、その後機能をOSに組み込み、公共保健機関のアプリと連携する。アップルは新型コロナ危機のために役立つことに対してとりわけ熱心であると同時に、そのための対策が個々のユーザーのプライバシーを侵害しないことにも腐心している。集団レベルで効果的な行動を起こす上では困難なバランスだが、アップルのリーチの大きさは、どんなツールを提供する上でも強力な優位性になる可能性がある。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿日:

アップルがユーザーの移動データを公開、新型コロナで変化する都市をひと目で確認可能に

Apple(アップル)は、同社のマップアプリのユーザーから集めた匿名情報を元にしたデータを一般公開すると米国時間4月14日に発表した。このデータは「Mobility Trends Reports」として毎日更新され、マップアプリの中で行われたルート検索の回数の変化を見ることができる。マップはiPhoneの標準ナビゲーションアプリで自動車、徒歩、公共交通機関の3種類のモードがある。

アップルは、この情報がいかなる個人とも結びついていないことを強調している。マップアプリが移動データをユーザーのApple IDと関連付けることはなく、人がどこにいたかという履歴を保存することもない。アップルによると、マップで集めた検索ワードや個別の経路などのデータは、ランダムに変わる識別番号と結び付けられるだけで、その番号も定期的にリセットされる。この匿名集約データが提供するのは都市、国または地域レベルのビューだけであり、ある地区での歩行者、ドライバー、公共交通利用者の数の変化を、ユーザーがアプリを開いて道順を調べた回数に基づいて表現している。

Appleのインストールベースの大きさと、日々の通勤や移動のためにGoogleマップなどのサードパーティーアプリを使う人はあまりいないであろうことを踏まえるとある都市における外出回数の減少を確認するかなりよい方法だと考えられる。

このデータはアップルのウェブサイトで誰でも入手可能で、互換性の高いCSV形式でダウンロードできる。ウェブ上でも特定の地域を検索したり、その地域の全体的な傾向を見ることができる。

個人にとっては好奇心を満たす程度のことだろうが、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を調査している都市や州、国の政策担当者にとっては、ソーシャルディスタンスや自宅待機、隔離命令などの拡散防止戦略の効果を確認するためにとても役立つだろう。

アップルはほかにも、Googleと共同でOSレベルの匿名接触者追跡システムを開発している。両社はまずデベロッパー向けのAPIを公開し、その後機能をOSに組み込み、公共保健機関のアプリと連携する。アップルは新型コロナ危機のために役立つことに対してとりわけ熱心であると同時に、そのための対策が個々のユーザーのプライバシーを侵害しないことにも腐心している。集団レベルで効果的な行動を起こす上では困難なバランスだが、アップルのリーチの大きさは、どんなツールを提供する上でも強力な優位性になる可能性がある。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿日:

GoogleがNestカメラの画質を下げて「インターネット資源を節約」

Nestカメラで撮影した動画を見て、画質がいつもより少し低いなと思った人へ、それはあなたの目のせいではない。

Googleはユーザー宛のメールで、Nestカメラの画質を一時的に低くすることで各カメラの使用する帯域幅を制限し、その結果「インターネット資源を節約」することを伝えた。この変更は今から数日以内に実施され、画質設定が変更された人はNestアプリで通知を受ける、とGoogleは言っている。

これは今なお続く新型コロナ・パンデミックの中でインターネットの安定を維持するためにテック企業が行っている取り組みの一環だ。かつてないほど多くの人々が昼間を家で過ごし、職場や学校とビデオ通話をし、コンテンツをストリーミングして時間をつぶしている。そのいずれもが帯域幅を必要とする。AmazonNetflixYouTubeもネットワークに与える影響減らす措置を講じており、SonyはPlayStationゲームのダウンロード速度を制限している。

Nestカメラは、この時期になって使用する帯域幅が増えているわけではないが、元々相当量のデータを日々送信している。Nest Cam IQの場合、最高画質の設定で月間約400 GBのデータを使用している。これを中高画質(medium high)にすると300 GBに減る。

Googleはこの変更予定があることをTechCrunchに認め、以下のように付け加えた。

当社はインターネット帯域幅の利用で学習と仕事を優先する、という世界的呼びかけに応えるべく、今後数日のうちにいくつか変更を加える。この変更が学校、職場その他とのやり取りを容易にするために役立つと信じている。

Googleはこの変更をユーザーに代わって自動的に行っているが(越権行為だと不満を漏らす向きもある)、ユーザーが望めばカメラを最高画質に変えることができるとGoogleは言っている。画質を制限しているわけではなく、デフォルト設定を下げただけだ。つまりあらゆるピクセルが意味をもつような使い方をしている人は、自分で設定変更する必要があるということだ。

画像クレジット:

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿日:

スタンフォード大とグーグルが埋め込み可能な新型コロナマップを地元ジャーナリストに提供

米国時間4月14日、スタンフォード大学のBig Local NewsとPitch InteractiveプロジェクトはGoogle News Initiativeと共同で、米国における新型コロナウイルス(COVID-19)の拡大に関するカスタマイズされた最新マップを地元のジャーナリストが記事やウェブサイトに埋め込むことができる新しいツールを発表した。

COVID-19 Case Mapperは非常に基本的なツールのように見えるかもしれないが、Google Data EditorのSimon Rogers(サイモン・ロジャー)氏は、このようなツールが以前から存在しているべきだったことを認めている。

地元のジャーナリストは新型コロナウイルスの最新動向を読者に知らせようと最善を尽くしているが、ロジャー氏によれば、異なるデータソースを正規化し、独自のマップを作成するツールはなかったかもしれないと述べている。

「既に起きてしまっていたローカルニュースの危機は、新型コロナウイルスによりより悪化した」と、ロジャー氏は語る。

さらに既存の新型コロナウイルスのケースマップの多くは、ジャーナリストが簡単に情報を埋め込む方法を提供していないとロジャー氏はいう。「情報を広く発信するのに重要なのは、どこにでも埋め込めて、どこでも使えることだ」。

現在、米国のジャーナリストは、COVID-19 Case Mapperにアクセスして地図を作成したい地域を選択し、埋め込みコードをコピーするだけで、記事やウェブサイトに地図を埋める。地図はThe New York Timesの新型コロナウイルスのカウントデータを使用しており、10万人あたりの患者数に基づいて色分けされているので、人口に対する感染拡大の深刻さがひと目でわかる。

これは新型コロナウイルスに関する誤報と対峙するため、グーグルが650万ドル(約7億円)を投じて行っているより広範な取り組みの一環である。地図は最初はアメリカ限定だが、すぐにグローバル版をローンチする計画があるとロジャー氏という。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿日:

グーグルがPixelスマホとChromebook用の独自チップを準備中か

報道によると、Google(グーグル)はApple(アップル)の例に倣ってハードウェア分野を強化するために、将来のスマートフォンに搭載するカスタム設計チップを開発しているという。Axiosの記事によると、グーグルは自社製プロセッサを将来のPixelデバイスに搭載する準備を進めており、その中にはスマートフォンだけでなく、最終的にはChromebookも含まれている。

グーグルによる独自製品への注力は、成功と失敗が入り交じったものだったが、いくつかのPixelスマートフォンは、カメラソフトウェアや写真処理において高い評価を獲得している。しかし、同スマートフォンがこれまでは一般的なQualcomm(クアルコム)製プロセッサを採用してきたのに対し、アップルは長い間iPhone向けに独自のカスタムプロセッサ(Aシリーズ)を設計し続けてきた。AシリーズプロセッサはOSやアプリケーションに合わせてカスタマイズされパフォーマンスを発揮するいう意味で、アップルに優位性をもたらしている。

記事によると、グーグルの独自チップはコードネーム「Whitechapel」と呼ばれており、Samsung(サムスン)と共同開発され、同社の5ナノメートルプロセスが使用されている。内部には8コアのARMベースのプロセッサを内蔵するだけでなく、機械学習とGoogleアシスタントのための専用チップリソースが確保されている。

グーグルはすでにこのプロセッサの最初の動作可能なプロトタイプを受け取っているが、実際にPixelスマートフォンに搭載されるのは少なくとも1年後になるとされており、これはサードパーティ製プロセッサを搭載するPixelが、少なくとももう1世代登場する可能性が高いことを示唆している。レポートによると、チップは最終的にChromebookにも搭載されるが、それにはさらに時間がかかるという。

Aシリーズプロセッサの性能がIntel(インテル)の同等製品をスケールアップし凌駕していることから、アップルがいずれMac製品でも独自のARMベースプロセッサに移行するのではないかとの噂は、何年も前から流れていた。ARMベースのChromebookはすでに存在しているので、もしチップが期待に応えることができれば、グーグル側の移行は容易となるだろう。

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿日:

AppleとGoogleの新型コロナ追跡システムQ&A

先週、Apple(アップル)とGoogle(グーグル)は、新型コロナウイルス陽性者との接触を確認するためのオプトイン、分散方式の追跡ツールを共同開発することを発表した。

このシステムは本人が許可した場合にのみ作動するオプトイン方式で、Bluetoothを使ってランダム化匿名化された識別子を近くの端末に送信する。ユーザーは自分の匿名化されたデータをアップロードすることが可能で、そこから他の端末に広域発信される。近くの端末との距離と滞在時間に基づき、ユーザーにはウイルスに感染した人と接触した可能性があることが告げられる(個人を特定する情報は知らされない)。

これはMITの研究者らが考案したやはりBluetoothを使って匿名で感染の可能性を他の人に知らせるシステムに似ている。MITのシステムもApple、Googleの新たな取組と同様、位置情報データの利用は回避している。

接触者追跡は一部の国々ではある程度効果が証明されており、当局が感染の中心地を見つけるのに役立っている。しかしプライバシー団体とセキュリティー専門家は、ウイルス感染拡大と戦う個人の権利がプライバシーに優先されることに懸念を抱いている。AppleとGoogleは、このサービスはプライバシーを重視していると言っている。同システムは位置情報データを使わず、乱数化された識別子は15分毎に変更されて追跡を防いでおり、収集されたデータはすべて端末上で処理され、ユーザーが意図的にシェアしない限り端末から外に出ることはない。

しかしセキュリティーやプライバシーの専門家は、システムの潜在的欠陥をすぐに指摘した。元FTC(連邦通信委員会)のチーフ・テクノロジスト、Ashkan Soltani氏は、偽陽性だけでなく偽陰性の可能性を警告している。暗号化メッセージングアプリ、Signal(シグナル)のファウンダー、Moxie Marlinspike氏も、システムが不正利用される可能性に懸念を表明した。

TechCrunchは、AppleとGoogleの代表者とのリモート会見に参加した。記者は両社の新型コロナウイルス追跡の取り組みについて質問する機会を得た。

質疑の内容は以下の通り:

iOS、Androidのどのバージョンで新機能を使えるのか?

Appleは最大限の数のiOS端末にアップデートを提供すると答えた。iPhoneとiPadの3/4以上が最新バージョンのiOS 13を搭載しておりアップデートを受けることができる。GoogleはAndroidの中核部分であるGoogle Play Servicesをアップデートし、最近アップデートされた端末だけでなく、Android 6.0以降を搭載する全Android端末で接触者追跡システムが動作すると答えた。

この追跡システムはいつから使えるのか?

AppleとGoogleはソフトウェアアップデートを5月中旬から配布して接触者追跡の支援を開始すると言った。公共保健機関は自らの専用アプリに接触者追跡APIを組み込み、ユーザーはそのアプリをAppleとGoogleのアプリストアからダウンロードできる。二社は近々、接触者追跡機能をiOSとAndroidに組み込む予定であり、ユーザーはアプリをインストールする必要もなくなると言った。そうなればもっと多くの人たちがこのシステムを使うようになる、と両社は語った。

ただし、接触者追跡機能がOSのシステムレベルに組み込まれた場合でも、陽性者とのマッチングが検出された場合に接触者追跡プロセスの追加情報や次にすべきことなどを知るためには、地域向けの公衆衛生アプリをダウンロードする必要がある。

このAPIを他の誰かが使う可能性はあるか?

両社によると、接触者追跡APIのアクセスが許されるのは公共衛生当局のみである。

この限定APIの利用は、個人の健康情報を医師など資格を持つ医療専門家にのみ提供するのと同じ精神で制限される。APIの利用は認定された公共保健機関のみに制限され、国または地域でその組織を指定する責任のある政府によって認定される。何をもって正当な公共衛生機関と認めるかについては対立が生じる可能性があり場合によっては国と州当局の間でも一致しないかもしれないので、AppleとGoogleはプラットフォーム運営者として微妙な立場に立たされる可能性がある。

なんらかのデータが中央データベースに保存されることはあるのか?

Appleによるとデータはユーザーの端末上で処理され、そのデータは世界中の保健機関が運営するサーバーを「中継」され、中央に集約されることはない。テックの巨人たちは、データが分散化されることで政府が監視することははるかに困難担っていると言っている。

それはAppleとGoogleと公共保健機関はデータをアクセスできるという意味か?

AppleとGoogleは、完全に機密なシステムは存在しないことを認めた。「ハックされない」ものはない、ということはサイバーセキュリティーでは広く知られている概念だ。サーバーが侵入を受ける可能性はあり、データがなくなることもありうる。ただし、データを分散化することで、悪意をもってデータをアクセスすることははるかに困難になっている、と両社は言った。

人々が虚偽の報告をするのをどうやって防ぐのか?

両社は診断の検証について複数の公共保健機関と共同で作業していると語った。AppleとGoogleは、ユーザーにはシステムを信用してほしい、システムが信頼できることもユーザーに知ってほしい、と語った。

確認された新型コロナウイルス感染をどうやって識別するのか?

AppleとGoogleは、陽性の検査結果は症例を識別する最善の方法だが、必ずしも唯一の方法ではないと指摘する。実際、医療専門家の診断にウイルスの存在を具体的に示す陽性検査結果は必須ではない。理論的には、公共保健機関が判断基準を下げ、たとえば症状発現に基づく診断のみを必要とすることもありうる。

両テック巨人ともに、接触者追跡が効果を発揮するためには、集団内で高度な症例識別が行われる必要があることを認めているが、他の感染識別方法が地域の保健機関によって十分信頼できると判断されれば、高度な症例識別が必ずしも広範囲の検査を意味するものではない、という可能性も残している。

このシステムを信頼すべきか?

簡単な答えはない。AppleとGoogleは何もないよりはまし、というシステムを作ったように見えるが、これはユーザーの信頼を相当に必要とするシステムだ。あなたはAppleとGoogleが、彼ら自身あるいは政府による不正使用にも耐えうるシステムを作ったと信じる必要がある。信用しないのであれば、使う必要はない。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿日:

Googleは偽情報の多いインドで主要アプリ総動員の正しい新型コロナ情報を提供

Googleの月曜日(米国時間4/13)の発表によると、同社はインドで、コロナウイルス関連のアップデートをまとめたWebサイトを立ち上げ、また検索とYouTubeでは、インド厚生省などの権威ある機関からの情報とユーザーの地元の詳細情報を目立たせることになった。

またGoogle Mapsと検索では、インドの30あまりの都市の1500以上の食事とベッドが提供されるシェルターをガイドする。Googleによると、インドに何百万人もいる出稼ぎ労働者は、政府が疫病対策として都市の3週間のロックダウンを命じたため仕事を失い、帰郷を始めている。

これらのシェルターは、Google Assistantに英語かヒンズー語で“food shelters”と尋ねても見つかる。Assistantはスマートフォンや、KaiOSを使っているフィーチャーフォン、あるいはVodafone-Ideaの電話回線から利用できる(インドのそのほかの言語もサポートを準備している)。

Googleはカリフォルニア州マウンテンビューに本社のあるアメリカの大企業だが、同社にとってインドは重要な海外市場のひとつだ。同社は各国の保健医療行政の意思決定を助けるために、COVID-19 Community Mobility Reports(各地の人の移動に関する情報)を発行している(日本版)。このレポートは、公園、駅、食料品店などの公共的な場所における交通や人の移動の、最近数週間の変化を、グラフで報告している。

Mapsでは、Nearby Spotという案内表示により、食料品や生活必需品を売っているインド各地のお店を見つけやすくしている。

YouTubeと検索は、重要なニュースやインド厚生省からの情報、および症状と予防と治療に関するそのほかの権威あるコンテンツを一箇所にまとめて見せている。またYouTubeがそのホームページにローンチした「Coronavirus News Shelf」(コロナウイルスのニュース集)は、このアウトブレークに関する権威あるメディアからの最新ニュースを集めている。

最近の数週間でGoogle Pay、Walmart PhonePe、Paytmなどの決済サービスは、コロナウイルスと戦うインドの首相ナレンドラ・モディ氏のファンドに簡単に寄付できるようになった。Googleによると、同社の決済サービスからの寄付の総額は1300万ドルを超えた。

以上のようなさまざまな措置により、インドを何年も苦しめているもう一つのアウトブレーク、すなわち偽情報の封じ込めができるだろう。メッセージングサービスには、政府がやっていることに対する、勝手な想像に基づく嘘の情報や、この疫病を広めている犯人、昔からある民間療法など、いい加減な情報が溢れている。しかも、こういった出鱈目を、一部のテレビニュースが真実として報じ、それがインドの数億の人びとに伝わっている。

しかし中でもインドでいちばん人気のあるメッセージングサービスWhatsAppは、この感染症に関する情報を一層充実させようしている

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿日:

フランス競争当局がGoogleにニュース再利用の対価支払いを命じる

フランスの競争当局は、コンテンツのスニペット(Googleの「ニュース」アグリゲーションや検索結果に表示される抜粋)再利用に伴う対価支払いについて、掲載元と交渉するようGoogle(グーグル)に命じた

フランスは欧州議会でで著作権法の改正案が可決されたことを受け、ニュースに関する著作隣接権を国内法として施行した最初のEU加盟国となった。

さまざまな物議を醸している改正案の項目には、Googleニュースなどのアグリゲーターが切り取って表示するニュース記事のリード文などを適用対象とする著作権拡張規定が含まれている。欧州議会で2019年3月に著作権改正案が採決に付されたことを受け、掲載元の権利を拡張するフランスの国内法が2019年10月に施行された。

ドイツやスペインなどのいくつかのEU加盟国では、ニューススニペットの使用を対象とする同様の法案が先に可決されていた。だが、各国の議員らが望んだのとは裏腹に、Googleに支払いを強制するには至っていなかった。

例えば掲載元への支払いが義務付けられていたスペインでGoogleは、「Googleニュース」サービスから全面的に撤退した。だが、EU改正案のためロビー活動を行った掲載元側は、より広範に圧力をかけてGoogleへの締め付けを強めようとした。同社はこの種のコンテンツに対する支払いに関して厳しい姿勢を貫いてきている。

Googleは2019年9月のブログ投稿で、あからさまな皮肉は加えずに、詳細にこう書いている。「当社は広告を売る。検索結果ではない。Googleの広告は明確にそれとわかるよう表示されている。検索結果のリンクをクリックしたときに掲載元に支払いを行わないのは、1つにはこのためだ」

またEuractivが2019年に報告したように、フランスでもGoogleニュースのコンテンツの表示方法が変更されている。見出しとURLのみを表示し、他のほとんどの市場で表示されるテキストスニペットは外している。

フランスにおけるGoogleニュースのコンテンツ表示のスクリーンショット

しかし、フランスの競争当局はGoogleの戦術を一蹴した。支払いを拒否するためのGoogleの一方的なスニペット表示の撤回は、市場での支配的地位の乱用として成立する可能性が高いとの見方だ。当局は「深刻で直接的な損害を報道業界に与えた」と記載した。

Googleは欧州の検索市場で支配的な地位を占めており、市場シェアは90%以上だ。

当局は、Googleの「掲載元が無料の許可を示さない限り、さまざまなサービス(Google検索、Googleニュース、ディスカバー)内でより長い形式での記事の抜粋、写真、インフォグラフィック、ビデオの表示は行わない」とした一方的な措置を不公正な行為だとした。

「記事掲載元の大多数は、実際には保護されたコンテンツの使用と表示についてGoogleにライセンスを付与している。これについて交渉は行われず、Googleから対価を受け取ることもない。さらに、Googleの新しい表示ポリシーの一環として、掲載元や報道機関が付与したライセンスによって、以前よりも多くのコンテンツをGoogleが利用できる可能性が広がった」とフランス語で書かれている(筆者がGoogle翻訳で翻訳した)。

「このような条件下で、当局は実態に言及した上で、コンテンツの再利用に関する対価支払いについて誠実に協議するようGoogleに求める暫定措置命令を要求した」。

こうして緊急命令が出された。Googleには3カ月の猶予が与えられ、報道機関や掲載元との間で、コンテンツの一部の再利用に関する対価支払いの交渉を「誠実に」行うことになった。

現段階の調査でGoogleの乱用行為として当局が疑っているのは、不公正な取引条件の強制、脱法行為、差別的行為(すべての掲載元に対して支払わないという一方的なポリシーによる)だ。

命令の下で、Googleは交渉期間中、掲載元の希望に従ってニューススニペットを表示する必要があり、交渉プロセスを通じて合意された条件は法律施行日から(つまり2019年10月から)遡及適用される。

Googleはまた、意思決定をどう実行に移しているかに関する月次レポートを送る必要がある。

「この命令は、交渉を経てGoogleが実際に支払いの提案をすることを求めている」と付け加えている。

TechCrunchはフランス競争当局(FCA)の動きについてGoogleにコメントを求めた。同社のニュース担当副社長であるRichard Gingras(リチャード・ジングラス)氏は、声明で次のように述べている。「欧州著作権法が昨年フランスで施行されて以来、ニュースへのサポートと投資を増やすために掲載元と協力してきた。FCAの命令を精査するが、交渉を続ける間はFCAの命令に従う」。

Googleの広報担当者はまた、2019年の同社のブログ投稿に言及し「当社はすでにニュースの掲載元と協力して状況の把握に努めている」と強調した。

Googleはブログ投稿で、ニュースサイトへのトラフィック誘導、多くの掲載元が利用する広告技術の提供、「インターネットとともに出現したさまざまな出版市場に適した新製品やビジネスモデルを世界中のニュース掲載元が開発するのを支援するため」に3億ドル(約330億円)を注ぎ込んだ投資ビークルついて説明している。

暫定措置は欧州の競争当局が最近になって食器棚の奥から引っ張り出してきて、ほこりを払い始めた独占禁止法上のツールの1つだ。

EUの競争責任者であるMargrethe Vestager(マルグレテ・ベスタジェ)氏は2019年10月、チップメーカーのBroadcom(ブロードコム)に対し暫定命令を出し、同社の主要顧客6社との合意に基づく独占権条項の適用を停止させた。本件は引き続き調査を受けている。

競争委員会でEUのデジタル戦略を統括するエグゼクティブ・バイスプレジデントでもあるベスタジェ氏は、デジタルエコノミーの急速な発展に歩調を合わせるため、暫定命令を執行手段としてもっと活用すると述べた。これは、インターネット時代における市場での乱用削減に当局が効果的に対応できていないという懸念に対応する動きだ。

フランスの競争当局は、Googleの掲載元コンテンツの扱いに関する調査に関して、命令に基づく暫定的な保護措置は「実態」に関して決定が下されるまで有効であると述べている。

画像クレジット:Beata Zawrzel/NurPhoto / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

投稿日:

Googleの検索と地図で新型コロナの仮想診療サイトを強調表示(当面英語のみ)

COVID-19のパンデミックで医師と患者の双方が日常的な診療で実際に会うことを減らそうとしているため、仮想診療への関心が高まっている。でも患者は、今どんなものが利用できるのか知らないことが多いので、Googleは今後2週間かけて検索とマップスに、テレヘルスの所在を強調表示するオプションを導入する

病院や医師、メンタルヘルスのプロフェッショナルなどは、彼らの仮想診療サービスの詳細を検索とマップスのBusiness Profile(Googleマイビジネス)に加えられる。すると患者が検索したとき、「get online care」(オンラインの診療を受けましょう)というリンクが出て、サービスの提供者のWebサイトで詳しい情報を見られる。(目下英語のサービスのみ)

またアメリカでは、「すぐ診てくれるところ」(immediate care)などの語句で検索しても仮想診療の場所が表示される。検索結果には、そこに実際に行く場合と仮想診療オプションの両方が強調表示されるが、それは前にはなかったことだ。心配な人は、初診料の額なども知ることができる。

さらにGoogleは今後、病院などのヘルスケアプロバイダーのCOVID-19ページへのリンクも検索結果の上位に置く計画だ。外来に関する彼らの方針や、診察時間の変更なども詳しく表示される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿日:

AppleとGoogleが新型コロナ感染チェック用モバイルアプリを共同開発、プライバシー保護も確約

AppleとGoogleは協力して個人が新型コロナウイルス(COVID-19)の感染リスクにさらされたかどうかをチェックできる分散型モニターツールを開発中だ。

濃厚接触を知らせるツールは、公衆衛生当局が新型コロナウイルスの感染を追跡し、人々に感染のリスクがあることを知らせて検査を受けるよう推奨することに役立つ。このアプリはBluetoothテクノロジーを利用し、新型コロナ感染者との接触を発見し、適切なフォローアップを送信する。

プロジェクトの最初のステップは、公衆衛生機関がそれぞれのアプリにこのツールを組み込むAPI の開発だ。次のステップではモバイルデバイスのOS、すわなちiOSおよびAndroid のレベルに機能を組み込み、ユーザーがオプトインするだけで別のアプリをインストールせずに接触追跡が可能がシステムが開発される。

このシステムは、デバイスに搭載されたBluetoothチップを使用し、短時間で変化する匿名化されたIDを発信する。 サーバーは過去14日間のIDについて他のデバイスのIDとの一致の有無を検索する。一致は2つのデバイス間の接触時間および距離をしきい値として判断を行う。

新型コロナウイルスに感染していたことが確認されたユーザーとの接触があったと判断された場合、ユーザーには「感染テストを受け、その間自主隔離を行う」よう通知される。

位置情報を利用した接触追跡はプライバシーの侵害の懸念をめぐって議論を呼び起こしているものの、多数の公衆衛生機関や大学の研究組織が採用しているテクノロジーだ。例えばAppleの「探す(Find My)」にヒントを得たMITのBluetoothツールがそうした例の1つだ。「探す」は従来の「iPhoneを探す」などと異なり、プライバシーを強く意識しており、位置情報を利用した追跡ツールでありながらユーザー以外は個人情報を知りえない。AppleとGoogleはプライバシー問題の困難の解決にあたってMITなどの組織が支援を求めたと述べている。

【略】

開発は2段階

AppleとGoogleは2週間前にこの共同プロジェクトをスタートさせた。まずAPIの互換性を確保し、できるかぎり多数のユーザーが同一のアプリを利用できるようにするのが最初の目標だ。

4月10日の説明によれば、ユーザー同士の接近をモニターするAPIは5月中旬にiOSとAndroidに導入される予定だ。AppleとGoogleによれば、これは比較的シンプルなタスクで、既存または開発中のアプリに組み込むことも比較的簡単なはずだとと述べている。APIを使う場合、アプリはユーザーに対して位置の追跡機能にオプトインするよう求める(このシステムは全体としてオプトインベースだ)。これによりデバイスに付与される短時間で変化する匿名の識別子をBluetooth機能を利用してブロードキャストする。同種のアプリをインストールしているユーザーはこのブロードキャストを受信し、これによって、誰とどのような接触があったかが特定可能となる。

プロジェクトの次の段階は効率のアップだ。つまり位置追跡機能をモバイルOSそのものに組み込むことにより、個別アプリをダウンロードする必要をなくすのが目標となる。ユーザーはOSから機能にオプトインすればよい。第1段階の感染警告アプリも引き続きサポートされるが、OSへの組み込みはさらに広範囲のユーザーに対応できる。このレベルは数カ月以内に実現できるという。

【略】

アプリの動作例

このシステムがどのように動作するのか、ひとつの例を図示してみよう。

  1. アプリのユーザー2人が一定時間、例えば10分間近くにいたとする。ユーザーのデバイスはBluetooth無線により識別子(15分ごとに変化し匿名化されている)を交換する。
  2. その後、ユーザーの1人が新型コロナウイルスに感染していると診断された場合、感染者はAPIを組み込んだ公衆衛生当局のアプリに知らせる。
  3. システムは感染が診断されたユーザーから過去14日間の識別子(匿名)をシステムに送信することを許可するよう追加の同意を求めることができる。
  4. 公衆衛生アプリには(同意を得て)感染者の識別子をダウンロードすることができ、アプリは感染リスクを伴う接触があったかどうか判断する。
  5. 接触があったと判定された場合、アプリはユーザーに今後どうすべきかさらに情報を提供する。

プライバシーと透明性

Apple、Googleはともに「プライバシーと透明性が公衆衛生アプリにおいて最重要」だと述べ、 リリースされるアプリは今後とも決してプライバシーを侵害しないと確約している。この点は、以前からACLU(米国自由人権協会)が提起してきた問題だ。

【略】

しかしACLUはこのアプリに対しては慎重ながら楽観的な見方をしている。

ACLUの監視、サイバーセキュリティ担当弁護士、Jennifer Granick(ジェニファー・グラニック)氏は次のようにコメントしている。

「位置情報を利用するこの種の追跡アプリは無料かつ迅速な検査と各種医療への公平なアクセスが広く保証されないかぎり効果がない。 またユーザーがシステム(の匿名性)を信頼できなければやはり効果的ではない。AppleとGoogleが、プライバシーの悪質な侵害と中央集権化のリスクを軽減するであろうアプローチを発表したことは事実だ。 しかしまだ改善の余地がある。位置追跡アプリがオプトインであり匿名性を確保した分散型であることを確認するため我々は今後も厳しく監視を続ける。このような機能は現在のパンデミックの期間に限り、公衆衛生の確保の目的でのみ使用されるべきだ」。

【略】

感染チェックのためのはAPIについて、Googleの ブログ記事はこちら 、Appleのスペックなどへのリンクはこちら日本語版解説はこちら)。

ACLUからのコメントによりアップデート済み。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿日:

Googleが公開した「COVID-19コミュニティモビリティレポート」のプライバシー保護の評価と問題点

Google(グーグル)は、同社が世界中の人々についてどれだけ多くのことを知っているかを、より明確に世界に垣間見せている。新型コロナウイルスの危機を契機に、パンデミック発生時における公共の利益に資するよう、ユーザーのロケーションおよび行動履歴の永続的追跡システムを再構成しているのだ。

Googleはこのほど「COVID-19 Community Mobility Reports」(COVID-19コミュニティモビリティレポート)を公開するとブログで発表した。このレポートは同社がマッピングし追跡している詳細なロケーションデータを社内で分析したもので、広告ターゲットの絞り込み、製品開発に利用される他、広範な商業戦略として世界中の人々の移動の変化を集計して提示する。

新型コロナウイルスのパンデミック発生により、世界各国では政府の対応を知らせるツールとデータを大至急用意する必要に迫られている。例えばEUの欧州委員会では、匿名化され集計されたロケーションデータを各電気通信事業者に依頼して入手し、新型コロナウイルスの感染拡大モデルを構築している。

今回のGoogleのデータ公開は、社会政策用ユーティリティと同様の考え方をちらつかせながら、世界中のユーザーから取得したデータから人の移動の変化について公開スナップショットを提供して注目を集めるという意図があるものと思われる。

政策立案者向けのユーティリティという面では、今回のGoogleの提案の効果はかなりあいまいだ。このレポートは政府と公衆衛生当局者向けに「生活に必要な訪問や外出の変化を把握して、推奨営業時間の設定や宅配サービスの提供状況の通知に利用していただく」ものであるという。

同レポートでは「同様に、交通の中心地に向かう人が減少していないことから、バスや電車の便を増やして、どうしても移動する人が間隔を開けて座れるようにする必要があるかもしれない。最終的には、人が移動しているかどうかだけでなく、行き先の傾向も把握することで、担当者が、公衆衛生を保護し、コミュニティの不可欠なニーズを満たすためのガイダンスを策定できるようする」と述べられている。

Googleが公開しているロケーションデータも同様にはっきりしないものだ。プライバシーの侵害を避ける必要があるからだ。同社によると同データには「Google製品で日常的に使用している世界クラスの匿名化テクノロジー」を使用しているという。

Googleは次のように述べている。「今回公開のレポートでは、差分プライバシーを使用している。これはデータセットに人工的なノイズを加えて、個人を特定することなく高品質の結果が得られるようにするものだ。ロケーション履歴の設定をオン(デフォルト設定ではオフ)にしているユーザーから取得したデータセットを集計および匿名化したものを元に、さまざまなインサイトを提供している」。

「Googleマップでは、特定のタイプの場所の混雑具合を示す匿名化された集計データを使用して、その地域の商業施設が最も混雑する時間帯を特定している。公衆衛生当局者の話によると、これと同じタイプの匿名化された集計データが新型コロナウイルスの感染を抑える上で重要な決定を下すのに役立つという」。Googleはこのように指摘し、Googleマップの既存の機能が新型コロナウイルス感染対策のために利用できることをほのめかした。

このレポートは、国または州ごとに用意されていて(当初は131カ国をカバー)さらに地域ごとのレポートも利用可能だ。レポートではコミュニティの動向が、新型コロナウイルス発生前の基準値平均と比較してどのように変わったかを分析している。

例えば米国全土を対象とする3月29日のレポートでは、娯楽関連施設の活動は新型コロナウイルス発生前に比べて47%低下しており、食料品店やドラッグストアへの来店は22%、公園やビーチへの外出は19%低下しているという(Googleのデータより)。

同日のカリフォルニア州を対象とするレポートでは、公園やビーチへの外出は大きく落ち込んでおり(地域の基準値より38%低い)、娯楽関連施設(50%低下)と食料品店やドラッグストア(24%低下)への外出も米国全土と比較して若干低下の度合いが大きい。

Googleによると上記レポートでは「集計の上、匿名化されたデータを使って地域別に、大分類された場所(娯楽関連施設、食料品店やドラッグストア、公園、公共交通機関、職場、住宅)における時系列の動向をグラフ化している」とのことだ。この動向は数週間単位で、48~72時間前の最新情報と一緒に表示される。

また、訪問の絶対数はプライバシー保護の観点から公開していないという。また「プライバシー保護のため、個人の場所、連絡先、移動先といった個人識別情報は、どの時点でも公開していない」とGoogleはいう。

ヨーロッパ諸国で新型コロナウイルスによる打撃が依然として最も大きいイタリアのレポートでは、全住民に対するロックダウン後の変化が示されている。娯楽関連施設の活動はGoogleの基準値と比べて97%、食料品店やドラッグストアへの来店は85%、公園やビーチへの外出は90%、それぞれ低下しているとのこと。

同じレポートから、公共交通機関の活動は87%、職場での活動は63%それぞれ低下しており、逆に住宅での活動は約4分の1(24%)増大していることがわかる。これは多くのイタリア人が通勤せずに自宅待機しているためだ。

イタリアと同様、新型コロナウイルスによって大打撃を被っているスペインでも状況は同じだ。ただ、フランスのデータには、自宅待機命令の影響がそれほど顕著に現れていないようだ。住宅地域での活動の増加は18%に過ぎず、職場での活動の低下も56%に留まっている(これはおそらく、フランスでは、確認されている感染者と死者の数は国全体で増え続けているものの、パンデミックの影響が比較的小さいためと思われる)。

政策立案者は新型コロナウイルス対策を知らせるためのデータとツールを用意するのに懸命になっているものの、プライバシー専門家と市民的自由の保護運動家たちは、こうしたデータを利用する手法が個人の権利に与える影響を懸念する声を上げると同時に、こうした追跡機能の広範な利用に疑問を呈している。

Wolfie Christl @WolfieChristl · 12時間
返信先: @WolfieChristl
Googleのデータの精度が低くなる理由はたくさんある。例えば測定方法、場所の座標へのマッピング、場所の分類など……。

いずれにしても、政府や研究者が今後もGoogleから非個人的な分析結果を取得する必要があるなら、少なくとも、すべてにおいて100%の透明性が確保されていなければならない。

Wolfie Christl @WolfieChristl
その通り。この免責条項の適用範囲は極めて広い。ほとんど宣伝活動でしかない。

これとは別に、Googleは同社のさまざまな二次的データ利用に対し責任を負う必要がある。Google/Alphabetのパワーはあまりに強大で、複数レベルでの対応を早急に実施する必要がある。

経済的なクラッシュを引き起こすロックダウンから西側諸国を救済する潜在的な解決策として、アプリの利用を叫ぶ声がどんどん強まっている。接触者追跡もそうした分野の1つだ。接触者追跡を行うと、中国で起こったように、モバイル端末がロックダウンを強制するツールとなる可能性がある。

「大規模な個人データの収集はすぐに大規模な監視につながる」と簡潔な言葉で警告するのは、ロンドンのインペリアル・カレッジ、コンピュータプライバシーグループに籍を置く3人の研究者たちだ。この3人は、新型コロナウイルス接触者追跡アプリに関するプライバシー上の懸念を、アプリ開発者が検討すべき8つの質問としてまとめている。

Googleが新型コロナウイルス対策としてモバイル端末ロケーションデータを公開したことについて、同グループのリーダーであるYves-Alexandre de Montjoye(イヴ-アレキサンドル・ドゥ・モンジョワイエ)氏は、同ロケーションデータ公開に際してプライバシー上のリスクを軽減するためにGoogleが行った手順を概ね評価する見解を示している。ただし外部の研究者が、Googleの主張するプライバシー保護の堅牢性を評価しやすくするために、使用された技術的プロセスの詳細情報も公開するようGoogleに要求している。

Googleが公開したロケーションデータの技術的側面について、ドゥ・モンジョワイエ氏は次のように語った。「このデータは集計されており、特定の日付セットに正規化されていて、人数が少なすぎる場合はしきい値によってふるいにかけられる。その上、データを差分プライバシーにするために(Googleによれば)ノイズが追加されている。従って純粋に匿名化という観点からすると、悪くない。この3点はプライバシー上のリスク軽減に使用できる主要な3つの手段だ。Googleのデータはいずれの点もよく処理されていると思う」。

「ただし、特に現在のように多くの人がデータを使用している状況では、より詳細な情報を公開して欲しかったというのが私の感想だ。しきい値によるふるいのかけ方、差分プライバシーの適用方法など、こちらで推測するしかない点がいろいろとあるからだ」。同氏はGoogleがどのくらいのノイズをデータに追加したのかという点についても疑問を呈している。「差分プライバシーを適用した方法がもう少し詳細にわかると良いのだが。特に現在のような状況では、透明性が高いに越したことはない」。

Googleのモバイル端末データの公開は、欧州委員会が新型コロナウイルス感染症追跡のため電気通信事業者にメタデータを要求したのと目的は同じだと思えるかもしれないが、データソースの違いによって重大な違いが生じている可能性があると、ドゥ・モンジョワイエ氏は指摘する。

ドゥ・モンジョワイエ氏は次のように述べている。「この2つのデータには常にトレードオフの関係がある。電気通信事業者のデータは基本的に粒度が粗くなる。GPSは携帯電話の場合より、空間的に非常に精度が高く、1日あたり、1人あたりのデータポイント数も断然多くなる。その一方で、電気通信事業者のデータは対象範囲が広い。GPSデータ収集の対象となるのはスマートフォンだけではない緯度の情報がオンになっているユーザーだけでもない。国内にいるユーザー(スマートフォン以外のユーザーも含む)すべてが対象になる」。

同氏は、地域の通信事業者を使った方が解決できる可能性の高い国特有の問題もあるとも指摘する(欧州委員会はEU加盟国あたり1社の通信事業者に、匿名化された集計メタデータを提供させる意向であると語った)。

ロケーションデータはそもそも本当に匿名化できるのかという今問題となっている点について、データ再特定化の専門家であるドゥ・モンジョワイエ氏は「どちらともいえない」と答え、元のロケーションデータを「匿名化するのは相当に難しい」と指摘する。

「このデータを処理して集計結果を匿名化できるかと聞かれたら、おそらくできると答えるだろう。要するに条件次第だ。ただ、元のデータは残っている。たいてい集計データが生成されるまでのプロセスでプライバシー上のリスクが発生しないように、さまざまな制御が適切に行われているかどうかという点が問題になる」(同氏)。

Googleの位置情報の提供についてはもっと大きな問題がある。そもそもユーザーを追跡することについて法的な同意が得られているのかという点だ。

Googleは位置情報の追跡はオプトイン方式に基づいている(つまりユーザー側の許可がなければ追跡できない)と主張しているものの、同社は2019年に、フランスのデータ監視機関により、ユーザーデータの使い方が不透明であるとして5,700万ドルの罰金を課せられた

関連記事:Googleに罰金5700万ドル命令、仏データ保護当局

その後、2020年初めに、欧州におけるGoogleのプライバシー規制を主導しているアイルランドのデータ保護委員会(DPC)は、Googleの位置情報追跡活動の正式な調査を行うことを認めた。これは、Googleが広告ターゲティングの目的でウェブユーザーの位置情報を追跡し続けるため巧妙な戦術を使用しているとするEUの消費者団体からの2018年の苦情を受けたものだ。

「懸案事項の中から提起された問題は、Googleの位置情報の処理の合法性とその処理を取り巻く透明性に関連している」と、DPCは2月の調査発表の声明の中で伝えている。

法的に問われ続けている人々の追跡についての同意に関して、Googleは「ユーザーはオプトインを選択しており、設定で位置情報の履歴をクリアにすることもできる」ことを同社のブログで繰り返し伝えているという弁明をする可能性が高い。(実際の記述例 「位置情報履歴をオンにしているユーザーは、Googleアカウントからいつでも設定をオフにすることができ、いつでもタイムラインから位置情報履歴データを直接削除することができる」)

Googleは今後もこの危機の間、新型コロナウイルスのモビリティポルノレポートの提供を継続していくと明記しているが、さらに同社は 「新型コロナウイルスに取り組んでいる選りすぐりの疫学者が、パンデミックをより明確に把握し感染予測に役立てられるよう、既存の匿名化されたデータセットを更新し、協力している 」と述べている。

また「この種のデータは研究者による疫病の流行予測や、都市や交通インフラの計画、人々の移動性、紛争や自然災害への対応の把握に活用されてきた」と付け加えている。

画像クレジット: 写真 Omar Marques / SOPA Images / LightRocket via Getty Images / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)

投稿日:

スパムブロックに優れるメールクライアントOnMailが今夏登場

何年もの間、多くのスタートアップが電子メールを再発明すると約束しては物足りない結果に終わった。Google(グーグル)が根本から作り直したInboxアプリでさえ、ついに2019年提供を終えた。ある会社が米国時間4月7日、より優れた受信ボックスの開発計画を発表した。Edison Software(エジソン・ソフトウェア)がOnMail(オンメール)のサービス開始に向け準備している。OnMailは、受信ボックスに誰のメールを入れるか管理できる新しいメールサービスだ。Permission Control(アクセス権コントロール)という新しいブロッキング機能によって処理する。このサービスには、自動開封確認、トラッカーのブロック、サイズの大きな添付ファイルのサポート、高速配信など多くの機能強化が導入されている。

同社にはすでに、人気の高いメールアプリEdison Mailがある。Edison MailはGmail、Yahoo、Microsoft、iCloudといった既存のメールと連携するよう設計されているが、OnMailは新しいメールサービスであり、この夏のプロダクトデビューではユーザーに@onmail.comのメールアカウントが割り当てられる。

OnMailのウェブバージョンは多くのブラウザで動作する。macOS、iOS、Android向けの既存のEdison Mailアプリでも動作する。

OnMailの最大の特徴は、優れたスパムブロックシステムを作成できることだ。

現在、GmailやOutlook.comなどにある、明らかにスパムやフィッシングとわかるメールを自動でフィルターにかける仕組みはかなり良い働きをする。しかし、受信トレイは依然としてニュースレター、プロモーション、ショッピングカタログなどの侵略的なメッセージでいっぱいだ。いつかサインアップしたものもあるのかもしれない。登録解除を試みたものもある。だがメッセージを止めることができない。

受信者側でもう関係を断ち切りたいと思う人たちが、まだ受信者のメールアドレスを持っていることもある。Gmailがこの「詰まってしまった受信トレイ」の問題に最後に取り組んだのは2013年だ。再設計した受信トレイが、プロモーションやソーシャルメディアサイトからのメールを別のタブに移動すると発表したときだ。OnMailはそうしたメールを単に移動するだけでなく、受信トレイから完全にシャットアウトできることを前提としている。

ユーザーはOnMailのPermission Control機能により、特定のメールアドレスからのメールを受信トレイに置いたままにするのではなく、受け取るか拒否するかを選択できる。Edison Mailの「Block Sender」や「Unsubscribe」よりも強力な機能だ。拒否した送信者からのメールが今後受信トレイに届くことはない。少なくともユーザーからは見えなくなる。

技術的には、拒否した送信者からのメールは「Blocked」フォルダに移される。ただし、このフォルダはユーザーインターフェイスのどこにも表示されれない。ブロックされたメールを検索しても表示されない。迷惑メールがなくなったような気になる。これらがすべて送信者へ通知されずに行われる。送信者が人間であろうと自動メーリングリストであろうと。

ブロックした送信者からのメールを再度受信したい場合は、拒否した送信者のリストを連絡先セクションで確認して変更することが唯一の方法だ。スパムフォルダから探し出すようなことはできない。

OnMailは、送信者のニーズよりも受信者のニーズを優先している。この結果、見えないトラッキングピクセルから送信されるすべての情報が削除される。

昨今、知識のあるメールユーザーのほとんどは、メールの開封が追跡(トラック)されるのを防ぐためにはGmailや他のメールアプリで画像を無効にすればいいことを知っている。だがOnMailは、画像を無効にしなくてもトラッキングを回避できると主張している。

「当社はトラッキングピクセルを恐るべきプライバシー侵害とだと考えている。それがすべての開封確認をブロックする理由だ」とEdisonの共同創業者兼CEOであるMikael Berner(ミカエル・バーナー)氏は語る。「送信者はユーザーが電子メールを開いたことを決して知ることはない」。

その他の機能として、簡単なフィルタリングツールによる検索エクスペリエンスの向上、サイズの大きな添付ファイルのサポート、配信速度の向上などがある。

Edisonはメールというツールが崩壊した現状を理解した後、2年以上にわたってOnMailの開発に取り組んできたという。

現在、米国の成人は1日に5時間以上を受信トレイで過ごし、コントロールを失ったように感じている。トラッキングピクセルとターゲット広告が、メールエクスペリエンスで一般的になった。また、特定のアイテムを検索するには複雑な構文が必要だ。Googleは最近、Gmail検索にフィルターを追加することで対応したが、今のところG Suiteユーザー限定だ。

同じ受信トレイを10年、20年と使っている人にとっては切り替えが難しいかもしれない。だが、Gmailがかつてそうであったように、ターゲットとする新世代のメールユーザーは常に存在する。

Gmailが15億人を超えるアクティブユーザーを獲得し市場で勝利を収めた今、Gmailの革新は鈍化している。2018年のSmart ComposeのデビューのようにGmailは時々ユーザーに餌を撒いたりするが、メールの問題はすでに解決されたと考えている。Gmailが必要としているのは新鮮な競争だ。

「当社は、受信トレイに幸せを取り戻すために尽力する会社として何年も投資してきた」とバーナー氏は声明で述べた。「OnMailは、メールを刷新するためにゼロから構築された。自分の住所情報の流出を恐れたり、混雑したメールボックスから脱出するために複数アカウントを作成しなければならないというのは間違ったことだ」。

OnMailがやろうとしていることは興味深い。ただし、同社のソフトウェアはまだ動いていないため、現時点でその主張を検証することはできない。だが、Edison Mailアプリを開発したEdisonの実績を見る限り、同社は電子メールユーザーが必要とする機能の設計と理解に優れている。

OnMailを早く使ってみたい人はこちらからサインアップできる。かつてのGmailと同様、OnMailはサービスが利用可能になると招待状を送る。Gmailと違いOnMailは広告モデルではないが、最終的には無料と有料両方のバージョンが提供される予定だ。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

投稿日:

グーグルがSameSite Cookieへの変更を撤回、重要なオンラインサービスへのアクセス確保

Google(グーグル)は米国時間4月3日、 銀行やオンライン上の食料品店、政府サービス、医療などの重要なサービスを提供しているサイトが、現在の新型コロナウイルス(COVID-19)の流行期間中にChromeブラウザのユーザーからアクセスできなくなることを防ぐため、ChromeのCookieの処理方法に最近加えた変更を、一時的に撤回すると発表した。

ここ数カ月でChromeユーザーへと配信が開始されたSameSite Cookieに関する新ルールでは、サイトが他サイトのCookieにアクセスして、ユーザーのオンラインアクティビティを追跡することを難しくすることを目的としている。これらの新しいルールは、偽造クロスサイトリクエスト攻撃を防ぐことも目的としている。

グーグルの新しいガイダンスでは、開発者はサードパーティーのサイトからのCookieの読み込みを明示的に許可しなければならず、そうでない場合にはブラウザはサードパーティーのサイトからのCookieへのアクセスをアクセスを阻止する。

これは非常に大きな変更であるため、グーグルは開発者にアプリケーションを適応させるため、かなりの時間を与えた。しかし、すべてのサイトで準備が整っているわけではないため、Chromeのチームはこの新ルールの段階的なロールアウトを停止し、当面の間その適用を中止することにした。

「ウェブ上のエコシステムの大半はこの変化へ備えていたが、銀行やオンライン上の食料品店、政府サービス、ヘルスケアなど、この時期に日常生活に必要な重要なサービスを提供するウェブサイトの安定性を確保したいと考えている」と、Google Chromeのエンジニアリングディレクターを務めるJustin Schuh(ジャスティン・シュー)氏は記述している。「ルール展開をロールバックすることによる組織やユーザー、サイトへの影響はない」。

グーグルの広報担当者によると、いくつかのサイトでは不具合が確認されたが、「通常であれば不可欠とは考えられないが、新型コロナウイルスへの対応の重要性が増したことから、この期間の安定性を確保するために決定した」。

グーグルによると、正確な時期はまだ明らかになっていないが、夏にはSameSite Cookieに関するロールアウトを再開する予定だという。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿日:

不況を生き延びたいならプラットフォームフォーマーを目指せ!

世界で最も成功している企業たちを眺めてみると、それらは皆1つの単純なサービスではない。その代わりに、彼らは様々なサービスを持つプラットフォームを提供しており、外部のパートナーや開発者が、それに接続して、提供されているベース機能を拡張できるようにしている。

プラットフォームを目指すことと、実際にプラットフォームの構築に成功することは同じではない。すべてのスタートアップは、おそらく最終的にはプラットフォームとして振る舞いたいと思っているだろうが、実際それを実現することは困難だ。しかし、もしあなたが成功して、提供する一連のサービスが誰かのビジネスワークフローの不可欠な一部となったとしたら、あなたの会社は、最も楽観的な創業者でさえも想像できなかったほどに大きくなり、成功する可能性がある。

Microsoft(マイクロソフト)、Oracle(オラクル)、Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、そして Amazon(アマゾン)を見て欲しい。どれもみな、リッチで複雑なサービスプラットフォームを提供している。それらはみな、例えサードパーティが宣伝のためにその会社の人気を利用するにしても、サードパーティがプラグインしてプラットフォームのサービスを使う方法を提供する。

The Business of Platforms』(プラットフォームのビジネス)という本を書いたMichael A. Cusumano(マイケル・A・クスマノ)氏、David B. Yoffie(デビッド・B・ヨフィー)氏、そしてAnnabelle Gawer(アナベル・ガワー)氏たちは、MIT Sloan Reviewに「The Future of Platforms(プラットフォームの未来)」という記事を書いた。その中で彼らは単にプラットフォームになるだけではスタートアップの成功は約束されていないと述べている。

「すべての企業と同様に、プラットフォームは最終的に競合他社よりも優れたパフォーマンスを発揮する必要があるためです。さらに、プラットフォームを長期的に存続させるには、政治的および社会的にタフである必要があります。そうでない場合には、プラットフォームは政府の規制や社会的反対運動、および発生する可能性のある大規模な債務によって押しつぶされるリスクがあるのです」と彼らは記している。

つまり、成功するプラットフォームを構築するのは安上がりでも簡単でもないが、成功したときに得られる報酬は莫大だということだ。クスマノ、ヨフィそしてガワーらは彼らの研究が次のことを見出したと指摘している。「……プラットフォーム企業は、(成功した非プラットフォーム企業の)半分の従業員数で同じ売上を達成しています。さらに従来の競合相手よりも、プラットフォーム企業の利益率は2倍、成長速度も2倍そして2倍以上の価値を達成しています」。

企業の観点から、Salesforceのような企業を見てみよう。同社は(特に初期の段階の)比較的少数のエンジニアチームでは、顧客の要求に応じたすべてのサービスを構築することが不可能であることを、ずっと以前から知っていた。

最終的にSalesforceはAPIを開発し、次に一連の開発ツール全体を開発し、API上に構築されるアドオンを共有するための市場を開設した。FinancialForce、VlocityそしてVeevaのような、Salesforceが提供するサービス上で企業全体を構築するスタートアップも存在している。

2014年にBoxWorksのベンチャーキャピタリストのパネルディスカッションで講演した、Scale Venture PartnersのパートナーであるRory O’Driscoll(ロリー・オドリスコル)氏は、多くのスタートアップがプラットフォームを目指しているが、それは傍目で見るよりも難しいと語っている。「狙ってプラットフォームを作れるわけではありません。サードパーティの開発者が関与してくるのは、十分なユーザー数を獲得した場合のみです。そのためには何か他のことをしなければならず、それからプラットフォームになる必要があるのです。プラットフォームとして最初から完成形で登場できるわけではありません」と彼はそのときに語っている。

もし深刻な経済危機の最中にそのような会社を設立する方法を考えているなら、Microsoftが不況の真っ只中である1975年に立ち上げられたことを考えて欲しい。GoogleとSalesforceはどちらも、ドットコムクラッシュの直前の1990年代後半に起業し、Facebookは2008年の大不況の4年前となる2008年に開始した。すべてが途方もなく成功した企業になった。

こうした成功には多くの場合、莫大な支出と販売とマーケティングへの取り組みが必要だが、成功した場合の見返りは莫大なものだ。成功への道が簡単であることを期待してはいけない。

関連記事:How Salesforce paved the way for the SaaS platform approach(未訳)

画像クレジット:Jon Feingersh Photography Inc/Getty Images

原文へ

(翻訳:sako)

投稿日:

Googleの研究でロボット犬の小走りが簡単に

ロボットが優れていればいるほど、その設計の際に参考にされたオリジナルの動物の方が、はるかに優れていることが多い。その理由の一部は、犬のように歩く方法を犬から直接学ぶことが難しいためだ。だがGoogleのAIラボによるこの研究が、その学習をかなり簡単にしてくれるだろう。

カリフォルニア大学バークレー校との共同研究であるこの研究の目的は、対象(模範的な犬)から、軽い小走りや方向転換のような「敏捷な行動」を、効率的かつ自動的に四足歩行ロボットに取り入れる方法を見つけることだった。この種の研究はこれまでも行われてきたが、研究者のブログ投稿が指摘しているように、確立されたトレーニングプロセスを実施するためには「しばしば多くの専門家の洞察を必要とし、多くの場合、望ましいスキルごとに時間のかかる報酬調整プロセスを伴う」ことがあった。

もちろんこのやり方はうまくスケールアップすることはできず、動物の動きがロボットによって十分に近似されることを確実にするためには、手動調整が欠かせなかった。どんなに犬っぽいロボットであっても、実際には犬ではない。そして実際の犬の動き方はロボットが動くべきやり方とは異なっている可能性があり、そのことでロボットが倒れたり、ロックしたり、その他の失敗が引き起こされる。

Google AIプロジェクトは、通常の手順に制御されたランダム性を追加することで、これに対処している。通常は犬の動きがキャプチャされて、足や関節などの重要なポイントが注意深く追跡されている。そうしたポイントは、デジタルシミュレーションの中で、ロボットの動作として近似される。ロボットの仮想バージョンは、犬の動きを自分自身で模倣しその過程で学習を行う。

そこまではまあ上手くいく。だが真の問題は、そのシミュレーションの結果を使用して実際のロボットを制御しようとするときに発生する。現実の世界は、理想化された摩擦法則などがを持つ2D平面ではないからだ。残念ながらそれが意味することは、修正されていないシミュレーションベースの歩行では、ロボットが地面に転倒してしまう傾向が出るということなのだ。

これを防ぐために、研究者たちは仮想ロボットの重量を増やしたり、モーターを弱くしたり、地面との摩擦を大きくしたりして、シミュレーションで使用する物理パラメータにランダム性の要素を加えた。これにより、どのように歩くかを記述する機械学習モデルは、あらゆる種類の小さなばらつきや、それらがもたらす複雑さを考慮しなければならなくなり、それらを打ち消す方法も考えなければならなくなった。

そうしたランダム性に対応するための学習を行ったことで、学習された歩行方法は現実世界でははるかに堅牢なものとなり、目標とする犬の歩き方をまあまあのレベルで真似ることができ、さらには方向転換や回転のようなより複雑な動きも、人の手による介入なしに、少しばかりの追加の仮想トレーニングで行うことができるようになった。

当然のことながら、必要に応じて手動で微調整を動きに追加することもできるが、現状ではこれまで完全に自動で行うことができたものよりも、大幅に結果は改善されている。

同じ投稿に記載されている別の研究プロジェクトでは、他の研究者グループが、ロボットに指定された領域の外を避け、転倒したときには自分で起き上がるようにさせながら、自律的に歩くことを教えたやり方を説明している。これらの基本的なスキルが組み込まれたロボットは、人間の介入なしに連続してトレーニングエリアを歩き回り、その結果かなり満足できる歩行スキルを習得できた。

動物から敏捷な行動を学習することに関する論文はこちらで読める。また、ロボットが自律的な歩行を学習することに関する論文(バークレー大学とジョージア工科大学との共同研究)は、こちらで読むことができる。

原文へ

(翻訳:sako)

投稿日:

Google CloudでMemcachedが使えるようになった

GoogleはこのほどMemorystore for Memcachedのベータ版を公開した。GoogleのMemorystoreサービスは高速性が必要とされる大規模データベースなどをクラウドのインメモリで作動させるのに適しているが、ここでMemcachedがフルマネージドで利用できるようになった。これは複数サーバのメモリを統合して利用するためのオープンソースのプロトコルで、2018年にGoogleがスタートさせたRedis向けインメモリデータストアサービスに含まれることになる。

米国時間4月3日の発表でMemorystoreのプロダクトマネージャー、Gopal Ashok(ゴパル・アショク)氏は「Redisは今後もセッションストア、ゲームのリーダーボード、ストリーミング分析、マルウェアの脅威検出、APIレート制限などのユースケースで引き続き人気ある選択肢だろう。現在、Memcachedはデータベースのキャッシュのレイヤーとして頻繁に利用されている。デベロッパーはMemcachedをセッションストアにもよく用いている。我々の新サービスを利用すれば、インスタンスごとにメモリのクラスターのサイズを最大を5TBまで拡張できる」と述べている。

このサービスは名称のとおり、オープンソースのMemcachedと完全に互換性がある。従ってデベロッパーはコードに手を加えることなくMemcachedプロトコルを利用した既存のアプリケーションをGoogle CloudのMemechacedプラットフォームで運用することができる。

フルマネージドサービスなので作動のモニタ、パッチの適用などの定型業務はすべてGoogleが処理する。最大キャッシュサイズを決める部分にはやや職人技が残るが、Google Cloudでは「詳細な統計を提供するのでデベロッパーはインスタンスの大きさを上下させ、実行するユースケースに対して最適なキャッシュサイズを容易に設定できる」としている。Googleが提供するモニタ情報は Cloud Monitoringによって測定される。これはGoogle Cloudの中心的ダッシュボードであると同時にAWSの動作も計測できるという。

現在、Memorystore for Memcachedは Compute Engine、Google Kubernetes Engine(GKE)、App Engine Flex、App Engine Standard、Cloud Functionsで実行されるアプリケーションに使用できる。

Memcachedの利用に関しては、AWSがElastiCache for Memcachedで同種のサービスを提供している。またMemCachierなどこのプラットフォームの利用を専門とするスタートアップがある。Redis Labsも、フルマネージドのMemcachedサービス、Memcached Cloudを提供している。このサービスはAWS、Azure、Google Cloudで実行できる。

画像クレジット:Krisztian Bocsi/Bloomberg/Getty Images(Googleのベルリンオフィス)

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

投稿日:

新型コロナの検査と追跡調査はAppleとGoogleの協力が不可欠

検査と追跡

閉鎖の後に行われるのは、検査と追跡調査である。韓国では「マントラは追跡調査、検査、治療であり、都市封鎖、道路封鎖、移動制限ではない」。WHOは「感染拡大を抑制し制御するため各国は隔離、検査、治療、追跡調査を行わなければならない」と述べている。

しかし「追跡調査」とは実際のところどのようなものなのだろうか?シンガポールでは「TraceTogether」アプリが使用されている。このアプリではBluetoothによって(位置情報を追跡することなく)近くの電話を追跡して、ユーザーが接触した人のログ記録をローカルで保持できる。そして、ユーザーが選択または同意した場合のみ、シンガポール保健省にそれらの情報がアップロードされる(おそらくユーザーが感染者と診断された後)。これにより、感染者との接触者に警告を与えることができるようになる。シンガポールではこのアプリのオープンソース化を予定している。

韓国では、新型コロナウイルス(COVID-19)感染者と診断された人が近くにいるかどうかを知らせるメールが政府から国民に送られる。送られる情報には、感染者の年齢、性別、位置情報の詳細な履歴が含まれる場合がある。その後、さらに詳細な情報が得られるようになる。

Victoria Kim(ヴィクトリア・キム) @vicjkim
@Seoul_govで提供されているCOVID-19感染者すべてに関する詳細情報のレベルは驚くべきものだ。以下の情報を確認できる。

姓(ここでは表示を隠している)
性別
生年
居住区
職業
旅行履歴
既知の感染者との接触
現在治療を受けている病院

お察しのとおり中国では、監視の目はより深く浸透しており、さらに厳格だ。中国で広く普及しているAlipayアプリとWeChatアプリには、不明瞭な基準に基づいて設定された健康コード(緑、黄、赤)が中国政府により追加された。この健康格付は今や、数百の都市(そして間もなく中国全土)で使用されている。例えば、人々が地下鉄や電車を利用したり、建物に入ったり、さらには幹線道路を出たりすることを許可できるかどうかを判断するために使われている。

高度に民主的な世界に住んでいる私たちはどうだろうか?中国のようなモデルを受け入れられるだろうか?当然受け入れることはできない。では韓国のモデルはどうだろうか?おそらく無理である。ではシンガポールのモデルは?もしかしたら可能かもしれない(例えば、私の故郷カナダでは受け入れられるんじゃないかと思う)。しかし、TraceTogetherアプリや、それと同じ方向性を持ったMITプロジェクトのSafe Pathsアプリといった別個のアプリをインストールする必要があるということは問題だ。シンガポールのような都市国家ではうまくいっても、米国のような巨大で政治的に分断された国で成功させるのははるかに難しいだろう。収集されるデータ品質は、データの使用に対する承諾が得られないこと、および選択の偏りが原因で低いものとなるだろう。

もっと広く言えば、緊急に求められている良質なデータを収集しようとすると、個人のプライバシー保護がどのような場合に犠牲になってしまうだろうか? さらに、警察国家を目指す国や現存する警察国家に利用可能な道具を与えてしまわないようにすることが、どのような場合に困難になるだろうか? 現実を甘く見ないようにしよう。このパンデミックは独裁主義の脅威増大させており、決して縮小させてはいないのだ。

おそらく英国のNHSのように、パンデミック対策の新しいデータインフラスを構築する人たちは「公衆衛生上の緊急事態が終結したら、データは破壊されるか返還される」ことを約束するだろう。しかし、すべての組織が、求められるレベルの信頼を一般大衆から得ているわけではない。このような強い不安が原因で、パンデミックを緩和し制御するために新しい監視システムを構築する必要があるかどうか熱い議論が引き起こされている。

これは私にとってすごく意外なことだ。こうした議論のどちらの側にいたとしても、新しい監視システムを構築することにはまったく意味がない。すでに複数の選択肢が存在するからだ。あまり考えたくはないが、冷厳な事実として、すでに2つの企業グループは集合体として事実上私たちのすべての近接(および位置情報)データに対して、望む時に無制限にアクセス可能である。

お察しのとおり、それら2つのグループを構成するのは主要な携帯電話プロバイダー、そしてAppleGoogleだ。この点は、データ企業のTectonixによってありありと示されている。Tectonixは、春休みにパーティーに行った人の移動に伴うウイルス拡散を視覚化することに成功した。

Tectonix GEO @TectonixGEO
社会的距離を取らないことにより、実際にどんな影響が考えられるか見てみたいと思わないだろうか? 当社では@xmodesocialと協力し、Ft. Lauderdaleビーチのみに限って、春休みの期間中にアクティブだった匿名化されたモバイルデバイスの二次的な位置情報を分析をした。この動画はそれらの人々が米国全土でどこに移動したかを示している。

言うまでもないことだが、それらすべての電話にOSを提供しているAppleとGoogleでは、事実上望む時に同様のことを行える。「科学技術者、感染症専門家および医療専門家」からの公開質問状では「Apple、Google、また他のモバイルオペレーティングシステムのベンダー(他のすべてのベンダーも遠隔で関わるのが望ましいとの考え)が、接触者の追跡調査をサポートするために、オプトイン方式のプライバシーを保全したOSの機能を提供する」ことを求めている。

彼らの言っていることは正しい。AndroidとiOSではプライバシーが保全され、相互使用可能なTraceTogetherのような機能をOSレベル(あるいは技術的な点で細かく言うとGoogle Play Serviceレベル)で追加してリリースすることが可能であり、またそうすべきだ。もちろん、これは企業による監視に頼ることを意味しており、それを考えると私たちはみな不安になる。しかし、少なくともこれはまったく新しい監視インフラストラクチャを構築することにはならない。また、AppleとGoogleは、特に携帯電話プロバイダーと比較して、強固な制度上の歴史を持ち、プライバシー保護、および監視内容の送信に対する制限を重要視している。

(信じられないって?Appleがプライバシーにコミットしていることは、長年にわたり同社にとって競争上優位な点となっている。Googleでは、データとプライバシーの設定をユーザーが管理できるようにする十分なツールセットが提供されている。お尋ねするが、あなたの携帯電話サービスプロバイダーではこれらと同等のものが提供されているだろうか。そう。今後、同等のものが提供されると思うだろうか。なるほど。提供されると思っているとすれば、起こりそうもないことを信じていることになる)

また、AppleとGoogleは、データセットを「匿名化する」ことによって適切な方法でプライバシーを保全できる。メリットは他にもある、両社は、ある種の差分プライバシーや準同型暗号、さらにはゼロ知識暗号化(概要が活発に議論された技術)を利用してプライバシーを保全する仕事を行うことに最適な企業だ。そして実用レベルでも、両社にはバックグラウンドサービスをアクティブ状態に維持する点で、サードパーティーのアプリ開発者よりも優れた能力がある。

もちろん、この点はすべて十分に、かつ厳しく規制されている必要がある。しかし同時に、すべての国民がそのような規制を信頼しているわけではないという事実も認識している必要がある。接触者追跡調査システムの有効性と最大限調和したプライバシー保護をシステムの奥深くに構築することは、生データを要求する独裁国家に利用される可能性を考えるととりわけ重要だ。「匿名化された」位置情報データセットは、確かに矛盾したものとなりがちだが、それでも独裁者にとって匿名性を奪うことの難しさは技術的な障害となる。また、個人のプライバシーを優れた暗号化方式でさらに安全に保全できるのであれば、非常に素晴らしいことだ。

AppleとGoogleは、他の選択肢(政府による監視、電話会社、または新しいアプリ、そしてそれらを使用することに付随するあらゆる衝突と障害)と比較して、異論の余地が少ない選択肢である。加えて、世界的なパンデミックに直面している今、両社ではそれぞれの検査および追跡調査のソリューションを30億人のユーザーに比較的迅速にリリースすることができるだろう。広く普及したパンデミック監視システムが必要であるなら、危険が最小限で、プライバシーが最大限保全される方法で既存のシステム(それについて話すのがあまり好きでないとしても)を利用しよう。

画像クレジット: PeakPx under a CC0 Public Domain license.

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)

投稿日:

グーグルはインド向けQ&AアプリのNeighbourlyを閉鎖へ

Google(グーグル)は2年前にムンバイでローンチしたQ&AソーシャルアプリのNeighbourlyを閉鎖すると、ユーザーに通知した。広報担当者もTechCrunchに対して、この発表を認めている。

このアプリはNext Billion Initiativeが開発したもので、生活や日常生活などについての実用的な質問の答えを、地域コミュニティが提供す場を与えることを目的としている。

アプリの立ち上げ時にグーグルはTechCrunchに対し、都市部への移住や短期賃貸、多忙な生活が地域コミュニティの活力を変化させ、簡単に情報を共有することが難しくなっていると伝えた。

アプリでは、さまざまな地域の言語による音声ベースでの質問の入力に対応している。

Googleはメールで、Neighbourlyはユーザーが100万以上の質問に対する答えを見つけるのに役立ったが、同社が期待していたほどの人気は得られなかったと述べている。アプリは5月12日にシャットダウンされるが、ユーザーによるデータのダウンロードには半年間の猶予が与えられる。

「我々は2018年にインドのムンバイで、Neighbourlyをベータ版としてローンチした。これは近所の人たちが身の回りの日常的な質問に対する答えを見つけられるような、便利なアプリを目指していた。また、これは世界の情報を整理し、どこからでもユーザーが利用できるようにするという、グーグルの使命に沿ったものだったが、製品は我々が期待していたほどは成長していない」と、グーグルの広報担当者はTechCrunchに伝えている。

グーグルはユーザーに宛てたメールの中で、Google MapsのLocal Guideを試すようにすすめている。

アプリの人気が低かったため、App AnnieやSensor Towerのようなサードパーティーのサービスは、このアプリのストアデータを持っていない。しかしPlay Storeのリストによれば、Neighbourlyのダウンロード数は1000万回を超えている。なおSensor Towerによると、今年の2月のダウンロード数は5000回未満だったという。

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿日:

マイクロソフトがEdge Zones for Azureを発表

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間3月31日、Azure Edge Zonesのローンチを発表した。Azure Edge Zonesは、Azureユーザーがアプリケーションを同社のエッジロケーションに持ってくることができるというサービスで、主な狙いはリアルタイムで低レイテンシーの5Gアプリケーションを可能にすることにある。同社はまた、AT&Tをはじめとするキャリア向けのEdge Zonesをプレビューで発表した。また、プライベートな5G/LTEネットワークをAzure Stack Edgeと組み合わせて展開している顧客向けに、Private Edge Zonesも提供される。

最初のパートナーとなるキャリアはAT&Tだが、今後はRogers、SK Telecom、Telstra、Vodafoneなども加わる。そして2020年夏の終わりにはスタンドアローンのAzure Edge ZonesをLA、マイアミ、ニューヨークでスタートして、2021年以降10都市以上で立ち上げる。

発表声明では次のように述べられている。「これまでの数十年間はキャリアと通信事業者は、私たちがお互いに接続する方法を開拓し、電話や携帯電話の基盤を築いてきた。しかしクラウドと5Gの登場によって、コンピュートとAIのようなクラウドサービスを高帯域幅と超低レイテンシーと組み合わせることで新たな可能性が生まれてきた。マイクロソフトは企業やデベロッパーが構築する没入型アプリケーションに5Gをもたらすために活性化する彼らをパートナーしている」。

聞いたことがあるように感じられるは、数週間前にGoogleがAnthos for TelecomとGlobal Mobile Edge Cloudをローンチしたときにも述べられた構想だからだ。マイクロソフトは、パートナーのエコシステムと地理的な利用可能性において自分たちの方がより包括的だと主張している。しかしいずれにしても5Gはすべての大手クラウドプロバイダーにとってトレンドだ。マイクロソフトが5Gクラウドの専門企業Affirmed Networksを買収したのも、その市場参入努力の一環となる。

各種バージョンの詳細についていうなら、Edge ZoneはもっぱらIoTとAIのワークロードに焦点を当てているが、マイクロソフトによればその中においてEdge Zones with Carriersは低レイテンシーのオンラインゲームやリモートミーティング、イベントそしてスマートインフラに重きを置いているという。キャリアのプライベートネットワークとAzure Stack Edgeを組み合わせたPrivate Edge Zonesは、少数の巨大企業だけが検討する高価格で複雑なシステムだろう。

関連記事: Google Cloud goes after the telco business with Anthos for Telecom and its Global Mobile Edge Cloud…Google Cloudが通信事業者にもクラウドサービスを売り込む(未訳)
マイクロソフトが5Gの専門企業Affirmed Networksを買収

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿日:

一般ユーザー向けMicrosoft Teamsが登場するが用途がカブるSkypeは継続

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間3月30日、2020年の後半にMicrosoft Teams(以下、Teams)の一般ユーザー向けともいえるバージョンをリリースすると発表した。Slackなどと同様にテキスト、オーディオ、ビデオによるチャットが可能なアプリとなる。マイクロソフトは、これを個人の生活に密着したTeamsと位置付けようとしている。家族や小グループがイベントを調整し、情報を共有し、ビデオ通話も可能にするなど、多くのツールを備えている。

画像クレジット:Jeenah Moon / Getty Images / Getty Images

Google(グーグル)が長い間実証してきたように、メッセージングアプリが、これでもう十分だという状態になることはない。それでも、マイクロソフトがTeamsをこの方向に発展させようとしているのは興味深いことだ。というのも同社は、ずっとSkypeを、個人ユーザー向けのチャット、および音声、ビデオ通話用として推奨してきたからだ。マイクロソフトのモダンライフ、検索、デバイス担当副社長のYusuf Mehdi(ユスフ・メディ)氏は、Skypeがなくなるわけではない、と私に語っている。同氏によれば、現在では実際に5億人以上が、Skypeのようなツールを使っているという。

Skypeの将来について尋ねると「Skypeは続けます」と、同氏は答えた。「私たちは、Skypeに注力し続けます。今日Skypeは、月間ベースで1億人が利用しています。私としては、Skypeは今日の個人向けのソリューションとして、非常に優れていると考えています。多くの放送局も利用しています。一方のTeamsはより堅牢なサービスです。チャットやビデオ通話機能だけでなく、リッチなコミュニケーション機能やテンプレートも用意しています。ダッシュボードのようなものもあるので、さらに豊富なツールを導入することも可能です」。

つまり、より個人向けのTeamsが2020年後半にリリースされるというだけで、Skypeは当面の間、マイクロソフトとしてメインの一般ユーザー向けチャットサービスであり続ける。実際、現在毎日約4000万人がSkypeを使っている。その背景には、新型コロナウイルスのパンデミックもある。Skype間の通話時間は、220%ほど増加していると同社は見ている。

マイクロソフトでは、この新しい個人向けのTeamsを、別のブランドにすることも考えていた。しかし同社は、Teamsがすでにかなり幅広いブランド認知度を獲得していると判断した。また今回のアップデートは、仕事と家庭生活のギャップを埋めることにかなりの重点が置かれたものとなっている。というわけで、企業向けと個人向けの両機能を、同じアプリケーションに統合するというのは理にかなったことだといえる。

関連記事:Microsoft brings Teams to consumers and launches Microsoft 365 personal and family plans

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

投稿日:

Alphabet傘下のVerilyが新型コロナ検査ツールキットを公開

Alphabet(アルファベット)傘下の医療科学会社であるVerily(ヴェリリー)の新型コロナウイルス検査プログラムは、当初トランプ大統領の誤解を招く発言で水を差されたが、このほどVerilyはカリフォルニア州におけるコミュニティーベースの新型コロナウイルス検査プロジェクトを設立、ドライブスルー検査場を展開して米国時間3月25日には1200件ほどだった検査件数が、3月28日には3700件を超えた。

Verilyのチームは最新のブログ記事に成果を報告しており、CNBCは先週の報道で、同社がGoogleを含むAlphabet傘下企業から1000人のボランティア協力を得て検査能力を高め、この検査サイトが新たなレベルに達したことを伝えた。現在カリフォルニア州全体で計4カ所の検査施設を運営中であり、これらはわずか2週間で設立された。

これは決して長くはない時間に成し遂げられた大きな結果であり、Verilyはこの実験で得られた成果と学んだ教訓を広めていきたいと考えている。同社はガイドラインと資料を整理して、コミュニティーベースの検査プログラムを実施したい人(認定された検査機関、検査材料、医療専門家が揃っていることが条件)が誰でも利用できるようにこちらで公開している

提供されたガイド資料には、ドライブスルー検査プロセスに関わる全員のワークフローや必要な個人防護具の種類、現地スタッフの調整、派遣方法などさまざまなドキュメントがある。ダウンロードしてプリントできる検査場の掲示物も一式用意されている。

このガイド資料はVerilyのProject Baseline(プロジェクト・ベースライン)チームがカリフォルニア州公衆衛生局を始めとする州の管理・規制機関と協同で作成したものであり、スタンフォード大学医学部の指導も受けている。総合的にこのガイドは、Verilyの実験結果を自社だけでは実現できなかったスケールで広めることを目的にしている。

しかしVerilyは、自社の検査施設の拡大も目指していることは間違いなく、新たな場所にも開設しようとしている。このガイドは同社の経験を他社が最大限に活用するためのものだが、再現するためには、移動式新型コロナウイルス検査の最新知識をもつチームが情報を共有したとしても、数多くの専門知識や資源が必要だ。

画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook